2013/08/10 - 2013/08/16
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dimeizaさん
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今年のお盆に家族で行った、イギリス旅行の記録です。
ロンドン近郊(タプローコート、ウィンザー城)、グロスター、コッツウォルズ、そして再びロンドン(ウェストミンスター、バッキンガム宮殿、ロンドン・アイ)と周ってきました。
一番の目的は、父母の長年の夢だったタプロー・コートへの訪問です。
両親の願いを叶えた後、コッツウォルズ地方とロンドンを回り、私と弟の願いも叶えてきました。
弟が英語に堪能なお陰で無事に帰ってこれましたが、万事順調というわけではなく、いろいろなドタバタも。
初海外の私にとっては、割と難易度の高い旅行でした。
その甲斐あって、家族の一生の思い出になったようです。
記念の意味も込めて、記録を書いてみようかと思います。
という訳で3日目~4日目(グロスター、コッツウォルズ)です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
さて3日め。
最初の目的地はここです。
Sloughの宿をチェックアウトしつつ、Gloucesterへ向かいます。
我々はSlough→Reading→Bristol Parkwayの順で乗り継ぎ、3時間程度かけてGloucesterにたどり着きました。
Gloucesterの駅を降りて、ホテルへのタクシーを拾おうとしたのですが、どういうわけか中々空車のタクシーが見つからない。
仕方がないのでバスターミナル付近まで行って、何とか捕まえました。
宿はedword hotelというところです。
後ほどちょっとだけ出てきますが、こぢんまりとした宿で、ホテルというより旅館的な佇まい。
荷物を置いて、写真の建物に行く前に昼食を駅前で取ろうとしたのですが、昨晩の両親の状況から、うかつに油物を食べさせられません。
ざっと探したのですが、良い所が見つからないので、仕方なくSubwayで済ませました。弟はグロスターまで来て、と不承不承でしたが、この地方都市ではあまり選択肢がありません。
ちなみにこの街、いたるところにSubwayがあります。ガソリンスタンドとかにも併設していたりします。
逆にマクドナルドは殆ど見なかったですね。 -
こちらのほうが見栄えがいいですかね。
これがグロスター大聖堂です。
1089年に着工、1499年までかかって完成した、建築期間がめちゃくちゃ長い建物です。 -
建物内に入ると、こんな感じの広間に出ます。
ちなみにグロスター大聖堂は、入場自体は無料(寄付も可能)ですが、写真撮影には3ポンド支払って許可を取る必要があります。
許可をもらうと、ステッカーがもらえるので、そのステッカーを目立つところに貼ります。ステッカーをなくしたら領収書を見せれば良いとのこと。 -
壁にそって内陣の外周を歩きます。
至る所にステンドグラスが。 -
歩いているとお墓が出てきました。
後ほどウェストミンスター寺院でも話題になりますが、イギリスの寺院ではこのように、聖堂や寺院の床に墓石が敷かれています。 -
ステンドグラスは外から見ると黒々しくて不格好なのですが、中から見ると曇天でも採光と装飾を見事にこなしてくれます。
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しばし見とれます。
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しばし見とれm(ry
実はここに来たのは弟の強い希望があってのことなのですが、その理由は…。 -
ここに来た理由はこれです。
どこかで見たことはありませんか?
