2013/04/29 - 2013/04/29
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frau.himmelさん
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表題の「思いがけず・・」というのはちょっと御幣がありますね。
旅行前は、ナウムブルクってそんなに期待した街ではありませんでした。フツーの田舎町だろうくらい。
ところが、どうしてどうして侮るなかれ、1000年の歴史を誇る街だというではありませんか。
旧市街には中世の頃よりの古い建物が軒を連ね、街の象徴である大聖堂には絶世の美女が凛としたお姿でお立ちになり、歴史ある教会にはバッハも演奏したという貴重なオルガンが残っている・・。
その他にもニーチェの家、今でも緑を残す昔の市壁、ユダヤ人ゲットーの跡地などなど枚挙に暇がありません。
また、朝な夕な大聖堂を眺めながら生活した、非常に安いアパートの3日間も印象に残った理由なのかもしれない。
もう一つ、バッハのオルガンで有名な聖ヴェンツェル教会でのできごと。
閉館時間になったのにも気がつかず、他に人が全くいない教会内を、のんびりとゆっくりと時間をかけて見学していた私たち。時間外にもかかわらず、急き立てることもしないで、私たちを心行くまで居させてくださった教会関係者の方々の心遣い・・。
そいういう人の情に触れたことも、ナウムブルクが好きになった理由かも知れません。
またいつか訪れたい街です。
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昼食の後、オーディオガイドの見学は、ヤコブス通りから始めます。
ナウムブルクの目抜き通りです。
これをまっすぐ行くと、ニーチェの像の広場、ホルツマルクトに出ます。 -
私たちはそちらではなく、左に折れます。
なにやら由緒ありそうなゲートをくぐって・・ -
マリエン通りに出ました。
昔からの家並みが残っていそうな横丁って感じ。 -
オーディオガイドの説明では、「Simson Portal」。
彫像で装飾された正面入り口がとても美しい建物です。 -
Simsonとは、サムソンとデリラのサムソンのこと。
怪力の持ち主でライオンをやっつけている場面ですね。 -
この辺りには中世からの古い家が並んでいます。
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この家は「金の馬蹄の家」
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1720年に建てられた「王冠を被った鳥の家」
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バロック様式のMarien-Magdalenen-Kirche、
マグダラのアリア教会。
施療院として、1712年から1739年にかけて造られました。 -
マリエン広場。
向こうに見えるのはマリエントーア。 -
この門は市壁と繋がっており、見張りと防御のための塔だったのでしょうね。
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この塔は登ることが出来るようです。
入り口で50セントのコインを入れると扉が開きます。
こちらのコイン式のトイレと同じ原理です。 -
中に入ると細い階段が続いています。
実はここで私たち、悪いことをしたのです。
50セント1枚で2人入ったのです。ごめんなさい。
でもこれくらいは許されるわよね、って事態が後で発生します。
それに免じて・・ -
コインで扉が開く仕組み。こうなっているのね。
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細い階段を結構登ります。
壁に展示してある説明文を読むと、防衛、その他、付近の農民がマルクトで野菜などを売る場合の税の徴収もやっていた模様。
それに小さな入り口などもあり、牢獄だったのかしら?と思わせるところも。 -
マリエントーアを後にして、再びマルクト広場に戻ります。
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マルクト広場と聖ヴェンツェル市教区教会。
ここは後で訪れます。 -
市庁舎。
16世紀から17世紀に建てられたルネッサンス様式の建物です。 -
市庁舎の入り口。豪華ですね。
ここのお隣はラーツケラーなのです。
予定では、ラーツケラーでお昼を・・と思っていたのですが、なぜか閉まっていました。 -
市博物館。
マルクト広場からヘレン通りに抜ける入り口付近に、この博物館はあります。
正面の「ウタ」の壁絵が魅力的。 -
これから大聖堂に向います。
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ここ「モーレンカフェ」。
さっき観光案内所で、お奨めのレストランの一つとして紹介してくれたところです。
大聖堂に入る前にちょっとカフェタイム。
ここは、私たちのアパートのお隣さんになります。 -
なんかとても雰囲気よさげです。
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ストロベリートルテもアップルシュトゥルデルも美味しかった。
お隣のテーブルの方が食べていた食事も美味しそうだったし、アパートから近いから、
