2014/02/22 - 2014/02/22
22位(同エリア84件中)
naoさん
紀州漆器や家庭用品など、ものづくりが盛んな和歌山県海南市は、仁徳天皇に起源をもつ「紀州雛」を生み出した歴史にちなんで、雛祭りをテーマに市内を盛り上げようと、2月1日から3月3日まで「紀州海南ひなめぐり」が開催されました。
今年で4回目となるこのイベントは、市民による実行委員会が主催するもので、「この時期、海南に来ればどこにでもお雛さまが飾られている」、そんな「お・も・て・な・し」の心で、寒い季節にもかかわらず訪れた方々に夢のある温かさを届けておられます。
3つのエリアに分かれて開催される「紀州海南ひなめぐり」は、各家庭に眠っているお雛さまの提供を呼びかけ、これに呼応して寄せられたお雛さまが飾られる、市民あげてのイベントになっています。
まずJR海南駅エリアでは、改札口の正面に11段もの雛段に「千体雛」が飾られ、訪れる見物客を迎えています。
コンコースの壁一面を埋め尽くすようにお雛さまが飾られているんですが、これだけの数のお雛さまが揃えば壮観そのものです。
次に駅前を中心とした商店街エリアでは、店舗ごとに自慢のお雛さまをショウウィンドウに展示し、雛祭りムードを盛り上げています。
中でも、何のお店か一目でわかるよう、商売の特徴を見事にアレンジした変わり雛や、思わず「プッ!」と吹き出しそうな、お茶目なお雛さまなど、ユーモアあふれるお雛さま達は見る物の目を楽しませてくれます。
最後に、紀州漆器の工房などの古い町並みが残る黒江を舞台とした漆器町エリアでは、うるわし館にある漆塗りの「黒江夫婦雛」や「紀州雛」が訪れる方々を待ち構えています。
「紀州雛」は、仁徳天皇がこの地で作らせたのを起源に発達したもので、江戸時代には、紀州のお殿様が黒江の中言神社に参拝された折に献上されたと言われています。
これら3つのエリアを結ぶ道筋には、家々の軒先に「吊るし雛」が吊るされ、訪れた人々の案内役を務めています。
黒江漆器の起源に関しては諸説いろいろありますが、1585年、根来塗で名高い根来寺が秀吉に攻められたことから、難を逃れた根来衆の一部が黒江に安住の地を求めたのが始まりという説が有力なようです。
紀州藩の庇護のもと、江戸時代に盛んに作られるようになる黒江漆器は、蒔絵手法の導入などで製品の多様化が進むと、販路は国内だけにとどまらず、1859年の長崎開港とともに漆器輸出が開始されたことも相まって、幕末には全国有数の漆器産地として飛躍的な発展を遂げます。
黒江の町並みには、伝統的で重厚な町家が残る川端通りの町並みと、一軒一軒の家がまるでノコギリの歯のように斜めに連なる「のこぎり状の町並み」の二つがあり、それぞれに異なった魅力を放っています。
江戸時代以降の伝統的で重厚な町家が残る川端通りの町並は、黒壁に紀州連子の格子を備えた、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
一方、川端通りの南北両側に広がる「のこぎり状の町並み」は、道幅が狭く軽自動車も通れない程で、雑然とした印象は否めませんが、それが却って素朴で庶民的な魅力を湛えています。
海南に着いたのがちょうど昼食時だったので、和歌山の美味しい魚を食べようと入った海鮮料理屋さんの駐車場に車を停めさせてもらって、JR海南駅から雛めぐりを始めます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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まず、JR海南駅へ来ました。
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これは、「紀州海南ひなめぐり」の呼びものの一つ「海南の千体雛」で、駅コンコースの壁一面を埋め尽くすように、11段もの雛段に千体のお雛さまが飾られています。
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これらのお雛さまは、各家庭に眠っているお雛さまの提供の呼びかけに呼応して寄せられたものだそうです。
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雛段の真ん中に内裏雛を飾り・・・
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その周りを三人官女や・・・
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五人囃子が囲んでいます。
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さらに下段には、隋臣(右大臣・左大臣)や仕丁も従えています。
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これだけの数のお雛さまが一堂に会すれば壮観ですね〜。
では、商店街エリアへ向かいます。 -
商店街へ入ると、手作りの素朴なお雛さまが迎えてくれました。
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美容室のウィンドウでは、どちらも商売道具を手にお客さんをお出迎えです。
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お雛さまにいたっては、カールを巻いてお店のPRに余念がありません。
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こちらは、ふくよかなお顔のお雛さま。
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バッグ屋さんの三人の看板娘は、それぞれお店の商品を手に、にっこり微笑んでいます。
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バッグ屋さんの奥さんに、お店に招き入れられて見せていただいたお雛さま。
このお雛さまは手作りされたそうです。 -
「紀州海南ひなめぐり」の3つのエリアを結ぶ道筋には、この「吊るし雛」が吊るされ、訪れた人々の案内役を務めています。
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端正なお顔のお雛さま。
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ひなめぐりを訪れた人々の休憩場所にと、海南商工会議所女性会の皆さんが期間中の毎週土曜日に「おひな茶屋 『山笑庵』」を開いておられます。
