2014/09/09 - 2014/09/09
144位(同エリア385件中)
さむがり子さん
- さむがり子さんTOP
- 旅行記42冊
- クチコミ98件
- Q&A回答1件
- 58,870アクセス
- フォロワー1人
年に1度の海外旅行のチャンスである夏休み。
去年の夏休みをウィーンで過ごしている最中に「次の夏休みはアウシュビッツに行く!」と決め、その通り今年のメインはアウシュビッツです。
初日の旅行記にグダグダ書いています↓
http://4travel.jp/travelogue/10931436
***
おおよその行程(★この旅行記)
9/5 羽田→フランクフルト経由ミュンヘン
9/6 ミュンヘン
9/7 ミュンヘン
9/8 ミュンヘン→クラクフ(ポーランド)
9/9 ★クラクフ~オシフィエンチム(アウシュビッツ)
9/10 クラクフ→ミュンヘン
9/11 ミュンヘン~インスブルック(オーストリア)
9/12 ミュンヘン
9/13 ミュンヘン
ここではクラクフからアウシュビッツへの移動、博物館の見学を。支離滅裂に長いです…。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通手段
- 鉄道
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
アウシュビッツへ「いつか行きたいなぁ」が、具体的に「行く」になったのは一年前の夏休み。それから色々な方のブログを拝見したり書籍を読み、現地で公認ガイドを務められている中谷さんを知りました。
英語力の無い自分は日本語ガイドで周りたいというのは当然でしたが、中谷さんのご著書や、ガイドを経験された方々の感想を拝見し、できる限り日程調整して依頼しようと決めていました。
ここの訪問については皆さん素晴らしい旅行記を書かれているので自分が書く必要があるか分かりませんが、、行きたいけど迷っている方にほんの少しでもヒントになれば…、と思って書きます。 -
ガイドの依頼はメールで希望日の約3ヶ月前に。すぐにお返事をいただき、その時点では不確定だったものの最終的には約1か月後に確定。都合があえば「明日お願いします」や現地で直接「お願いします」でOKなことももちろんあるようです。
とにかく日程の都合が合ったのは本当にたまたまで、運が良かったです。ある程度日程調整ができる方は、まずガイドの可否でご予定を決めることをお勧めします。
・・・具体的に決まってからがドキドキしましたね。せっかく行くのだから、やっぱりある程度勉強して、覚悟して、でもある意味フラットな状態で行きたいと。 -
クラクフから現地まで。
多くの方がバス利用だと思いますが、私は時間によほど無理がない限り「行きは電車で」と決めていました。
ポーランド内はもちろん、ヨーロッパ中から、どこに向かっているのかすら分からずに立ったまま、まさに『物』同然に長い時間を掛けて運ばれてきた人たちのこと。そしてビルケナウのあの有名な引き込み線と降車場。『医師』が行う生死の選別。一人ひとりの人生に待っているもの。
想像しようとしてもできない…けど、それでもバスでビューンっと行くよりは、彼らも通らされた同じ線路を走る電車でオシフェンチム(アウシュビッツのポーランド地名:最寄り駅名)まで行きたい、と思っていました。。
***
バスの場合はクラクフ駅から博物館へ行けますが、電車もオシフィエンチム駅は終点で乗り換えなしです。私が乗った電車は上の写真のような座席。こちらの写真はクラクフ駅の時刻表。 -
切符は窓口でメモと片言でやりとり…と思っていたのですが、通路に切符の自販機が。「これでも買えるのかな?」と買ったのが一番上の切符です。
画面は英語表示にできますし、日本の新幹線などと同じように<いつ→どこに→何人→何時>と結構簡単に買えます。座席指定はありません。カードも使えました。
券売機利用者の口コミをあまり見かけなかったのですが、後ろに並ばれたりもなく、窓口でテンパるよりはゆっくり買えてよかったです。
これで本当に乗れるの?と心配にはなりましたが、6:46発→8:30着のオシフィエンチム行を購入。
***
当日。駅の中はカフェやドラックストアなども開いていて、さすが国際列車の通る大きな駅だぁ、などと。パン買ったりお茶したり。
列車は地元のビジネスマンたちが結構乗っていましたが、すぐにクラクフビジネスなんちゃら、という駅でほぼ全員降りた(笑) -
電車は淡々と進みます。クラクフの都市部を抜けてからは林、畑、荒涼とした景色。上の写真みたいな。
『夜と霧』で[移送される途中に一瞬だけ景色が見えたけど、ここがどこなのかまったくわからない、自分たちはこれからどうなるのか]といった描写があったと記憶していますが、この土地は、70年前にそれらの人を乗せていた貨物列車のことも見ていたのでしょうか。
***
ほぼ定刻でオシフィエンチム駅に到着。電車移動を望んだばかりに、集合時間より全然早い。少し寒かったので、時間つぶしも兼ねて歩いてカルフールへ(博物館とは逆方面に5分くらい)。多分8時から開いています。
少し休憩後、駅に戻ってそのまま道をまっすぐ。ロータリーの交差点が出たら左、後はずっと直進。全然歩いている人はいませんが、車用の案内板が出ているし迷いません。駐車場を目印に進みます。 -
アウシュビッツ博物館到着。
集合時間まで余裕があったので、帰りのクラクフ行きのバス停を探して時刻を見たり、売店で博物館の日本語パンフレットを買ったり、外にある掲示を少し見たり。夏だからか人が多い。
博物館の入口に向かって右側の屋内の1Fにショップや自販機、地下にトイレとクローク。時間にもよるでしょうがトイレはお金を払う列が結構並んでました。1人1ズオティだったかな。
クロークはトイレの奥なので、クロークだけの方はトイレの列に関係なく降りて行って大丈夫です。ショルダーバッグはOKですが、リュックでは見学NGなので預けます。
***
夏休みだからか一緒のグループは学生の方が多く、皆さん一人で逞しくヨーロッパを何都市も旅行中のようでした。いわゆる有名観光都市でない場所では色々と自分で考えて対処しなきゃいけないと思うので、単純に感心しましたし、少し羨ましかったです。
…アウシュビッツの見学について書きますか?(聞いてどうする) -
様々な展示や保持されている施設内部に、当然色々な感情がわきます。有名な、押収した鞄や靴、義足を見ると、ここで傷つけられた「一人ひとり」の命を感じます。「大量のカバン」ではなく、「ひとりの人が大切に持ってきた1つのカバン」が何千個もあるのだと。
お墓のない墓地であるここでは、本当に大量なのに、それでもごくごく一部だと言われる、髪の毛、鞄、靴、義足、子どもの洋服…それらが顔のない遺体なのだと。
ここで湧く感情…、悲しみ?恐怖?怒り?不安?自分だったらどうするか?自分の中の正義や勇気?
