ぐるり香港・フィンランド・イランの旅・・・⑩　ヤズド編

2013/02/19 - 2013/03/14

今日は３月１日。

街全体が淡い茶色の街、ヤズド。
茶色は日干し煉瓦の色で、日干し煉瓦で造られた街としては世界最大級。
夏は４０℃冬はー２０℃にもなるという砂漠の街です。

日干し煉瓦を使った建築様式は、一番古い建築技術といわれているらしいです。
地震、長雨、風に弱いですが、冬は昼間に熱を蓄え夜になるとゆっくりと熱を放し温かく、夏は涼しく過ごせるんです。

旧市街の細い小路はまるで迷路のようであり、ヤズドの街は静寂が似合う街でした。

沈黙の塔、旧市街地も今のままだとあと何年このままでいられるんだろう？
国が自分達の国の宝にもっと気にかけてくれたらいいのにと思うのです。

エリア ヤズド(イラン)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 旅行の手配内容: 個別手配

ヤズドの街の色は、土色、一色。
今までこんなに単色の街って見たことが無く、ず〜と見ていても飽きないんです。

ヤズドの街の家によく見られる”バードギール（風採り塔）”。
これはホテルの屋上にあったものです。
先人の知恵はすごい。

ホテルの門にところに植わっていた木に花がついていました。

バーザール

このような寂びしい感じのバザールもあります。
ものすご〜くひっそりとしていました。

日干し煉瓦で造られています。
何も色が無い分、レンガの並び方が目立ち、みごとな出来栄えです。

バーザールの裏側

崩れてきたのか、修復の為に置いてあるんでしょうか？

日干し煉瓦というのはとてもエコ
崩れてしまい使えなくなっても、ただ土に戻れるんだから。

”エマーム・ホメイニ通り”

アミール・チャグマーのタキーイェ

遠すぎて見えにくいのですが、建物の右前にあるのがナフルと呼ばれる神輿。
イスラム教シーア派の最大の行事”アシュラー”で使われるそうです。

商店が並ぶ通りを歩き、ゾロアスター教寺院へ向いました。

これはヒジャーブでしょうか？

いくらなのかわからない・・・。
Vに見えるのは５だけど。

イランの公式通貨は”リアル”
だけど、イラン人が日常使っているのは”トマーン”という通貨。
１０リアル＝１トマーン

ややこしくない？？
外国人を惑わそうといているだけじゃないの？？？
という疑惑がもくもくと湧き上がるのでした。

ここにもサダゲ箱

マールカール広場の時計塔

日差しが強くなってきました。
２５℃くらいありました。

お花屋さんの前に停められた車に、花飾りをしている人がいました。
結婚式に使うようです。

そのお花屋さん

華やかな大きい花が、人気なんでしょうか？

バードギルのある家が多いです。
旧市街らしい。

この塀の中がゾロアスター教寺院です

アーテシュキャデ（ゾロアスター教寺院）

入場料は、ひとり１０００００リアル

ヤズドの人口（３０万人）の約１割ぐらいがゾロアスター教徒で、現在、ゾロアスター教では、信徒を親に持たない者の入信を受け入れていない。

ゾロアスター教の善の神”アフラ・マズダ”（翼ある日輪で表されている）の像。

ペルセポリスの建築様式の柱も建物の色も、イスラム建築とは一線を画しているようでした。

アーチャキャデというのは”火の家”という意味。
１５００年前から燃え続けている聖火。

全身白装束の人が火を整えていきました。

ガラスが反射してしまって、見にくくてすみません。

（この反射して写ってしまっているおじさんが全然退いてくれないんですよ）⇒このおじさん自称医者でヤズドのガイドをしてもいいと話かけてきました・・・怪しくない？お医者さんがガイド？？本当かも知れないけど、必要ないんで断りました。

