2014/03/23 - 2014/03/27
3586位(同エリア6682件中)
おやぶんさん
今回(2014年3月)の釜山訪問は釜山建築士会の総会に出席の為ですが、リクエストをして見たかった所を訪問する事が出来ました。タルトンネ(月の村)は釜山市内に何カ所もありますしソウルにもかつてはありました。ソウルは再開発の為今では目にする事はありません。しかしここ釜山では今でもあちこちに見られます。このロマンチックな名の一帯は現実ではその名と差があるようです。実は月に近い村はそれだけ住みにくい山の上にしか住めなかったというのが現実です。この住みにくい所に追いやられたのは韓国戦争(朝鮮戦争)の時に北から逃げてきた人々がここにしか住めなかったからなのです。住みやすい平地部分や川沿い等は先にもともと住んでいる人々がいるわけで、それでやむなく上へ上へと住む場所を求めて行ったからです。当然当初は不法占拠状態である事は当然です。そこは当初、水も電気もありません。窓もガラスは無く、昔の蔀戸の様な開口部しかありませんでした。1軒は3〜4畳程度の広さでしょうか、そこに数人が生活しています。初めて釜山を訪れた1973年当時も同じ状況で残っていました。そんなタルトンネの現在(いま)を見たいと思います。今回はアンチャンマウル(安昌村)とカムチョンムファマウル(甘川文化村)・イバグギル(昔話の路地)に行きましたが一部を報告していきましょう。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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タルトンネ(月の村)はソウルでは見られなくなったものの釜山では普通に見られます。しかし月の村というように現されているように山の上の方に建てられいます。そう、月の村は月に近い(それほど上の方にある)村の事。カムチョンムファマウルはアーテイストが協力して街並みの表側は壁画で飾り、空き家はアート作品に再利用されています。しかしここアンチャンマウルは殆どがそのまま、という事はそれだけ原初的なタルトンネを見られるという事になります。それではアンチャンマウルを紹介していきましょう。
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ここはアンチャンマウルの上の方、そう上に行くほど条件が悪くなります。坂の勾配もきつく、舗装もされていません。道幅はここから奥に行くともっと狭くなります。当然車など入れる訳がありません。自家用車を持いてるだけの生活レベルでもありませんが、ここの住民はお年寄りが多いので、その生活は大変だと思えます。
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ここは村の下の方ですが市内バスはここまでは来ません。車もここまでが限界。向かい側を見ると家々がへばりついているのが見えます。ここから上はもっともっと条件が厳しくなってきます。道もここまでは普通にアスファルト舗装されていました。
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こちらは上の方になります。坂道の急勾配さがお分かりになりますか?眺望は良いのですが住民はその様な事を楽しんでいる余裕はありません。道路もガタガタですし、ここで大雨が降れば多分ここは川の急流の様に水が流れ落ちる事でしょう。そうなれば歩くことも出来ないのでは・・・・。1973年に訪れた時はまだ電気もきていない様な時代でした。異様なバラックの山なのでした。
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ここはアーテイストが入ってきていない様ですが住民の一部は自分たちの力で多少飾っている家もありました。住居番号や表札を焼き物で作ったり外壁に絵を描いていたりしています。この村の入り口近くにある家では市役所と釜山広域市建築士会が協力し市の補助金と募金を集めて1軒の家を改修する運動をしています。募金を分散させると中途半端な内容になるので、1軒に集約させて改修したようです。その家では改修の計画から作図等は建築士会が中心に行い、外壁のタイル貼り等は建築系大学生が行いまさしくコラボで仕上げたようです。
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右はキムチ甕です。屋根の上に並べてありました。しかし最近はキムチを家で漬ける家庭も少なくなってきているようです。キムチ冷蔵庫も家に置かれていますが、キムチは買ってきて入れる場合が多い様です。
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ここはチャガルチ市場です。昔のままの屋台通りもありますがここは共同事業所で7階建ての施設です。1階は水産物市場で2階は刺身センターや乾物のお店が入っています。3階はノレパン(カラオケ)や酵素浴のお店があり5階はシーフードバイキング、6階はオアジェ・コンベンションセンター(ウエデイングホールウ)で7階はゲストハウスになっています。昔ながらの街頭魚店は個々の西側に広がっています。この建物の外観はかもめが飛び交う様を著しているようです。チャガルチには地下鉄ですぐに行く事が出来ますし、この横にあるハナロマートは安く海産物等が買えます。屋台側は観光客には高く吹っかけますし上だけまともで下側は粗悪品を混ぜたりされます。このマートではその様な事がありません。店内にある軽食屋さんではキムパップ(海苔巻き)やラーメンを安く食べられます。大きなサイズのキムパップは1本2000ウオンで卵入りラーメンは2500ウオンでした。私は買い物のおりには必ずここに立ち寄ります。このマートの2階では韓国のお菓子類がお土産代わりに買えます。
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チャガルチの一角にあるお店を覗きました。釜山の人の好きな海産物は今なら太刀魚でしょうか。この店頭にはナマコやホヤ、ユムシ(グロテスク)等が一杯。手長蛸や飯蛸も生で食べます。春はカレイのスープを頂きます。スープはお澄ましでヨモギが入っています。これが春の定番食です。これを食べなければ春は来ません。今回は2回頂きましたから春が二度きました。この近くにはヤンコギ(羊のホルモン焼)専門店街もあります。大きな1軒の建物に多くの女主人の店が入っているのです。表だけ見ていると1軒、中に入ると10数軒。同じメニューですが店毎に微妙に味わいが違います。ここではC1という釜山の焼酎をチビチビやりながらお母さんが焼いてくれるホルモンを頬張ります。アツアツの焼き立ては美味い!!!ここでは海鮮も楽しめ、ホルモンも食べられ横丁ではおでんも食べられます。ちなみに韓国ではオデンで通じます。ウドン・オデンは日本語がそのまま韓国に定着しています。
