2014/05/24 - 2014/05/24
250位(同エリア642件中)
コタさん
東京の北の外れに引っ越したのを機会に埼玉県行田市にある古墳群や「のぼうの城」で有名になった忍城を訪ねてきました。つい最近BSで「のぼうの城」を放送しておりましたので見てから行くと感動もひとしおです。それから忍城よりももっと興味のあったさきたま古墳群、石田三成の忍城水攻めの遺構である石田堤、工業団地の中にある関東の石舞台こと八幡山古墳と、意外と見どころが多くてそれぞれ印象的なところでした。
東京から行田へは高崎線で行き、行田駅前の観光案内所でレンタサイクル(何と無料!)を借りてグルッとサイクリング、帰りはさきたま古墳群からさきたま緑道を約5キロほど歩いて北鴻巣駅まで。
想定外の充実したワンデートリップとなりました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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まずはJRで行田駅へ。高崎線も北本を過ぎると住宅密集地から抜け出せます。行田駅前の観光案内所でレンタサイクルを借り出します。整備されたママチャリを無料で貸してくれるとは行田市さんも泣かせてくれます。返す場所をさきたま古墳群にあるはにわの館にして、まずは石田堤を目指します。新幹線下の直線道路をひたすらこいでゆきます。
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途中ものづくり大学がありました。きれいなキャンパスですが人影もまばら、奥のほうでは建築系の授業をされておりました。
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そのまま新幹線高架下を進むと目指す石田堤に到着です。鴻巣市側の史跡「石田堤」はきれいに整備された公園になっていました。再生された石田堤の断面がわかるようにしてあります。この景色は映画「のぼうの城」のエンドロールで映ってましたね。
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新幹線の反対側にも公園風堤があります。ここでのんびりしてましたが、結構新幹線は通るようです。新幹線の高架下には説明板と、下を通ると声がして説明してくれる装置があります。それによると石田堤は28キロにわたって1週間程度で急造したらしいです。こんなに長い堤なんですが、現存しているのはこの辺りと丸墓山周辺だけとのことです。
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行田市と鴻巣市の境を流れる旧忍川に架かる堀切橋です。まさにここが石田堤が切れて大決壊を起こした場所らしいです。
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橋を渡ると左手に松並木とこんもりとした土手らしいところが続きます。先程の鴻巣市側の石田堤は再現されたものですが、こちらの石田堤はそのものが残っているとのこと。
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石田堤の上を歩きます。
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石碑もあります。この向こう側が忍城側ですが、水攻めの際にはこの向う一面が水に沈んだことでしょう。ここ行田市は北を利根川、南を荒川が流れる低地なんですが、この市域全体を水に沈めるとはなんとも壮大な戦術なんでしょうか。
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さきたま緑道を通りさきたま古墳群を目指します。ちょうど田植えの時期なんですな。
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まずは映画にも出てきた丸墓山古墳に登ります。忍城水攻めの際には石田三成が本陣を置いたと言われる円墳です。映画でもそうでした。結構高い小山でここなら見晴らしが良かったことでしょう。
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その頂上から忍城方面を望みます。まっ平らです。昔は見渡すかぎりの水田、沼の中に忍城が建っていたのでしょう。まさに浮城です。今でもその面影は感じられます。
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下から丸墓山を見上げます。慶州の古墳群に似ている(頂上に木が生えている点も)と思います。この古墳群は6世紀から7世紀にかけて造られたとのことで、その頃は大和方面では大化の改新の頃でしょうか。
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さきたま史跡の博物館に入ります。ここではその昔大きな話題となった稲荷山古墳の鉄剣(実物)を見ることができます。金の象嵌で115の文字がくっきり見えます。雄略天皇に仕えた関東の豪族の家系が記されているようです。しかし、実物の国宝が間近で見られるとはすごいことです。
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博物館で概ねの知識を詰め込んで実物の古墳を見て回ります。まずは一際目立つ二子山古墳です。きれいな前方後円墳で花畑からもよく見えます。
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その隣の将軍山古墳、ここは玄室が公開されています。博物館と共通チケット(国宝も見れて200円というのは本当にお安いです。)となっています。
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埋葬された姿が復元されています。
