2014/05/27 - 2014/05/27
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ニッキーさん
ピカソが「20世紀最後の巨匠」と称えたというフランスの画家バルテュス。時に思春期の少女の扇情的な姿を描いたことから、世間から称賛と批判の両方を受けて来ました。
本名バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ(1908年−2001年)。パリでポーランドの貴族の家系に生まれます。高貴な顔立ち。画家がとことんこだわったモデルの少女たちのあられもないポースや意味あり気な構図。たびたび登場する「ネコ」。話題を集める要素がそろっています。
東京都美術館でバルテュス展をやっているというので気になっていたところへ、NHK−Eテレの日曜美術館で「バルテュス 5つのアトリエ」を見ました。特に私の関心を引いたのは、59歳で再婚した相手が25歳の日本人女性であったこと。節子夫人は結婚後1男1女に恵まれ(長男は2歳で夭逝)、バルテュスが92歳で亡くなるまで、40年間に渡って氏の芸術の良き理解者として夫を支え続けました。バルテュスは日本の文化にも造詣が深く、晩年は勝新太郎氏、里見浩太郎氏、篠山紀信氏らと親交があったことも興味深いです。
さらにBSプレミアムでやっていた豊川悦史主演の番組「バルテュスと彼女たちの関係」も見ました。豊悦がパリ在住の美術調査員に扮し、バルテュスの絵のモデルになった女性たちを調査しながらバルテュスの人物像に迫るという内容です。この番組がミステリータッチでとてもよくできていました。
これは自分の目で見に行くしかない。という訳で、妹を誘って東京都美術館へ行って来ました。
なお、豊悦の「バルテュスと彼女たちの関係」は好評で、再々放送が決定したそうです。
2014年7月8日(火)23時45分〜25時14分 NHK BSプレミアムにて
- 旅行の満足度
- 4.0
-
妹とは午後1時に東京都美術館で待ち合わせ。
夜、私は東銀座で写真教室があるため、それまでの時間を利用してバルテュス展を見に行くことにしたのです。
京成上野駅を出て上野公園へ入ります。
カエルの噴水。
カエルがピューっと飛ばした水が離れた水がめに着水。
おもしろいです。 -
気持ちの良い季節になりました。
上野公園は緑が青々。 -
清水観音堂(きよみずかんのんどう)に寄り道。
階段の下から清水観音堂を見上げる形で写真を一枚。
撮り終わってふと気づくと、外国人の女性2人が私が撮り終わるのを待ってくれていました。私が階段の下に陣取っていたからです。
写真を撮る時は回りを見なきゃいけませんね。気がつかなくてすみません。Thank you.と言っておきました。
京都の清水寺にならって建てられた清水観音堂。この石段坂は「清水坂」と言うそうです。 -
清水観音堂の舞台。これも京都の清水寺にならって設えられたものです。
その舞台の前に変わった形の松が。
以前はなかったもの。
去年来た時に見ているんですが、何だろうなぁ、ぐらいで終わっていました。
これは歌川広重の浮世絵「名所江戸百景」で描かれた「月の松」を、一昨年150年ぶりに復活したもの。4トラベラーの一歩人さんの旅行記で知りました。
これかぁ。 -
参考までに、こちらは歌川広重の浮世絵「上野山内月(うえのさんない)のまつ」。月の松を描いた2枚の絵のうちの1枚です。
くるりと回った枝の向こうに不忍池(しのばずのいけ)、右下に弁天堂が見えます。
ゴッホ、モネなどが影響を受けたという日本の浮世絵。
構図の斬新さは絵だけでなく、私の写真の参考にもなります。 -
さっそく舞台へ上がってみました。
江戸時代、ぐるりと一回りした独特の枝ぶりから庶民に親しまれていた上野の「月の松」。
明治初期の台風で倒れたままになっていましたが、2012年12月、約150年ぶりに復活されたのだそうです。
ここからだと木に遮られて不忍池は見えませんねぇ。
代わりに弁天堂がちょうど輪の中に入ります。 -
清水観音堂にお参りをしました。
お堂内部は写真禁止。
「ここはお寺です。手をたたかないでお参りしてください」と書いてありました(笑)。
お堂でお詣りとなると、ついかしわ手を打ってしまう人が多いのでしょう。
舞台から下りて・・・
赤いお堂と初夏なのに赤いモミジ。私はこっちを撮ります。 -
隣りの外国人男性が真剣に撮っていたのは・・・
右奥の石、「人形供養碑」です。
清水観音堂は人形供養のお寺としても知られているのです。
何が彼の関心を引いたのか?
