2013/09/22 - 2013/09/22
586位(同エリア1825件中)
ひでさん
私にとって初インドは出張によってでしたが、滞在中、半日のフリータイムを利用して、首都デリーにある世界遺産3ヶ所を訪れることができました。
駐在員の厚意により、貴重な休日(インドでは基本土曜は稼働なので、週休1日しかありません)を使って、わざわざ観光に連れて行ってくださいました。おそらく出張者が来るたびにあちこちを案内して回っているのだと思いますので、何度も同じところに行っているのだと思います。ツアーコンダクターでもないのにいやな顔一つせずにわがままに付き合ってくださって、この場をお借りして感謝申し上げたいと思います。
仕事の合間の貴重なひと時を使って、駆け足で撮りためた3つの遺産の姿を是非ご覧ください!
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 2.5
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- タクシー
- 航空会社
- エアインディア JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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デリーの空港に降り立ち、街の中へと出てきました。とにかく車が人が雑然と集まっているような感じで落ち着かないです。
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これはオートリキシャーと呼ばれる乗り物です。元々は「人力車」からきているのだと聞きました。かつ、エンジンがついているので「オート」を付けて、オートリキシャー、だそうです。
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一体いつの時代の車?と思って調べたら、今に至るまで生産している車でした。インドの地場メーカー・ヒンドゥスタンモータースの「アンバサダー1800ISZ」という車で、聞いたところによると議員?は登院の際、これに乗らないといけないとか。でも院の前まで高級外国車でやってきて、到着直前でこのアンバサダーに乗り換えるのだとか。
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最初の訪問地、世界遺産「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」へとやってきました。塔は、、、た、高いですね。なんと72.5mもあるのだそうです。
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チケット売場です。
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結構列をなして並んでいますね。インドの人にも人気の観光地なのでしょうか。
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こちらがチケット。どうやらインドの世界遺産施設への共通入場券となっているようです。Rs250は外国人観光客用。インド在住者(税金を納めている人は外国人であっても可)だとなんと25分の1のたったのRs10です!(インド人も多く集まるわけです)
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さあ、それでは入場です。
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塔に目がいってしまいますが、取り巻く建築物群も貴重ではずせないもので、広い敷地内に多く残っています。
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解説のパネルも多く設置されています。
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入口の門の裏側です。
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ありました。世界遺産のマーク。
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建物だけでなく、緑(庭園)もきれいに整備されており、広々としていてとても良いところだと思います。
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クトゥブ・ミナールが間近へと迫ってきました。ちょうど太陽が塔の頂上の真後ろにいます。
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クトゥブ・ミナールに近づくとその手前に2つの建物があります。
その一つ、この小さいのは「聖者イマーム・ザミンの墓」。屋根のドームは砂岩でできているのだそうです。 -
そしてもう一つの大きいのは「アラーイー・ダルワザ」。かつてはこの建物群の正門だったのだそうです。
ここをくぐって中に入ります。 -
その前に、ここから見える塔も1枚。
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この建物もドームを載せた四角い建物となっています。全体写真を撮らなかったのが残念。
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「Alai Darwaza」と書いてあります。
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この建物、1311年にイスラム王朝のハルジー朝のスルタン、アラウッディーンにより建てられた南門である、、、と書かれています。
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イチオシ
そして、門を抜けるとそこにはクトゥブ・ミナールがそびえ建ちます。
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ミナールのすぐ脇にはインド最古のモスク「クワットゥル・イスラーム・マスジット」があります。
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だいぶ崩れてしまっていて残念ですが、このモスクは1188年、インドで最初のイスラム王朝である奴隷王朝のスルタン、クトゥブッディーン・アイバクが破壊されたヒンドゥー寺院やジャイナ寺院の石材を使って建てたものなのだそうです。
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これまで見た3つの建物の位置関係はこのようになっています。
左から「クワットゥル・イスラーム・マスジット」「クトゥブ・ミナール」そして「アラーイー・ダルワザ」。 -
イチオシ
このクトゥブ・ミナールの「ミナール」はモスクの尖塔(ミナレット)のことで、これも奴隷王朝のスルタン、クトゥブッディーン・アイバクがヒンドゥー教徒に対する勝利を記念して建てたものなのだそうです。
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建物の周囲はきれいに庭園が整備されています。
写真奥、中央より少し右側に写っているのが「イールトゥミッシュの墓」といわれるものです。 -
クワットゥル・イスラーム・マスジットはだいぶ壊れてしまってはいるのですが、回廊部分はまだ残っているところも多くあります。彫刻の跡が見えます。
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立派な建物だったのでしょうね、、、
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クワットゥル・イスラーム・マスジットの中庭です。
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ミナレット(クトゥブ・ミナール)だけが異常に大きな建物であることがよくわかります。
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回廊ですが、彫刻がよく残っていてすばらしいです。ただ、この彫刻はもともとヒンドゥー寺院の石材を転用したためのもので、漆喰で塗り固められていたものが剥がれ落ちて現れたとのことです。
