２００５年に同じタイトルの旅行をしましたが今回はその続編で、この旅の主な目的は次の３つです。<br />１．19世紀の米博物学者J.J.Audubonが「これまで見たことがない、どこまでも続く広漠とした荒野」と表現したQuebec州とNewfoundland ＆ Labrador州にまたがる原野を原住民団体運営の鉄道の車窓から眺める。<br />２．Manitoba州のWinnipegとChurchill間鉄道のThe Pasから出ている支線をこれも原住民団体運営の鉄道で終点の原住民集落Pukatawaganを訪れる。<br />３．British Columbia州のPrince GeorgeからVIA鉄道でPrince Rupertを訪れ、ここから船でアラスカのInside Passageを遡り、Whitepass Yukon Route鉄道の未乗区間にも乗車してクロンダイクゴールドラッシュの夢の跡を辿る。<br /><br />州都Winnipegからバスと鉄道を乗り継いで念願のPukatawaganを訪れ、その地を垣間見ることができました。往路はThe PasからPukatawaganまでを住民の足となっている鉄道でやってきましたが、この旅行記はその帰りで、松島を集めたように広がる同じ区間の湖沼群の上を小型プロペラ機で飛び、それを操縦席から眺めました。

カナダとアラスカ極北の自然と歴史を鉄道と船で訪ねる一人旅2（その9）Pukatawaganを去る

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2011/05/30 - 2011/06/23

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#自然

ｍozartianさん

２００５年に同じタイトルの旅行をしましたが今回はその続編で、この旅の主な目的は次の３つです。
１．19世紀の米博物学者J.J.Audubonが「これまで見たことがない、どこまでも続く広漠とした荒野」と表現したQuebec州とNewfoundland ＆ Labrador州にまたがる原野を原住民団体運営の鉄道の車窓から眺める。
２．Manitoba州のWinnipegとChurchill間鉄道のThe Pasから出ている支線をこれも原住民団体運営の鉄道で終点の原住民集落Pukatawaganを訪れる。
３．British Columbia州のPrince GeorgeからVIA鉄道でPrince Rupertを訪れ、ここから船でアラスカのInside Passageを遡り、Whitepass Yukon Route鉄道の未乗区間にも乗車してクロンダイクゴールドラッシュの夢の跡を辿る。

州都Winnipegからバスと鉄道を乗り継いで念願のPukatawaganを訪れ、その地を垣間見ることができました。往路はThe PasからPukatawaganまでを住民の足となっている鉄道でやってきましたが、この旅行記はその帰りで、松島を集めたように広がる同じ区間の湖沼群の上を小型プロペラ機で飛び、それを操縦席から眺めました。

エリア

カナダ

同行者: 一人旅

交通手段: 飛行機

旅行の手配内容: 個別手配

本日PukatawaganからWinnipegに戻るためにThe Pasまで搭乗するのは１１時１５分に出発するMissinippi Airwaysのセスナ、パイパー級の数人乗りのプロペラ機です。この航空会社は僻地のMEDIVACと呼ばれる救急医療輸送を行う会社の一つですが、この区間だけに日１〜２便の定期便を運行しています。
この会社の女性従業員のCherylにはこの地方の情報を教えてもらいお世話になりました。鉄道会社のJenniferのメールアドレスを調べてくれたのも彼女でした。
（注）掲載に当り、確認のため、この会社のHPを見ようとしたのですが、表紙ページしか開きません。休業している可能性があります。

この便を予約した後で思いがけないことがありました。
或る日、I さんという見知らぬ日本人女性からメールが入りました。何と、この会社に日本人女性のパイロットが居たのです。
少し長くなりますが、そのメールの一部を紹介しておきます。
《 I さんからのメール》
当社のCherylより、日本人の方からお問い合わせをいただいていると聞きまして、メール差し上げています。Pukatawaganからのフライトをご希望いただいているとのこと。遠方からPukatawaganへ観光にいらっしゃる方はとても稀ですので、当社一同どのようにして当地や当社を見つけていただいたのか興味を持っております。Pukatawaganへは列車でいらっしゃるということですが、当社のあるThePasより約10時間ほどの旅になるようです。当社のフライトでは大体50分ほどの距離です。 Cherylよりすでにご連絡差し上げたと思いますが、現地にはホテルのようなものはありません（観光客とは縁遠い場所なので）。私はMissinippi Airwaysでパイロットをやっております。Pukatawaganにも頻繁に飛んで行っておりますが、観光業とは程遠い土地柄と存じます。何かお手伝いできることがありましたら是非お知らせください。
私はThompsonベースのパイロットで諸事情により今月のほとんどをThe Pasですごしています。いらっしゃるときにあわせて、ThePasにいられれば良いのですが、もしくはお客様からのリクエスト、ということで私を呼んでいただくことも可能かもしれません。

このような僻地で日本人女性がパイロットして活躍しているとは思いがけないことでしたが非常に頼もしいことでした。彼女が操縦する飛行機に乗せてもらえる可能性があったのですが、残念ながら、彼女は間もなく州内で一番大きな航空会社Calm Airに移籍したために夢は実現しませんでした。
ブログによると今はもっと大きな飛行機を操縦しているようです。今後の活躍を祈らずにはいられません。
日本ではパイロット不足が問題になり、政府はカナダなどの外国免許の活用を検討しているようなので、彼女が日本の空で活躍するときがくるかも知れません。
Jonnathanが私の弁当を用意してくれた。ハンバーガーとボイル海老
これを昼と夜に頂いた
空港まで送ってくれたJonathanと副酋長のKen,右は空港ただ一人の従業員
Kenはわざわざプレゼントをもってきてくれた
空港の施設はこれだけ
何もない空港ですが・・、次の写真参照
悲しい事故
私が去って３週間後の７月４日、ここでセスナ208B機が離陸に失敗して墜落、乗客一人が死亡しました。これはそれを伝えるニュース写真です。
パイパー機がやってきて３人の乗客が降りた。荷扱いなど構内の全ての作業はパイロット一人で行う。
今日の乗客は２組の赤ん坊連れだけ、病院にでも行くのだろう
私は副操縦士席に
隣が無精ひげの彼ではなく日本人女性 I さんだった可能性もあったのだが残念・・
離陸
すぐに目の前に広がるのは、行けども行けども人跡未踏の湖ばかり
行けども行けども湖ばかり
行けども行けども湖ばかり
行けども行けども湖ばかり
まるで、松島を幾つも持ってきたよう
行けども行けども湖ばかり
行けども行けども湖ばかり
行けども行けども湖ばかり
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
一筋の線、サスカチェワン州との州境だろうか
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
人の手が加わったのは、乗ってきた一本の鉄道線路だけ
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
滑走路が見えるのはFlin Flon空港だろうか
湖、湖、湖・・・
湖、湖、湖・・・
目的地が近いようだ、高度が下がってきた
湖、湖、湖・・・
The Pasの滑走路が見えてきた
The Pasの滑走路が見えてきた
着陸
到着
到着
待合室
Cherylに挨拶をしようと思ったのだが、今日は非番で彼女は事務所に居なかった。

この後、タクシーでバスデポへ行き、同じ道をWinnipegっへ引き返した。