わかりません。(^_^; -
上野公園をさらに進みます。
美術館・博物館へ行く道すがら、上野公園の四季の移ろいを見るのが好きです。
ガクアジサイの花を見つけました。 -
あっとー、今度は花園稲荷神社の参道です。
気になるものが次々に現れます。(^_^;
待ち合わせ時刻が迫っているので、寄り道はもうこのくらいにしておきます。 -
上野公園中央の広場。
東京国立博物館、国立科学博物館、国立西洋美術館、東京文化会館、東京都美術館、上野の森美術館、上野動物園などのそうそうたる施設が並ぶ上野公園の中心地です。
春はサクラ、秋は紅葉など四季の移ろいが感じられる場所ですが、今はこんな感じ。 -
バルテュス展は4月19日(土)〜6月22日(日)まで東京都美術館で開催されています。
この後、京都市美術館へ場所を移し、7月5日(土)〜9月7日(日)まで開催されます。
40点以上の油彩画と素描や愛用品など100点を超える作品が展示されているほか、晩年を過ごしたスイス・ロシニエールにある「グラン・シャレ」と呼ばれる屋敷に残るアトリエが、在りし日そのままに再現されているのも見ものです。 -
待ち合わせまでまだ10分ほど時間があるから、美術館外の写真を撮っておこうっと。
美術展の場合、たいてい内部の展示は撮影禁止なので、ブログを書くため外観などの写真が貴重なんです。 -
午後1時前、妹がやって来ました。
前庭のオブジェに2人の姿を映して記念撮影。
このオブジェ、これ自体はとても面白い作品なんですが、球体ゆえに、映った姿は中央部が歪んで誇張され最悪です。やめときゃ良かった。(ー_ー)!! -
落ち合って私たちのやることと言ったら・・・まずは美術館内のレストランへ行って昼食です。
2階にテーブルとイスが見えているでしょう?
東京都美術館のメインダイニング、「ミュージアム・テラス」です。 -
東京都美術館には他にも高級志向の「アイボリー」、軽食の「Mカフェ」がありますが、今日のところは2階の「ミュージアムテラス」にします。
モダンな階段をトントンと上ると、うわ、すでに順番待ちの人々が。
そりゃそうでしょうよ、1時ですもの。
席数が多いので、すぐにはけるだろうと待つことにしました。 -
順番待ちの間にメニューをもらって何にするか決めます。
煮込みハンバーグにしようかメンチカツにしようか、エビとアボカドのハーブグラタンも良さそう。
ああでもないこうでもないって相談してたら、さっきからずっとこっちを見て何か言いたそうにしている女性が・・・。
待ち席を詰めたタイミングで話しかけて来ました。
「『モッツァレラチーズのボローニャ風ドリア』が美味しいですよ」と。
女性によると、美味しかったので自分は何度かそれにした。前回他のも食べてみようとメンチカツにしてみたら普通だったと言うのです。
「好みはそれぞれなのにお節介なことを言ってすみません」と。
とんでもない、ありがとうございます。これで迷いはふっきれました。
私たち2人ともモッツァレラチーズのボローニャ風ドリアにします。 -
10分ほど待って席へ案内されました。
窓際の席は眺めが良さそう。
北側(東京国立博物館側)なら緑が見えるし、南側なら美術館の入口が見えておもしろそうです。
私たちの席は窓際ではなかったけれど、5人ぐらいの大きな丸テーブルを2人で使わせてもらえました。
妹が気づいたんですが、このレストランのお客さん、年齢層が高い。50代の私たちでさえ若手の方でした。
ふと見ると、入口の行列は、待ち合い席はもちろん立ちスペースもなくなるぐらいに膨れ上がっていました。思うに、11時ぐらいから絵を鑑賞した人がちょうど2時間ぐらいで見終わって食事に来たのでしょう。 -
モッツァレラチーズのボローニャ風ドリア(1200円)、来ました〜。ヽ(^。^)ノ
チーズがたっぷり入っていて、確かに美味しいです。
なるほど、先ほどの女性がわざわざ勧めてくださっただけのことはあります。
そして見た目、量が少ないかと思ったのに、食べても食べてもあります。
あの女性と同じ。
私たち、次来たら、またこれにしちゃいそうです。 -
プラス180円で飲み物をつけました。
私はホットコーヒー、妹はアイスミルクティー。
