2012/08/12 - 2012/08/18
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erifddさん
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なにげに子供の頃、初めて憧れた外国はモンゴルだった。日本人のモンゴルイメージとして定着している「スーホーの白い馬」とは別の、草原での遊牧生活を描いた文章が確か小学校の国語の教科書に載っていたのだ。その後恐竜に興味を持ったこともあり、中学1年の社会科で「妄想旅行計画」を立てる宿題が出たときは、迷わずモンゴルを選択した記憶がある。
それから20年近く(!)の時間が経ち、実際に旅をした国も増えてきた。この2年でロシア、カザフスタン、中国に行ってユーラシアの広い範囲が埋まった中、ぽっかりと空いたところがそうモンゴル。埋めたい、白地図を埋めたい。そう思っていた矢先、友人が羽田ウランバートル往復1万円というバカ安チケットを購入したことを知る。行きたい!しかし最近旅行行きすぎだ!金銭的にも休暇的にも無理がある…と思いきや、お盆期間なのであっさり休みが取れてしまった。もう今度こそこれで打ち止め、こうなったらいってしまおう!
北京に行っている間に1万円チケットが売り切れてしまったが、それでも2万円。燃油入れても2万8千円。しかし、調べているうちにモンゴル旅行はなにかと金がかかることがわかってきた。やはり草原と砂漠の国、移動手段に乏しく、現地を効率良く動き回るにはツアーに入るパターンが多くなる。最も行きたいフブスグル湖は自力で行くことにし、初日はテレルジナショナルパークの一泊ツアーを予め押さえた。残りは日帰りツアーを現地調達する予定。
今回の旅程
8月12日 羽田→ウランバートル→テレルジ ★イマココ
8月13日 テレルジ→ウランバートル
8月14日 ウランバートル→フブスグル湖
8月15日 フブスグル湖
8月16日 フブスグル湖→ウランバートル
8月17日 ウランバートル→エルデネ村→ウランバートル
8月18日 ウランバートル→羽田
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
今回は行は深夜発、帰りも深夜着の強行日程。モンゴリアン航空が夏だけ羽田便を出しているのだ。羽田からの国際線は初めてなので楽しみにしていたのだが、ほぼ終電で向かった国際線ターミナルは…何もなかった(笑)。そりゃそうだよね…。
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モンゴリアン航空は定期便じゃないからか、出発ゲートとは離れた1Fにぽつりとあった。まだチェックインが始まっていないようだが、けっこう人いるなぁ。そして意外とモンゴル人がいる。想像していた朝青龍顔ではなく、洗練された美男美女だったりする。朝青龍といえば、中には髷に浴衣姿のお相撲さんもいた。里帰りかな。
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合流した友人とチェックインを済ませ、搭乗までの時間を潰すために正規の出発ゲートがある3階へ移動。深夜の空港は空いてる店舗もほとんどなく退屈。ベンチは同じように変な時間に発着する人が横たわっていたが、ひとつ上の階の昔の甘味処をイメージしたような休憩所は人もいなくて穴場。帰りはここで始発を待とう。その隣にあるカフェでお茶した後、出国。
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搭乗ゲートも暗くて人もまばら。もう深夜1時半。さすがに眠い。
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搭乗が始まり、初のモンゴリアン航空に乗り込む。2席と3席の小さな機体。前の方を見るとチェックインの時にいたお相撲さんがエコノミーに乗っている。力士としては小柄そうだったけど、つらいだろうな…。
席にモニターはなく、いくつか設置されている画面では古そうな日本のドッキリ番組が放送されていた。ゴミ箱から人が飛び出してきたり、アンケートをめくるとゴキブリのオモチャが出てきたりと古典的(笑)。 -
機内には日本のCAのタマゴが研修で乗り込んでいた。明らかに若い女の子が初々しい笑顔と口調で機内食のチョイスを尋ねてくる。モンゴリアン航空のキレイだけど怖そうな(笑)お姉さんに英語で指導を受けていたが、いまいち意思の疎通ができていない様子。
機内食の後は寝に専念しなければ。しかし狭い椅子の上ではどうにも楽な体制が取れず、安眠できないままにモンゴルに到着してしまったのだった。 -
機体は朝日を浴びながらチンギスハーン国際空港に到着。ふつう空港は街から離れたところにあるとはいえ、これが首都の空港かいと目を疑った。見渡す限りの草原。飛行機が着陸した滑走路の隣は、既に草原なのだ。
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建物自体も小さな空港で入国審査を済ませ、荷物を受け取る。出口で友人の名前を持った若い女の子が待っていた。ガイドさんだ。日本人かと思ったがしゃべり出すとモンゴル人。名前はザヤさんと言って、日本語は流暢。
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空港で50ドルをトゥグルクに両替してから、ザヤさんにリコンファームのことを尋ねてみる。フブスグル湖に行く時に使うEZnis航空のウェブ予約がちょっと不安だったのだ。ザヤさんがカウンターまで確認しに行ってくれて、リコンファームは必要なしということだった。ガイドさんいるとこういうの楽だなぁ。
