2013/10/28 - 2013/10/29
18位(同エリア95件中)
ばねおさん
パリ滞在中の10月、レンタカーでノルマンディ地方を回ってきた。
計画した旅程は、
1日目:パリ市内 〜 オンフルール Honfleur(泊)⇔ トルヴィル・シュル・メール Trouville sur mer 〜ドーヴィル Deauville
2日目:オンフルール 〜 ポンレヴォック Pont l'Evoque 〜 ボーモン・アンオージュ Beaumont en Auge 〜ブヴロンアンオージュ Beuvron en Auge 〜 リジュー Lisieux(泊)
3日目:リジュー 〜 リヴァロ Livarot 〜ル・アーヴル Le Havre 〜 エトルタ Etretat(泊)
4日目:エトルタ 〜 フェカン Fecamp 〜 パリ市内である。
出発前日、ノルマンディ地方は10年に1度という暴風雨に襲われたことがニュースで報じられていたが、予定通り1日目はパリ市内からレンタカーで一路オンフルールへ向かう。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
パリ17区のレンタカー営業所を出発したのは午前9時近く。
昨日から冬時間になったが、頭の中の針がまだ合っていない。
あたりは薄暗く、おまけに雨天である。
ライトを点け、ワイパーを作動させながら
市内からセーヌを渡り、デファンスに出てからA14号線に入った。
ここからは先は途中A13号線に合流し、A29の分岐まで一直線である。
道案内は、かの優秀なるガーミン嬢である。
途中、一回のトイレ休憩兼朝食でパーキングエリアを利用した。
ここはVironvay nord休憩所。 -
料金所は確か4回通過したと思うのだが、通行料はかなりまちまちであった。
どの料金所であったか忘れたが、料金徴収員のマダムと言葉を交わしていたら、SANEF(フランス北部東部道路会社)のガイドマップを渡してくれた。
あとで分かったことなのだが、このマップはなかなかよく出来ていて、路線の案内、周辺道路との接続、パーキングエリアの構成内容等々が見やすく盛り込まれている。 -
閑散としたノルマンデイ道路を走り続け、ル・アーヴルへと続くA13を途中で下りてオンフルールへ向かう一般道を辿り、宿泊先のシャンブル・ドット Le Clos Bourdetに到着したのは、12時半。
天気も良くなってきたが、ドーヴィル行は明日に回すことにした。
チェックインにはだいぶ早過ぎるのだが、とりあえず当たってみよう。 -
手入れの行き届いた庭と建物の味わいのある佇まい。
地方のシャンブルドットならではの趣が感じられる。 -
これが今回のドライブの相棒、ゴルフディーゼル。
宿の駐車スペースに車を停めたところに、急ぎ足でやってきたのは人ならぬ猫。
この場合、歩くでもなく走るでもなく、まさに急ぎ足という表現がぴったりのステップである。 -
とにかく何の迷いもなく、まっすぐにこちらに来たかと思うと
開けたドアに前足をかけ、「ようこそいらっしゃいました」。
言葉を発するはずはないが、何やらそう聞こえた気がした。
まあ、もともと人間よりも動物に好まれるタイプではあるが、ここまで積極的に好意を示してくれた猫は初めてである。 -
とりあえずこの灰色猫さんに初対面の挨拶をしているところへ
宿のオーナーがやってきた。
こちらはもちろん人間で、写真家でもある。
幸いにもチェックインOKとのことで、
早速部屋に案内される。 -
部屋から眺めた前庭。
天気の良い日に、ここで食事をしたら
さぞかし気持ちが良いことだろう。 -
シャンブルドットといってもホテル並みの備品が揃い、
室内も明るく清潔で広さも十分である。 -
建物裏手の眺望もなかなかのもの。
-
さて、荷物を置いてオンフルールの市街へ、いざ外出。
ドアを開けると
いつから居たのか、件の猫さんが部屋の前で居眠りをしていた。
部屋付猫? -
宿から旧港へ向かう緩やかな坂を下りると、
小さな広場に面して15世紀末の建立とされるサン・レオナール教会がそびえ立っていた。 -
タンパン。
-
教会内部の床には木材が多用されている。
-
横手からの外観。
-
周辺の街並みは、いかにもオンフルールらしさを醸し出している。
-
特有の木組みの家(コロンバージュ)が随所に見られ、
保存にも力を注いでいることが分かる。 -
LA PORTE DE ROUEN
このロータリー広場に面して
地元の観光局がある。 -
広くて開放的なオンフルール観光局
資料が豊富で、図書閲覧室も備えている。 -
観光局の先には、サン・レオナール教会を背景に
故国に殉じた水兵たちの慰霊像がある。 -
印象派のメッカだけあって
街中にはアトリエやギャラリーが多い。 -
通りすがりに
ちょっと目に留まった作品。 -
レストランも意匠を凝らしている。
店の名前は「魚釣りの猫」 -
よくみると猫が釣り糸を垂らしている図が描かれていた。
-
そしてこれが旧港風景。
-
多くの先人たちが
絵や写真に収めた風景が眼前にある。 -
-
