平和記念式典に参列した後は、広島の観光地を一気に回ります。最も行ってみたいのは、宮島にある厳島神社。世界遺産であると同時に、宮城の松島、京都の天の橋立と並ぶ日本三景のひとつに数えられています。アクセスも比較的簡単。広島の観光地めぐりは、まずはこの宮島からスタートです。<br /><br /><br />*** 情報は2012年8月のもの<br /><br />==ディスカバー西日本シリーズ==<br />その1 山陽本線名所名物つまみ食い<br />① 姫路城、尾道、広島カープ編<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10697556/<br />② 広島平和記念式典参列編(原爆ドーム)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10698096/<br />③ 宮島、厳島神社編 <==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10697675/<br />④ 大和ミュージアム、てつのぐじら館編<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10697943/<br />⑤ 夏の甲子園、通天閣、中華街、後楽園編<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10706937/<br /><br />その２西日本ジグザグ海の道全４作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10707470/<br />その３近畿編 (執筆予定)

山陽本線名所名物つまみ食い③ 宮島、厳島神社編

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2012/08/07 - 2012/08/07

1616位(同エリア2368件中)

#世界遺産・遺跡

エリア

宮島・厳島神社(広島)

[目次]

　宮島への道
　宮島街歩きその１
　厳島神社
　宮島街歩きその２
　食べ物
　まとめ

地図: 赤い点 - 左から宮島、広島市、呉市。
[宮島への道]

　広島駅から宮島へのアクセスはいくつかありますが、最も一般的なのが電車とフェリーを乗り継いで行く方法。広島駅から宮島口までJRで30分弱、路面電車で70分。原爆ドーム前からなら、横川駅まで路面電車、そこから先はJRという組み合わせも可能です。路面電車の方がより海側を通るため景色はいいはずですが、少々時間がかかりすぎるのが難点。

写真: 広電の路面電車。
　JRで宮島口駅に到着後、歩いてフェリー乗り場へ。観光客はここで小さな選択を迫られます。ここから宮島へは、広電グループの宮島松大汽船と、JR西日本グループの宮島フェリーの２つのフェリー会社が運行しています。運賃と頻度はほぼ同じ。半数以上の人は看板のでかい文字につられて左側の広電の方へ。一部の人は「大鳥居に最接近」のセールストークを見逃さず右側のJRのほうに進みます。

　私はJRグループの宮島フェリーを選択。運賃は片道170円で、青春18きっぷも使えます。

宮島フェリー: http://www.jr-miyajimaferry.co.jp/
宮島松大汽船: http://miyajima-matsudai.co.jp/
　ここでのポイントは、宮島フェリーの方が、宮島松大汽船より南側、つまりより厳島神社に近い側にターミナルを構えているという点にあります。少しだけ燃料を奮発して遠回りすれば、厳島神社を正面から眺める航路をとれるわけです。
　これが、実際にカメラのGPSログで記録した航行ルート。「大鳥居に最接近」とかデカイこと言いながら、最短でも400メートルほど離れています。また、遠回りするのは往路だけで、復路は一直線に帰ります。常時２隻のフェリーをシャトルしているため、これは仕方がありません。

地図: 赤い線がフェリーの航路。黄色い点は上から、大鳥居、厳島神社。
　これが、その時フェリーから撮った写真。上の航路を見て分かる通り、船はカーブし始めた後、すぐに大鳥居の正面地点を通過していきます。シャッターチャンスは逃さずに。場所は進行方向右側で。
[宮島街歩きその１]

　宮島に到着すると、たいてい鹿クン達が出迎えてくれます。私がテーブルでパンフレットやチラシを読んでいると、横から顔を出して二、三枚かじり取られました。紙を食べるのはヤギだけではありません。
　現地のポスターやちらしによると、宮島では、８月前半にいくつかイベントが行われます。ひとつは、8/11の宮島水中花火大会。さらには、8/4の管絃祭(かんげんさい)と呼ばれる海の上の神事（写真)。日程は毎年異なるので要確認ですが、これらも可能なら旅程に加えたいところです。

宮島水中花火大会:
http://www.miyajima.or.jp/event/event_hanabi.html
管絃祭:
http://www.miyajima.or.jp/event/event_kangen.html
　フェリー乗り場から出ると、すぐに土産物屋や食堂が並ぶ通りに出ます。
　宮島の建物は、ほとんどが純和風。外界から隔離された環境にあるため、人力車も街並みに馴染みます。

　この道は、表参道商店街というに商店街に合流し、これが厳島神社の近くまで続きます。さすが長年観光地やってるだけあり、どのお店も洗練されています。
　通り沿いに大きなしゃもじが展示されていました。「世界一の大杓子」だそうです。しゃもじは宮島の名産品でもあります。そういえば昔、甲子園で広島県の代表校がしゃもじを使った応援をしてましたね。
[厳島神社]

　商店街が終わり、浜沿いに少し歩くと、すぐ前に厳島神社の大鳥居が見えてきます。距離にして100メートル弱。恐らくここが、鳥居に最も近い場所でしょう。私が訪問した時は満潮に近かったので、鳥居の足はズッポリ海に埋まっていました。よく見ると、シーカヤックで鳥居周りをうろちょろする人が..。1時間3500円のコースなのですが、他の人からすれば邪魔なだけ！