夕食はここに決定! ・・のはずでしたが・・。 -
大聖堂。
何度も前は通るのにまだ中には入っていません。
この大聖堂は、別名ペトリとパウリ教会と言います。
4つの塔が聳える大聖堂。
この聖堂には東西両端に内陣が存在しています。
手前の丸い塔が東側、奥の尖塔が西側になります。 -
元々は11世紀に建設されて、13世紀初めに後期ロマネスク様式に改築された歴史ある大聖堂です。
ナウムブルクが「大聖堂の町ナウムブルク」と言われる由縁です。
彫刻つきの横の壁。
1230年に制作された彫像は貴重なものらしいです。
聖人たちでしょうか? -
入り口。
大聖堂入場料6.5ユーロ、写真撮影料2ユーロを払って見学します。 -
左側が売店。ここでチケットを買いました。
私たちは内陣は後回しにして外側から見学します。 -
中庭から見た西の塔。
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回廊
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かなり古い建築物と言うことが見て取れます。
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廊下の中で見かけた石版。
1914-1918の年号が。
第一次世界大戦でなくなった方たちへの慰霊の記念碑です。 -
こちらには1939-1943の年号。
第二次世界大戦の警告の碑です。
ドイツではどこでも、見かけます。
戦争に対する戒めの思いが込められています。 -
中庭から見た東の塔です。
こちらが最初に造られました。 -
宝物殿への入り口の扉。
とってもモダンなモチーフの扉です。
この中には、クラナッハの作品や、ナウムブルクのマイスターたちの像などがありました。
残念ながら写真撮影禁止。 -
大聖堂の敷地内に設けられているマリエン教会。
祭壇。 -
聖母子像
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庭の隅には石細工のモニュメント?
ナウムブルクはまた「石の奇跡の町」とも言われているそうで、石細工も有名なんだそうです。 -
先ほどと反対側の回廊を通って内陣に向います。
廊下のところどころに、石版で作られた聖人の像や紋章などが飾られています。 -
こちら側は西の内陣。
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西内陣と身廊の仕切り。
ナウムブルクのマイスターの作。
真ん中には磔刑のキリスト。
その上の細かい彫り物の仕切りは、キリストの受難が表現されています。
私が理解できたのは左端の「最後の晩餐」と右端の「十字架を背負っているキリスト」だけ。 -
仕切りを通って西の内陣に入ります。
暗くて判りにくいですが、4枚のステンドグラスの間とその脇には12体の木彫りの像が並んでいます。
これは1250年に造られたナウムブルクの「寄進者達の像」です。 -
その中でもっとも有名な像は、このあたりの大公だったエッケハルト2世とウタの像です。
暗い中をがんばって撮影したのですが、カメラと腕が伴わなくて残念な写真になってしまいました。
(もしかしてこれはウタではない?) -
特にその美貌で名高いウタの像は、美術史においても世界的に有名な作品となっているそうです。
パンフレットからその美貌ぶりをご覧ください。 -
説教壇。
1466年造、1935-1936年に修復されました。 -
東の内陣の地下にあるクリプタ(地下祭壇)は、最も古い部分です。
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磔刑のキリストと、繊細な鉄の細工が見事な仕切り柵
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アパートは大聖堂のすぐお隣ですから、少しお部屋で休憩してから、再び三度マルクト広場のほうに向います。
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ナウムブルク最後の観光に選んだ場所はここ、聖ヴェンツェル市教区教会です。
ここには、バッハが演奏したと言う、貴重な「ヒルデブラントのオルガン」があることで知られています。 -
ヒルデブラントのオルガンのプレート。
オルガン製作者、Zacharias Hildebrandt(ツァハトリアス・ヒルデブラント:1688-1757)
バッハとジルバーマンが鑑定したオルガン
バッハとは言わずと知れたヨハン・セヴァスティアン・バッハのこと、
ジルバーマンは、当時の最高クラスの名オルガン製作者でヒルデプラントの師匠でした。 -
中に入ります。
まずは祭壇を・・。
天井まで届きそうな立派な祭壇です。 -
写真写りが悪くてはっきり見えませんが、繊細な細工が施された豪華な祭壇。
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同じく、装飾がなんともいえない雰囲気を漂わせた説教壇
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そして、洗礼盤
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これが噂の「ヒルデブラントのオルガン」です。
あんまり素晴らしすぎて、写真も遠慮したのかボケボケです。
この神々しいオルガンから出る音ってどんな感じなのだろう?
