豪華寝台特急カシオペアの旅（リニューアル）

2014/01/17 - 2014/01/18

写真を追加し、詳細な旅行記にしました（2014-11-27）


2014年1月17日　念願の上野から札幌行きのカシオペア展望室に乗ることができた。

　カシオペアには１号車後端に展望室型のカシオペアスイート室がある。１ヶ月前に発売するみどりの窓口では発売開始の10:00にマルス端末を1番早くボタンを押した駅がこの指定席を獲得することができるので、競争率がとても高い。
　実は昨年の12月10日発のカシオペアが偶然予約できていて、午後休暇をとり出発を予定していた。しかし、暴風雨を伴う強い低気圧が北上していたため、あっさりと運休になってしまった。この日はただ茫然とするしかなかった。
　その後、気を取り直して別の日に近くの駅で早朝予約受付をしたところ、なぜかGET。運休による再予約の特権制度などはなく、めったにない運を使っている。

エリア 北海道

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: JR特急
• 旅行の手配内容: 個別手配

◎カシオペアの出発
　いよいよ乗車日1/17（金）がやって来る。上野駅に列車が入る15時半に行き記念写真を撮ろうと家族にカメラマンを依頼。その家族は3時間後に出発する北斗星で追っかけ、雪の函館、江差の町を一緒にまわり、青森から3月に廃止になる寝台特急「あけぼの」で帰る計画をしている。

　カシオペア展望室に入り閉められていた窓のカーテンを少し開けてみると、ホームにいる多数のカメラマンがシャッターを切り始め慌てて閉めてしまう。見せ物ではないが、何となくヒーローになったようである。

発車１時間前

上野駅には早目に到着。

カシオペアは長距離列車専用ホームから16時20分に出発する。

カシオペアスイートのきっぷ

記念になるＡ寝台特急券「カシオペアスイート」

カシオペアの編成

12両編成の１番後ろが展望室のカシオペアスイート。

終点の札幌までほとんど後方が展望できるが、青森・函館間は逆方向に走り電気機関車が前に付く。

カシオペア展望室

一番後ろの席は、まるで車掌になったような気分だ。

上野駅を定刻に出発

豪華な鉄道旅が始まろうとしている！

パノラマ車窓

◎カシオペア乗車の感想
　上野駅を16時20分に出発。カーテンを開けてみると、窓からは180度の視界が見渡せ、京浜東北線をはじめ、尾久の車両基地、荒川鉄橋、空には夕焼けなど、めまぐるしく光景が変わっていく。鉄分が多い夫婦には最高の車窓となる。

　やがてピンポンとチャイムが鳴り、アテンダントの女性がウエルカムドリンクを持ってくる。ワインとウィスキーのサービスで気が利いている。夕食は食堂車でフランス料理を食べられるが事前予約がいっぱいだったので、お弁当とつまみとビールを持参してきた。この部屋で景色を見ながら食べるのもいい。

利根川橋梁

勤め帰りの電車が去っていく。

展望室からの眺め

在来線の駅をいくつも通過。

夕闇が近づいてくる

◎東北本線を走る
　大宮を過ぎ夜が更けていく。宇都宮、郡山、福島あたりから雪国に変わる。福島の県境あたりの峠から見える福島市内の夜景は素晴らしい。月明かりで走っている線路が見え、軽快なテンポで遠ざかっていく。

　盛岡を過ぎると雪がしんしんと降り出す。真っ暗闇の中を走っていても時々通過する踏切の灯りで列車が雪風吹を立てていることがわかる。ポカポカの車内から雪国の町や山の景色が眺められ、幸せな気分である。

雪国の真っ暗な線路を進む

信号機の灯りが時々通り過ぎていく。

踏切の灯り

雪風吹を立てて列車が通過していることがわかる。

ナビ画面がある

今どこを走っているのか、備え付けの画面からわかる。
野辺地の手前のようだ。

これから車両の中を歩き、探検にでかける。

ブルーリボン賞

鉄道友の会から人気車両として2000年にブルーリボン賞を受賞し、E26系客車内に記念プレートが貼られている。

先頭車のラウンジカー

ここは誰でも利用でき、くつろことができる。

ラウンジカーの前面

今は先頭の電気機関車しか見えませんが･･･

◎深夜1時50分青森駅に到着
上野から9時間半ほど経過、まだ寝ていない。運転停車扱いの青森では走る方向を変え先頭車になる。やがて赤い交流電気機関車ED79が近づき、目の前に連結される。

