★マーレ島滞在記（５）マーレ島南岸から東岸へ歩いてみる

2013/12/25 - 2013/12/25

この日の前半行ってみたヴィリンギリ島からマーレ島に戻って来たSUR SHANGHAIとその旦那。
前編では、マーレ南西ハーバーに戻って来たところまでをアップしたので、これはその続編。

用事があってトレーダーズ・ホテルに戻る旦那はそのままタクシーでバイバイ。
SUR SHANGHAIは一人、マーレ島南岸から東岸を巡ってからホテルに戻ってみます。

上記の道筋の途中には、日本政府が提供した援助で造られた防波堤やその竣工記念碑、津波記念塔のほか、サーフ・ポイントや人工ビーチもあるようで見応えも期待できそう。

それに、この道筋を歩き切れば、マーレ島を一周した事にもなるし！と張り切って歩き始めます。


表紙の画像は、マーレ島東岸にある人工ビーチを眺める土地の女性。
人工ビーチとは思えないほど、透き通った水と白砂の浜辺がきれい。

※備忘録：　マーレ島東岸にある人工ビーチの画像は、別の天気のいい日に撮ったものの方がきれいだったので、この旅行記にまとめてしまいます。

エリア マレ(モルディブ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

この日の前半行ってみたヴィリンギリ島。
ここはもう、マーレ島に戻って来たあとのマーレ南西ハーバー。

駐車場を埋め尽くすバイクの向こうにマーレ島⇔ヴィリンギリ島を結ぶフェリーのターミナル（黄色い建物）が見えています。

ここで、旦那は用事があるのでタクシーでトレーダーズ・ホテルへ。
SUR SHANGHAIは一人でマーレ島南岸から東岸を徒歩で辿って、同じくトレーダーズ・ホテルを目指します。

フェリー (マレ～ヴィリンギリ島) 船系

マーレ南西ハーバーは前編の終わりで見たように賑やかな港。
岸壁周辺には、港で働く人たち御用達の駐輪場があったり、半露店的食堂がずらり。

こういうお店で食べてみるのも好きなSUR SHANGHAIですが、なにせマーレ島はイスラム色が色濃い所で、通行人以外、食堂には女の人の姿は皆無。

(−−〆)う〜む、一応女のSUR SHANGHAIが一人そういう所に入ると、お店にいるおにいちゃんやおじちゃんたちも気まずいだろうな。
ここは遠慮しておこうっと。

賑やかなマーレ南西ハーバーを過ぎて、マーレ島南岸の道へ。

ご覧のように、岸壁が長く続いていて、いろんな種類の船がずらり。

どんな船が並んでいるのかと言うと、物資運搬船はもちろんのこと、フェリーなんかもあるんですが…、

…救急車ならぬ救急ボートもあったマーレ島南岸の岸壁。
十分な医療機関が無い離島から、急を要する病人やけが人を運んで来るんでしょうね。

これを見て、イタリアのヴェネツィアの水路をぶっ飛ばしている救急ボートを思い出した。
あそこも車が走れる道が無いのよね。

このボートには、SAVE A MOTHER, SAVE A CHILD.って書いてあるけど、こんなボートに乗せられてスピードを出されたら、却って母体に悪そうな気もする…。

モルディブには１２００もの島があって、そのうち人が住んでいる島は２００ほどらしいけど、医療体制はどうなっているんだろう。

マーレ島南岸の岸壁で見かけた船。

あ、何かを積み込んでいる、と近づいて行くと、さっきマーレ南西ハーバーで見たものよりはずっと小さいけれど、これもゴミ運搬船。
このゴミもやっぱり、マーレ島西の沖にある【モルディブ版夢の島】のティラフシ島へ運ばれて、そこで分別・焼却処分されるんだろうか。

う〜ん、こんな積み方じゃ、行く途中に風で全部吹き飛ばされるんじゃないの？

マーレ島南岸の岸壁では、モルディブの伝統的な木造船、ドーニも見かけた。
舳先が大きい三日月形にせり上がっているのが印象的。
あれ？　舳先部分は取り外しが出来るのね。右側の画像を見ると分かります。

フェリーもドーニと呼ばれますが、SUR SHANGHAIたちが乗った限りの、マーレ国際空港行き、フルマーレ島行き、ヴィリンギリ島行きのフェリーはこの形ではありませんでした。
昔は伝統的なドーニをフェリーとして使っていたから、名前だけが今も残っているのかも？