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空港の駐車場では運転手のゾロさんが待っていた。車は空港を後にして、ウランバートルの街へ向かう。
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草原の中に工場の煙がもくもくと上がる景色の中、悠々と歩く牛や羊。のっけからめっちゃモンゴル。
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面白いのは、家がゲルなのだ。塀に囲まれていて家の敷地というのは存在してるみたいなんだけど、中に建ってるのはゲル。郊外の、自分の家を持つ経済力がない層はこうやって暮らしているらしい。
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街の外れにあるバスの始点から道を折れ、車は草原の方に向かう。モンゴル、街を出るとほんと草原しかないんだな。ガイドのザヤさんから「明日以降のホテルはとっていますか?」と尋ねられた。いやそれが、結局取らないまま来てしまったのよね…。「え、すごいですね…街の外れのほうですが、いいホテルがあるので予約しましょうか?」ザヤさんが電話してくれたものの、満室。その後何軒か当たってくれて、ひとり40ドルとちょっと高いけど宿をおさえることができた。モンゴル、案外人気なんだなぁ。
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途中小さなスーパーで買い出し。
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ロシア語表記の農心ラーメン。どういう流通ルート?興味深い。
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草原に囲まれた道はアスファルトがなくなって、砂利道になった。車がジャンプするが、寝不足の体にこの揺れが…心地よい(笑)ウトウトしているうちに、テレルジの名前やツーリストキャンプの看板をいくつか通過し、草原にゲルがお行儀よく並ぶ丘に到着した。
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部屋の準備がまだできてないということで、早速乗馬体験からスタート。すね当てとヘルメットを渡され、必ず馬の左側に立つこと、後ろにはまわらないことなど簡単なレクチャーを受ける。ガイドのお兄さんが自身も馬に乗りながら私たち二人分の馬を引っ張って進む。ちょうどいい具合にガイドさんの馬のお尻に自分の足が当たるので、ウ●コされたらという恐怖感との戦いである。
馬はパカパカと草原を進む。頭の中ではひたすら、おうまはみんな、ぱっぱかはしるーの歌が流れる。あの歌、本当だったんだなぁ…。ザヤさんからは馬の上では危ないので荷物を出さないようにと言われていたが、馬のガイドさんはさすがに慣れていて、馬に乗って且つ他の馬を引っ張っているというのに余裕で電話とかしている。電波、あるんだ。 -
この草原をどこまで歩くのかなと思っていたが、ある程度まっすぐ歩いたらUターンして戻ってきてしまった。え、終わり?一時間と聞いていたが、30分も経ってないんじゃないの?なんか団体さんが到着したので馬が足りなくなり、早く切り上げさせられたらしい。お尻痛かったし私は構わないんだけど、金払ってるのに…というのは否めない。
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馬を繋いでいる側にはゲルが。ここの従業員のものなのか、観光客向けなのかはわからないが、宿泊用ではなくて実際に地元の人が居住している。
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中にはカラフルな家具や金の仏壇が置かれ、家族写真も飾られていて生活感がある。
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テーブルには手づくりのお菓子が並び、味見をさせてもらった。基本的に水と乳製品と小麦粉しか使っていない。
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馬乳酒も飲ませてもらったが、酸っぱすぎて進まない。
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ここんちの子。ちょっと恥ずかしがり屋。
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そのうちに宿の準備ができたというので、並んだゲル群のひとつに荷物を置きに行く。
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さっきお邪魔したお宅と違って完全に宿泊用と割り切られたつくりで、絨毯も家具もない殺風景な屋内にベッドが置かれているだけ。一応蛇口はあるが水道が通っているわけではなく、上部に水を溜めて使う方式。流れた水は下のバケツに溜まる。
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少しするとお昼の時間。木造のメイン棟に食堂がある。トイレもこの等に棟にあったがシャワーはないんだろうか。ザヤさんに尋ねると、「え、今日シャワー浴びるんですか?たぶん寒くて無理だと思いますよ」だめだこりゃ。
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モンゴル人はたまに野菜食べると体調崩すなんて噂があるくらい野菜を食べない民族らしいが、食堂のごはんはさすがに観光客向けにできている。ちなみにザヤさんによるとモンゴル人が野菜食べるとうんぬんは食わず嫌いの言い訳だそうだ(笑)