ドリアが美味しくて、大満足でした。
教えてくださった女性に報告を兼ねてお礼を言いたかったけれど、どこに座られたのか見つけられませんでした。
レストランを出る頃には空席がたくさんできていました。 -
では、バルテュス展を見に行きます。
まずはロッカーに荷物を預けてと。
いつものように音声ガイドを借りました。
池田修一さんのナレーションのほかに節子夫人が画家のエピソードを語っていらっしゃいました。
借りて良かったです。もっとも私はテレビを見ていたので、すでに知っていることが多かったですけど。
暗い室内。絵のキャプションは文字が小さく読むのに一苦労。
いつも思うんですが、美術館のキャプションは目の悪い人に親切じゃありません。
それもあって、つい音声ガイドを借りちゃうんです。 -
展示は年代順に4部構成になっています。
第1章 初期(1908年−1931年 バルテュス誕生から23歳まで)
この作品は「『ミツ』バルテュスによる40枚の絵、ライナー・マリア・リルケの序文」(1921年 節子・クロソフスカ・ド・ローラ・コレクション)
「ミツ」はバルテュスが11歳の時に描いた少年と猫のストーリーです。
母親の恋人であった詩人リルケの助力のもと出版されました。
私が買ったクリアファイルで紹介します。 -
少年が公園で猫と出会います。
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一緒にあちこちへ行ったり一緒に寝たり楽しい時間を過ごしますが、猫はネズミを得意気にくわえて来たり、食卓に乗って叱られることも。
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最後に猫は家を出て行ってしまいます。
夜の街を探し回っても見つからず、男の子が泣いているシーンで終わります。
バルテュスは美術学校へは通わず、独学で絵の勉強をしています。
ルーブル美術館へ通い絵の模写をずいぶんしたようで、中でも影響を受けたのはイタリア・ルネサンス期の画家、ピエロ・デッラ・フランチェスカ。
1926年、バルテュスが18歳の時イタリア旅行をして描いたピエロ・デッラ・フランチェスカ「聖十字架伝」の模写が展示されていました。 -
第2章 バルテュスの神秘(1932年−1953年 バルテュス24歳から45歳まで)
バルテュスの代表作となったスキャンダラスで謎に満ちた作品が生まれた時期。
どの流派にも属さず、独特の絵の世界を築いていたバルテュス。1934年にパリで個展を開くと、たちまちスキャンダルの的になります。バルテュス自身、注目を集めるためあえて挑発的な作品を描いたとも述べています。
これは「キャシーの化粧」(1933年 ポンピドゥーセンター、国立近代美術館)です。以下、ちらしや絵はがきの写真で紹介します。
この時期バルテュスが取り組んでいたエミリ・ブロンテ「嵐が丘」の挿絵とよく似た構図で描かれた作品。左の男性、ヒースクリフはバルテュス自身。服の前をはだけたキャシー(キャサリン)は苦しい恋愛の末最初の妻になったアントワネット・ド・ヴァトヴィルがモデルだと言われています。自分の恋を「嵐が丘」のヒースクリフとキャサリンに重ね合わせたものと考えられています。 -
「夢見るテレーズ」(1938年 メトロポリタン美術館)
ちらしやチケットに使われた絵です。
少女ののびやかで無防備な、そしてちょっぴりおしゃまな姿が描かれています。
モデルになった少女はパリでの隣人の娘、テレーズ・ブランシャール。バルテュス最初の少女モデルです。
バルテュスの絵にたびたび登場する「ネコ」も描かれています。 -
「おやつの時間」(1940年 テート美術館)
英語の題名は「Still Life with a Figure(「人物のいる静物画」とでも訳すのでしょうか?)」。
憂鬱そうな顔をした女性。パンにはぐさりとナイフがささったまま。器に盛られた枝付きリンゴは不自然に器からはみ出しています。何があったのでしょう?これから何が起ころうとしているのでしょう?「おやつの時間」というタイトルから感じられる浮き浮きした気分の絵ではありませんね。
そもそもどうして「おやつの時間」なんて題名になったのでしょう?