***
だけど。
この日オシフィエンチムは本当に天気が良くて、お昼頃は歩いていて汗ばむくらいに。陽の光に緑が映える。そんな中で整然と並ぶバラックの周囲を、ビルケナウの引き込み線の横を、ドイツや イスラエルをはじめとする世界各国の見学者とともに歩く。
すると、「あれ? 本当にここで残虐な過去があったのかな?」「この世界って本当は普通に平和なんじゃない?」という変な感覚に陥りそうに。 -
あの時代に傷ついた世界中の人たち。たとえ状況がどうであったにせよ、日本はドイツと同盟を組み、最後まで戦争を続けた。ここで涙を流している人たちから自分はそういう目で見られていてもおかしくないことを意識する。
もちろん日本人もドイツ人も傷ついていて、ドイツは戦後世代もナチスの責任を背負っている。でも、『私たちも十分傷ついているんだからもういいでしょ?』という問題ではないし、逆に『私たち昔からすごく傷つけられたから許されるでしょ?』というのもやっぱり違う…と思う。
***
当然感じ方はまったく違うだろうけど、さまざまな場所に生きる人たちが同じ空間で同じものを見ている・・・イスラエル人やユダヤ教徒だからといって、時間や日にちを分けるでもなく、隣にいる。 -
想像以上に広いビルケナウに立って、色々なグループを見ていると、妥協して均衡を保つことはできても、心底許容して進むことなんて果たしてできるんだろうか…と感じてしまったのも事実。
むしろ、仮に心の底の想いを隠してでも均衡を保っていけるなら、それ自体が奇跡かもしれない。
だけどそう感じる反面、この場所を見たら、互いを認めて、許して、新たな関係を…とやっぱり望むわけで。
1回行っただけの私なんかが云うのは本当におこがましいけど、日本の人たちもたくさん行ってほしい。悲しいし涙も出るけど、ここは未来へ目を向ける場所で、ちゃんと理解しようとして歩けば決して気分が過度に沈むことはないと思うのです。
*この写真の奥に写っているグループはイスラエルの軍隊の方々。 -
予想通り、乱文ヘンテコ支離滅裂な旅行記になってもうた…。我慢して少しでも読んでいただいた方、すみません。
ビルケナウで解散し、帰りはクラクフ行きのバスに。ちなみにこのバス、時刻表はあるけど全然来ない(笑)15時以降はガイド無しで入れるので、もう一度施設に入ることもできます。
***
特段書くことではないんだろうけど自分が知らなかったこと。イスラエルの若い人が、みんな同じ国旗や国名の入った白い服を着て見学している写真をよく見ると思います。
もちろん望んで着ている人も多いのでしょうが、ここでは「安全面」を考慮して着ているそうです。はぐれることなく「私はこのメンバーですよ」とガイドに分からせて身を守るために。
色々な国の人が一緒に見学していると散々書きましたが、この服装のこと1つ取っても…たくさんの難しさがありますよね。。
***
最初のミュンヘン→ http://4travel.jp/travelogue/10931436
クラクフ→ http://4travel.jp/travelogue/10933768
インスブルック→ http://4travel.jp/travelogue/10934340
再ミュンヘン→ http://4travel.jp/travelogue/10934444
***
2015年11月追記
パリでまた悲しい出来事が連続して起こり、この日記を久しぶりに読み直しました。
なぜ過去の悲劇を残して世界中の人たちに公開しているのか…。今日もここを訪れる人たち、案内しているガイドの方々はどういう想いで立っているのか…。「悲劇の歴史」で終わらせずに、その歴史から学び行動しなければいけないのに。
それでもここに立って1年以上が経っても、実際私は無力で、非行動で、確固たる信念を持っているわけではなく…情けなくなります。
でも、ここで感じた様々な想いは当然私の中にずっと消えずにありますし、見たものは鮮明に記憶に残っています。
現代の地球が、ある部分でこの悲劇が起きた時代と相似形を見せている今だからこそ、多くの人にここを訪れてほしいと願いますし、私もまたゆっくり見たいと思っています。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
アウシュビッツ(ポーランド) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
アウシュビッツ(ポーランド) の人気ホテル
ポーランドで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
ポーランド最安
497円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
0
10