　作業員が展望室内を見ないように遠慮してくれている。反対にこちらは興味津々で窓にへばりついて作業を見守っている。この光景を見られるのは展望室に乗車している我々だけである。

青森駅到着時の様子

一面雪で覆われている。

電気機関車が近づいてくる

青函トンネルを通り函館までけん引する機関車だ。

　これから青函トンネルを抜け北海道の函館へ向かう。青函トンネルは青函連絡船に代わり、1988年（昭和63年）に開業している。海底トンネルにはトンネル内施設を見学できる竜飛海底駅と吉岡海底駅があったが、北海道新幹線への改良工事で営業停止になっている。この２駅を確認しようと列車の窓から必死に眺めていた。そろそろ睡魔が襲いかかってきたので、しばらく寝ることにした。

函館湾の夜景

青函トンネルを抜け、函館湾沿いに走っている。

遠くに函館市内の灯りが見えている。

函館駅に5時1分到着

外はまだ暗い。

函館では電気機関車を外し、ディーゼル機関車DD51重連に付け替える。

方向変換するので、展望室は再び後ろの車両になる。

朝焼け

函館から長万部、室蘭、苫小牧までは噴火湾の海沿いを走るので景色が楽しみだ。

夜明け前の鉄路

外はとても寒そうだ。

モーニングコーヒー

八雲駅を過ぎた6時18分、アテンダントがモーニングコーヒーを持ってくる。至れり尽くせりのサービスだ。

朝焼け

次第に夜が白み始め7時前から朝焼けが始まる。

朝焼け

海一面が真っ赤に染まり、ほんのり浮かんでいる雲が浮かび上がっている。

しばらく窓にくぎ付け状態になる。

ローカル線がいる

カニ飯で有名な長万部で函館本線と分かれ室蘭本線に入る。

室蘭本線は海線と言われ、札幌への距離が多少長くても平坦な起伏が続くのでこちらを走る列車が多い。

トンネル

静狩を過ぎたあたりから海岸線は急峻な崖が続き、いくつもの長大トンネルに入る。

車内照明をわざと消してみると、トンネルの中は真っ暗。
何にも見えないが、ゴーッとという列車音をたて、間違いなく走っている。

噴火湾に沿って走る

有珠山のあたり

各駅停車とすれ違い

スーパー北斗だ！

馬の放牧

白老付近では馬が放牧されていて、寒さを凌ぐためか緑色のガウンを着せてもらっている。

苫小牧に停車

製紙工場の煙突が見える。

勇払原野を走っている

ここは千歳線

展望室内の紹介

カシオペア展望室は豪華ホテル並み。

展望が抜群

ソファーでも、寝っ転がってでもお構いなし！

ただし、外からは丸見え･･･

洗面所

コンパクトなスペースに、引き出し式洗面台、下にトイレ、ドライヤーがある。

シャワー付き

ラウンジカー

　苫小牧を過ぎ、沼ノ端より千歳線を北上する。前方のラウンジカーに行ってみると、勇壮な姿のディーゼル機関車が我々の車両をけん引している。ブルルルというエンジン音が北の大地に響き渡り軽快に走っている。

　鉄道マニアはディディゴーイチと呼んでいて、ディーゼル音を聞いていると一生懸命に働いているようで親しみが出てくる。

力強い機関車の顔

札幌が近づいている

住宅地が増えています。

DD51重連が札幌に到着

◎カシオペアが無事到着
　1月18日10時前、少し遅れていたが札幌駅に無事到着。上野駅から17時間の豪華寝台特急の鉄道旅行を充分楽しめた。

　北海道新幹線が2015年度末に新青森から新函館まで開業を予定している。その時点でカシオペアが終了するらしい。皆さんもぜひ機会を作り、手が届く範囲の値段なので一度乗車し鉄道の良さを実感するといい。

ありかどう　カシオペア！

この旅行記へのコメント （12）

• fuzzさん 2014/06/30 18:05:29

  カシオペアの旅

  かっちんさん、こんにちは。
  
  カシオペアに乗られましたか(＠_＠;)
  