実はここ、ハリーポッターシリーズのロケ地として有名なところです。
ホグワーツの廊下として、映画の中で見た方も多いはず。
弟は(私も)ハリーポッターシリーズの結構なファンなので、この光景はぜひ見たく思っていました。 -
廊下の向こうから、黒いローブを着て、杖を下げたホグワーツの生徒たちが歩いてきそうです。
この廊下は中庭を囲んでロの字型になっており、私もぐるりと一周しながらホグワーツの学生気分を軽く味わってみました。 -
中庭はこんな感じです。
ここは多分ロケ場所ではないと思うのですが、何となく既視感を受けましたね。 -
中庭から尖塔を仰ぎ見ます。
このグロスター大聖堂には、何故かたくさんのカモメが止まり、羽を休めています。どうしてここにカモメがいるのかは後ほど。 -
廊下をグルグル歩きまわって堪能した弟と合流し、グロスター大聖堂を後にします。
まぁしかし、同じイギリスの様式とはいえ、グロスターの廊下や他のロケ地の風景を切り貼りして、ホグワーツという一つの架空建造物を演出したのは、さすがだなぁと思いました。 -
大聖堂を出て、我々は、弟が行きたいといった箇所に向けて、しばらく歩きます。
10分ぐらい歩いた辺りで、こんな光景に出くわしました。
ここはグロスターのドック。
ヴィクトリア朝時代に、かつて波止場として栄えた箇所だったそうです。 -
大聖堂にカモメが飛んできているのは、このドックが理由。
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ただ、あまり歴史を感じることはなかったですね。
運河と倉庫の名残はありますが…。
運河のそばを抜け、ショッピングセンターまで歩き、あらかた見て回ったので、ぼちぼちホテルに帰ろうとしたのですが、タクシーが捕まりません。
おまけに土地勘もないので、どこへどう行っていいやら。
厄介なことに、みんな疲れている状態で、道に迷ってしまいました。
この時から、私が持っていたiPad2の真価が発揮されることになります。背負っていたリュックサックからiPad2を取り出すと、『マップ』を開き、現在地を確かめます。
うかつにもこの時、マップは悪名高きApple mapしか入れていなかったのですが、道案内には十分。
タクシーを拾えるランドマークを探し、タクシーを電話で呼んで誘導することにしました。
何とか運河博物館の前にタクシーを呼び、宿まで無事帰還。
GPSと3G通信が揃っていると、見知らぬ街ですら、すらすら歩けてしまう。
日本国内ではさほど有り難みを感じませんが、言葉も土地勘も日本人の常識も通じない外国において、この力は絶大なものがあります。 -
その後、夕食を取るべく、レストランへのタクシーを回してもらう際、宿のロビーで暖炉を発見したので撮影。
この日の夕食にもかなり悩みました。
iPadで散々調べた所、周辺にはインド料理やらタイ料理やらは多いのですが、日本料理や中華料理といった、両親の口に合いそうなレストランは全くありません。
やっと1件だけ、Tiger's Eyeという、日本料理を取り入れたっぽいお店を見つけて、どうもお寿司が食べられそうなので、ここに行ってみることに。
ところが着いてみて、メニューについて尋ねた所、
『寿司職人が今日はいないので寿司は出せない』
というすげない返事。
一応天ぷら等はあるのですが、油物は…、という点と、例によってメニューから量と内容がわかりづらいので、小出しで頼もうとしたら、
『オーダーはスタータとメイン全て、1回でまとめて通してほしい』
という、これまた手強い回答が。
ロンドン程の大都会ならさておき、グロスターのような地方都市だと、まともな和食にありつくのは至難というべきでしょう。
また、寿司職人やオーダーといった、サービスへの柔軟性も含め、如何に日本が高品質サービスを提供しているのか、ということをよく理解させられた夕食でした。
ちなみに両親はサラダや魚系の軽めのものを、私と弟は石焼ステーキを頂き、まぁ何とか無事に夕食を済ませることが出来ました。 -
一夜明けて4日め。
朝食の卓につきながら1枚。
今日は一日、ガイド付きでコッツウォルズを回ります。
若干曇天で、雨もやや心配。 -
「イギリスで美味しい食事を取るならば3食朝食を食べるべき」(サマセット・モーム)
2日めの朝食から、バイキング形式でこういうのが出てきたのですが、これがイングリッシュ・ブレックファーストという型であることを知ったのは、この朝でした。 -
さて、では参りましょうか。
今回の我々のルートは、ウィンチクーム(シュードリー城)→ブロードウェイ→チッピング・カムデン→ボートン・オン・ザ・ウォーター→バイブリーの順です。
まずはシュードリー城。
テューダー朝期に建てられた古城で、ヘンリー8世やエリザベス1世といった王たちにゆかりのある城です。
先日行ったウィンザー城とは違い、歴史の息吹を感じます。 -
途中までガイドの方が説明に来てくれました。
崩れかかった壁が写真では写っていますが、ここを指して、『これはオリバー=クロムウェルが内戦時に壊したんだよ』と英語で教えてくれました。