マーレ島南岸で見かけたお食事処。

このMARRYBROWNと言うお店は、マレーシアのファスト・フードのチェーン・ストアで、アジアからアフリカにかけて何ヶ国にも店舗があります。
モルディブではここが目下唯一のお店のようで、窓からのインド洋の景色がいいそうです。
食事内容は、フライド・チキンやハンバーガー、ご飯物、デザートまであれこれ。
下記のサイトでお確かめください。
http://www.marrybrown.com/

ここなら一人でも気兼ねなく入れるし、軽食でもお試ししてみようかとまず外から見てみたら、誰もが座りたがるはずの窓側やテラス席にお客さんの姿が無い。
食事には中途半端な時間帯のせいというより、立地があまりよくない気がする。
場所が島の北側だったらお客さんも一日中多いんじゃないかな。
中も暗いし、お休み？
残念ながら、お試しはせずに素通り。

マーレ島を一周している道の名はボドゥタクルファヌ・マグ通り。

首都機能が集中している島の北岸では無数のバイクが走ったり停めてあるのに、同じ道でも南岸だと道行く車もスイスイ。
歩いて一周しても１時間半ー２時間程度の大きさの島でも、北と南でずいぶん違う。

あ、バス停まである。（＾◇＾）
この旅行記の始めに出ている地図を見ると、結構バス停があってびっくり。

マーレ島南岸のボドゥタクルファヌ・マグ通り沿いで見つけた建物。

あれ？　ずいぶん高い塀の上には鉄条網も。

これは犯罪者を収監・更正する機関のようでした。
マーレ島の北の沖にはこれとは別に牢獄の島もあって、地図にも出ています。
マーレ国際空港があるフルレ島のお向かいでちょっと驚き。

このほか、南岸沿いには各種運動場も設置されてました。

マーレ島南岸のボドゥタクルファヌ・マグ通りを東へと歩いて行くと、だんだんに岸壁のボートが少なくなっていきます。

それとともに、それまではボートの陰になっていた消波ブロックの防波堤がよく見えてきます。

マーレ島はモルディブの首都が置かれた島ですが、その平均標高は１ｍ足らず。
一番高い所でも３ｍもないそうです。
そんなマーレ島を取り囲んでいるのは、日本政府が提供した援助で造られた防波堤。

この画像で見えているマーレ島南岸の消波ブロック防波堤もその一部。
このあと行ってみる島の南東の角近くには、その竣工記念碑も立っています。
その記念碑は、この旅行記中盤でご紹介することにしてまずは前進。

マーレ島南岸。
岸壁と消波ブロック防波堤との間にプールを設置している場所があった。

学校の体育の授業とも違うようだし、これはスイミング・クラブ？

マーレ島南岸には電気会社も。
発電所とは書いていなかったような気がする。

その敷地を囲む塀には、環境保護、クリーン・エネルギー、電力節約をテーマにした壁画続いていた。
学校の環境問題をテーマにした授業で、生徒たちが描いたんだろうな。

モルディブでは、発電はこれまでディーゼル燃料に頼っていたようですが、日本からの無償資金協力で太陽光発電設備も設置され始めているそうです。

そういえば、どこかのビルで、日本からの援助で造られた太陽光発電設備に関するパネルも見たっけ。

マーレ島南岸。
これまで歩いて来たマーレ南西ハーバー方向を振り返る。

この画像でも、消波ブロックを積み重ねた防波堤が延々と続いている様子が分かると思います。

と、防波堤の上にあったのは、マーレ島の防波堤建設に関する記念碑の一つ。
碑文部分を見てみると…、

…モルディブの公用語ディべヒ語のほか、日本語と英語でも碑文が刻まれていました。

表面がペイントで汚れていますが、画像をクリックして元画像にすると読み取れると思います。
日本語部分は下記のとおり。

　　　　　　　　　　　第３次マレ島護岸建設計画
　　　　　　　　　　　日本国とモルディヴ共和国の
　　　　　　　　　　　　友好と協力の証として
　　　　　　　　　　　日本国民及び政府より寄贈された。
　　　　　　　１９９８年１０月２２日−２０００年３月１５日

