2013/11/19 - 2013/11/19
326位(同エリア2200件中)
櫻さん
地元・埼玉の数少ない観光地の1つ、川越。
「そういえば“小江戸めぐり”とかなんとか大々的に宣伝してるよなぁ」
と、先日たまたま車で通りかかった時に気づきました。
埼玉で生まれ育って○十○年、今まで見向きもしなかった「埼玉を観光」なんてことに突如興味が沸き起こり、日を改めて川越へ向かって出発。
かつて城下町として栄えた蔵造りの街並み散策やご当地名物の芋食べ歩きをして参りました。
江戸時代はサツマイモが庶民のおやつだったそうで、川越イモは新河岸川を下って江戸に運ばれ、とても親しまれたそうです。
今年の「魅力的な都道府県」のワースト3に入るなど、相変わらず埼玉は“どうにかならんのか?”な県ですが、それでもやっぱり地元愛は持っているので、僅かながらでも魅力をお伝えできればと思います。
西武線と東横線の相互直通運転により、休日はかなりの観光客で賑わうようにもなったそうですが、この日は平日、さほどの混雑もなく、青空の下ノンビリ歩くことができました。
- 旅行の満足度
- 4.0
-
時刻は午前9時。
我が家からは乗り換えを含めて約1時間。
遊びに行くとなると、なぜか早起きが出来てしまいます。
まずは『成田山川越別院』からスタート。 -
名前の通り、歌舞伎の市川家が襲名披露奉告をすることで有名な、千葉の成田山新勝寺の別院です。
正式名称は『成田山川越別院本行院』。
地元の方達からは『お不動様』と呼ばれているそう。
別院としてはココが最初なんですって。
なんとなくスゴいぞ、埼玉。 -
眼病平癒・視力回復にご利益があるそうです。
数年前にレーシックの手術をしたので、以来両目とも視力1.5辺りを保っています。
しかし、その際に医師から
「あなたの歳で視力が良くなると、老眼が早く来るかもよ」
と言われました。
ようやく眼鏡生活からオサラバできたと思ったら、今度は間もなくやって来るであろう老眼鏡生活に怯える日々。
念入りに祈願。 -
市内の主要な寺院では七福神めぐりもできます。
こちらはゑびす様。 -
お次は川越の名刹・喜多院です。
奈良時代まで遡るほどの歴史があるらしい。
徳川家光や春日局とも縁のあるお寺です。 -
それっぽい参道をテクテク。
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入ってスグに多宝塔がお出迎え。
江戸時代に建造された物です。
埼玉県の有形文化財にも指定されています。 -
本堂である慈恵堂。
堂内には銅鐘があり、年に一度、除夜の鐘として鳴らされるそうです。 -
境内の雰囲気。
平日だし午前中なので観光客は見当たらず、ご近所の方達が参拝されていました。
喜多院と隣あって『仙波東照宮』があります。
しかし休日や祝日しか参拝できないようでした。
こういうところが平日休みの仕事のデメリット。
ちなみに日光・久能山と並ぶ日本三大東照宮の1つだそうですが、これには賛否両論あるらしく、上野の上野東照宮や岡崎市の滝山東照宮も名乗りを挙げているそうです。
頑張れ、埼玉。 -
喜多院の七福神は大黒様。
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天皇・皇后陛下のみならず、スウェーデン国王まで参拝されたことのある由緒正しいお寺です。
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川越菊まつり開催中。
せっかくなので入ってみます。 -
宝船をかたどっています。
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よく目にする菊のカタチ。
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名称があるんですね。
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埼玉県知事賞をはじめ、色々な賞を貰った菊。
素人なもんで、どこら辺が他より優れているのか分かりません。 -
埼玉が誇る百貨店「丸広」からの賞を受賞した菊。
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大きいものから、
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枝に花をつけたものまで様々。
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可憐な菊。
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鮮やかな菊。
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こんな花びらのものも。
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手が出ているのでギョッとしました。
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こんな感じで写真を撮れるそうです。
