2012/10/18 - 2012/10/19
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フルリーナさん
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開拓する以前のスイスの姿を見せてくれる、スイス唯一の国立公園をぬけて
ミュスタイアの谷を訪れました。
まさに黄葉の真っ盛りの美しい秋晴れの日に
スイス最奥の地ミュスタイアと、すばらしいロマネスクの壁画を残すサンクト・ヨハン修道院を訪れることができました。
※写真・文章の無断転用は禁止します。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
世界遺産に登録されているミュスタイアのザンクトヨハン修道院。
前回のエンガディンの旅では、ウンターエンガディンのグアルダに行こうかミュスタイアに行こうか迷った末に、カリジェの絵本の舞台となったグアルダを選びました。
今回は、フェックス谷からドロミテ・マッダレーナに抜けるのにとても好位置にあるこのミュスタイアに一泊することにしました。
途中、スイスで唯一の国立公園を抜けていくこともとても楽しみです。
フェックスからシルスマリアの郵便局までホテルの車で送ってもらい、まず荷物をミュスタイアまで送ります。
二日かかるのでミュスタイア出発の朝に荷物を引き取ります。乗り換えが多いので、手ぶらで歩きたいときに、スイスの駅留めの荷物配送はほんとに助かります。
シルスからバスでサンモリッツ、サンモリッツからサメダンには電車で行き、乗り換えてツェルネッツに向かいます。
レーティッシュ鉄道エンガディン線は、赤い電車です。
緑の草原を走る赤い電車も可愛いけれど、真っ白な雪原を走る赤い電車も素敵です♪ -
今日は、とてもお天気がいいので気温が上がり、
雪原が水蒸気となって立ち上り、幻想的な風景です。 -
すっと見えていたこの印象的な山。
なんていう山かしら・・・。 -
美しい車窓を見ているうちにツェルネッツに到着です。
-
この村も、エンガディン特有のスグラフィティが描かれた家がいっぱい。
美しい文様です♪ -
バスは、駅舎を出たところすぐなので便利です。
小さい町は、地図がなくてもバス乗り場も駅も迷わないから好き♪ -
美しい自然に囲まれたスイスの中で、スイス国立公園は実はここ一か所です。
スイスの美しい風景は、もともとあった自然のものではありません。
多くの森林を開拓し、牧畜をするようになっていったのです。
この国立公園の一帯はは、開拓の手が伸びない僻地にあったため、開拓以前のスイスの自然が残っている地域でした。
そうして開拓以前の貴重な自然を守るため国立公園に指定されました。 -
この国立公園に関してEICネットの記事がとても分かりやすく書いてあったので、ぜひ読んでみてください。
http://www.eic.or.jp/library/pickup/pu030821.html -
バスからハイキングするために、公園内で下車する方が何グループか、いました。
私たちは残念ながら、バスで車窓のみを楽しみます。 -
このバス路線の車窓、雪景色ということもあったかもしれませんが、
とても素晴らしかったです。
ダイナミックな山々、そして黄葉の木々。
特に、フォルン峠/オッフェン峠 Pass dal Fuorn/Ofenpass(2049m)峠付近は、通り過ぎてしまうのがとっても残念でした。
MySwissに写真が出ていたので、リンクを貼っておきます。
http://www.myswiss.jp/jp.cfm/home/mailmagazine/26/pass/ -
そして、この峠を過ぎると、バスは一面の銀世界から、緑の美しい谷へと九十九折りの道を降りていきます。
この、九十九折りの道から次第に見えてくるミュスタイアの谷の美しかったこと!!
すっかり一目ぼれです。 -
ガイドブックなどで見ると、この谷はちょっと地味な印象(先入観)を持っていたのですが、とてものどかで美しい谷でした。
村に差し込む光が明るい気がしたのは、お天気のせいでしょうか、それともイタリアの地が近いからでしょうか。 -
ホテルは、エンガディン様式を残すホテルを選びました。
チェックインは、レストランにいた奥さんが、ニコニコしながら名前を確認しただけで、鍵を渡してくれただけ。
住所も名前のサインもせずに、ゆるゆるだ〜。 -
ホテルのレストランが、安くておいしそうだったので
夕食はホテルで食べることに決定! -
修道院の見学は午後に回して、お腹がすいたので、まずは昼食です。
昼食は別のお店に行ってみます。
こちらもお手軽お値段に惹かれて入ってみました。 -
レストランの中は、とってもすてきなエンガディン調。
とってもすてきな内装だったのに、食べることに夢中で写真撮り忘れました(^^;)。
ひとり一品では食べきれないので、3人で2品をシェア&サラダを。
気兼ねなくシェアできるのも、田舎の素朴なレストランのいいところ♪
まずは栗のニョッキ。秋に来たかいがあります♪ -
こちらはほうれん草とリコッタチーズのカネロニ。
美味しかったです♪ -
そしてお腹はいっぱいだけど、季節限定のデザートの写真に負けて頼んだヴェルミセル。
モンブランのルーツと言われています。
下にメレンゲが敷いてあって、マロンペーストがイタリアの細麺ヴェルミチェッリのように乗っているのでこの名になったとか。
とっても甘くておいしかったけど、マロンペーストが写真よりずっと少なかった(><)。 -
お腹もいっぱいになったので、いざ修道院へ!