歴史上の人物がさらっと出てくる辺り、本物の史跡というべきですね。京都とかもそうですが、歴史の匂いを感じるところを廻るのが好きです。
ワクワクしながら家族の顔を見ると『へぇ〜』という、あまり感動のない顔。どうやら私はここではマイノリティらしいです。 -
シュードリー城は庭園で有名ですね。
ここはQueen's Garden。
ただ、季節的にはちょっと外していて、たしか6月頃に来ると花が満開だとか何とか。 -
中央の噴水。
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まぁしかし、花が満開ではないですが、相応に手入れはされていて、落ち着いた庭園という感じはします。
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庭園の外周は高い2重の植え込みで囲まれていて、植え込みの間に入るとこうなります。
まさに一昨日見た、『ハリーポッターと炎のゴブレット』の中で、こんな植え込みの迷路を抜けていくシーンがあったのを思い出しました。 -
庭の近くに小さなチャペルがあります。
正面からは入れないので、側面に廻ることに。 -
側面の入り口から入ろうとしたら、満開の紫陽花が出迎えてくれました。聖マリー教会というそうです。
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小さい教会ですが、ちゃんとステンドグラスも。
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こぢんまりとしていますが、きれいなものです。
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城の中に入ると、スードリー城ゆかりの展示が様々ありました。
これはスードリー城の模型ですが、他にも、ヘンリー8世とその妃たちの人形や、当時の生活品が展示されていたりと、ウィンザー城のような圧倒感はありませんが、かつてこの城が輝いていた頃をしのばせる展示が多くあります。
ちなみに城の1階はティースペースになっていて、そこでお茶を楽しむことができます。我々もそこで一息ついてから、見学を再開しました。 -
Queen's Gardenの柵から外を見た風景。
白と黒の点は羊です。頭だけ黒いんですね。
『羊が人間を食い殺している』(トマス・モア)という言葉を思い出します。
後でも出てきますが、コッツウォルズは古い英語で『羊の丘』。
羊と興亡を共にした地であり、羊とは切っても切り離せない因縁があります。 -
Queen's Gardenから奥へ歩いて行くと、小さな庭に出ます。
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まさに箱庭。
Secret Gardenというそうです。 -
更に奥に歩いて行くと、何故か鳥籠が。
何種類か鳥を飼っているようで、孔雀までいました。
ふくろうが何種類かいて、特に白ふくろうが綺麗だったのですが、残念ながらいい写真が手元にない。残念。 -
というわけで、そろそろ次の目的地へ。
車窓から見える家は、まさにコッツウォルズを象徴する、limestoneでできた蜂蜜色の家。
コッツウォルズのすごいところは、この景観がどこに行っても維持されていることです。
見ての通り車とかが止まっているわけですが、建物に関してはlimestone製、蜂蜜色の外壁で統一されています。
古い建物だけではなく、新しく建てる建物からしてそうです。
この景観を壊さずに、なお人が住み続けるというところに、この地方の良さがある気がします。 -
『少し行くと良い町並みがあるよ』と案内してくれたのがここ。
こんな感じがコッツウォルズです。
『しばらく歩いてくるといい』と言われたので、少し登ってみることに。 -
温かみがありますね。
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人も殆ど歩いておらず、静かで、そして長閑です。
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石垣も素朴。
一見すると崩れそうですけどね。 -
大きな門構えの家もこんな感じ。
ちょっと住みたくなってきました。 -
次の街へ行く際に、馬に乗った沢山の人とすれ違いました。
乗馬クラブか何かですかね。 -
というわけで次の街。ブロードウェイです。
名前の通り広い道が中央を走っていて、左右には商店が並びます。
人も車も多めで、観光客も多い印象。
ここでお昼をいただきます。 -
お昼を取ったお店から。
まぁここでも両親の食事が心配で。
私と弟、父は手作りハンバーガーを。
母はサンドイッチを頼みました。
ハンバーガー自体はとても美味しかったですね。
そんなに油ギッシュではなく、父も問題なく食べられました。