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どの石柱もきれいでよく残っており、素晴らしいと思います。
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もしも完全な形で残っていたら、さぞ壮観なことでしょう。
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少し離れたところにある、この塔のような建物は、、、
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「アラーイーの塔」という、建設途中で放棄された塔とのことです。1312年にハルジー朝のスルタン、アラウッディーンがクトゥブの2倍の高さの塔を建てようと着工したが、建設途中で暗殺されて放棄されたとのこと。
基底部の直径は25mもあるのだそうです。 -
緑が多くて爽やかさが漂う感じですが、実際気温は35℃を優に超えていたのではないかと思います。とにかく暑い、、、
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駆け足で見学を終え、次のスポットへと向かいます。
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次に訪れたのは、「フマユーン廟」です。
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そして、こちらで求めたチケットはこちら。多少デザインが前とは異なりますが、共通のチケットになっています(当然、値段も同じ)。
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それでは入っていきましょう。
駐車場から歩いてフマユーン廟にたどり着く前に、他の廟を見ることができます。これは「イサ・カーン廟」(スール朝のシェール・シャーの宮廷に仕えた貴族イサ・カーンの廟)。門に隠れて見えず、ここを訪ねる時間がなかったので直接拝めませんでしたが、正八角形と純白のドームが美しいそうです。フマユーンの関係者が埋葬されているそうです。
この他にもフマユーン廟の周囲には多くの廟が建っているそうです。 -
広い庭園の中に廟が設置されていて、長い距離を歩きます。イサ・カーン廟はまだまだ外縁にも当たらない場所に設置されています。門がまだまだ遠くにあります。あの門は「ブ・ハリマ門」と言って、霊廟の敷地内に入って一番目の門となります。建築そのものはフマユーン廟よりは後の16世紀後半とのこと。
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ブ・ハリマ門をくぐってもまだ長い道が遠くまで続きます。
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振り返って、ブ・ハリマ門を裏から見てみました。
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廟へと続く道の両サイドには多くの解説・紹介パネルが設置されています。
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残念ながら掲示の内容を確認する時間はありませんでした。
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そして、ありました。金ぴかの世界遺産に登録されていることを示すパネルが。
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長い距離を歩いて、ようやくフマユーン廟を取り囲む塀の西門に到着しました。これも立派な建物です。
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イチオシ
フマユーン廟です。タージ・マハルに比べると小さいし、それほど期待しないで、見たいな事も言われていたのですが、そんなことは全然ありません。素晴らしいと思います!
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西門からは実際はこんなに遠いです。霊廟周囲はペルシャ的な四分庭園となっていて、その広さは10ヘクタール以上もあるそうです。
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近づいてきました。霊廟は上下二層構造になっています。
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振り返って西門を見るとこのような感じ。噴水もあり爽やかさもあるきれいな庭園です(とても暑いのですけど)。
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どの方向、風景、建物を見ても幾何学的・シンメトリーなデザインで美しさを感じます。
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それでは、霊廟内部へ入ってみましょう。下層建築のアーケードの階段を上っていきます。
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イチオシ
階段を上ると、正面に上層建築のイーワーン(イスラム建築の天井がアーチ状になっているホール)が現れます。この中はさらに二段になっています。
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上から見た庭園です(入ってきた西門ではなく、南門に向かって)。緑も多くて、きれいで、450年も維持されているとは信じられないです。
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近くで見るとかなり大きいです。一番高いところで高さは38mもあるそうです。
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これは南東方向へ向けての庭園の写真です。廟の敷地内の1つ小さな廟が設置されています。これは「ナイカ・グンバッド」といって、フマユーンの理髪師の墓なのだそうです。
その奥に見える青いドームは「ニラ・グンバッド」。こちらは廟外にあります。 -
そしてこちらは南西方向。こちらは特に建物はなくて、庭園が広がっています。
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建物内部へ入ります。内部は白を基調としており、空間は屋根が高いからなのか広くて落ち着いた印象です。
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玄室の中央には白大理石の石棺が設置されています。ただ、これは模棺(セノターフ)で実際の棺はこの直下に安置されているそうです。
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今でこそ古さは否めませんが、作製当初はさぞきれいなものだったことでしょうね。
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日の光しか入ってこないと厳かな雰囲気(少し怖いくらい)となります。
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その他にも多くの石棺が設置されていました。この霊廟には150人もの死者が埋葬されているそうです。
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また外へ出て庭園の撮影です。こちらは東門方向の風景。東門はずいぶんと小さな建物に見えます。
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こちらは北東方向の風景。
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そしてこちらは南東方向。先ほど見たナイカ・グンバッドが見えます。
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東西南北の四面それぞれが同じデザインとなっているので、今自分がどの方向の面に向かっているのかが分からなくなります。
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ふと空を見上げると、、、これはタカ?