でも「人物のいる静物画」よりはずっと意味あり気で面白いです。
私にはなんだか気になる絵です。女性の洋服のウグイス色が効いてます。 -
「美しい日々」(1944−1946年 ハーシュホーン博物館と彫刻の庭)
少女の胸にナイフが突き刺さっているのかと思ったら、少女は手鏡を持っているのでした。
少女が投げ出した脚は画面を斜めに横切り、白いスリッパが素足よりも一層のなまめかしさを与えています。
赤々と燃える炎と暖炉に薪をくべる男性の後ろ姿はいかにも暑そう。
左のテーブルの上の白い洗面器は純潔を表し、めらめら燃える炎は欲望を表すなどとも解釈されますが、本当のところはわかりません。
この絵の中にどういうストーリーがあるのか、思わず見入ってしまう絵です。
地下の展示室を見た後、エスカレーターで1階へ上がります。
上がった最初の部屋にバルテュスが晩年を過ごしたスイス・ロシニエールにある山荘「グラン・シャレ」のアトリエが再現されていました。
木の壁に木の床。肘掛椅子に膝掛け、使いかけの絵具、描きかけの絵、灰皿の吸い殻までそのままに運ばれていました。
バルテュスは光をとても大切にしていたそうで、照明に頼らず日の光だけで絵を描いたと言います。アトリエは安定した光を得るため北側に窓があります。
窓の外の景色が時間と共に暗くなったり明るくなったりしていることに妹が気づきました。バルテュスが大切にした「光」を再現しているのですね。
絵の具の匂いもして・・・壁には「木」という漢字の落書き(?)が。
ここは必見。時間をかけてゆっくりバルテュスの世界に浸ることをお勧めします。
スクリーンでは江國香織さんが生前のバルテュスのアトリエを訪問した時の映像が流れていました。 -
「決して来ない時」(1949年 フランシス・リーマン・レーブ・アートセンター)
英語の題名は「The Week of the Four Thursdays(木曜日が4日ある週)」。
フランスの小学校では以前、木曜日が休日であったことから、あり得ないことの例えです。
この絵でも少女は脚を突き出し、大きくのけぞって椅子の背にしがみついたネコを撫でています。窓のところにはもう一人の女性。
この絵も謎がいっぱいですね。
バルテュスはこういうポーズにこだわったようで、もう一枚似た構図の「猫と裸婦」(1948−50年 ヴィクトリア国立美術館)が展示されていました。 -
「地中海の猫」(1949年 個人蔵)
ただ1点、バルテュスが海を描いた作品。パリ、オデオン広場のシーフードレストラン「ラ・メディテラネ(地中海)」の店内に飾るため制作された絵です。
海にかかった7色の虹は7匹のそれぞれ異なった魚に姿を変えて、猫(=バルテュス)のお皿の上に飛び乗って行くという愉快な絵。
そして海上を漂う小舟の上からは少女が手を振っています。 -
第3章 シャシー〜田舎の日々〜(1953−1961年 バルテュス45歳から53歳まで)
45歳のバルテュスはブルゴーニュ地方のシャシーという村にある城館に移り住み、そこで、兄ピエール・クロソフスキーの妻の連れ子であるフレデリック・ディゾンと同居生活に入ります。この時期、フレデリックの肖像画や風景画に取り組んでいます。
この絵は「白い部屋着の少女」(1955年 ピエール・アンド・ターナ・マティス財団)
モデルはフレデリックです。
不自然なポーズはなりを潜め、自然な感じに描かれています。
このフレデリックさんは現在もシャシーの城で暮らしています。
NHK−BSの「バルテュスと彼女たちの関係」でちらりと顔を出していました。
健康上の理由からインタビューに応じてくれることはありませんでしたが、息子さんが気さくにインタビューに応じていました。
息子さんは年老いたフレデリックに代わって古い城館の修復に取り組んでいました。 -
「昼顔?」(1955年 節子・クロソフスカ・ド・ローラ・コレクション)