寺院を出て、ダフメ（沈黙の塔）へ向いました。

タクシーに乗ること約１５分くらい、
ヤズドの郊外、旧市街の街並みからアパートのような集合住宅が立ち並ぶ通りを過ぎると、目の前に見えてきました。

鳥葬が行われていた塔、ダフメ。

麓にあるのは、通夜などに使われた集会場などの廃墟です。

これといった道があるわけでもなく、なんとな〜くここが道かな〜？と見えるところを、石に注意しながら歩くのって疲れる・・・。
日差しも気になるし。

こんな厳しい環境でも植物が生えていました。

荒涼とした景色も見慣れてきたけど、高いところから見るのはまた視点が違うからね。
思ったよりも埃っぽくなく、空気がおいしかったです。

現在は使用されていません。
鳥葬は１９３０年代に禁止され、イスラム教徒と同じ土葬に変わったようです。

次は、あっちの塔へ行こう！！

若者がバイクで登っています。
そういうことすると、崩壊が早まってしまうのでは？と心配してしまいました。

遠くにヤズドの街が見えます。
すぐそばまで住宅が迫ってきてます。

こちらの塔の方が、崩れは少ないように思いました。

この塔もあと何十年かしたら、風雨などで崩れてしまうのかな？
何か対策をしないと・・・。

疲れました・・・。
日頃の運動不足がいけません。
結局、あの２つの塔まで登ってしまって・・・。
足ががくがくしてる・・・。

タクシーの運転手さんを待たせておかないと、大変ですよ！
大体ゆっくり登っても３０分くらいあれば十分だと思うので、運転手さんに待っててもらいましよう。
１５００００リアルくらい支払ったかな？

ホテルのそばの建物
何かの映画に出てきたような風景。
ここにも人の生活があるんですよね〜。

お昼頃だったから？それともいつものこんな感じなのかは、わからないけど旧市街の路地はひっそりしています。

ホテルのそばにあった食料品屋さん

小さいお店だけど、品揃えはばっちりです。
スポンジケーキミックスのようなお菓子を焼く粉もありました。
赤や緑のどぎつい色のゼリーの素も。

日本製のビニール袋

これはイラン人の好きなヨーグルトドリンクじゃない？
塩味と聞いていたので、チャレンジできなかったけど、今思うとチャレンジするべきだったよね。（毎回思うことですが）

洗剤もいろいろありました。

私はイランに行くまで、あまり物資が豊かにある国ではないかと思ってました。そんなことはないんですよ〜。選べますよ。
行って見ないとわからないことばかりでしたよ。

パッケージがかわいかったので、買ってみたアイスクリーム。
右側のかわいいパンダのアイスと思いきや・・・。

「・・・。」

パンダといえばパンダ。
後姿だけど、前もこれと同じだったよ。
味はやや薄めでしたがふつ〜うのアイスでした。

イランのたばこ

ホテル部屋で一休みして、旧市街散策に行きました。

きれいに土が塗られています。
職人さんの技ですね。

真夏の暑さ対策で窓は小さいのがヤズドの建築の特徴のひとつです。

右側のアーチは廃墟に見えるんだけど。

どこも同じ景色に見えるから、迷子になりそう

きれいな路地だな〜。
この塀？壁の内側はどうなっているのかな？
家？

この道は行き止まりですが、旧市街の道でも自動車やバイク、自転車はぐいぐい入ってきます。

マスジェデ・ジャーメ（金曜モスク）の中庭

金曜の礼拝に使うため大きいモスクです。

イランで最も高いミナーレ

１４〜１５世紀に建造されたまま現存しているのがすごい！

何故後姿なのか・・・というと、
後でモザイクがキレイな正面から撮ろうと思っていたのに、またしてもカメラのバッテリー切れ・・・。
また、やってしまいましたよ・・・。

観光している人が少ないのもいいです。
じっくり見ることが出来ました。

細密な文様はペルシャ文化（？）ってすごいな〜と思うばかりです。
宗教の力というか・・・。

モスクの中

ミフラーブ

一層装飾が繊細に見えます、気のせいかも。
これは、聖地メッカのカアバ神殿の方向に面する壁のくぼみです。
この方向に向ってお祈りします。

入場料が無料というのもありがたいし、ムスリムじゃないのに、入場でき
こんなきれいな装飾のモスクを見られて嬉しかったです。

こぎん刺しの図案に見えてきました。

ササン朝時代はゾロアスター教神殿だった跡地に建ててしまったというジャーメです。
そんな面影はどこにもないように見えます。

この階段の下にはガナートと呼ばれる地下水路があります。
遠い山から地下水路を流れて、ヤズドの地中を縦横に張り巡らされた水路の中を流れていたそうです。
現在では水が枯れてしまっている場所もあるそうです。

エイヴァーン

このジャーメの装飾は、イスラム建築の傑作のひとつといわれているだけあって圧巻です。

モザイクタイル

職人さんの技術は伝わっているから、修復箇所もきちんとしているように、見えましたよ。

他に、アレクサンダーの牢獄、十二エマームの霊廟にも行ったけど、カメラのバッテリーが切れちゃって、残念です。

ホテルに戻り、カメラの充電をちょっとして、ホテルの屋上に登りました
夕焼けに間に合ってよかった。

車の喧騒など聞こえず、鳥の声ぐらいしか聞こえてきません。

夕日があたり淡いピンクの街に変わりました。

夜は真っ暗
星がとてもきれいに見えました。