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建物内だけでなく、下層建築の屋上部分にも石棺が設置されています。
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かなりの数の石棺が並んでいます。この並べ方にも規則性・ルールがあったのでしょうか。石棺も白大理石を使っているものもあれば、そうでないものもあります。身分によって差があるのかなと思いました。
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小さな石棺が大きな石棺に寄り添うように設置されています。まだ子供のものなのでしょうね、、、
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霊廟内を一通り見た後、そこを後にしてブ・ハリマ門の前まで戻ってきました。ブ・ハリマ門を廟側へ抜けて南側にあるのが、この「アラブ・サライの北門」。フマユーン廟の南を通過してアラブ・サライへ抜ける道へと通じます。
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ブ・ハリマ門から霊廟の敷地外へ出てすぐ北の方角にあるのが、この「ブ・ハリマ廟」です。ムガル帝国時代の最も古い墓なのだそうです。
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そして、南の方角にあるのは「イサ・カーン廟」となります。
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フマユーン廟の見学はこれで終了です。それにしてもどこへ行っても人、人、人(インド人)。
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次に向かったのは最後の訪問地、「レッド・フォート(ラール・キラー)」です。場所はオールドデリー(ムガル帝国時代の都)なのですが、この市域に入ったらどこもこのような感じです。
車道が車道の体をなしておらず、ここを一人で歩くのは躊躇するかなぁ、、、 -
当然、こんなところを車もかなりの数が走るので、大渋滞(なので、走るのではなく、ようやく動いているという感じ)。
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人も車も負けていません。
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人々の熱気を強く感じられます(そしてなんともいえない匂いも、、、)。
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レッド・フォート前までやってきました。
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日がだいぶ傾いてきてしまいました。レッド・フォートは開場時間が明確に決まっておらず「日の出〜日没」までとなっているのですが、入れるのかが心配。
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レッド・フォートの正面入口「ラーホール門」が見えてきました。楽しみです。
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イチオシ
レッド・フォートの全景です。到着しました。ここもすごい人です。
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ラーホール門の門塔とチャトリー(小亭):柱に支えられたドーム屋根のオープンな装飾的建物でムガル建築の特徴なのだそうです。
この門塔は高さ33mもあるそうです。 -
城壁の前の広場へとやってきました。赤いレンガ色の城壁が遠くまで続いており、その前には壕がめぐらされています。城壁の総延長は2kmもあるのだそうです。
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この広場にいる人達って一体何をしているのだろう、、、観光をしているようには見えなかったのですが。
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レッド・フォート(観光)の入口へとやってきました。ラーホール門の前が城壁で囲まれたようになっています。せっかくの立派な門が隠れてしまってもったいないなぁと思いましたが。
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入口前まで行きましたが、残念ながら今日の入場は終了していました。
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ということで、外観のみで満足して帰るしかありません。
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それにしても、きれいに作られていますね。何度か修理はされているのでしょうか。
遠くから見るときれいな赤がとても美しく感じます。 -
ラーホール門の前の外壁と門はこの城を建てた(1639〜48年:アーグラーからデリーへ都を移した第5代皇帝シャー・ジャハーンによる)時にはなく、後に第6代皇帝アウラングゼーブが建て増しして補強してできたものとのこと。
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やはり中に入って、正面からラーホール門を見たかったですね。
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建て増しは外見的な美しさよりも防衛強化の優先の結果ですが、これを行った第6代皇帝は「美女の顔を隠すヴェールのように」と語ったとか。ヴェールならば”その向こう”が見えるのになぁ、、、
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遠くから見ても細部の造形・デザインの美しさがわかり、単なる城砦としての機能だけを追求したわけではないことがわかります。まさに権威・権勢の象徴の位置付けだったのでしょう。
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なかなかに重厚感もあります。
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城壁に沿って壕そして道路が走っています。
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ラーホール門の前の外壁を入口の門と反対の方から見るとこのようになっています。
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反対側には出入口はありません。
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最後に門の頂上のインド国旗を写真に収めて、見学は終了です。
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すっかり日も隠れて暗くなってきました。左前方に見える屋根はジャイナ寺院ですね。
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デリー市内の世界遺産を巡る半日観光も終了です。駆け足でしたが、すべて見ることができてとても満足でした。またインドに来る機会があれば他の多くの遺産をこの目で見てみたい、とあらためて思った旅となりました。
再びこの喧騒の中をホテルへと戻ります。
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