
2013/10/11 - 2013/10/14
276位(同エリア1582件中)
コタさん
西安の世界遺産を見て回ったの記。
世界遺産の中の世界遺産である兵馬俑坑と始皇帝陵がメインの訪問先です。
帰りにこれからの世界遺産(2014年登録を目指す)である「西安・絲綢之路(シルクロード)」の中の唐長安城大明宮遺址に寄ってきました。いずれも大陸らしい規模の大きい遺跡でありました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
JCBさんのお陰で貯まったマイルを元にユナイテッドマイレージプラスでANAと民航(今は中国国際航空ですね)を乗り継いで西安まで。
ANA羽田発は初乗りとなる787でした。直前にJALの787がトイレ故障でモスクワに引き返しをしていただけにやや嫌な感じでしたが、何のトラブルもなく北京首都空港へと。787のトイレは小さい窓もあるおしゃれなものでした。 -
初の中国内陸部入りですが、北京からちょっと飛んだだけで荒涼たる大地が広がります。
北京首都国際空港の両替所で元への両替をしましたが、何と手数料を60元も分捕られてしまいました。お陰で1元18円弱というお寒いレートになってしまった。 -
西安が近づいてくると下の方にくねくねとうねる黄河が見えてきました。
上空から見るとまさに龍のような。西安咸陽空港へも無事到着です。 -
空港からは鐘楼行バスに。途中黄河で最大の支流である渭水を渡ります。この川の流域に今から2千年以上前に大きい都が何度も建造されたんですね、とってもロマン溢れるお話です。(周の鎬京、秦の咸陽、漢の長安、隋唐の長安)
で、長安、ではない、西安市内へ向かう道路は結構混雑しております。現代の長安は高層アパートがズラッと建ち並び壮観です。如何ばかりの人が住んでいるとも想像もつかない位の人口を抱えた都市のようです。
城壁が見えてきたところで更なる渋滞、鐘楼に着いた時には真っ暗になっておりました。東京の家を出てから12時間近くが経とうとしております。 -
お泊りは鐘楼近くの「シタディーンセントラル西安」というサービスアパートメント。豪華さはないですが、清潔で広くて街の中心に近いの三拍子。キッチン・バスタブも付いてました。お一人様にはオーバースペックかもです。
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荷物を置いて早速お散歩兼お食事に出掛けます。大きい通り(西大街)に出ると塔がこれでもかと言わんばかりにライトアップされております。最初はこれが鐘楼かと感心して眺めておりましたが、これは鼓楼でした。太鼓がたくさん置いてあります。
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鼓楼の裏手(北側)一帯が回坊街(イスラム街)となっており、毎晩がお祭り状態です。羊肉の串焼き、イカ焼きやらじゃがいも揚げなんぞを買い食いしていると満腹状態に。ザクロの搾りたてジュースは微妙なお味でした。
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翌日はお天気も良くて、鐘楼からバスに乗って火車站へ。鐘楼は街の中だけあってバスでどこに行くにも便利です。韓国と違ってバス停名が漢字表記なので分かりやすいし、バスの本数もとても多くてほぼ待ち時間なし。(連続で来るケースも多かったです。)
西安火車站は城壁のすぐ外側に位置しており、ここの城壁は近代的なコンクリート製のようでした。国慶節の翌週でしたので駅近辺は空いてました。 -
兵馬俑行きの「游5」バスは城壁沿に駅の東側に乗場があって行列ができていました。なぜか外国人はおらず地方から来た人民ばかりでしたが、ちゃんと列を作って並んでおりました。かなり待つかと思われましたが、バスはどんどん来て、バスの定員ごとにバスに誘導されます。切符はバスの中で買います。(兵馬俑まで7元。隣りに座ったおっさん人民は高いと言っておりました。確かに街なかであれば1元ですから。)
途中、清華池で半分位の乗客が降りて兵馬俑までほぼ1時間。 -
バスを降りて駐車場を少し歩くと兵馬俑博物館のチケット売り場に着きます。チケット売り場手前には始皇帝陵へのシャトルバス乗場があり、この通路が狭くなっているところで現地ガイドがたくさん客引きをしています。なぜか全く日本語で話し掛けられず、中国語のガイドさんばかりが言い寄って来ますが「不要」です。どうも150元位でガイドしてくれるとのこと。まぁ、結構下調べしているのでガイドは不要かと。
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博物館のチケット売り場ですがほぼ待たずに買えました。150元とかなり値上げされたようです。2,500円以上する博物館って、やはり高いです。入場ゲートをくぐると右側にカート乗り場がありますが歩いて行くことにします。500m程で次のゲートに到着です。
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博物館本体のゲートです。このゲートをくぐると目の前に博物館が見えてきます。
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ゲートをくぐるとすぐに一号坑のドーム型の建物が見えてきます。建物前の芝生の下にも兵馬俑は眠っているのでしょうか。
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一号坑入ってすぐ、目の前に人だかりがあります。人を掻き分けて一番前に行くのもいいんですが、やはり行儀良い日本人はそんなことしてはいけません。人の流れを観察していると、団体さんが多いようでガイドさんの説明が終わると人は流れてゆくので一番前が空きます。
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入ってすぐの一番前からの壮観です。やはり大きい建物ですし、下を見ると兵馬俑さんがこっち側を向いて並んでおられます。ちょっと遠目になりますが、皆さん表情が違うことが分かります。
この瞬間の感動を味わうために来たんですから、このポジションは譲れません。何だかんだで15分くらいはここで佇んでいたでしょうか。朝日を浴びた兵馬俑さんもいいもので。 -
しかし大きい建物で、支柱もない空間には圧倒されます。一号坑は左右に分かれて見学路があります。
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まずは左側に進んでゆきます。すぐに兵馬俑発見現場となった井戸跡です。住民が井戸を掘っていて兵馬俑のカケラを見つけたとのことですが、この発見以前にもこの辺りでは普通に俑のカケラが落ちていたとのことです。
