カナダとアラスカ極北の自然と歴史を鉄道と船で訪ねる一人旅2（その12）乗船前のアクシデント

2011/05/30 - 2011/06/23

２００５年に同じタイトルの旅行をしましたが今回はその続編で、この旅の主な目的は次の３つです。
１．19世紀の米博物学者J.J.Audubonが「これまで見たことがない、どこまでも続く広漠とした荒野」と表現したQuebec州とNewfoundland ＆ Labrador州にまたがる原野を原住民団体運営の鉄道の車窓から眺める。
２．Manitoba州のWinnipegとChurchill間鉄道のThe Pasから出ている支線をこれも原住民団体運営の鉄道で終点の原住民集落Pukatawaganを訪れる。
３．British Columbia州のPrince GeorgeからVIA鉄道でPrince Rupertを訪れ、ここから船でアラスカのInside Passageを遡り、Whitepass Yukon Route鉄道の未乗区間にも乗車してクロンダイクゴールドラッシュの夢の跡を辿る。

この旅も最後の行程に入り、５泊（内２泊船中）のインサイドパッセージをアラスカ・マリンハイウエーのフェリーを使ってのクルーズですが、乗船前にアクシデントがありました。。
（注：カナダとアラスカにまたがる旅ですが、国名を選ばないと投稿できないのでアメリカにしてあります。）

エリア アメリカ

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー
• 旅行の手配内容: 個別手配

アラスカ州の州都ジュノーがあるこの地域は背後が氷河のため未だに道路がなく、船か飛行機でしか行くことができません。
このため、アラスカ州営のアラスカマリンハイウエーはこの地域住民や旅行者の重要な足となっています。
南の出発港はワシントン州のベリンガムか、カナダのプリンスルパートで、夫々週に２，３便が運航されています。
私は、プリンスルパートから乗船して、ウランゲルとヘインズで下船しながら、スカグウエーまで乗船しました。

アラスカマリンハイウエーのプリンスルパート・ターミナル
１８時出航予定であるが、カナダ出国手続きがあるので早めにやってきた・・・が、アクシデントが待ち構えていた。

港湾へ送電する電線に大型の白頭鷲が衝突して電柱が炎上し、港湾全体が停電していたのである。

トイレには蝋燭が灯されていた。

電柱を建て替える工事が行われており、これが完了しないと出航できず、それがいつになるか分からないという。

市街から離れているので夕食を摂ることも出来ない。オーストラリア人女性が出前のピザを取るというので待合室の他の客も一緒にお願いした。

フェリーは入港しているのだが、港湾施設が動かないので下船も乗船も出来ない。

米国入獄手続きを済ませて、アメリカ側待合室で夜明かしをすることになった。寝袋などを使って寝ている人も居るが寒くて寝ることもできない。持っているだけの衣類を身体に巻きつけて寒さに震えながら過ごすことになった。停電が復旧し、乗船が始まったのは午前３時半であった。

車の客は車の中での夜明かしであった。

ターミナルにやってくる前、宿から市中へ出るとき、バスで紙幣が使えないことを知らずに乗車してしまった。親切な乗客が払ってくれたので、親切な市民への感謝を伝えたくて現地の新聞に投書し、ついでにターミナルに毛布でも備えてあればいいのにと書き加えた。それが現地新聞のウエブ版に「一寸いい話」として掲載された。住所や連絡法を記載しておいたが、残念ながら親切な人とは連絡が取れなかった。

上記の本文