2014/05/01 - 2014/05/02
4位(同エリア17件中)
のまどさん
リヨンからベルギーに戻る道のりが長いので中間のトロワに一泊することにしました。経由地としか考えてなく、事前調査は全くしなかったのですが、中世の面影豊かな歴史情緒のある町でした。町はさほど大きくないのですが、伝統的な家屋が至る所にあり、歴史を説明する標識を読みながら歩くだけでも十分に楽しい町です。
パリから電車で日帰りもできる距離のようです。食べ物もおいしく、観光客で賑わっているというほどでもないのが快適です。
<参考資料>
http://www.tourisme-troyes.com/
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 5.0
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ここまで連夜「〆」としてワインを1本開けてきた我々。もちろん、ウワバミちゃんという心強い共犯者じゃなくて同伴者がいるからこそですが、さすがに体を労わった方が良いので今日は飲まないと宣言。
「じゃあ、今夜シャンパンは飲まないんだ?」
という返しに二秒で前言撤回・・・
ああ、私はマンガの描ける女優よろしく「体がワインでできている」などとヘンな言い訳をしなくていけない領域に達しているのか。
シャンパーニュ地方に入ると沿道にブドウの畑が見えます。 -
シャンパーニュ地方南部のトロワはパリにも近く、またグルメなブルゴーニュ地方にも近いのでかなり地理的に恵まれています。
町は歴史的な建造物が無数にあり、周囲は自然豊かです。地元のサッカーチームは有名です。
ちなみに4トラには投稿時現在13件しか旅行記がない穴場です。 -
着いたのは夕方。さっと下見だけして、あとは恒例のレストラン探しです。何度も行ったり来たりの末に決めたのはボン・ヴィヴ。
http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g187138-d896949-Reviews-Le_Bon_Vivent-Troyes_Aube_Champagne_Ardenne.html
5点満点中3.5と評価は高くないのですが、我々の要望に叶うのはここしかなかったので。
シャンパンは1杯6.8ユーロはランスなどと比べると少し高め。でも、エスカルゴは全く臭みがなく、ブルゴーニュワインは絶品。エトゥルイという銘柄を覚えておきましょう。ちなみにブルゴーニュワインは1種類のブドウで作るので、量を飲んでも二日酔いしません。(※個人差があります) -
サービスがむちゃくちゃだった店ですが、このステーキは口にした瞬間に言葉を失ったほどの美味。ワタクシ欧州にXX年住んでおりますが、こんなに柔らかい霜降り肉はかつて食べたことがありません。焼き加減が完璧で、まるで日本の高級ステーキを食べているみたいでした。しかし、いかついナイフがあるのになぜ肉を切って出す?
挨拶に出てきたシェフは20歳くらいにしか見えないマリ人。若いのでスー・シェフだと思うが、その柔らかな物腰に感銘を受け、我々はすっかり満足しました。
気を良くした我々はホテルに戻って、リヨンで買ったローヌワインを空けたのでした(←冒頭で何て言ってましたっけ?) -
イチオシ
翌日は快晴でした。
ルネサンス様式のファサードが優雅なこの建物は、トロワが芸術の街として栄えた16世紀に建てられました。現在は靴下などの洋装品が展示された博物館(風変わりな)になっています。 -
殉教者パンタレオンを祀った教会の中から聖歌が聞こえました。日曜なのでミサが行われていました。その横にあったのがこの井戸。静かな日常生活が歴史ある街並みの中で営まれています。
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トロワの象徴的な建物、パン屋の家。
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タイムスリップできそうな路地は「猫の小道」。13世紀に舗装された時、真ん中には下水が通っていたようです。ここを進むと
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猫の彫り物発見。最初に通った時は分からなかった。屋根から屋根に自由に飛び回る猫がいたことから15世紀には名前が定着したようです。
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モルタル・ドルもしくは金のモルタルの中庭。静かな中庭から眺める屋敷は均整が取れています。目を負傷した十字軍の兵士の療養所だったようです。
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この建物もトロワの象徴。金細工師の小塔(Tourelle de l'Orfèvre)。
神戸のうろこの館を思い出しました。
16世紀に大火事がありこの辺りは焼けてしまったようですが、このように当時の姿が再現されているのも貴重です。 -
イチオシ
アンゴワセルの家( H?・tel des Angoiselles)。
13世紀にイタリアのロンバルディアから移り住んだ銀行家の末裔が16世紀に建てたもの。こちらも壁一面にうろこのように木片が使われていますが、かなりおびただしいので近くで見ると圧倒されます。 -
ところでルーアンで宿題となっていた中世の建築の謎、斜めの壁や床。この度謎解きのカギを見つけました。
http://www.buildingconservation.com/articles/movement/movement.htm
(↑かなりマニアックな英文サイト) -
以下、サイトを要約します。中世の建築物は必ずしも綿密な設計がなく、大工の棟梁の経験と勘によって臨機応変に(=場当たり的に)作業が進められていたため、壁や床が斜めになることが多かった。また木材や漆喰などの自然素材が多用されたため完全な直線を形成することが少なかった。
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時間とともに木組みや漆喰の歪みが重力や雨風などの影響を受けて更に角度が付いたということも指摘されます。それでも、同じ角度を数世紀も保ち続けているということはその角度こそが均衡点。2,3階建ての一般家屋であれば重量が軽いため崩壊するという心配はないようです。
ただし、未来永劫安泰とは言えないようです…
だいぶ分かりましたが、やはり恐怖感は払拭できません。 -
地上階とその上のギャップが見事。
下は美容室のようで「アフロヘア」と。ベルギーのサッカー選手みたいにしてくれるのかしら。
(参考までに http://world-samurai.com/archives/1005304499.html )
※最近散髪したようです。 -
市場に入ってみました。
白アスパラはこの時期旬ですが、各国で嗜好が異なる気がします。フランスの特徴は色が着いていることです。 -