きっと演奏されている曲を聴いたら鳥肌が立つような、荘厳な音色なんでしょうね。 -
展示してあった写真。こちらのほうがはっきり見えますね。実は5月から10月の毎水曜日と日祝日の12時にここでオルガンコンサートがあるのです。今まだ4月ですが、あさっての5月1日には聴けたのですね。バッハも弾いたというこのオルガンの音色が・・。スケジュール配分を間違えました。残念至極!
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この教会にはルーカス・クラナッハの絵画も数点あります。
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ルーカス・クラナッハの絵
「東方三博士の礼拝」かしら? -
ルーカス・クラナッハの絵
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こんなに有名なオルガンや、クラナッハの貴重な絵画が展示されている教会なのに、私たち2人のほかに誰もいないのです。
静かでいいわねー、私たちだけの貸切だなんてなんて贅沢な時間なんでしょう・・ -
祭壇の前の椅子にのんびり座って、至福の時を満喫していました。
さっきちらっと係りの人は見えたけど、それにしても誰も来ないわねー。 -
ここにも第一次世界大戦で犠牲になった人を悼むプレートが・・。
そろそろ出ましょうか。
そして受付でプレートを見たら、この教会の入場時間は、4月と11月は13時から15時までなのです。
もう3時25分。
とっくに時間が過ぎているのに、係りの人は私たちを急かせないで、気が済むまで居させてくれたのですね。
もう申し訳ないやら感激するやら・・・。 -
恐縮してお詫びの言葉を告げると、
「いいえ、構いませんよ。それより今回はオルガンコンサートが聴けなくて残念でしたね。次回はぜひ、コンサートを聴きにいらっしてください。」と言われました。
有難うございます。 -
ヴェンツェル教会のすぐ傍、観光案内所に立ち寄り、オーディオガイドを返却します。
これを借りるときにパスポートを預けていますので、それを返してもらわねばなりません。
資料には確かコステンロス(無料)って書いてあったような気がしていたのですが、お一人5ユーロいただきます、って。
え、無料ではなかったの? -
これがお借りしたオーディオガイド。
まあ私たちの勘違いです。
仕方がありませんね、ずいぶん長い時間お世話になったのだし…。
さっき、マリエントーアに入るとき、50セントズルをして払わなかったけど、これに免じて許してもらいましょう。 -
まだ4時過ぎ、夕食には早すぎます。
スーパーでちょっとお買い物をして、アパートで一休みして出直しましょう。
このおじいさん、私たちとすれ違いざまに、「2ユーロくれないか!?」って。
持っていないと答えると、通り過ぎました。
でも、物乞いする人が50セントや1ユーロではなく、どうして2ユーロなの!?って可笑しくなりました。 -
私たちの前を歩きながら、3人くらいに声をかけていましたが、皆さんに断られていました。
かわいそうだとは思いますが、疲れきった私たちよりよっぽど元気そうで、スタスタ歩ける人がどうして物乞いなの!? -
アパートで一休みしてシャワーを浴びて、夕食に出ます。
さっき夕食はここでね、って考えていた「モーレン・カフェ」は閉まっています。
他のお店もレストランも軒並み閉店しています。
マルクト広場のレストランもみんな閉まっているようです。 -
幸い、広場の角にある格式あるホテル・アーヘンの併設レストランは開いていました。
ナウムブルク最後の夜だもの、ここで最後の晩餐といたしましょう。 -
私は、ゼクト(ドイツのシャンパンみたいなもの)ロートケープヒェンを。
ロート・ケープヒェンとは赤頭巾のこと。
今年は、グリム童話が世に出されてから、ちょうど200年の記念すべき年なのです。 -
お料理はシュパーゲルスープ(白アスパラガスのスープ)と・・
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ドイツに来たら一度は食べたかった「ケーゼ・シュペッツェレ」。
1皿をシェアしたいからと、小皿をお願いしたら、ちゃんと厨房で2つに分けて運んでくれました。
やはりそういうところが、街一番のホテルの格式あるところなんでしょうね。
ナウムブルク、すっかりお気に入りの町になりました。 -
楽しく食事をいただいて、アパートに戻ってまいりました。
時間は8時半、暮れなずむ夕闇の中にシルエットを浮かび上がらせている大聖堂。
3日間お世話になりましたね。
名残惜しいけど明日は別な町に出発です。
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この旅行記へのコメント (4)
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- utamiumiuさん 2013/08/30 14:59:19
- こんにちは
- ナウムブルク、ヴェルニゲローデの旅行記拝見いたしました。
ヴェルニゲローデでではヴァルプルギスをご覧になったのですね。
もう、7年も前になりますが参加して魔女猫に化けたのを懐かしく思い出しました。
投票も、ありがとうございました。
ナウムブルクのアタシですが、載せられたお写真の対面に夫とともに貼りついていたのがワタクシでございます。
お写真のご夫妻はHermann ご夫妻と思われます。
また続きを楽しみにしています(^.^)
では。
- frau.himmelさん からの返信 2013/08/30 21:47:43
- RE: こんばんは
- utaさん こんばんは。
私の方は足跡を残しているだけなのに、utaさんからはいつもコメントを有難うございます。
utaさん、ヴァルプルギスのお祭りにはちゃんと魔女の格好(キャット魔女でしたっけ)をなさったのですね。すごーーい!
