’１３年旧東独の町、宗教改革ゆかりの町、そしてチューリンゲン、バイエルンの町巡り１１。マイニンゲン。

2013/05/29 - 2013/05/29

７日目、５/２９（水）。
午前中シュマルカルデンで散々雨に降られた後マイニンゲンに向かいました。

マイニンゲン：人口２万２千人。アイゼナハ、シュマルカルデンの南、チューリンゲンの森の西端に位置します。９８２年文献に登場。
１６８０～１９１８年、ザクセン・マイニンゲン公国の首都。ザクセン・マイニンゲン公家はなかなかの名家で、ゲオルク１世の長女アーデルハイト（アデレード・オブ・サクス・マイニンゲン）はイギリス王ウイリアム４世の妃。結婚時はウイリアムはまだ王でなくクラレンス公。
有名なマイニンゲン劇場があり、自ら劇場の町マイニンゲンと名乗っています。

写真はマイニンゲン劇場で使われた衣装。シェークスピアの「じゃじゃ馬馴らし」のカタリーナ役。

エリア ドイツ

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス タクシー
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

地図左下。
シュマルカルデンからマイニンゲンへ。チューリンゲンの森の縁辺に当たります。

マイニンゲン駅。
１１：４３シュマルカルデン発のＳＴＢでヴェルンスハウゼン乗換えマイニンゲン着１２：１３。
雨は小ぶりながら止みません。

駅前には大きな庭園/英国庭園が拡がっています。
公園の向こうにマイニンゲン劇場が見えます。

英国庭園。

ベヒシュタインの泉。
ルートヴィヒ・ベヒシュタイン：チューリンゲン地方の童話・伝説収集家。１８０１年ヴァーマールで生まれ１８６０年マイニンゲンで死去。ひところグリム兄弟よりも人気があったらしいです。

マイニンゲン公納骨堂礼拝堂。

古い石橋を渡るとマイニンゲン劇場の横に出ます。

マイニンゲン宮廷劇場。
ザクセン・マイニンゲン公ゲオルク２世が１８６６年設立。公自身劇団を作り演出を行ったといいます。宮廷劇団としては珍しくシラー、クライスト、シェークスピアなどを上演し斬新な舞台演出で名声を高めたそうです。

マイニンゲン宮廷劇場。
マイニンゲン宮廷楽団はさらに古く、１６９０年、マイニンゲン公ベルンハルト１世が設立。歴代音楽監督にハンス・フォン・ビューロー、リヒヤルト・シュトラウス、マックス・レーガーなど錚々たる顔が並んでいます。ブラームスの交響曲第４番は作曲家自身の指揮でこの楽団で初演されたそうです。

マイニンゲン宮廷劇場。
人口わずか２万ちょっとの地方都市にこんな立派な劇場があるなんて、ドイツの地方文化水準の高さが分かります。

マイニンゲン宮廷劇場。

上演中はミレッカーのオペレッタ乞食学生/Der Bettelstudent。

６月７日より「ハムレット」。

最近の上演一覧。
魔笛、くるみ割り人形、フィガロ、ハムレットなど古典からバレエ、オペレッタまでバラエティーに富んでいます。トリスタンとイゾルデやシェーンベルクの浄められた夜、ストラヴィンスキーの春の踊りもあります。

劇場前ベルンハルト通りには立派な建物が並んでいます。
これは「小劇場」となっていますがこれで「少」なんですかね。

ベルンハルト通り。
豪壮な建物が並んでいます。

同。
ザクセン・マイニンゲン公国の繁栄が偲ばれます。

グローセスパレス。
１８２１年、マイニンゲン公子の居所。現医療センター。

グローセスパレス。

ホテルゼクジッシャーホーフ。

クライネパレス。
１８２３年。マイニンゲン公女の居所。現在コメルツ銀行。

ベルンハルト通りの終わりにあるヘンネベルガーハウス。１８９５年。現ホテル。

ゲオルク通りの先に市教会聖母教会が見えます。

昼食に通りの食堂でFlammkuchen traditionellというのを注文したらピザみたいなものでした。ワイン、緑茶とで１４ユーロ。
後で調べてみたら、ドイツでフラムクヒェン、フランスでタルトフランベという食べ物でした。

緑茶。
砂糖とクッキーが付いてくる。お茶に砂糖なんて、西洋人は紅茶替わりに飲むのかな。

エリザベーテンブルクの前を通りエルネスティーナ通りに行きます。
ここには後で寄ります。

エルネスティーナ通り。
雨が止まないかなあと２人の女性。

ビュルガーハウス。
１６００年。１９９２年再建。

クンストハウス。
昔のポストハルテライ/郵便駅亭・１７世紀。

ブルクガッセの詩人ルドルフ・バウムバッハの胸像。

メイン通りから１本裏の道はこんな風景。
まだ旧東ドイツ時代の疲弊から回復していないようです。

メイン通りから外れるとこんな景色が。

マルクト広場にやって来ました。
聖母教会。

マルクト広場。

広場の北の郵便局。

ハインリヒの泉。
神聖ローマ帝国皇帝ハインリヒ２世。在位１０１４～１０２４年。

ラーツケラー。

聖母市教会/Stadtkirche ”Unserer Lieben Frauen"。
起源は１０００年。

市教会。

市教会。

市教会。

市教会。

市教会。

マイニンゲンにおける最初のデモ行進。１９８９．１０．２４。
平和の改革を求めてローソクの灯が教会からそとへ流れ出した。
忘却しないために。
　　１９８２年：マイニンゲン市教会で平和の祈りが始まる。
　　１９８９．１１．７：平和の祈りとデモに２万５千人が参加。
　　１９８９．１１．９：（ベルリンの）壁崩壊。
ライプチヒのローソク行進が有名ですが、ここでもあったのだ。