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奥に進んでゆくと発掘現場があり、その奥では発掘されたカケラを繋ぎ合せて俑を再生されております。再生現場はマネキンがたくさん並んでいるような。
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左側を一通り見たあとは、人混みを逆流する同士人民のあとをついて入口に戻ります。入口よりの一段低い場所が特別ご招待席のようで、時たま白人さんの団体が案内されておりました。特別なツアーだけに開放されているようです。もしくは写真屋さんが営業をしておりましたので100元位出したら入れてくれて写真を撮ってもらえるのでしょう。まぁ、そんなに変わらないと思いますので一般ルートでも全く問題ないかと。
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こんどは右側ルートです。右側の方が兵馬俑が近くに見れるような気がします。
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顔つきや表情が一つづつ違います。事前に知っていても現物を見せつけられると2千年以上前にこんなのをよく造ったものだと感心せざるを得ません。
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右側ルートでは発掘現場も間近に(と言うか、真下)見れます。発掘現場なんですがスチール製のキャビネットやデスクが置かれていて事務所のようです。
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修復の済んだ俑が並べてあります。見学中、日本語ガイドの説明もされていたので日本人観光客も来られているようでした。そのガイドは兵馬俑のことを「埴輪」と訳されていました。やはり埴輪はこの兵馬俑を模倣したんでしょうね。
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一号坑の一番うしろから。修復再生された俑がずらっと並べられており壮観です。
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一号坑を出るとすぐに三号坑です。ここは狭くてほぼ正方形の穴がありその底に馬車があったようです。現在では馬と御者が完全な形で残っております。でも一号坑と比べるとかなり深い穴のようです。一号坑と違いかなり薄暗いです。
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三号坑を出るとすぐに二号坑です。三号よりも広いですが一号と比べると狭くて暗いです。ここは未発掘のところが多く埋め戻した時の姿を見ることができます。
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発掘されたところもカケラが散乱しております。頭や顔の部分が無造作に転がっていて少々薄気味悪いところもあります。兵馬俑は一旦掘り出してしまうと色彩が退色してしまうようで、将来退色を食い止める技術が確立されると掘り出されるんでしょう。
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二号坑では出土した兵馬俑を間近で見れます。有名な俑です。
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鎧や靴底の線も細く彫られています。どれだけの時間を費やして制作されたのか気が遠くなりそうです。
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多くの観光客に取り囲まれて、写真撮られまくりです。人気者はつらいです。
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一号坑の横はちょっとお洒落な並木道になっていて、ずらっとベンチが並んでいます。一号坑は途中で出口が何箇所かあってここに出て休憩できるようになっています。
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最後にまた一号坑に戻って「あの感動をもう一度」。
兵馬俑博物館を出ると下りの道がずっとおみやげ屋さんやレストランが並んだ「参道」になっています。最近リニューアルされているようで、西安の街なかと変わらないレストランが並んでいます。 -
チケット売り場横のバス乗り場からシャトルバス(無料)で始皇帝陵へと。始皇帝陵のチケットも買うもんだと思ってたのですが、何と兵馬俑博物館のチケットと共用です。捨ててしまったり失くすともう一度150元取られるんだろうか、ととっても心配なので必ず保管しておきましょう。
で、シャトルバスを降りて少々歩くとゲートがあり、ゲートをくぐるとここでもカート乗場があります。始皇帝陵をグルっと一周で15元です。稜の裏側の博物館(陪臣塚も発掘されているようです。)に行きたいときはカートに乗りましょう。 -
で、余り深く考えず稜の頂上に登ろうと考えていたので歩いて稜の正面まできました。大きい石碑があるだけで普通の公園チックです。ここで大きい疑問符、稜の正面には頂上に登る一直線の階段があったはずなんですが。(と、いろいろなサイトで写真まで載っていたのですが。)ここって本物??、偽物の始皇帝陵に連れて来られたのか。登り口と思しいところはありません。
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ここでメゲても始まりませんので登り口は無いものかと東側に廻り込むとありました、「登山口」です。はい、ここからは自己責任の世界です。不法侵入者と見做されて公安に拘束される恐れもあるので行動は慎重に。(でも立入禁止とかの表札もなかったし、柵等もなかったです。)
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しっかりした踏跡で頂上まで道は続いております。途中、「盗掘」を思わせる穴ぼこが開いておりました。
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頂上は平らになっており石碑もありました。が、人工的に杉の木が植えられたようで、頂上はもう公開されていない状況です。
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一部視界が開けており、ザクロ園の向こうに臨潼区の町並みがよく見えます。(はい、始皇帝陵は今では柘榴の果樹園に囲まれております。道端には柘榴売りの売店が並んでいました。)