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チャガルチ市場は水産品がメインですから当然氷は必要になりますね。この後ろの建物はかなり古いのですが製氷会社の工場兼事務所です。中々素晴らしい近代建築です。ちょっと昭和っぽい建物ですね。
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水産物の売り場のバック側に面白い事に穀物の売り場が並びます。ずっと同じようなものが売られていますが1画ずつお母さんが店主で売りさばいています。ここは雑穀の売り場です。韓国も今では雑穀は健康食品です。私が始めて韓国を訪れた1973年頃は白米を食べてはだめでした。法律で麦や粟・稗等を混入したものを食べなければなりませんでした。街のレストランでも白米ではなく麦が混ざったものでした。しかし今では健康の為に白米は避けて雑穀を入れようという意識が高まっています。でも日本と同じで高くなってきています。何処も同じです。
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釜山港に係留されている漁船です。かなりの船団かも。
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市場より西の共販場です。ここでは一般の人でも買い物は出来ますが買ったところで調理が・・・。でもそれらを調理してくれる店がちゃんとあります。商売にはたけています。
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これは新しいチャガルチ市場のビルの中の1階売り場です。釜山では女性の方が働き者で、大きな声で客を呼んでいます。活魚や活ウナギにアワビが所狭しと並べられていました。おいしそう!
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チャガルチ市場は普通の日でも観光客におのぼりさんが集まってきてごったがえしています。この猥雑さが釜山の面白い所です。この付近には国際市場や地下商店街、宝水洞古書街、地下美術品街、そして釜山近代歴史博物館に臨時首都記念館、40階段に40階段記念館、白山記念館と見るところが多い場所です。1日では回りきれません。東亜大学校の博物館も見どころの多い場所です。私のお気に入りの一画です。
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これも売り物ですよ。なんでしょう?
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個々も市場の一画です。見て回っても見飽きません。男の私でも十分に楽しめます。夕方になると食堂の店先から良い臭いが漂ってきます。ついにおいに誘われて、貴方も徘徊すれば?
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チャガルチ市場の向かい側の大橋が上がっていました。東京の勝鬨橋の様です。聞くところによると毎日12時から5分間だけ開平させるようです。昔はずっと上げ下げしていたのですが。
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右側は再開発のチャガルチ市場の建物です。ここは観光スポットになっています。
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ここは国際市場の一部です。国際市場と言っても範囲は広大です。売っているものも通りにより異なります。電気製品ばかりの通りや衣類ばか売っている通りなど様々です。
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ここは国際通でもアーケードの無い所です。狭い通りや広い通りなど色々な種類の道に囲まれています。文房具ばかりの通りもありますよ。
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ここは宝水洞古書店街です。新本の店もありますが殆どが古書を扱っています。おじいさんが店主なら少しの日本語は通じる場合が多い様です。値段は交渉の場合が多いのですが、頑張ってチャレンジしては如何でしょうか?結構面白い本もありますので。
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地元の方々も覗きに来ている様子です。
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少し奥に行くと背面が丘陵ですからこの様な階段があります。釜山は階段の多い坂道の街なのです。それで40階段があるわけですね。
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これが宝水洞の入り口側です。右側の狭い道に入って行きます。
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中にはこの様な芸術作品(?)も。塀に描かれています。こうやって見ると釜山の街は壁画に溢れていますね。好きなのかな釜山の人は。
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これは釜山のロッテです。南浦洞に建っているものです。釜山にはロッテ百貨店も多く建っています。
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この旅行記へのコメント (2)
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- skythaiさん 2014/07/10 08:53:27
- チャガルチ市場でした。
- 私が訪れた市場は、写真の通りのチャガルチ市場でした。又。ロッテデパートも写真の通りでした。私が夜訪れた時には釜山駅に向う道路を越えた所に屋台が出ていましたた。写真を懐かしく見させていただきました。ありがとう御座います。
- おやぶんさん からの返信 2014/07/12 06:53:27
- RE: チャガルチ市場でした。
- 懐かしく思って頂ければ嬉しいです。国どおしは色々ありましても国民は腹を割ってソジュを呑み楽しく兄弟のように付き合える国です。チャガルチのオモニはたくましくそして情にももろいところが有りますから私は大好きな場所です。但し買い物には要注意ですが・・・・。
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