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メインディッシュはお肉をバジルたっぷりのクリームソースで和えたものだった。じゃがいもがたくさんなのも自分好み。
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ザヤさんは現在20歳の大学生で、ガイド業は夏休みのアルバイトらしい。静岡の高校に留学していたが、センター試験で希望する理系の学部に進学できなかったのでモンゴルの大学に進んだと言っていた。優秀なんだろうなぁ。運転手のゾロさんも23歳の独身だそうで、くっつけばいいのにーとか勝手極まりない妄想をしてみる。
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昼食の後は車で「亀岩」を見物に行く。
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その名のとおり亀の形をしている岩で、周囲は観光客で溢れていた。
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近くにはラクダさんもスタンバイしている。ウズベキスタンとかで見たヒトコブよりも大きいフタコブラクダ。ひとり5000トゥグルクで乗れるらしいので乗ってみることにした。
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膝を折って座っているラクダさんのコブの間にまたがると、後ろ足から立つ。うおおおめっちゃ斜めコワイ!前足も立ち上がるとかなりの高さ。歩き出すと揺れもすごいがタイで乗ったゾウよりは乗り心地マシかな。
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亀岩は裏側から登れるそうなので挑戦してみることに。裏側はぜんぜん亀感なくて、裏の林に繋がる岩山になっているだけ。特に道が整備されてるわけでもないので足場を確認しながら登っていく。
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この写真の先、岩山の裏から表に出るには人ひとりしか通れない隙間を滑り降りなければならない。
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登りきって見下ろすとこんな感じ。隙間を滑り降りてここに来たので帰るときは同じ隙間をよじ登らなきゃいけないわけで、お互いを引っ張り上げて脱出。シャワー浴びれないのに、いきなり砂だらけになってしまった。
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この角度からみるとかなり亀っぽい。登ってたのは右肩のあたりかな。
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亀岩見物を終えてツーリストキャンプに戻る途中、恐竜の像が点在する公園らしきものがあったので夕飯までの自由時間に行ってみた。門はしまっていたが無料で開放してくれた。
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草原の中に立つティラノサウルスにトリケラトプス、ヴェロキラプトル、パキケファロサウルス…もと恐竜オタの血が騒ぐぜ。調子に乗っていろいろ演じてみました(笑)
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自然に囲まれた公園は本物の植物や動物も豊富。マーモットを見かけてロシア人の親子とはしゃいだが、こんな時に限ってデジカメのピントがぜんぜん合わないー!
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夕飯はまた野菜とお肉のソテー。今度のはピリ辛の味付けだった。夜に向けてお湯が欲しいなと思ったら、ザヤさんが交渉してくれてポットを借りることができた。ザヤさん、ガイドは本業じゃないのにとても気が利く子で、ウランバートルの宿の手配だけでなく、国内線を使うときの空港への送迎もゾロさんにお願いしてくれた(もしかしたら自分にマージンが入るのかもしれないけどね)。
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外で遊んでた従業員の子供たち(たぶん)。モンゴル顔ー!かわいい。
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食堂のカウンターにはお相撲さんのフィギュアが2体あって、聞くと朝青龍と白鵬だそうだ。2人はモンゴルで英雄扱いらしい。
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モンゴルの夏は日が長く、20時を過ぎても明るい。キャンプにあるジム風の遊具で体を動かしてからゲルへ戻る。だんだん暗くなってきたので裸電球の証明を点けたが、天窓のビニールを突き破って伸びている煙突の隙間から虫がガンガン入ってくる。おいこれブンブン五月蝿くて眠れないだろ…。
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すっかり暗くなったので外に出る。目的は…満天の星!写真には全然写らないけど(泣)噂通りの素晴らしさだった。天の川がくっきりと見え、夜空は星座の区別も全くつかないくらい星で埋め尽くされている。ずっと見上げていれば数分に一回は流れ星を見ることができる。
いつまでも見ていられそうだったが、冷えるのでゲルに戻った。虫の襲撃に耐えつついつのまにか眠りに落ちていた。
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