これはそこに飾られている「御殿雛」です。
「御殿雛」は、御殿の中に内裏雛を座らせ、周囲に三人官女、五人囃子、隋臣(右大臣・左大臣)、仕丁などの人形を飾るもので、右近の橘や左近の桜も添えられます。
「御殿雛」は明治から戦後にかけて西日本一帯で広まりましたが、現在は「段飾り」にその座を譲っています。 -
これは、作られた方の個性が光る手作りのお雛さま。
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見事にデフォルメされたお内裏様や・・・
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お雛さまは、一目見ただけでそれとわかります。
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こちらも手作りのお雛さま。
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「吊るし雛」には、これも手作りの・・・
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かわいい赤ちゃんや・・・
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うさぎの人形もいます。
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次に訪れたプリンスイン海南にある「ひなみ館」には、雛流しで知られる和歌山市加太の淡島神社所蔵のお雛さまが飾られています。
淡島神社所蔵と聞いただけで、由緒あるように見えますね。和歌山プリンスイン海南 宿・ホテル
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何ともまあ〜、お茶目なお姫さまたちなんでしょう・・・。
作者のユーモアのセンスに拍手〜! -
七段飾りのお雛さま。
これで雛飾りのフルセットです。 -
ウィンドウの中のお人形が毛皮の襟巻を巻いています。
俺の方が寒いよ〜! -
これは、今回のひなめぐりのパンフレットを飾ったお内裏様と・・・
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お雛様です。
商店街エリアにある呉服屋さんが所蔵されています。 -
こちらは、駅前にあるお食事処のお雛さま。
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お内裏さまはサザエ料理を・・・
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お雛さまは豆腐料理を携えています。
商店街エリアの各お店のウィンドウには、楽しい趣向を凝らしたお雛さまを飾っておられ、このイベントを盛り上げようとする皆さんの気持が伝わってきました。
では、少し離れた黒江の漆器町エリアへ移動します。 -
車を停めさせてもらった「黒江うるわし館」では、漆塗りの「黒江夫婦雛」が出迎えてくれます。
黒江漆器の起源は、秀吉による根来攻めから難を逃れた根来衆の一部が、黒江に安住の地を求めたのが始まりという説が有力で、江戸時代には紀州藩の庇護のもと盛んに作られるようになり、幕末には全国有数の漆器産地として飛躍的な発展を遂げます。うるわし館(紀州漆器伝統産業会館) 専門店
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これが「紀州雛」です。
「紀州雛」は、仁徳天皇がこの地で作らせたのを起源に発達したもので、江戸時代には、紀州のお殿様にも献上されたと言われています。 -
こちらも漆塗りのかわいいお雛さま。
では、黒江の町歩きを楽しみます。 -
「黒江ぬりもの館」へ向かう途中の町家に置かれた「くろめ桶」に、鉢植えの花が飾られています。
重厚な町家が残る黒江の、町並み景観づくりを進めている「黒江Japan」では、漆を撹拌する際に使う「くろめ桶」を景観づくりに活かそうと、町の主要な場所に設置を進めておられます。 -
この先に「黒江ぬりもの館」があります。
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この町家は漆器屋さんを営んでおられます。
玄関脇には、道案内の「吊るし雛」とともに、身代わり猿が吊られています。 -
大八車の上の「くろめ桶」が印象的な「黒江ぬりもの館」です。
「黒江ぬりもの館」は築150年の趣ある古民家を再生したもので、紀州漆器の展示・販売やギャラリーをはじめ、カフェを営業しており、黒江の町起こしに一役かっています。黒江ぬりもの館 グルメ・レストラン
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「黒江ぬりもの館」所蔵のお雛さま。
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では、伝統的で重厚な町家が多数残る川端通りへ向かいます。
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川端通りへやって来ました。
この辺りは通りの西端にあたります。 -
「くろめ桶」を置いてある町家も、ひなめぐりに参加されているようです。
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紀州連子が美しい漆器屋さんにも「くろめ桶」が置いてあります。
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梅の花が活けられた「くろめ桶」は、このお店の花形です。
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ガラス戸に映る身代わり猿が、風に吹かれて揺れています。
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古い町並みはまだまだ続きます。
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本瓦葺の町家にアクセントを添える「くろめ桶」は、今やこの町並みになくてはならないものとなっています。
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この町家の錺枡や呼び樋には、手の込んだ細工が施されています。
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この町家は、2階の外壁を銅板で覆っています。