アントン・ウルリヒ通りのオーベレ・ミューレ。昔粉ひき水車があった所か。
１２４３の数字と天辺に小屋のようなものが乗っている。

アントン・ウルリヒ通りの建物。

シュタインハウス/石の家。
２階、３階に女性柱像が並んでいます。ＡＮＮＯ１５７１、１９０３とありますから当初１５７１年で、１９０３年再建でしょうか。

アントン・ウルリヒ通り。

木組みのデザインが面白い。

フロンヴェステ。

フロンヴェステ。
元刑務所。１８４５年。
１９９８年以来レストランアルテス・クナストハウス・フロンヴェステ。

市街地の南端を水路が流れています。

ロイセンガッセ。
書物の背表紙をかたどった塀。

ロイセングガッセ。

テップフェマルクト。

ノンネンプラン通りのノンネンホーフ。
１３～１４世紀。現居酒屋。

シュルントハウス。
現ホテル・レストラン。

シュルントハウス。
巨大な出窓です。よく落っこちないものだ。

マルクト広場の方に戻りつつあります。

マルクト広場を通り抜けます。

テアターミュージアム/マイニンゲン演劇博物館。
舞台装置の魔法の世界といわれています。

テアターミュージアム。

幻想的な舞台装置。

ウイリアム・テル。

舞台装置。

シラー「ウイリアム・テル」の舞台装置。
弓を構えるテルとリンゴを頭に乗せた息子。そばで見守る悪代官。

シェークスピア「真夏の夜の夢」舞台装置。

シラー「ヴァレンシュタイン」。
ヴァレンシュタインの野営。紙芝居。
ヴァレンシュタインは３０年戦争時の神聖ローマ帝国の猛将。

シェークスピア「じゃじゃ馬馴らし」のカタリーナの衣装。
アメリカで「キス・ミー・ケイト」の名でミュージカル化されています。カタリーナ役はキャスリン・グレイスン。

シェークスピア「ヴェニスの商人」の小道具。

エリザベーテンブルク城。
テアターミュージアムのすぐ側です。

エリザベーテンブルク城。現マイニンゲン博物館。

エリザベーテンブルク城。
ザクセン・マイニンゲン公ベルンハルト１世により居城として建てられた。１６８２～１６９２年。

エリザベーテンブルク城。
名前はベルンハルト１世の後妻、ブラウンシュヴァイク・ヴォルフェンビュッテル家から来たエリザベート・エレオノーレから来ています。

以下エリザベーテンブルク城です。

陶製の暖炉。

カメオのコレクション。

ザクセン・マイニンゲン皇太子ゲオルク。

ザクセン・マイニンゲン皇太子妃シャルロッテ。

精緻で華麗なタピスリー。

ジュゼッペ・リベラ「ロトと娘たち/Lot mit seines Toechters」。
神の怒りでソドムの町が壊滅し、唯一逃れたロト一家。子孫の絶えることを恐れたロトの娘が酒で父を酔わせ誘惑し子を宿そうとする。

ピエタ。
木製。１５２０年。

聖母子。

今日はこれで終わり、ゴータに向かいます。もっとゆっくりしてマイニンゲン劇場で観劇するのは最高の贅沢なのでしょうね。貧乏性の私には心も懐もその余裕はありません。
可愛らしいズート・チューリンゲン・バーン/ＳＴＢ，南チューリンゲン鉄道の車両。なんだか芋虫みたいですね。
マイニンゲン発１６：３９、アイゼナハで乗換えの間に荷物をロッカーより取出し、ＩＣでゴータ着１８：１１。

ゴータへ向かう車窓。
これ畑です。川ではありません。大雨の影響が現れ来つつあります。

ゴータ駅。

ゴータのホテル、ヴァルトバーン。
ほとんど駅前と言ってよいです。遅くまで食堂をやっていて良いホテルでした。

夕食はホテルのレストランで分厚いオムレツ。
醤油は望めないとしても塩だけで食べるのもおいしいのに上にどろっとソースがかかっています。ドイツ人はなんにでもソースをかけて食べる人種です。

ゴータのビール。

食後付近をぶらっと散歩。
ゴータの駅前には豪邸が並びます。

雨、特に午前中は大雨に降られた一日でした。テレビのニュースは洪水の報道が目立ちます。
ゴータは泊まるだけ、明日はミュールハウゼンからアルンシュタットに回ります。

この旅行記へのコメント （3）

• くらこと実さん 2023/09/04 10:14:36

  マイニンゲン劇場

  旅行そのものの話題でなく誠に恐縮ですが、貴殿の撮影された英国庭園からマイニンゲン劇場を臨む画像を利用させていただけないかというご相談です。私が主宰するブラームスプログラムの演奏会でチラシの背景に使わせていただければと考えております。
  ご検討いただけましたら幸いです。

  ベームさん からの返信 2023/09/04 13:25:44

  Re: マイニンゲン劇場

  くらこと実さん、
  
  デジカメで撮った写真ですが、それでよろしかったらどうぞお使いください。
  
  　　　　ベーム

  くらこと実さん からの返信 2023/09/04 15:50:01

  Re: マイニンゲン劇場

  ベーム様
  
  早速のお返事を頂戴しまして誠にありがとうございます。
  では使用させていただきます。
  チラシ完成しましたらお見せするようにいたしますね。
  
  くらこと実