思い出：　セドナ

1998/08/25 - 1998/09/28

アメリカには　Artist Colony（画家が集まる場所）と云われるのがあります。　　南カリフォルニアのラグナ　ビーチ、ニューメキシコのタオス、そしてこのアリゾナ州にある　セドナ(Sedona)　です。

セドナと云う地名は女性の名前。　　最初は　Oak Creek Crossing　と申請したのですが、郵便局では長すぎて消印が押せないと断られれ、開拓者の一人の妻の名を付けたそうです。

６０年以前には余り知られていなかった町も、今は日本からの観光客も含む年間４００万人以上が此処観光すると云います。

エリア セドナ(アメリカ)

• 旅行の満足度: 5.0

曲がりくねったオーク　クリーク渓谷を運転して着いたのが　ウェスト　フェーク（West Fork)。　　ここは岩と岩に挟まれた木々の多い渓谷。

アメリカの作家、ぜーン　グレー(Zane Gray) が彼の小説、渓谷の呼びかけ、で細い赤い壁の出入り口　と形容した場所。

森にははこやなぎ　や松等が茂っていました。　訪れた頃は木々は未だ緑、然し、秋にはもみじ、樫、すずかけなどが紅葉し谷が水彩画を思わせる美景だと云います。

ゼーン　グレーが　ロマンス小説の舞台にここを選んだのが頷けるような気がしました。

午後２時からハイキングしたのですが、４時には太陽が大きな岩に隠れ、渓谷は薄暗くなってしまいました。　　人影も無く暗くなったら迷子になってしまう。　　焦って来た道を引き返しました。

スライド　ロック州立公園(Slide Rock State Park)。　公園の名は中を流れる小川の岩の上を滑り台のように水に乗って滑ることが出来るからです。

昔は個人の林檎園だった場所で、今でも果樹園があります。　　

アメリカ南西部には地質の違いで柔らかい土が削られて残る硬い砂山、ビューツ(buttes)が多いのですが、セドナの景色を簡明に表すとしたら、赤い突き出した岩、ビューツ　でしょう。

何処までも青い空に突き出した赤いビューツ。　　その岩山の所々にちりばめたような緑の木々。　　自然の造りだした豪壮な景色。

セドナの美しさは赤い岩と川の流れ、そして小川の水で潤う木々。

インディアンの伝説では　祖先が怪物と戦い退治した。　　赤い色はその怪物の血が土を染めたからどと云います。

人々は岩の形から色々な物を想像します。　　大寺院、鈴、コーヒーパットなど。　　

名前と岩を比べて見るのもセドナの楽しみでしょうか。　　岩によっては何故その名が付いたのか首を傾げるものもありますが。

Midgley Bridge Overlook

この町に芸術家が多いのは景色もですが、電磁(vortex) の男性エネルギーが地の底から伝わってくるからだと云います。

そう信じる者と　ただ　Sedona　を逆にすると Anodes(陽極）になるからだと云う者がいます。　　

悪魔の橋(Devil's bridge)　と名が付いた自然の橋。

セドナには悪魔と名が付けられた景色が多い。　　例えば、悪魔の食堂(Devil's Dining Room)　悪魔の台所(Devil's Kitchin)　小さな悪魔(Poco Diablo)。　　

美しい景色を何故悪魔と呼ぶのか。　　西洋、東洋を問わず、地獄は燃えていると考えるようで、赤い色は地獄を想像させるようですね。　　そして美しい景色は人間には造れないと云う意味なのでしょう。

西部劇の舞台によく使われる　Red Rock Crossing