本格的に扮装なさって、東洋の魔女さんたちモテモテだったそうで、さもありなんと思ったことでした。
でも私たちも、あのお祭りの雰囲気だけでも味わえてとても楽しかったです。
さて、やっぱりあれはutaさんではありませんでした?
何しろ暗いところで写したもので、その中で1番まともに撮れていたのがあの写真だったんです。かなり明るく色補正もしましたが・・。
旅行記に載せてしまってから、あれこれ違う、って思ったけどそのままに・・(笑)。
さすが分身様のこと、よくご存知ですね。私のボケボケ写真で名前までお当てになるんですもの。
前にいらっした方の旅行記を後から見せていただくのは、なかなか面白いです。
これからも旅行記の参考にさせてくださいね。
himmel
-
- norisaさん 2013/08/26 11:51:25
- 小さな巨人!?
- frau.himmelさん
こんにちは。
ナウムブルクの暮らし、街歩き、お疲れさまでした。
お気に入りの理由は良く理解できました。
清潔で安全で、しかも歴史の香りに満ちた素晴らしい小都市ですね。
拝見していて、こちらも大いに気に入りました。
恐らく人口は数万人くらいなのでしょうが、この立派な大聖堂とオルガン、これはその十倍は人口のある都市のそれにひけをとりませんね。
この街は小さいがために爆撃も甚大ではなかったのでしょうかーー。
そうだとすれば多くの宗教施設や歴史建物が保存できたのですね。
ドイツ語がもう少しできれば夫婦で1週間くらいのんびり滞在したい街です。
norisa
- frau.himmelさん からの返信 2013/08/26 22:28:51
- RE: 小さな巨人!?
- norisaさん こんばんは。
いつもいつもほんとーーーに有難うございます。
ナウムブルクって期待していなかったけど、とてもいい街でした。
人口3万人くらいの小さな町なんです。
あんな小さな町の安いけれどそこそこのアパートに長逗留して、あちらの町、こちらの村と出かけるのもいいですね。
ただし、駅までの交通がちょっと不便ですけど。
歴史の薫りはどこそこでふんぷん・・。
だけどあの街もドイツのほかの町と同様、爆撃されたのでしょうね。
でも美人のウタさんも、教会のオルガンも残っていて良かった良かった!
歴史あるナウムブルクですけど、浮沈が激しい街で、東ドイツ時代は占領されていたソ連の空軍があったとかで、町の人口よりソ連の兵隊さんが多かった時代もあったそうです。
あ、そうそう!ドレスデンの旅行記拝見させていただきました。
あやっぱりねー。
norisaさんの旅行記、人とはちょっと違う・・、そう来たか!、って思いました。
世界遺産取り消しの話題から入っていく方なんていらっしゃらないでしょうね。楽しく読ませていただきました。
コメントを残さないでごめんなさい。その日は夜遅くて、翌日書こうと思ったら、大勢の方からのコメントがゾクゾク・・・。
これじゃーお返事も大変だろうと、私のくだらないコメントは遠慮させていただきました。
で、次はどこにいらっしゃるのかしら?
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