市役所も旧港に面している。
-
こちらは海の博物館。
-
旧提督館。
-
画家ブーダンの名は、街の多くの場所に記されている。
音楽家のサティと並び、オンフルールの誇りであることが分かる。 -
いわゆる観光名所は旧港近辺に多くが集中していて、
案内板も方向を示すだけで十分役に立っている。 -
さて、昼食場所探しであるが、
旧港周囲のレストランはやめたほうがよい、との宿のオーナーのアドバイスに従い
少し奥に入ったところで、良さそうな店をいくつか見出すもいずれも満席。
仕方なく、もうこれ以上はがまんできない空腹を抱えて、サント・カトリーヌ教会近くのレストランへ入店。
姉妹と思われる老嬢2人が親身な接客をしてくれた。 -
注文したのは、ほどほどのランチセットに辛口白ワイン。
これはお馴染みのムール貝だが、
パリやベルギーで出されるワイン蒸しとは異なり
ここではクリームソースを使っており、
貝を食べた後のスープが濃厚でおいしい -
こちらは生ガキ
それほど大ぶりではないが、しっかりとした味がある。
以上はいずれもアントレで、このあとメインのプレートが出てデセール(デザート)が続くが、分量に圧倒され、プレートの途中でギブアップとなった。
それでもデセールに取り組んでみたものの、こちらも途中棄権となった。 -
満腹になったところで、目の前の
サント・カトリーヌ教会へ足を運ぶ。 -
フランス最古で最大の木造教会との由で
多くの人が紹介しているので
いまさら説明は要すまい。 -
教会内部の様子。
石造りではない温もりがある。 -
こちらがブーダン美術館。
ブーダンの作品が集大成されていることはいうまでもないが
カチアグラノフの寄贈作品で構成されてる部屋があり
新たな発見であった。 -
美術館の3階から眺めたノルマンデイ橋。
明後日には渡る予定である。 -
ブーダン美術館の近く。
街中のいたるところに、当地に魅せられた画家たちの足跡が残されているが
ここもそのひとつ -
市街地のはずれがここ。
灯台跡のように見えるが、ガイドマップには病院の灯台と記されている。 -
昔の灯台守の宿舎らしい。
-
サテイの家は前面の道路に横断幕が張られて
ここですよ
と示している。 -
建物は昔ながらの木組みである。
-
周辺では古い建造物の修復が
あちこちでなされていた -
こちらはかなりの年代物と見受けたが
修復工事中で立ち入りが禁止されている。 -
こちらは外港。
-
そろそろ夕刻で、漁を終えた小舟が港に戻ってきた。
-
これから水揚げするところ。
何がとれたのか、上から覗き込む人々。 -
市街巡りを終えて
宿へ引き揚げる途中の登り坂で
見つけた何やらモニュメントらしきもの
下りでは気づかなかったのだが... -
確かめると何とブーダンの胸像で、しかもここが彼の生家であることを知り
いや驚いた。
宿とは目と鼻のさきである。
うかつにも気付かずに通り過ぎるところであった。 -
ブーダンの生家であることを示すプレート。
「空と海の画家」とある。 -
さらにあれこれ観察していると
角の道路名に目がとまった
rue aux chats
つまり猫通り、である。 -
面白い名前の通りだな、
と思い横の家の庇に目をやったところ、目についたのがこれ。
白い猫が小鳥に近づき、小鳥が慌てふためいている。
写真ではわかりづらいが、
小鳥の慌てぶりが、実にユーモラスに表現されている。
このあたりは、いかにもフランス人らしい念の入れ方である。 -
さらに近くの家には、白い猫がじっとこちらをみている。
たぶん同じ作者の作だろう。
猫ついでに言えば、翌朝の食卓の下には黒猫のキキが
姿勢正しくお座りをしていて、目が合うと口を開いて何か言っている。
たぶん何かおくれ、ということなのだろう。
他にも客がいるのになぜか張り付いて離れない。
ここまで猫に見込まれたのも初めてである。
カメラを忘れて、写真に収められなかったことが残念。 -
朝、まだ人気の少ない街に下りてみた。
-
観光客がまだ出ない街の道路では清掃人が働いていたが
パリで多い黒人ではなく、ここでは若い女性が従事しているのが印象的だった。 -
旧港の情景も昨日夕刻にみた印象とは異なっている。
観光客のいない、ひっそりとした趣がある。 -
私事ではあるが、渡仏45年で昨年亡くなられた画家のYさんを想い黙とうした。
先頃の遺作展で、Yさんがこのオンフルールを訪れた際のことが地元紙で報じられていたことを知った。
Yさんご夫妻には大へんお世話になったことがあり、まだこれからというのにとても残念でならない。 -
-
出発の朝
チェックアウトを済ませ車に荷物を積み込んでいると例の灰色猫さんがやってきた。
お迎えもしてくれたが、お見送りもしてくれる様子でいつまでも側を離れない。
本当に律儀な態度で感心したが、肝心の名前を聞くのを忘れた。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- ちゅう。さん 2021/08/15 22:07:45
- 猫ゆかりのオンフルール
- ばねおさん、こんばんは!
