2014/05/03 - 2014/05/03
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naoさん
大和と伊勢を結ぶ初瀬街道は、奈良県桜井市の初瀬(はせ)から、宇陀、名張を経て、青山峠越えで三重県松阪市の六軒へ至ることからその名が付いています。
桜井市を出た初瀬街道は、宇陀市萩原で東と南へ向かう二つの街道に分かれますが、いずれも伊勢へ通じているため、そのまま東へ向かう初瀬街道を「伊勢表街道」、南へ向かう街道を「伊勢本街道」と、区別して呼んでいます。
かつて大勢の人々が行き交った伊勢参りですが、京・大阪の人々にとってはこの二つの街道を通るのが主流だったことから、江戸時代には初瀬街道沿いの三本松にも宿場町が形成されます。
三本松は西から、元三、琴引、中村、長瀬の4つの集落で構成されますが、その内、近鉄大阪線北側の元三、三本松駅南側の中村と長瀬に、今も往時の姿を伝える町並みが残されています。
ちなみに、三本松駅は、室生寺の最寄り駅として賑わう近鉄大阪線・室生口大野駅から、名張方面へ1駅行った隣駅になります。
町並みで多く見られるのは、切妻屋根の平入りで、窓格子や虫籠窓のある町屋で、中には煙出しの腰屋根のある町家もあり、明らかに近辺の農村とは異なる雰囲気が漂っています。
宿場町で必ず見かける本陣などは残っていませんが、往時の面影をしのぶには十分な町並みです。
では、簡易郵便局と云う探しやすい目印のある、長瀬から町歩きを始めます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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三本松で最も東側の町並みにやって来ました。
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右側に郵便局が見えてきたので、この辺りが長瀬集落に間違いなさそうです。
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長瀬簡易郵便局です。
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初瀬街道沿いに風情のある町並みが連なっています。
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窓格子のある町家があります。
固定の格子かと思いきや、よく見ると開口部の端に戸袋が付いているので、可動式の格子戸のようです。 -
これは私の想像ですが、格子戸を開放する必要があったのは、旅籠の名残かも知れません。
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伝統的な様式の、建築当初の姿をよく留めている町屋です。
中2階の虫籠窓がきれいに手入れされています。 -
屋根には、煙だしの腰屋根もしつらえてあります。
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「女人高野室生寺」と書かれた石標が傍らに立つ辻堂。
軒下には「室生山の絵図」が架けてあります。
なお、ここ長瀬から室生寺へ至る山越えの参詣道、「大師の道」が今も残っています。 -
こちらの町家にも煙だしの腰屋根が見えます。
昔は竈で薪を焚いて炊事していたので、これがないと家中に煙が充満したんです。 -
中2階の外壁には、橘と扇の鏝絵が浮き上がっています。
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町家の塀の屋根の上で、大黒様が鯛を釣りあげようとしています。
餌は海老なんでしょうか・・・。 -
緑の少ない町並みなので、小さなプランターの花でも安らぎを覚えることができます。
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小さな集落なので、もう郵便局まで戻って来ました。
では、次に中村集落へ向かいます。 -
近鉄大阪線三本松駅です。
中村集落は、三本松駅の西側に連なっています。三本松駅 駅
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集落の入口から、街道は緩やかな坂道となって続いています。
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アルミサッシに改修されてはいますが、伝統的な様式の町家があります。
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この建物は、三本松の宿場に残る藤堂藩の本陣跡だそうです。
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本陣として使われていた頃の姿を、ほぼ完全な形で今に伝えています。
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かつては茅葺だったであろう主屋の屋根が、トタン板で覆われています。
他人がとやかく云えるものではありませんが、時の流れに流されるのも仕方ないですね。 -
街道が回り込む角には・・・
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頓光寺があります。
多少なりとも目印にはなりますかね・・・。
では、次に元三集落へ向かいます。 -
元三集落へ向かう途中に棚田があったんで、「きれいだな〜」と横目で見ながら走り過ぎたら、その途端に電車の音が聞こえたので、慌てて戻って写したのがこの写真です。
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こんなに良い棚田なんで、じっくり構えて写せば絵になる写真が撮れたのにと、残念に思いました。
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さて、元三集落に入りました。
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元三集落の町家は、玄関に屋号を書いた木札を掲げています。
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この町家には、角材に名栗加工を施した外格子が設けられています。
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この辺りの街道も、円弧を描きながら少しずつ上っています。
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この町家は、旅籠「ぬしや」さんです。
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「ぬしや」さんの江戸後期建築の主屋は、「古民家を大切にする会」に登録されています。
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「ぬしや」さんのお隣も、「ますや」さんと云う旅籠です。
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この町並みには、昔このように旅籠が連なっていたんでしょうね。
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「ますや」さんの前には道標が立っています。
「従是西萩原迠二里二丁」、「従是東名張迠二里十二丁」と書いてあります。
メートル法に換算すると、西の萩原まで約8?、東の名張まで約9?になります。 -
白い虫籠窓と黒壁がこの町家をきりっと引き締めています。
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新しく建て替えられた建物も軒を連ねています。
点在する伝統様式の町家も、いずれは新しい建物に取って代わる日が来るんでしょうね。 -
この町家は、伝統様式の建物はそのままに、屋根を新しく葺き替えられたようです。
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かつて、元三宿の本陣を務めていた「上ぬしや」さんです。
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大きな妻面を見せる主屋は、往時の威容を示しています。
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街道は、うねりながら町並みを貫いています。
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白壁の築地塀が美しいお屋敷があります。
ここまでの町家と、ちょっと違う雰囲気を持っています。 -
2階の窓から、白い猫がこちらを窺っています。
「猫ちゃん、決してあやしい者じゃないから、そんなに睨まないでよ。
それにしても、いいお家に住んでるね〜!」 -
突きあたりに相馬醤油さんの看板が見えますが、初瀬街道は相馬醤油さんの敷地の中を通っているそうです。
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土蔵のある、立派なお屋敷です。
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高台があったので、上から見下ろしました。
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こちらは、相馬醤油さんの工場の鳥瞰写真です。
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いくら街道だからと云っても、相馬醤油さんの敷地の中を通るのははばかられたので、街道をそれて歩いてみます。
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元三集落の町並みもこの辺りで終わりのようです。
きれいな霧島ツツジが咲いていたので見ていると、このお宅のご主人が出て来られて、ひとしきり世間話に花を咲かせてしまいました。 -
数少ない妻入りの町家があります。
でも、空家のままで放置されているようです。 -
先ほどの、白壁の築地塀のあったお屋敷です。
竪羽目板と白壁の取り合わせが印象的です。 -
この鬼瓦は橘でしょうか・・・。
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さて、陽も暮れかけて、灯籠に灯が入りました。
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「ますや」さんや・・・
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「ぬしや」さんでも、夕げの団欒が始まったようです。
では、私もこの辺りで引き上げることにします。
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