潮位表: http://www.miyajima.or.jp/sio/sio01.html
シーカヤック: http://hart-hart.net/
　ここで道は左に曲がり、厳島神社の方に向かいます。海の上に浮かんでいるように建てられたこの神社は、その他大勢の神社と比べ、何か別格感が漂います。最初は宮島の島自体の信仰から始まり、平清盛が社殿を立ててパワーアップ。その後、二度の火災を経て、今の姿になっています。とても静的な神社ですが、その裏には浮き沈みの激しい歴史が隠されています。
　300円払って社殿の中へ。たかが300円ですが、観光客の数を考えると、この神社は少し儲け過ぎではないでしょうか。
　回廊を抜けると、拝殿の前に一段高くなった舞台が現れます。
　ここは本来舞楽などを行う場所なのですが、地元出身の奥田民生がアコースティック・ライブを開いたこともあります。その時、招待された800人の観客は周りの通路に座って観覧。抽選に外れた人は、神社が覗ける浜沿いの参道から勝手に見学しました。
　舞台から先は桟橋のような道がまっすぐ伸びていて、ここが鳥居を背景にした記念撮影スポット。観光客が多い時は、大変混雑します。
　鳥居の方をよく見ると、ここにも観光客の姿が。これは「ろかい船」と呼ばれる手漕ぎ船で、ひとり800円。満潮時には船で、干潮時には歩いて鳥居まで行くのが観光客に人気です。

ろかい船: http://yu-ran.com/
　開放感のある昇殿と海の上に浮かぶ大鳥居。すぐ近くには、これまた立派な５重の塔もあり、右も左も絵になる風景。この厳島神社が広島で一番、いや中国地方で一番の観光地である理由も頷けます。外国人受けもよさそう。

　この美しいセッティングを利用して、厳島神社では神前結婚式も受け付けています。費用は結婚式初穂料の10万円のみ。衣装や披露宴開場などは自分で手配するか、専門業者に任せます。

　それはそうとして、どうもさっきから気になるのが本土の山腹にある白い建物。意図的にこの位置にあるのか、常に大鳥居の背後にくるので目障りです。
　この違和感漂うスペースシャトル風の建物。調べてみると、もともと宗教団体の施設で、今は「海の見える杜美術館」として普通に美術館を運営しています。ほぼ無名のマイナー宗教団体が、嫌がらせのように厳島神社の邪魔をするという構図...何とかならなかったのでしょうか。
[宮島街歩きその２]

　厳島神社を順路に沿って出口から抜けると、大願寺の門が出てきます。
　ここからさらに西側にも別の商店街が続きます。どこへ行っても和風の土産物屋通り。まるで島全体がテーマパークのようです。ここから先には、宮島水族館や歴史民俗資料館、平清盛館、大元神社などがあります。私は時間がないので、厳島神社の裏の道を通ってフェリー乗り場に戻ります。
　ただ、重要そうな建物には寄っていきます。階段を登って神社のすぐそばにある五重塔へ。
　この五重塔は外から眺めるだけですが、その横にある豊国神社本殿(写真)は必見です。これは豊臣秀吉が戦没者の慰霊のために建設したもので、秀吉の死後、未完成のまま今に残されています。中は畳857枚分の広さがあることから、別名「千畳閣」とも呼ばれています。拝観料100円。
　建設途中なので壁も天井板もなし。逆にこの開放感が何とも言えません。周りに建物がない高い場所にあるため、涼しいそよ風が堂内を吹き抜けていきます。夏の静けさと木の香り。とても心地いい場所で、柱や床の縁でまどろむ人もちらほら。神社なのにモスクのような使われ方をしています。
[食べ物]

　再び商店街に戻り、少し腹ごしらえ。まずは広島名物のカキから。そういえば、フェリーで来る時、牡蠣の養殖イカダ浮いてましたね。２つで400円。
　続いて、広島風お好み焼き。お好み焼きとは名ばかりで、麺とキャベツ、豚肉などの具を炒めたものに、卵をかぶせた感じ。
　結果として、中華麺に天津丼の卵とじ部分を乗せたようなものが出てきます。でも、これが洗練された味でうまい！ 800円。

　さらには、宮島名物のもみじ饅頭。ちなみに、もみじ饅頭を全国区にした島田洋七さんは、現在かばいばあちゃんの講演で全国を飛び回っています。昨年、私の町にも来ました。
　店舗の中に工場があり、作っているところを見られます。また、フェリー乗り場すぐそばにある宮島伝統産業会館では、もみじ饅頭の手焼きや杓子づくり体験ができます(要予約)。
[まとめ]

　ひと通り楽しんだので、フェリーに乗って本土に戻ります。たった２時間ほどの滞在でしたが、宮島は「来てよかった」と思うに十分な満足感がありました。この他、ロープウェイで背後の弥山(みせん)に登り、山頂付近のスポットを散策したりすれば、丸一日楽しめます。あいにく、今日は少し天気が崩れてきたので、急いで別の観光ポイントに向かうことにします。あー忙し忙し。
[リンク集]

==国内旅行記一覧==
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==海外旅行記一覧==
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==西日本旅行記==
屋久島と山ガール、そしてヤバ過ぎる雨の日全３作
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SUNQパスで行く九州全３作
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西日本ジグザグ海の道全４作
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