27×35センチの小さな作品です。
最初見た時は紫色の背景が暗く、全体的にのっぺり見えて、関心なく行き過ぎてしまいました。
部屋を出る前に振り返って見ると、さっきまでのっぺり見えていた絵が突然輝いて見えて、思わず引き返して見た作品。
2人とも気に入ってそれぞれ絵葉書を買って来ました。
このシャシー時代、バルテュスは落ち着いて絵の制作に打ち込んだようです。
この時期の絵は若い頃の危なく挑戦的な雰囲気が影を潜め、穏やかな感じがしました。 -
第4章 ローマとロシニエール(1961−2001年 バルテュス53歳〜92歳)
1961年、バルテュス53歳の時、フランスの文化大臣アンドレ・マルローの依頼により、イタリア・ローマのヴィラ・メディチという建物に置かれたアカデミー・フランスの館長に就任。やがてバルテュスは精魂を傾けてヴィラ・メディチの建物の修復に取り組み始めます。
1962年、アンドレ・マルローの命により、パリで開催される日本古美術展に出す作品を選ぶため来日、案内係を務めた美しい20歳の上智大生、節子さんと出会います。2人はローマで同居生活に入り、5年後に結婚。
節子夫人をモデルにした作品も何点か出展されていました。
1977年、69歳のバルテュスはローマでの任期を終え、スイス・ロシニエールにある山荘「グランシャレ」に移り住みます。
スイス最大の木造建築であり、もとはホテルとして使用された「グランシャレ」。
終焉の地として自ら選んだその場所で、節子夫人に支えられながら92歳で亡くなるまで創作活動を続けました。2人の間には晴美さんというお嬢さんがいらっしゃいます。
この絵は「トランプ遊びをする人々」(1966−73年ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館)
こちらを向いた人物の固まった表情は歌舞伎の見得(みえ)からヒントを得たのだそうです。
左の人物の脚のポーズ、バルテュスはあのポースにこだわったのか、他のいろいろな作品で同じポーズを描いています。
私も子供の頃、横着してよくあんなポーズで机に肘をついて本を読んでいたっけ。 -
「読書するカティア」(1968−1976年 個人蔵)
写真が無いので、建物のポスターで紹介します。
この絵は気に入ったのに、絵はがきを買い損ねました。
絵はがき、売ってなかったかも。
カティアはローマのヴィラ・メディチの料理人の娘でした。
バルテュスは片脚を立てたポーズがよほどお気に入りだったんですねー。
ところで、このような個人蔵の作品は展覧会に出品されない限り私たちが見る機会はありません。そう考えると今回は貴重なチャンスでした。
最後にバルテュスの愛用品のコーナーがありました。杖や木靴など。
篠山紀信氏による写真も展示されていました。
勝新太郎さんや里見浩太郎さんと親交のあった様子もわかりました。バルテュスは座頭市のファンだったそうです。
日本の文化に詳しく、節子夫人には着物を着ることを望み、晩年は自身も着物を着たこともあったようです。 -
バルテュス展を見た後、私たちは「公募団体ベストセレクション美術2014」も見ました。
バルテュス展のチケットを見せれば無料で入場できます。
27団体から総勢151名の作家が選出され、163点の絵画、彫刻、工芸品などが展示されていました。
大作がそろっていましたが、前衛的、抽象的な作品が多く、正直よく分かりませんでした。
この中から今後活躍する新進作家が出て来るのかもしれません。 -
あとで知りましたが、私たちが訪れた5月27日のまさに午後、来場者が10万人を越え、札幌から来た母娘2人連れが10万人目として記念品をもらったということです。
私たちも惜しかったー。^o^
でも、札幌からわざわざバルテュスを見に来られるなんて、そういう人が10万人目になって良かったですね。
バルテュスの絵をどう見るか?