英国の例に漏れず、大量のポテトがついてきましたが、両親には無理せず残すように言っておきました。 -
スコーンはありませんが、食事の後にアフタヌーンティー。
あれ、何の銘柄頼んだのか忘れてしまった。
…あぁ思い出しました。確かミントフレーバーを頼んだのでした。 -
イギリスの街を見ていて感じたのですが、イギリスのユニオンジャックへのこだわりには驚かされました。
別に政府関係の施設でもないのに、こうやって掲揚しているんですよね。日本の街で、日の丸国旗を掲揚しているお店って、まず見かけないような気がします。
電話ボックスもユニオンジャック色だったりと、きっと国民が誇りに思っているんですね。 -
次に訪れたのはチッピング・カムデンです。
ここも14世紀からの古い建物が多く立ち並びます。
写っているのは有名なマーケットホール。
1627年に建築されたものだとか。
この街こそ、羊毛によって育てられたに等しい街で、羊毛で大儲けした大富豪たちが建てた建物が数多くあります。
マーケットホール自体もそうだと、ガイドさんが教えてくれました。 -
中はこんな感じ。
木組みが残っています。 -
このへんから生憎の雨が。結構すごい勢いで降ってきました。
ここを歩いているときは足元に気をつけながら、余裕もなく歩いていましたが、雨に濡れたlimestoneの町並みも、後からこうして見ると悪くないものです。 -
これも確か1400年台の建物だったかな。
屋根が凹んでいますが、確か自重でこうなったとガイドさんが教えてくれたような気がします。
それだけの歴史の重みに耐えてきた証、ということのようです。
『更に上層に行くと教会があるが、見ていくか?』とガイドさんに聞かれたのですが、何分土砂降りだったので、断念しました。
セント・ジェームズ教会。
歴史好きとしては行っても良かったですね。
まぁ機会があれば改めて。 -
チッピング・カムデンを後にし、次に向かったのは、この水路がある街、ボートン・オン・ザ・ウォーター。
観光客はここが一番多かったですね。
見ての通り、巨大な水路が街を貫いています。 -
鳥達も涼みに来ていました。
-
この街は水路の両側に結構な数のお店があって、観光客にはうってつけの街です。弟も片っ端から土産を物色していました。
変わったところでは香水製造所とか、自動車記念館とかがあるようです。香水製造所ではテスターを試しましたが、私にはあまり縁がなさそうな香りでした。
あぁ、そういえばここで公衆トイレに行ったのですが、ここで有料トイレという概念を知りました。確か20ペンス。小銭がなかったので50ペンス放り込んだら入れました。お釣りは出ませんでしたが。 -
さて、随分回ってきましたが、コッツウォルズ紀行もこれが最後です。
バイブリー。
『英国でもっとも美しい村』(ウィリアム・モリス)だそうです。
コルン川、という川ですが、背景の蜂蜜色の家々と合わせて、この辞典で巧まざる庭園、という感じがします。 -
コルン川にそって歩きます。
ちょこちょこ魚がいるようで、弟は見つけてはカメラに収めていました。 -
コルン川に掛かる橋をわたって、対岸を北方向と逆に歩きます。
そういえば母は、イギリスでは、たくさんの花が上から吊るされているのを見て驚いていましたね。
『上から吊るすと水やりとか、手入れが面倒だろうに』と、しきりに言っていたのを思い出しました。
多雨な地域だからできる技なのかもしれません。 -
ここにはマスの養殖場があって、釣りを楽しむこともできるらしいですね。
昔、私と弟はよく父に連れられて、奥多摩のマス養殖場に釣りに行ったことを思い出しました。
何十年も後に、異国の地で、同じような風景の中を家族で歩いているという事実に気がついて、不思議な感慨を覚えました。 -
マス養殖場の手前の橋を渡って、対岸へ戻ります。
左手の庭園は養殖場の敷地内らしく、お客さんじゃないと入れません。まぁ見ているだけで十分ですが。
おみやげ屋さんにも寄りましたが、捌いて塩をまぶしたマスが普通に売ってました。これを両親の夕食にするのがいいんじゃないか、というのは私も弟も思ったこと。
残念ながらタイミング的にそんな時間ではなかったので、ここは見送りました。 -
ここまで歩いてきて、『よし、バイブリー制覇したぞ!』と弟。
どうやら弟の望みは達せられたようです。
これにて本日のコッツウォルズ観光はおしまい。
宿まで送ってもらってから、レストランを物色しました。
この日はイタ飯をチョイス。
私も弟もだんだんこの状況に慣れてきたようで、私がメニューの内容を両親に解説していると、弟が『このメニューはどんな順番で何を頼んでもいいんだよね?』と店員に念押し。
さすがにイタ飯は日本人の一部になっているようで、我々も両親も問題なくメニューを選びました。
無事に夕食を済ませ、宿に戻ってゆっくり休息。
さて、後はロンドンへ戻ってロンドン観光です。
あまり時間はないので、行く場所は限られていますが、実は私には行きたいところが一つだけありました。
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