修道院へはミュスタイアのメインストリートを抜けてイタリア側の方面にあります。
この街並みが、とってもすてきです。
スグラフィティももちろんなのですが、ふっと肩の力が取れるような居心地のいい町なのです。 -
さあ、修道院に到着!
おおっ!可愛い太陽時計がついています。
…と、門をくぐりましたが -
修道院に入り口が見つかりません。
-
どうやらこちらは、シスターが住んでいらっしゃるほうの修道院だったようです。
-
見学者の入り口は教会のほうでした。
ミュスタイアといったら、なんといっても、世界遺産のザンクト・ヨハネ修道院!。 -
修道院聖堂は当初、木組みの天井の単一身廊に3つの礼拝堂が組み合わされたものだったそうです。
15世紀に後期ゴシック様式に改装されました。
外観はシンプルだけど、内部の壁は9世紀〜12世紀のフレスコ画で埋め尽くされています。
聖堂内は撮影禁止だったため、聖堂内の様子はパンフレットからのスキャンの画像と説明文でお楽しみください。
英語の堪能な方は、画像をクリックすると大きくなりますので、説明の文章の読めるかと思います。
英語力の無い私は、swissinfo.chさんのウェブサイトから、引用させていただきます。 -
8世紀に建設された修道院は、中世初期の9世紀に描かれた大作の壁画集の一つあることで知られている。
修道院内の礼拝堂には、貴重な文化財である12〜13世紀のロマネスク様式の絵画集とカール大帝の彫刻が置かれている。伝説によるとカール大帝が修道院建設を指示したとされている。
・・・・swissinfoより引用
改築されて今は三身廊となっていますが、建築当初は単一身廊だったそうです。
パンフレットをスキャンしたものなので、よくわからないかもですが、柱の下に立ってる彫像はカール大帝です。 -
957年に建設されたプランタ塔は、アルプス地方では最古の非宗教的建築物とされる。
カロリング王朝時代のフレスコ画を所蔵する、文化史上価値のある修道院は、ユネスコ世界遺産に指定されている。
修道院では、今日もなおベネディクト会修道女たちが暮らし、キリスト教の教えを実践している。ベネディクト会は数週間の断食コースを行う人たちのために宿も提供している。
修道院の礼拝堂は一般に開放され、修道院内には美術館のほかに修道院や地域で作られた商品を扱う販売店がある。
・・・・swissinfoより引用 -
写真右のギザギザの建物がプランタ塔です。
-
北面の壁の壁画、カロリング朝の時代のものです。
-
東面の壁の最後の審判
右ページはダビデ王 -
こちらのヨハネの首を求めたサロメの絵は、もうすこし時代が新しく1200年ごろの壁画。
ちなみに新約聖書では、サロメという名前は出ておらず、ヘロディアの娘となっています。
ちなみに、この修道院はザンクト・ヨハネ・・・洗礼者ヨハネの名前をいただいてる修道院です。 -
右側の写真は、キリストの洗礼のストゥッコレリーフ。
左が洗礼者ヨハネですね。
10〜11Cnのもの。 -
このほか博物館にも、中世の美術がお好きな方にはたまらないものがたくさんありました。
逆に、中世に美術や、キリスト教文化に興味のない方には面白くないかもしれませんが。
そうそう、博物館にアコーディオンのようなジャバラ付きの鍵盤楽器がありました。
どんな音なのか聞いてみたかったなあ♪ -
見学が終わって、まだ夕食には時間があるので、夕暮れ時までちょっと村を散策。
-
まさに黄葉まっさかり
-
とっても静かです。
小鳥のさえずりがとっても嬉しそう。
そして光が黄葉の木々に降り注いでゆらめいて
まるで光の舞を見ているようでした。 -
イチオシ
まどみちおさんが
「おんがく」という詩の中で
『かみさまだったら
みえるのかしら
みみを ふさいで
おんがくを ながめていたい・・(後略)』
と書いていらっしゃるけれど
まさに、音楽をながめている・・・
そんな風景でした。 -
光は、
進路をかえ、舞いながら、谷を進みます -
花が添えられた、道端のイエスさま。
この地の人々の日々の信仰と祈り、シスターたちの祈り、そして巡礼者の祈り。
祈りが満ちている地は、やさしいです。 -
このから1キロほど先はもうイタリア。
そしてその先のアルト・アディジェ州はリンゴの産地としても有名です。
