2013/03/25 - 2013/03/25
141位(同エリア366件中)
玄白さん
今回は観桜記ではありますが、メインは満開となったカタクリの群生を見ることです。佐野市の三毳山(みかもやま)という里山の山麓に1.5haもの広さのカタクリの群生地があります。「万葉自然公園かたくりの里」という公園ですが、人手で植え栽培しているカタクリではなく、自生しているものです。管理センターに電話確認すると昨日から満開になっているとのこと。急遽出かけることにしました。ついでに佐野の隣の岩舟町にあるぼけ封じ観音を祀ってある成就院という寺の親子枝垂れ桜も見頃になっていると現地情報を得たので、そちらも見てきました。
この日は、朝はウォーキングついでに市内の神社仏閣の桜を見て回り、夜は近所の慈光寺の夜桜見物と、朝から夜まで目いっぱいの花見の一日でした。(こちらは観桜記(3)にて)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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まずは、佐野のカタクリの里へ。東北自動車道佐野SAのETC専用出口から10分です。
クヌギやコナラなどの広葉樹の森の中にカタクリが自生しています。林の奥の方まで群生地が広がっています。群生域の広さでは全国有数の広さです。 -
昭和50年代後半になって、初めてこの地にカタクリの大群落があることが発見され、昭和62年に佐野市の天然記念物に指定され、万葉自然公園かたくりの里と銘打って観光名所として大勢の人が訪れるようになったそうです。
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イチオシ
なぜ、万葉自然公園というネーミングなのかというと、三毳山(みかもやま)というこの里山が万葉集の歌の中に出てくるからだそうです。
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カタクリは代表的なスプリングエフェメラル、つまり、春先の短い間だけ開花し初夏まで葉をつけると、盛夏以降は葉を枯らし広葉樹林の林床などの地中で根っこだけで翌年の春まですごす花の代表的な草花です。スプリングエフェメラルは他には、フクジュソウ、セツブンソウ(先月、栃木市に見に行きました)、アズマイチゲ、ニリンソウ、イチリンソウ、ショウジョウバカマなどがあります。スプリングエフェメラルとは”春のはかないもの”というような意味でしょうか、可憐な短い命の春の花にふさわしいネーミングです。
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今ではかたくり粉というとジャガイモのデンプンで作られていますが、戦後まもなくまでは、文字どおり、このカタクリの鱗茎のデンプンを使って作られていたそうです。
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ほぼ一斉に満開となっていますが、わずかながらつぼみのままのカタクリも散見されます。つぼみのときには花は下を向いています。
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開花すると、しべは下を向いたままですが、花びらは反り返って上を向く独特の形になります。
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イチオシ
かがり火のようにも見える花の形が面白い
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開き始めは雄しべ(黒い)と雌しべ(白い)が同じくらいの長さで、雌しべは雄しべに囲まれていますが(右の花)、満開になって時が経つと雌しべが伸びてきて、雄しべより長くなります。(左の花) 自分の雄しべの花粉が受粉しないようにするためなのだそうです。自然の摂理は巧妙ですね〜。
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めずらしい白い色のカタクリの花を見つけました。突然変異でしょうか。
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アズマイチゲの花。カタクリの群生に混じってアズマイチゲも群落を作っているのですが、花は少なかったです。もう花期は終わってしまったのでしょうか?
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群れから離れて一輪だけひっそり咲いているカタクリが逆光の中で美しく輝いています。
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散策路に沿って、撮影にいそしむカメラマンたちが列をなしています。
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公園入り口(南口)からカタクリ群生地の中間に小屋と休憩用のベンチがあります。小屋の中では、佐野のB級グルメのジャガイモ入り焼きそばや郵便局の出店でカタクリの記念切手シートなどを売っています。
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三毳山(みかもやま)が歌われた万葉集の歌碑が公園入り口に立っています。
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カタクリ群生地に向う途中には、水芭蕉が咲いている湿地があります。
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カタクリの里の駐車場入り口付近のたて看板に、ぼけ封じ観音寺の桜が見頃になっているとでていたので、そちらにも行ってみることにしました。カタクリの里から車で10分ほどの岩舟町の田んぼの中にあります。
正式な寺の名称は「梅花山成就院」という真言宗の寺です。この山門、唐門建築という様式で珍しいのだそうです。 -
小さな寺ですが、見事な枝垂れ桜が満開です。
ひっきりなしにカメラを持った人たちが訪れ、ちいさな駐車場はいつも満杯です。みなさん、カタクリの里を訪れたあと、こちらにも足を運んだのでしょうか? -
イチオシ
寺のHPによると、平成14年まで樹齢300年の大きな枝垂れ桜があったのですが枯れてしまい、その子木が2本、庭の東西に植えられています。子木とはいえ、ずいぶん大きな立派な枝垂れ桜です。これは東側の木です。
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ここだけでなく、桜の銘木があるという寺院にある桜は枝垂れ桜が多いように見受けられます。何かいわれとか、仏教の教えとの関連があるのでしょうか?
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近くには、大きなボケが赤い花を咲かせています。このボケの木も樹齢50年だそうです。
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この寺の本尊は不動明王ですが、境内には、ぼけ封じ観音像が建っています。ぼけ封じ観音というのは、全国にたくさんあって、関東だけでも33箇所もあるのだそうです。高齢化が進む日本では、ぼけ封じ観音信仰のニーズは高まっていくのでしょう。
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玄白は神仏に自分の運命、将来を託したり、加護、ご利益を期待したりする気持ちはないのですが、還暦を過ぎたこの齢になると、将来認知症になるかもしれないという不安がないわけではありません。一応、賽銭を挙げて手を合わせておこうと思ったのですが、この観音菩薩像の前に賽銭箱は置かれていませんでした。
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イチオシ
ボケ封じ観音像の背景の桜が東側の枝垂れ桜と対をなす西の枝垂れ桜です。寿命が尽きた樹齢300年の枝垂れ桜と2本の東西の枝垂れ桜を合わせて親子枝垂れ桜と総称されていて、この寺院の見所になっています。
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やはり、桜の写真は青空がないと映えません。
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不思議なことに、この西側の枝垂れ桜、枝が垂れておらず、枝垂れ桜には見えません。同じ親木から育ったのに、東側の桜は枝垂れ桜らしく枝が垂れているのに、こちらは垂れていません。こんなこともあるのですね〜。植物の世界もなかなか面白い。
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こちらの桜の近くにもボケがあります。西のボケは薄いピンクの花を咲かせています。
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ここの見事な枝垂れ桜を観たあとは、家内所望の佐野プレミアムアウトレットへ。そこで、遅いランチを食べた後、家内のショッピングに付き合い、帰宅。
夕食後は、慈光寺の夜桜の撮影です。
今日は、朝から夜まで花見オンリーの一日でした。
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