横溝正史の「犬神家の一族」を彷彿とさせます。
石坂浩二演じる金田一耕助シリーズが一番好きでした。
「たいてい和服の似合う美人が犯人なのよ」と、よく母が言っていたものです。 -
喜多院山門脇にある和菓子屋『紋蔵庵』。
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この店の名物「つばさかりん」を買ってお持ち帰り。
食感はかりんとう饅頭みたい。
焦がし蜜が塗られているので若干苦味も感じられるけど、芋あんの甘さと調和し合って美味。
今回はタイトル通り「芋めぐり」でもあるので、登場する食べ物は「芋類」のみです。
芋その1。 -
喜多院から歩いて約5分。
『熊野神社』に到着。 -
鳥居をくぐると、なぜだか足踏み健康ロードが登場。
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開運・縁結びにご利益のある神社です。
祈願祈願祈願。 -
木々の葉も色づいております。
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拝殿横には厳島神社。
銭洗弁天様が祀られています。 -
この池で銭洗いします。
名称は『宝池』。 -
とりあえず財布に入ってた小銭全て洗いました。
「洗ったら大切に使ってください」と注意書きに書かれていました。
衝動買いで使うなどもってのほかです。 -
熊野神社をあとにして通りに出ます。
『大正浪漫夢通り』。 -
レトロな洋風建築が立ち並ぶエリアです。
休日は観光客で溢れるそうですが、平日の午前中はご覧の通り。 -
過去に色々なドラマの撮影にも使われたことがあるそうです。
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『シマノコーヒー大正館』。
朝8時から営業。
昭和初期に建てられた物で、元は呉服屋さんだったそうです。
こういうお店では挽き立ての豆で淹れた本格的なコーヒーを一杯、といきたいところですが、生憎コーヒー嫌いな違いの分からない女でして…。 -
通りの突き当りには重厚な建造物が登場。
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川越商工会議所です。
現役バリバリ。
こちらも昭和初期の建造、元は銀行として使われていたそうです。
ルネッサンス・リバイバル様式というもので、当時の金融機関はみんなこういった様式の建造物が好みだったそうです。 -
柱はドリス様式という作り。
かの有名なパルテノン神殿も、この様式の柱だそうです。
ギリシャ人もビックリ。 -
商工会議所の向かいには観光案内所があります。
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通りを挟んで古代ギリシャ時代と江戸時代が共存しています。
国も時間さえも超越した空間。
案内所内には係のオジサンが1人。
持っていた私のスマホを指差して、「今はそれで地図が見れるの?」と聞かれました。
余談ですが先日電車内で、スマホの画面をピンチアウト(拡大)せず元の大きさの文字のまま、それをゴツい虫眼鏡で懸命に見ている初老の男性を見かけました。
「もしや知らないのかな?」と、よほど教えてあげようと思いましたが、ほどなくして降りる駅に到着してしまったため、そのまま見送りました。 -
案内所の奥には、まさに奥座敷が。
そして、なぜかシャンデリア。 -
年季の入った金庫も。
何百年もの歴史がありそう。 -
案内所の裏口から外に出られます。
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ちょっとした広場に通じる。
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いよいよ蔵造りの街並み・一番街にやって来ました。
-
その前にお腹が空いているので、メインストリート散策は後回し。
バビュ〜ンとワープして『菓子屋横丁』へ。
お菓子屋さんや食べ物屋さんが数軒ほど立ち並ぶエリアです。 -
こういった具合に。
-
こちらのお店で腹ごしらえ。
『和楽花音』。
お蕎麦や甘味が食べられます。 -
10時開店のお店。
平日の昼前だからか先客がおらず、本日の客第一号となりました。 -
イチオシの「つばさプラン」を注文。
芋そば・とろろご飯・芋アイスの3点セットです。
喜多院脇で買った和菓子といい、やたらと商品名に「つばさ」が付くのは、この川越が数年前に放送したNHK朝ドラ「つばさ」の舞台になったからだそう。
初耳でした。 -
甘味はこんな感じ。
-
芋その2。
芋そばは言われないと芋とは分からない味でした。
でも美味しかったです。
出汁の具合も「地元の慣れ親しんだ味、濃すぎず薄すぎず」と言った感じ。
量も「そばとご飯あわせて一人前」とメニューに書かれていた通り、ちょうどよかったです。 -
芋その3。
金時芋のアイスです。
黒蜜がかかっていました。
皿ごと冷凍庫に入れていたらしく、アイスが皿にガッチガチにくっついていて取りづらかった。
味は芋のアッサリさと黒蜜の甘さが程よいハーモニー。
また余談ですが、お店のオバちゃん達が