芸術なのか、スキャンダルなのか?
私はほとんどの作品は芸術作品として理解できましたが、「鏡の中のアリス」と「ギターのレッスン(本展では習作を出展)」の2作品だけは芸術だと思いながら見てもあまり気分のいいものではありませんでした。バルテュス自身が述懐しているとおり、注目を集めるため敢えて物議を醸し出す絵を描いたという事情もあるのでしょう。
一方で好きになった絵もあります。
「読書するカティア」「おやつの時間」そして「美しい日々」。
妹は「窓、クール・ド・ロアン」(1951年 トロワ近代美術館)が気に入ったと、絵はがきを買っていました。クール・ド・ロアン3階のアトリエの窓を描いたもので、先の「決して来ない時」に描かれた窓と同じ窓だと思いますが、こちらの作品には少女も猫も出て来ません。室内と窓の外の建物だけが落ち着いた色合いで描かれています。
この作品は江國香織さんがフランスの美術館で見てバルテュスのファンになったきっかけの絵なんだそうです。妹、目が高いかも。
バルテュスがこだわった主題。なぜ繰り返し少女を描いたのか?
ロリータコンプレックスではないとバルテュスは言います。
バルテュスにとって、少女は「この上なく完璧な美の象徴」だったと言うのです。
バルテュスは芸術家と呼ばれるのを嫌い、画家と呼ばれるのを好んだそうです。自分は職人だからと。
ちらしのキャッチコピーがとても気に入りました。
「これは本当にスキャンダラスなのか?その核心には、観た者しか迫れない」
なるほどねー。 -
私がバルテュス展を見てみたいと思うきっかけになった番組、豊悦の「バルテュスと彼女たちの関係」は好評で、再々放送が決定したそうです。
2014年7月8日(火)23時45分〜25時14分 NHK BSプレミアムにて
私も実際の絵を見た後、もう一度バルテュスの人生を追ってみたくなりました。
再度見るつもりです。
私は夜、写真教室へ行かなかればなりません。終わるのは夜9時。
家へ帰るのが遅くなるため、ここで晩ご飯を食べておきたい。
妹につき合ってもらって上野公園広場のパークサイドカフェへ寄りました。 -
広場をはさんでスターバックスの向かいにあるパークサイドカフェ。
いつも混んでいるんですけど、この時間帯なら大丈夫。
すぐに座れました。
ただし、テラス席は一杯だったので、室内の席になりました。 -
タケノコなど春野菜の入ったミートソースパスタ。
細めの麺で、食べやすかったです。 -
妹と別れ、上野の線路をまたぐ大連絡橋(パンダ橋)と不思議なオブジェのあるペディストリアン・デッキを通って私は東京メトロへ向かいます。
これから私の一日は夜の部へ。
では、行って来まーす。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- ねいちゃさん 2014/06/12 12:53:41
- バルテュス・・・難しい。
- こんにちは、ニッキーさん。
ニッキーさんの美術館シリーズですねぇ。
今回はバルテュス・・・
この方についてはあまり知りませんが、冒頭のセンセーショナルな絵は強烈なインパクトですよね〜。
私は諸般の事情から(笑)、少女ものとかロリー系については近づかないようにしているのですが、この絵には惹かれてしまいます。
7月から京都市美術館に来るんですよね、見に行きたいような、見てはいけないような・・・。
もちろん画家がインパクトあるものを描く理由って、様々なものがあるだろうし、打算なんかもやっぱ働いているに違いないのでしょうが、それを引き算したとしてもすごく印象に(というか、心そのものに)響いてくる絵ですね。
やっぱり、見てはいけないような、見ちゃいたいような、、、、です。
59歳で25歳と結婚?!子供までもうけた???