マーレ島の南岸の防波堤。

もうすぐマーレ島の南東の角に出る。
行く手に立っている塔あたりがそうかな。

マーレ島南東の角が近づくと、ボドゥタクルファヌ・マグ通りに飲み物の露店が増えてきた。
どうやらこの辺はちょっとした公園にもなっていて、人々の憩いの場所のようでした。

さっきから行く手に塔らしき物が立っていると思ったら…、

…マーレ島南東の角に立っていたこの塔は津波記念塔。

津波って、２００４年のスマトラ島沖地震で発生したインド洋津波？

そうだとすると、モルディブでは１４の島々が人的物的に大きな被害を受けましたが、マーレ島の３分の２が冠水する被害はあっても人的被害は無く、これはマーレ島を囲む防波堤があったからこそと言われているそうです。

日本の援助によって造られた防波堤が、一国の首都を守ったとは！

津波記念塔 モニュメント・記念碑

マーレ島南東の角に立つ津波記念塔。

海の荒れる日には潮風ばかりではなくインド洋の荒波ももろにかぶるらしくて、あちこち赤錆ていました。

津波記念塔 モニュメント・記念碑

マーレ島南東の角にある津波記念塔から見た東岸の様子。

手前の小さな砂浜に隣接した舗装部分（青い櫓風の建物がある場所）はヘリポートだそうです。

え〜と、この近くには、マーレ島南岸の防波堤竣工記念碑があるはずだけど…。
((ﾟдﾟｏ)ｷｮﾛｷｮﾛ(ｏﾟдﾟ))

あった！　
消波ブロックを台座に据えたマーレ島南岸の防波堤竣工記念碑。
画像のように、マーレ島南東の角にある津波記念碑のすぐそばでした。

この角度からだと碑文が見えませんが、ぐるりと回りこむと…、

マレ島防波堤の竣工記念碑 モニュメント・記念碑

…この面には碑文プレートが２枚取り付けてありました。

上部には、モルディブの公用語ディべヒ語、下段には英語で書かれた碑文で、≪マーレ島南海岸沿いの防波堤は日本とモルディブの友好の印として、日本政府が提供した援助で造られた≫旨が刻まれていました。
その建設は１９８８年に始まり、１９９０年に竣工したそうです。

南岸防波堤の竣工記念碑自体はこのとおり地味でしたが、マーレ南西ハーバーからここまでの南岸部分だけでも延長は１．５ｋｍ。
１個３トンの消波ブロックを２万個あまりも積み重ねて造ったものだそうです。
マーレ島でお時間があれば、散策がてら見学に来てみるといいですよ。

●注：　防波堤があるのは南岸だけではなく、その他の箇所も含めると防波堤設置には全体で１５年の年月がかかったそうです。

マレ島防波堤の竣工記念碑 モニュメント・記念碑

さて、マーレ島の南岸沿いのお話はちょっと重い内容になってしまいましたが、東岸沿いには誰でも楽しめる見所があるんですよ。

その一つは、津波記念塔からすぐ近くにあるサーフ・ポイント。

どうと言うことのない海岸のように見えますが、ここはサーフィンに好適な波が寄せる場所。
今日の天気だとどうかなと思ったら…、

ヴァルヌラー ラールガンドゥ (サーフポイント) ビーチ

…あ！　いました、いました！　（＾◇＾）

マーレ島のサーファーが、沖の方から波に乗ってやって来る。

画像左手奥にちょっとだけ写っているのは、お隣フルレ島にあるマーレ国際空港の滑走路。

う〜ん、お天気がよかったら、もっといい眺めだったなあ。

ヴァルヌラー ラールガンドゥ (サーフポイント) ビーチ

マーレ島って、首都機能が置かれているだけの島かと思ったら、こうしてサーフィンが楽しめる場所もあったんだあ！

見ているだけで楽しめますよ。
この旅行記終盤でご紹介する人工ビーチと合わせて来てみては？

ヴァルヌラー ラールガンドゥ (サーフポイント) ビーチ

サーフ・ポイントにやって来る地元サーファーの観察も少しだけ。|ｮﾟωﾟ=)

いや〜、旦那もうんと若かった時にはこんな体形だったはずだけどなあ。(´；ω；｀)