「今月末にネプチューンが正月特番のロケで来るらしい」
と話していました。
川越に興味のある方、もしくはネプチューンファンの方、チェキラッ。 -
お次はデザートもう1軒。
『和楽花音』の斜め向かいにあるたい焼き屋さん『かわしま屋』。
店内に誰もいなかったので「すみませ〜ん」と声を掛けたら、奥から高齢なご主人がヨタヨタしながら出てきてくれました。 -
芋その4。
芋あん入りたい焼き。
焼き立てです。
表面はカリッとしてるけど、中はフワフワ。
やっぱり芋あんはアッサリとした甘さなので、いくらでも食べられそうです。 -
『かわしま屋』さんの左隣にある『稲葉屋』さん。
創業は昭和13年だそうです。
本来は駄菓子屋さんなのかな? -
とても年季の入った店内です。
-
今回参考にさせていただいたトラベラーさんの旅行記によると、右奥の「いもどうなつ」がオススメとのこと。
左は「紫芋まんじゅう」。
両方ともお持ち帰りして、後日食べました。
手前は「玉こんにゃく」。
れっきとした商品ですが、店頭で売られていた七味を「試食してみて〜」と店のオバちゃんに勧められ、サービスで戴きました。
茹でたてでだし汁の味も程よく染み込んでいて、とても美味しかったです。
埼玉県民は優しいんですよ〜。 -
芋その5。
「いもどうなつ」
作りたてが一番美味しいけど、持ち帰ってもトースターで数分温めれば大丈夫だそうです。
表面がカリッとなりました。
ただ、やっぱり油っこくなっちゃいますね。
でもスゴく素朴な味で美味しかったです。 -
芋その6。
「紫芋まんじゅう」
ご覧の通り見事な紫色の餡子です。
さつまいもの餡子より濃厚だけど、やっぱり普通の餡子ほど甘くはないです。 -
再び『和楽花音』さんの方に戻って、その左隣の『松陸製菓』。
飴をメインに、色々な銘菓が売られていました。 -
店頭にはご自慢の飴の数々。
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飴を舐めながら通勤するのが日課なので、こちらの3種類を購入。
真ん中は「芋あめ」なので“芋その7”ですね。 -
一番街方面に戻ろうと歩いて行った途中で目に入ったこちらのお店。
『ベーカリー楽楽』。
事前に調べた時は訪れた火曜が定休日となっていたのに、なぜか営業していました。
ラッキー♪
パンが大好きなので、直ちに入店。 -
手前はクリームチーズと芋をミックスしたクリームが練り込まれてあるミニ食パン。
スイートポテトに酸味が加わったような、でもやっぱり甘過ぎず美味。
“芋その8”です。
奥はバゲットだったかな?バタールだったかな?
混じりっ気なしの小麦粉100%と言った感じ。
どちらも焼いて食ると香ばしさ満点! -
それでは再び一番街に戻って蔵造りの街並み見物です。
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この界隈で最も古い蔵造りの建造物『大沢家住宅』。
200年以上の歴史があるとのこと。
この一番街の通りは川越市民の生活道路でもあるので、車の往来が激しいです。
なので建物の遠景を撮りたくても車がビュンビュン通るから、なかなかシャッターチャンスが訪れない。 -
一番街を少し南下して鐘つき通りを左折。
小江戸川越めぐりのシンボルと言えばコレ。
『時の鐘』。
350年以上の歴史があると言われています。 -
この鐘の音は「残したい日本の音風景100選」に選定されているそうです。
「日本の○○100選」って、よく耳にしますね。
ちょっと調べてみたら色々ありました。
桜、庭園、橋、水などは分かるとして、“ふるさとおにぎり”なんてのもありました。 -
現在も6時、12時、15時、18時の1日計4回鐘が鳴るそうです。
ここに到着したのが丁度12時だったので、鐘の音を聞くことが出来ました。
カーンとゴーンの中間のような音。
ちなみに鐘つき棒はオートメーション化。
でも、大晦日だけ抽選で選ばれた108人が自分達の手で鐘を突くことが出来るそうです。
時計なんてなかった江戸時代において、この川越の町で重要な役割を担っていた鐘です。 -
時の鐘をくぐると小さなお堂の『薬師神社』があります。
-
こちらも眼病平癒にご利益が。
まだまだ老眼鏡のお世話になりませんよ〜に。 -
『時の鐘』の並びにある和菓子屋『右門』。
-
芋その9。
テレビなどでも取り上げられた看板商品「いも恋」を購入。 -
店頭で蒸かしているので熱々を食べられます。
-
周りはモチモチの薄皮。
中は輪切りのお芋と餡子です。
お芋が“ふかし芋そのまんま”っぽいので、想像より甘ったるくなかったです。 -
時の鐘を背にして、ちょっと横道をお散歩。
洋食レストラン『モダン亭 太陽軒』。
見ただけでは食べ物屋さんとは気づかない作りですが、国の登録有形文化財に指定されています。
殆どコース料理で、安くても3000円から。
上は1万円なんてのも。
私にはとてもとても…。 -
『太陽軒』のお隣は映画館『スカラ座』。
こちらもまだまだ現役です。
この日は驚きの定休日。
映画館にも定休日ってあるのかー。
それでは再び一番街に戻ります。
後編に続く。
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