やりますねぇ、バルテュス、、、むっちゃ元気なオヤジだったのでしょうか。(笑)
ではでは〜。 ねいちゃ
- ニッキーさん からの返信 2014/06/14 16:03:41
- RE: 私もよくわかりませんでした。
- ねいちゃさん、こんにちは。
バルテュスの絵はどう理解してよいのか私もよくわかりませんでした。
「これは本当にスキャンダラスなのか?その核心には観た者しか迫れない」という優れもののキャッチコピーと豊悦の番組に惹かれて行って来ましたが、やっぱりよくわかりません。
節子夫人の話を聞くと「生涯、独自のセンスで美を求め続けた画家」という崇高な画家像が語られるんですけど、絵を見ると、「うーん」。やっぱり「少女の性」を描くのはタブーという意識があるので、若い頃の挑戦的な試みとしても、なかなか受け入れがたい部分があります。
> やっぱり、見てはいけないような、見ちゃいたいような、、、、
京都へ巡回するってところが迷う点でしょうが、わかりますよ、諸般の事情がおありでしょうから、私は特にお勧めしませんねぇ。豊悦の番組はなかなか面白かったですけど。
今日は梅雨の晴れ間。午前中マンションの催しで草木染めをやるっていうので参加して来ました。駆り出されて仕方なく行ったんですが、結構面白かったです。花や葉っぱ、玉ねぎの皮やなんかで染色ができるんですよー。最初は屋外のバーベキューコーナーでやる予定が、あまりの日差しに急きょ屋内のキッチンスタジアム(この頃のマンションはこういう施設を備えているんです)へ変更、快適でした。
自分だけの色のタオルができてうれしい〜。最近地域の催しに参加すること自体が減って来ていたので、新しいコミュニティーで時にはこういうゆったりタイムを過ごすのも新鮮でした。
ニッキー
- ねいちゃさん からの返信 2014/06/15 12:13:15
- RE: RE: 私もよくわかりませんでした。
- ニッキーさん、またまた失礼します。
ニッキーさんからのご忠告を受けて、やっぱりバルテュス展は見送ろうと思っていたんですが、そのレスをいただいた昨日。
なんと!雅ヨメがバルテュス展の招待券をもらってきちゃいました。(笑)
これは天の配剤、神の啓示ですよねぇ。こんなことあるんだ。
時に人の気持ちとかではどうにもならないようなことがあるわけで
今までの人生経験として、こういう流れには逆らっちゃいけないと学んでいるんで、素直に身をまかそうと思います。
というわけで、見てきますね。
感想などは後日メールさせていただきます。
TV見て勉強しなくちゃ。
草木染めですか〜、仕事が忙しいので地域のコミュニティにはほとんど参加しないのですが、そういう「学ぶ」とか「体験する」とかいう催しは、自分への肥やしになりますよね。
ではでは、とりあえずご報告まで。(笑)
ねいちゃ
- ニッキーさん からの返信 2014/06/15 19:29:06
- RE: RE: RE: 私もよくわかりませんでした。
- > なんと!雅ヨメがバルテュス展の招待券をもらってきちゃいました。(笑)
ワハハハーッ、そんなことってあるんですねぇ(大爆笑)!
神さまは「行け」と言ってるんですねー。
ねいちゃさん、これは行かねば。
運命ですよね。
わー、楽しみになって来ました〜。
ねいちゃさんの感想をお待ちしてますね。
なかなか難しいですよ〜(ニンマリ)。
ニッキー
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