  ホント、ヒーローのような気分でしたでしょうね。
  
  私の住むところは東北本線で、線路を走る列車も見えます。
  
  なのに、カシオペアが走ってるなんて初めて聞きました。
  
  知らないとは恐ろしいことですね。
  
  いつか夜に見に行ってみたいものです。
  
  あー知らなかった知らなかった(*ﾉωﾉ)
  
  fuzz

  かっちんさん からの返信 2014/06/30 18:20:46

  RE: カシオペアの旅

  fuzzさん こんにちは
  
  カシオペアの展望室はホントによかったです。
  運を使い果たしてしまったと思います。
  
  北海道新幹線が開通するとなくなる予定ですので、上野にこられた時にぜひ乗って見てください。
  
  夜行列車で走るカシオペアもご自宅からご覧になってくださいね。
  
  知らないことは私にもあるので、気にしない気にしない！
  
  では かっちん

• ぴんぴんころりさん 2014/03/04 15:00:37

  よかったです。

  かっちんさん
  こんにちは。
  
  カシオペアというのがあるんですね。
  展望車と言っていいんでしょうか、素晴らしい体験ができたと思います。
  
  私は兵庫県なので、関西圏はあまりよい列車がないように聞きます。
  東京が羨ましく思えました。
  他の投稿記を拝見させていただきます。
  
  また、これからも良いごえんがありますように。

  かっちんさん からの返信 2014/03/04 15:21:38

  RE: よかったです。

  こんにちは　かっちんです。
  
  ２月中旬から本格的に旅行記の投稿を始めました。
  
  先ほど、ぴんぴんころりさん　の石仏やお地蔵さんを楽しませてもらいました。
  私が知らないところにも結構あるのですね。
  
  関西圏からはトワイライトエクスプレスが札幌まで走っています。
  この列車にも展望室があるので、機会があればぜひどうぞ。
  
  これからもよろしくお願いします。

• 虎キチお岩さん 2014/03/02 23:22:17

  死ぬまでに、一度は☆

  こんばんは、かっちんさま。
  
  鉄ではないのですが、カシオペアやトワイライトの展望スイートはぜひ乗ってみたいと思っています。（←が、あきらめています）
  
  展望室、予約が取れて、さあ、と思ったら欠便、、、腰が抜けるほどの落胆だったでしょう。
  
  どちらもいずれ敗戦になるとのウワサがありますヨネ。
  両親は、なんとかトワイライトのロイヤルスイートに乗りたいと、予約しているようです。（大阪在住）
  
  ところで、トラベラーページのバック写真、素敵ですね。
  どこの写真か、よろしければ教えていただけますか？
  
  とらきち☆

  かっちんさん からの返信 2014/03/03 08:46:13

  RE: 死ぬまでに、一度は☆

  こんにちは　かっちんです。
  
  カシオペアにぜひチャレンジしてください。
  
  写真は、北海道の根室の手前にある落石（おちいし）で撮りました。
  夏の暑い日に列車を待っていました。
  
  これからもどうぞよろしくお願いします。

• 音速の貴公子さん 2014/02/25 13:33:00

  羨ましすぎます

  音速の貴公子です。
  カシオペアの展望スイートの乗車記を拝見致しました。
  羨ましすぎる！！！
  私も、カシオペアかトワイライトエクスプレスの展望スイートに１度は
  乗車してみたいと常日頃思っております。
  乗車出来ましたら、旅行記として公開致しますので、よろしくお願いします。

• 阿蘇美忍さん 2014/02/22 21:50:02

  今晩は！かっちん様。

  昨日は、４トラサーフインで失礼致しました。ｍ（＿＿）ｍ
  豪華寝台特急カシオペアの旅！（＾０＾）
  誰でも憧れの旅ですね♪
  遊び人も何時かはと、憧れの思いです。
  それでは今後も宜しく御願します。

  かっちんさん からの返信 2014/02/22 22:02:38

  RE: 今晩は！かっちん様。

  最近、4トラを積極的に投稿できるようになり、時間の余裕があります。
  遊び人さんの旅行記を参考にさせてもらい、投稿を続けたいと思います。

• TAKEおじさん 2014/02/09 14:43:06

  素晴らしい展望ですね

  かっちんさん
  
  こんにちは。
  鉄ちゃん憧れのカシオペア、それも展望室とは素晴らしいですね。
  展望室から見える風景、臨場感溢れてこちらも乗った気がします。
  
  これからも、鉄ちゃん目線で楽しい旅の紹介を期待しています。
  
  ＴＡＫＥおじ

  かっちんさん からの返信 2014/02/09 14:50:26

  RE: 素晴らしい展望ですね

  TAKEおじさん
  
  ようやく旅行記を載せることができました。
  TAKEおじさんのように、旅の情報を紹介したいと思います。
  
  かっちん

  かっちんさん からの返信 2014/02/09 14:52:13

  RE: 素晴らしい展望ですね

  TAKEおじさん
  
  ようやく旅行記を載せることができました。
  TAKEおじさんのように、旅の情報を紹介したいと思います。
  
  かっちん