市庁舎前の広場。ここの一角のレストランでブランチを取ります。
l'Odysse
http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g187138-d2257615-Reviews-L_Odyssee-Troyes_Aube_Champagne_Ardenne.html -
ニース風サラダは量が多かったのですが、素材が新鮮でした。フランス旅行では野菜が不足がちになるので、これくらい食べられると嬉しいです。
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3種類のチーズのガレット。ルーアンで食べたガレットのリベンジが果たせた気がしました。
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聖ピエール=聖ポール教会。建設が始まったのは5世紀。日本では大和時代。この頃ヨーロッパで脅威となっていたのは中国から移動してきた騎馬民族の匈奴。匈奴の長で悪名高きアッティラと直談判の末トロワの町を解放したのが聖ルー(Saint Loup)。
この教会は彼の要請で建てられたました。正面の塔は左側が聖ピエール、右側が聖ポールの塔と左右対になる予定が百年戦争の勃発で頓挫。よくある話です。 -
百年戦争(1337-1453年)はフランス王朝の後継者問題に英王朝が口出しをしたことに始まる。1420年に英国王ヘンリー5世にフランスの王位継承を認める屈辱的なトロワ条約がこの地で結ばれた。
そしてその9年後にジャンヌダルクがこの町を解放しました。その記念碑です。 -
教会の裏も派手に凸凹とした構えです。トロワの観光サイトではフランス一の美しさと謳われているので中に入ってみます。
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晴れた日だったので、教会の中も明るく
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光の加減が良い塩梅だったので
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イチオシ
ステンドグラスがきれいに撮れました。
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バラ窓も。古いものは13世紀まで遡ります。
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何の展示か分かりませんが、ユニークな置物が証明に照らされて影が動いているかのように見えました。
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新しく作られる家も伝統的なファサードにすると町の景観が統一されます。
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ハートのオブジェ。
トロワの街にはセーヌ川が流れていますが、これを下ると本当に花の都パリの心臓になるのか不思議に思うほど細かったです。 -
トロワで一番古い家らしいです。中の暖炉に刻まれた設置年は1472年とのこと。
写真を撮っていると中からあまりお行儀の良くなさそうなお兄さんが犬を二匹連れて出てきたので、そのミスマッチに吹き出しそうになった。カメラを構えたかったが、「何撮ってんだ!」と怒吐かれたくないので思いとどまりました。 -
聖ニジエ教会を遠くから見て。
屋根の模様はブルゴーニュ地方ボーヌのホスピスと同じです。 -
行く道行く道、中世の佇まい。デザインが多様々なので飽きません。おや
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ネコ窓に投稿しようかしら。
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前述の聖ルーの名前を冠した考古学博物館。日曜日は無料のようです。
一番の目玉はタイルと石像のコーナー。 -
トロワで発見された柱の一部。中世のもののようです。葉のモチーフがおしゃれです。
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どこでお会いしませんでしたか?公園のベンチあたりで。
失礼しました。13世紀の紳士なんですね。 -
『魚、ウニ、手長エビ』
お魚天国を歌いたくなるタイトルだけど、17世紀のイタリア人画家の作品。素材が描かれた当時の活きの良さは絵の中で健在です。 -
こちらは17世紀のベルギー(その頃ベルギーという国は存在しなかったが)の画家の作品。実はこの元になったのは
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特定世代の日本人にはおなじみのこの作品。(昔撮ったものでブレブレですが)
そうです、フランダースの犬でネロが夢見ていたルーベンスの『キリストの降架』。
見比べると赤い服のヨハネ、青い服の聖母マリアなど同じ人物が描かれている一方で、キリストが下ろされる向きが逆。色々とメッセージがあるはずです。 -
こちらは17世紀末のオランダ人画家の作品。
フランダースの犬でこのように凍った川でスケートをするシーンがあるけど、完璧にオランダのイメージだよな。フランダースには風車なんてほぼ皆無だし。 -
「捕らわれ者の家」ってことは刑務所?なんかブラック。
こんな写真でなんですが、本編のトリとしたいと思います。
あっ、シャンパン買いそびれた。クリスマスまでにはまたこの辺りに来ま〜す。
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この旅行記へのコメント (2)
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- jijidarumaさん 2014/10/21 01:42:19
- トロワ
- のまどさん
素晴らしい町ですね。木組みの建築がとりわけ良いですが、トロワは知りませんでしたよ!
芸術も、料理もそしてワインも楽しまれて良いですね。
私もフランス語ができたら、少しはこっちにも目が向くのでしょうが・・・(苦笑)。
jijidaruma
- のまどさん からの返信 2014/10/21 19:49:26
- RE: トロワ
- jijidarumaさん、こんにちは。
毎度ありがとうございます。
トロワはノルマンディと違って生活感が街並みに溶け込んでいるので気に入りました。
フランスは確かにフランス語が片言でもできると旅行しやすくなります。ベルギーと違って冷たく英語で返答されることは少ないですし。ヨーロッパの両雄はフランスとドイツです。jijidarumaさんもたまにはストラスブール辺りいかがですか?古城もあり、歴史的にもドイツと関わりが深いので。
では、また。
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