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稜の正面方向(先ほどの大きい石碑がある場所向きで、北側)には階段跡がありましたが、石段は破壊され杉の木が植えられておりました。どうも調査のために立入制限されているようです。
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麓からみた始皇帝陵。小山という感じです。
ここは世界遺産になっていますが、見るべきものという点からは余りないのかなと。しかし秦の都は咸陽(空港のあたり)にあったのですが、なぜお墓をこんな東側に建設したのか(始皇帝存命中から建設開始してます。)不思議です。盗掘もされていないようですので、将来この稜が発掘されると一大センセーションを巻き起こすのでしょう。帰りも游5で西安に帰ります。帰りの游5はガラガラでした。 -
西安火車站からは徒歩で北に向かいます。「The中国」とでも呼ぶべき昔ながらの下町を抜けると突然視界が開けております。大明宮遺址公園です。ここは唐代の宮殿跡地で、最近突如整備されて大きい公園になっております。ひときわ目立つ建物「丹鳳門」です。コンクリート製の建物で内部は博物館となっており発掘された門の礎石跡が残ってます。
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丹鳳門の後ろは広大な広場となっており、その向こうに「含元殿遺址」の礎石石垣が横たわっています。唐の時代も門と宮殿の間には広大な空間があって、ここで皇帝との謁見が行われたんでしょう。中華ドラマでよく見てます。
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含元殿遺址に行こうとすると川が流れており、この川から先は有料ゾーンになっております。60元でチケットを買って中に入ってゆきます。土曜日なんですが、ここには観光客はおろか地元の人もほとんどおりません。まだ売り出しされてからが浅いんでしょう。来年にでも「唐長安城遺址」として楼蘭の遺跡などと共に世界遺産入りするとここも人で溢れることでしょう。
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立派な石垣が再現されている含元殿です。大昔日本から派遣された遣唐使は苦難の末にここで唐の皇帝に謁見したとのことです。そんなことを何も感じさせず、今の含元殿阯は誰もいない広大な空間です。
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立派な石段もありますが、これは復元されたものです。
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唯一歴史を感じさせてくれる礎石の一部が残っています。
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含元殿礎石の裏手に回ってビックリです。この遺跡の裏手地下が立派な博物館となっております。この博物館のテーマが「万国来朝」。唐の時代が朝貢外交のピーク、もちろん日本からも遣唐使が来てました。
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博物館の入口。とても近代的です。
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紫宸殿阯なのでしょうか、枠組だけの建造物があります。一部の通路はガラス張りになっているのですが、底が抜けないか心配しながら歩きます。
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大明宮遺址のだだっ広い空間の向こうには林立する高層住宅。文字通り屏風のような建て方です。この向こうの方角には地下鉄が通じているので徹底的に開発されたようです。
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塔の土台部分だけが残っています。でも考えてみると日本の天平時代の建物の基礎部分が未だに残っているというのはすごいことです。もちろん上に登ります。
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含元殿まで戻ってくるともう夕日の時間です。
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唐の時代の遺跡の向こうに近代的なビルが立ち並ぶ。
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復元された丹鳳門ですが、夕日に映えます。
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帰りは自彊東路を安達門(北門)まで歩いて地下鉄で鐘楼駅まで帰ります。地下鉄のカードのデザインはやはり鐘楼でした。
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その鐘楼と右手奥に鼓楼がライトアップされて燦々と輝いています。この国の昇竜の勢いを感じさせるド派手さですが、なぜか癒やされます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- haraboさん 2013/10/31 10:26:40
- 始皇帝陵の謎
- コタ・モレスビさん、
引き続きこちらへもお邪魔してます。
始皇帝陵ですか!確かに他の方の写真では
稜に上る階段がありますね。
石碑の周りには塀があったりして
以前の方が整備されていたような・・・
石碑は同じですが・・・
すごく不思議ですね。
あの階段などはどうなったのでしょうか?
それでは〜
harabo
- コタさん からの返信 2013/11/01 09:04:14
- RE: 始皇帝陵の謎
- harabo さん
始皇帝陵、とっても気になりますよね。
伝説では地下に水銀の河が流れていたり、盗掘者を排除する
システムが完備していたりと。
で、何であの階段が撤去されたかなんですが、やはり調査発掘
が一部で行われているようです。地下で青い階段が見つかった
とか、Webで見ました。
でも、現地ではニセモノの始皇帝陵に連れて来られたと最初は
思ってました。
兵馬俑坑からとっても近いし無料バスもあるのですが、お時間が
許される場合に行かれた方が良いかと。
私は結構期待していったのでやや肩透かしを食らったような。
でも、ここだけまぁわざわざ行くこともないので兵馬俑のお供に
行ってみる、というのが正解のような。
すみません、中途半端なコメントで。
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