おもてなし上手の猫は、オンフルールの猫さんでしたか。
オンフルールには、1991年の年末に1泊で行ったことがあります。
かろうじて、早朝、停泊中の漁船に乗せてもらい、漁師さんと一緒に写真を撮ってもらったのを覚えています。
Rue aux Chatsなんて通りや、猫のオブジェもあったんですね。
気がつきませんでした。オブジェは30年前にはなかったのかもですが。
書いているうちに、思い出したのですが、サント・カトリーヌ教会の向かいの
なんと Hostellerie le Chat というホテルに泊まりました。
今は他のホテルになってしまったようですが。
オンフルールと猫、何か物語があるんでしょうかね。
写真に登場する灰色の猫さんの他に、黒猫のキキもいたのですね。
モンパルナスのキキという女性もいましたね、ばねおさんとのご縁を感じました。
ちゅう。
- ばねおさん からの返信 2021/08/16 03:59:30
- Re: 猫ゆかりのオンフルール
- こんにちは ちゅうさん
たしかにオンフルールは、猫にちなんだあれこれが多かったですね。
旅行記には載せ忘れたかもしれませんが、猫が釣り糸を垂れているユーモア溢れる看板のレストランもありました。
やはり漁港という土地柄でしょうか。
漁船に乗っての漁師さんとの記念写真は、よい思い出になりましたね。
今、思えば、猫さん視点でもっといろいろな発見ができたのかもしれません。
視点を変えると、新たな発見があることを今さらながら思います。
ばねお
-
- yunさん 2013/11/09 11:20:32
- 猫のおもてなし
- 日本時間でこんにちは♪
ばねおさん 順調に「パリ暮らし」スタートされましたね。
心ひそかに、パリからの旅行記アップを期待しておりました。
昨夜「オンフルール編」を発見し、思わず机の前で小さくジャンプしました。ぴょん♪
可愛いシャンブル・ドットで粋なお出迎え。
車に乗せた前足に歓迎の意気込みが感じられ、何とも愛おしい。
南仏では鳩さん、ノルマンディでは猫さん。
アルザスでは… 期待が高まりますっ。
サンレオナール教会は清楚なタンバンが印象的ですね。
そして、ブーダンの胸像、猫通り。
駆け足では出会えなかった「魅力」の数々を知り、
心がしばしオンフルールの町へ飛び、小旅行を楽しみました。
高速料金所で地域地図!欲しいです!私も次回は挑戦してみます。
パリ暮らし、新たな発見で毎日が賑やかな事でしょう。
充実の毎日でありますように。
落ち葉の東京より yun
- ばねおさん からの返信 2013/11/09 22:14:26
- RE: 猫のおもてなし
- yunさん こんにちは
そちらはもう「今晩は」でしょうね。
パリは曇り空が多く、朝は晴れていても午後には必ず雨が降るような
変化の多い、まさに秋の天気が続いています。
初めてのノルマンディは、yunさんの旅行記を見本とし、
ガーミン嬢に手を引かれながら行ってまいりました。
振り返ってみれば、オンフルールではまさに猫尽くしでした。
12月に予定しているアルザス小旅行では、またまたyunさんの
記録を参考にさせていただきます。
今度は何と出会えるでしょうね。
それではまた
パリの空の下より
ばねお
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