酒とバラを求めてブルガリア5　シプカ村、エタール

2013/10/17 - 2013/11/01

これ以上滞在できないと判断したパヴェル・バーニャから電話してシプカ村のホテルの予約が取れたときは心底ほっとしました。

日本人に大人気のシプカ村。かつては定年退職した日本人が15人住んでいたと聞きます。なるほど、空気がきれいで人々が温厚で生活しやすそうな村でした。バラ祭りの季節にはさぞ賑わうことでしょう。

ホテルの女主人はとても優しい方で、シプカ峠までのタクシーを呼んでくれました。彼女の助言で博物館村エタールにも寄り道をして伝統文化に触れることができました。

エリア バラの谷周辺(ブルガリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 3.0
• 交通: 4.0

• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

カザンラクでは街歩きに興味がない同伴者に荷物を任せて駆け足で回りました。

市場の野菜の種類は西欧と変わりませんが、形状が独特です。

トラキア人の墓。歴史的に価値があるものであることは間違えありませんが、レプリカを見るというのは・・・。

日曜なのでカザンラクからのバスの本数が少なかったのですが、無事にシプカ村に到着。

本日の宿泊先Shipka IT Hotelは町中に表示があります。あとで宿主に「君たち、よく自分たちの足でたどり着いたね」と言われましたが、正直に言って迷う方が不思議です。

ブルガリアのEU加盟前は当地に別荘や家を買う西欧人が多くいました。今でも買い手があるようです。

シプカ村は人気があることでしょう。

本日のサンセット。ロシア教会の他ありません。教会は露土戦争を追悼するために建てられたそうです。

木々の間を進むと徐々に現れるタマネギ屋根。

黄色い秋の葉は黄昏の中金色の屋根から降ってくるように見えました。

正面も素敵です。

裏山は墓地になっています。

夕暮れにビール。本日はシュメンシュカ。

この村にはギリシアから出自不明の羊飼いが流れ着いて定住したらしい。売店の青年はとても変わった容貌だったので、もしかしたらその子孫かもしれません。

お坊さんを激写。モード間違えた。。。

夕暮れのシプカ村。今も二組日本人が住んでいるとのこと。醤油や生魚、恋しくありませんかというのは余計なお世話ですね。

booking.comでは9.3と高い評価のITホテル、若いカップルが経営してるのかと思いきや、アン・ルイス風のトーシャさんと英語がとても堪能なイヴァンさん熟年夫婦がオーナーでした。二人のイニシャルをホテル名にしたそうです。

15レヴァで蒸し風呂を使わせてもらいました。ああ、至福。

前夜は満室だったようですが、我々が泊まった時は貸し切り。トーシャさんお疲れのようだったけど、我々と晩酌。

宿帳を見ると結構日本人に愛用されています。一度一晩に19人も日本人を泊めたことがあるとのこと。納得できます。

翌日、トラキア人の墓を見学。カザンラクとは違ってこちらは本物を公開。

秋なので、もちろんバラは咲いていません。

トーシャさんのご懇意でタクシーを呼んでもらい、近くのレストランで荷物を預かってもらい、シプカ峠の平和の塔見学です。

こちらも露土戦争の記念。オスマン=トルコからの独立戦争で帝政ロシアの支援を受けたブルガリア軍は勝利しました。

そうです、戦争の勝利記念碑。

ロシア正教会の十字架は横の梁3本。一番上はイエスのイバラの冠、二本目は腕、三本目は互い違いのイエスの足。あれ、一本多いぞ・・・

UFOマニアの集う場所だそうです。

レストランで預けていた荷物を引き取り、いつ来るか分からないバスを待つ。売店で買った有名なブルガリア・ヨーグルトが絶品！砂糖もジャムも掛けずに頂けました。

1時間ほど待ってバス到着。ブルガリアは自家用車や電車が交通手段とはなりにくい国です。とすると便りはバス、今は季節がいいけど冬場もいつ来るか分からないバスを人々は待つのでしょうか。

乗ったバスのほとんどの乗客が血の気が失せている。シプカ峠はブルガリア版いろは坂の中間地点でした。斜め前の女性は袋を構えて今にも吐きそう。そんな所で下車しました。

エタール村へはバス停から2キロ。パヴェル・バーニャの後だから何のこれしき。

屋外博物館エタール。伝統家屋が川沿いに軒を連ね、生活の様子が描かれています。

お皿。

19世紀紳士の嗜み。口髭一つでもこんなにたくさん。

学芸員が「もし良かったら付けてみませんか？コートに帽子、傘もあります。」

言われるがままに着飾った同伴者。

・・・見事に似合わず。

口髭ネコちゃんも笑っています。

エタール村では職人さん（？）が各々お店を構えていて、陶器・銀食器・パン・飴などお土産が買えます。

一つ疑問だったのが刃物屋。他の店とはずいぶん離れたところにあり、店を構えるのは冷たい灰色の目をした青年。道行く人を凝視する様子から殺し屋にしか思えなかった（冷笑）。