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次にあの鉄剣が出た稲荷山古墳です。ここは国宝の鉄剣が出た古墳でありながら上に登れます。前方部分は復元されたもののようですが、後円部分はそのままの古墳です。
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登れる古墳は丸墓山と稲荷山だけです。丸墓山は国内最大の円墳とのこと。やはり大きいです。
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博物館から丸墓山に続く道は石田堤の一部とのこと。古墳群は後でまた来ますのでこの辺にしておいて、次に「のぼうの城」に向かいます。自転車があると古墳群から市街地までもすぐでした。
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現在の忍城を代表する御三階櫓です。大阪城と同じくコンクリートで再建されたものですが、やはりシンボルとしては必要です。この櫓にも昇れます。
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ちょうど2時くらいに忍城に居たので、おもてなし甲冑隊の演舞を見ることができました。本当に近くで見れます。あとで記念撮影もあり、でしたが少々恥ずかしいので遠慮させていただきました。
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お城近くの水城公園です。忍城の外堀を使った公園ですが、当時の忍城はこんな池や沼に囲まれていたのでしょう。
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せっかく自転車があるのでさきたま古墳群から距離のある小さい古墳も見て回ります。まずは長野口方面に向かって住宅街の中にある地蔵塚古墳です。公園内の小山のような観ですが、小山の頂上に地蔵堂、麓に石室と思われる鉄の扉があります。さきたま古墳群よりも少し時代は下るようです。この鉄の扉の中に線描画があるようですが非公開となっています。
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次に、工業団地内にある「関東の石舞台」こと八幡山古墳です。石舞台と同じく盛り土が失われ石槨だけが残っています。かなり細長い横穴です。土日のみ門が開けられているようで、この横に自治会の事務所みたいなのがありおばあさんが番をされています。
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石室への出入りは自由で、ずずいと奥まで入れます。しかしながらこの石室内は八幡社です。入り口に石碑があります。最奥部は暗くてよく見えませんでしたが、岩でできたドームになっていました。よくぞ残っていたものです。
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さて、自転車を返しに再びさきたま古墳群まで来ました。夕刻近くになっていましたので人もあまりいなくなっており、また日の光もやや傾いてきました。丸墓山に続く石田堤を歩きます。
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丸墓山の頂上から行田市街地方面を改めて臨みます。水攻めでは辺り一面が水浸しになった、とはとても考えられません。
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稲荷山古墳方面です。
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博物館方面に戻り、県道を東に数分で前玉神社(さきたまじんじゃ)です。埼玉県の名前の由来がある神社ですがそれほど境内も大きくなく参拝者もおられませんでした。浅間塚古墳という古墳の上に神社があり、階段を登ると小ぶりなお社があります。登り口に浅間神社もあります。歴史はとても古そうでパワーを感じられます。
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前玉神社の東側の道を進むとさきたま古墳群の南側エリアに入ることができます。こちら側は丸墓山のある地区と違って人が極端に少ない、というか誰もいません。
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一番南の外れにある奥の山古墳です。言われないと小山にしか見えません。
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ここからはさきたま緑道を約5キロ弱歩いて北鴻巣駅を目指します。行田から二つ手前の駅です。ちゃんとした案内板もあります。
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この緑道は概ね武蔵水路という、利根川の水を荒川に引き込むための水路(と言っても川です)に沿って伸びており、時たま彫刻があったりします。周りは田んぼですが、遊歩道と自転車道の立派な緑道はよく整備されており快適にウォーキングができます。
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緑の濃い快適道ですが、周りは田んぼです。
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途中新幹線の下を通ります。史跡石田堤はこの緑道から近いです。新幹線から道が離れると橋になりますが、この川を元荒川というようです。昔はよく荒れた(氾濫した)ことでしょう。
1時間弱で北鴻巣駅に到着。
あまり期待して行った訳ではないのですが、とにかく見どころたくさん、観光客を迎え入れるインフラも整った行田でした。
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