我が家の近くにも「リンゴ街道」なるものがありますが、ミュスタイアの先のイタリアも「リンゴ街道」なるものがあるらしいです。
小さくてかわいいリンゴ。
おいしそうだなあ・・・。 -
と、ふらふらしているうちに夕焼けが始まりました。
-
きれいだ〜!!! -
青い空のキャンバスに、優しいピンクのパステルカラーの絵を描いてくださるのは、きょうも一日、「今日」という日を与えてくださったかみさま。
そして、それは、「今日もいちにちがんばったね」という、かみさまからのごほうびかもしれません。 -
きょうも いちにち ありがとう・・。
-
すてきな夕焼けの時間も過ぎ去り、暗くなった道をホテルへと帰ります。
地図なんか持たなくても、迷わず宿に帰れるのが通さな村や町のいいところ♪
夕食は、とっても美味しかったのですが、食べるのに夢中で写真撮り忘れました(><)。 -
お部屋はシンプルなつくりだけど、とってもかわいい。
豪華なクレスピは素敵で快適だったけれど、やっぱりこういう宿のほうが、しっくりくるよねえ・・。
と、やはり田舎の小さな宿ファンの母と話しました(笑)。 -
廊下も地方色豊かなつくり。
-
そして廊下には、ご自由にどうぞのリンゴが♪
この小さなリンゴが、めちゃウマでした ☆☆☆☆☆
次の日のお昼にと、重いけどリュックの中に頂いていきました。 -
そして、朝食。
ハムもチーズもシリアルもヨーグルトもあって美味しかったです♪
こちらの宿は一泊朝食付き65SF
物価の高いスイスなのでまあまあのお値段でした。 -
ホテルのそばのヨハネ修道院前にもバスが止まるのですが、荷物を郵便局で引き取ってバスに乗るので、町の中心部のミュスタイア郵便局まで10分ほどいろいろなお店をのぞきながらバス乗り場へ。
郵便局にはちゃんと荷物が届いていて、しっかりゲットして再びイタリアに向かいます。
このミュスタイアからマッレスまでのバス路線の途中にも、泊まってみたい村がいくつかありました。
ほんとに、名もない素敵な村が山ほどあります。
さあ、これから3日間、久しぶりのドロミーティです。
といっても、今回はドロミーティ中心部には足を踏み入れず、ローゼンガルテンをちょっと眺め、私はまだ見ていない、ドロミーティファンおなじみのフネス谷を目指します。
後ご期待♪
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この旅行記へのコメント (3)
-
- nasunoさん 2019/03/05 22:15:07
- お久しぶりです。
- フルリーナさん ご無沙汰しています。
今年ミュスタイアに行く予定で再度訪問しました。恥ずかしながら旅行記の内容はすっかり忘れてしまっていました。
夕暮れのミュスタイア本当にきれいですね。こちらに泊まりたくなりましたが、ツエルネッツに予約済みで残念です。
ソーリオに行ったのもフルリーナさんの旅行記を拝見したのがきっかけです。
ゆっくりスイスの小さな村を訪れたいと思いますが・・・。
nasuno
-
- merumoさん 2015/07/31 18:41:30
- やっぱり素敵!私の原点の写真にうっとり!
- フルリーナさん
ご無沙汰しています。相変わらず忙しい毎日を送っているんでしょうね。
久しぶりに訪問下さり投票ありがとうございます。
毎日暑くて! 旅行記がまだ終わってないのにほったらかしにしています。
忙しいうちが花なので頑張ってくださいね。
暑さに負けないようにお過ごしください。
merumo
- フルリーナさん からの返信 2015/09/12 21:52:58
- RE: やっぱり素敵!私の原点の写真にうっとり!
- merumoさん、お久しぶりです。
何やかや、あわただしく過ごして4トラもすっかりご無沙汰しちゃってて、ごめんなさい。
ありがとうございます。
4トラもアップしたいなあと思いつつ、ヴェルナでストップしちゃってます(><)。
これに懲りずに、またころからもどうぞよろしく!
今年は我が家は海外は行けずじまいになりそうで、来年こそは!と持っています。
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