他人のことは言えないか。(ﾉ∀｀*)ﾍﾟﾁ

ヴァルヌラー ラールガンドゥ (サーフポイント) ビーチ

おっと〜、こっちでは波に逆らってオールを操る人も。

サーフ・ポイントの浜辺は小さいけれど、波は結構迫力あり。

ヴァルヌラー ラールガンドゥ (サーフポイント) ビーチ

見る角度によっては、サーファーもフルレ島のマーレ国際空港も一緒になるサーフ・ポイント。

空港に降りてくる飛行機も見えたのに、一つの画像には納まらなかったのが惜しい。

ヴァルヌラー ラールガンドゥ (サーフポイント) ビーチ

一瞬、誰の姿も見えなくなったマーレ島東岸のサーフ・ポイント。

嵐の前の色になった空と海。
実際このあと、トレーダーズ・ホテルに戻り着く直前からザ〜ッ！と降り始めてセーフ！

ヴァルヌラー ラールガンドゥ (サーフポイント) ビーチ

来た方向を振り返ると、マーレ島南東の角に立つ津波記念塔が遠くなった。

そろそろこのサーフ・ポイントも去って、お次の人工ビーチに行ってみよう。

サーフ・ポイントから、同じくマーレ島東岸にある人工ビーチまでは歩いても３分もかからない距離。

その途中で見かけたのは、ベンチならぬ公共ビーチ・チェア的椅子。
金属のフレームにロープが網の目に張ってあって、ハンモック風にも見えます。

これがちょっとした空き地に設置されていて、道行く人たちが一休み。

さて、ここがマーレ島東岸にある人工ビーチ。
これは、人工ビーチの北方向を見た様子。

島の北東にあるナサンドラ桟橋からここまで歩いても１０分。
お天気のいい日に水遊びに来てみては？


※備忘録：　人工ビーチの画像は、別のお天気がいい日に来た時の物の方がきれいなのでこの旅行記にまとめます。

アーティフィシャル ビーチ ビーチ

人工ビーチの南側を見た様子。

人工とは思えないほど、透き通った水と白い砂がきれい。

突堤で半円形に区切ったビーチで、直径は２００ｍほど。
突堤の切れ目からはインド洋からの波が入って来るので、水は常に入れ替わっている状態です。

アーティフィシャル ビーチ ビーチ

マーレ島東岸の人工ビーチには、カフェがあったり子どもの遊び場もあったり。

お子さん連れでマーレ島に滞在するなら一度はどうぞ。

アーティフィシャル ビーチ ビーチ

インド洋のうねりが突堤と消波ブロックに大きく砕けても、人工ビーチのラグーン内は穏やかな水の色。

子どもたちも安心しきって水遊び。

アーティフィシャル ビーチ ビーチ

マーレ島東岸の人工ビーチからは、フルレ島のマーレ国際空港がずいぶん近くに見えて驚き。
離着陸の様子も見られますよ。

アーティフィシャル ビーチ ビーチ

マーレ島の住人たちはほとんどがイスラム教徒。

よって、水遊びの時には女性は着衣のまま。
男性でもTシャツに短パンの人が多かったマーレ島の人工ビーチ。

ここで泳ごうと思って行く方は、現地の習慣を尊重した姿でどうぞ。

アーティフィシャル ビーチ ビーチ

水遊びに疲れて、ベンチで一休みと言った風情の土地の女性。

人工ビーチやその先のインド洋を見つめる姿に一抹の気だるさが漂って見える午後。

う〜ん、なんだかいい詩が書けそうな気分になって来た。((φ(･д･｡)

アーティフィシャル ビーチ ビーチ

人工ビーチ突堤を守る消波ブロック。
これも、日本政府の援助で設置されたもの？

インド洋の波が気持ちよく砕けていく。

アーティフィシャル ビーチ ビーチ

さ、そろそろ人工ビーチを去って、部屋を取ってあるトレーダーズ・ホテルへ帰ろうっと。

ここから、マーレ島北東の角近くのナサンドラ桟橋までは歩きで１０分ほど。
ホテルまでは更に＋２分位。

一雨来そうだ。テクテクテクテク…。

ついに空が泣き出したのは、ホテルまであと１分の道筋。
滑り込みセーフ！！　ε-(ﾟдﾟ｀；)ﾌｩ...

雷も鳴り出した夕立を心配することなく、SUR SHANGHAIはホテルの部屋で一休みタイムに入ります。ヾ(´ｰ｀)ﾉ

アーティフィシャル ビーチ ビーチ