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玄関の潜り戸と云い、紀州連子の窓と云い、何とも趣のある良い町家です。
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お向かいの新しい家の窓辺には、お雛さまが飾られています。
町家の本瓦葺の屋根が映って、ちょっと見にくいですね。 -
この町家は、潜り戸の玄関のほかに、普段使いやすいようにと新しい玄関を増築されています。
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川端通りの東端にある「温故伝承館」までやって来ました。
「温故伝承館」は、熟練した杜氏の経験と勘を頼りに、単純で素朴な道具を駆使して作りだされる日本酒の文化的価値を紹介する施設で、黒江の造り酒屋、名手酒造店さんが運営しています。 -
この看板は、実際に使われていたんでしょうね。
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名手酒造店さんの本宅と酒造場です。
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これらの建物は「温故伝承館」の真向かいにあります。
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名手酒造店さんの本宅は、堂々とした、とても重厚な建物です。
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JR黒江駅へ向かう道に面した、名手酒造店さんのお向かいにも・・・
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蔵を構えた立派なお宅があります。
では、この辺りで引き返して「のこぎり状の町並み」へ向かうことにします。 -
名手酒造店さんの本宅の西側には、直売店の「黒牛茶屋」があります。
「黒牛茶屋」と酒造場の間にある路地が、私を誘惑するように手招きしているので、ちょっと覗いてみましょう。黒牛茶屋 グルメ・レストラン
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さすがに手招きしてくれるだけのことはあります、路地の奥には良い雰囲気の景観が広がっています。
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路地から振り返ると、左が酒造場、右が「黒牛茶屋」で、正面に見えるのは「温故伝承館」です。
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名手酒造店さんの建物は歴史の重みを感じさせます。
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さて、いよいよ川端通り北側の「のこぎり状の町並み」に入ったようです。
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この辺りの町並みは、一軒一軒の家がまるでノコギリの歯のように斜めに建っているのでこの名が付いています。
この写真でお判りいただけるでしょうか・・・。 -
「のこぎり状の町並み」は、軽自動車も通れないほど道幅が狭く、雑然とした印象は否めませんが、それが却って素朴で庶民的な魅力を湛えています。
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「のこぎり状の町並み」の奥にも、伝統的な町家があります。
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この方杖は、虫食い跡がいい味を出しています。
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海南市の汚水桝の蓋です。
海南市のシンボル、サツキ、ヤマモモ、ホオジロがモチーフになっています。
では、川端通りの南側にも「のこぎり状の町並み」があるようなので行ってみましょう。 -
海南まで来ると、やっぱり暖かいのか・・・
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梅の花は七分程度咲いています。
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この辺りの町並みもノコギリの歯のようになっていますね。
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羽目板張りが素敵な町家があります。
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「黒江ぬりもの館」のある通りでは、この日はお休みでしたが、この軒下で蚤の市を開催しているようです。
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では、黒江の町歩きはこれくらいにして、旧黒江公民館へお雛さまを見に行きます。
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立派な「御殿雛」が飾られています。
三人官女、隋臣(右大臣・左大臣)、五人囃子、仕丁の人形とともに、右近の橘と左近の桜も揃っています。 -
今では「御殿雛」はあまり見かけなくなりましたが、一時、西日本一帯に広まったそうです。
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ちょっと行儀の悪い仕丁も居ますね。
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蝶の羽根が付いた、珍しいお人形が飾られています。
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凄い年代物のお雛さまだと思ったら、今年154歳になるそうです。
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こちらのお雛さまは、まだ93歳だそうです。
154歳と比べるのは、ちと可哀そうかな・・・。
今回の旅では、お雛さまと町並みの両方を楽しむことができました。
では、帰りま〜す。
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