2012/06/30 - 2012/06/30
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ぺこにゃんさん
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夏越の大祓は,一年のちょうど半分の区切りに当たる6月30日にお祓いをして罪穢れを祓い,心身ともに清らかな気持ちで残りの半年間を迎える神事です。
夏越の祓えでは,多くの神社で「茅の輪くぐり」が行われます。
「水無月の夏越の祓する人は 千年の命延ぶといふなり」という歌を唱えながら,茅の輪を8の字にくぐります。
また,京都では「水無月」という和菓子を食べる習慣もあります。
そんなわけで,6月30日に京都へと出かけ,「茅の輪くぐり」初体験してきました。
「これだけ回るとは,どれだけ穢れてんねん!」というぐらいの神社をめぐってきました。
・大将軍神社
・平安神宮
・岡崎神社
・上賀茂神社
・今宮神社
・平野神社
・北野天満宮
・白峯神宮
・護王神社
・下御霊神社
・恵比寿神社
・安井金毘羅宮
・八坂神社
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6月30日。
あ〜,もう一年も半分が終わってしまった…
ほんの少し前までは桜で一喜一憂していたのに。
さて,「夏越の大祓」は初めての体験です。
どこに行けばよいのかわからなかったので,時間の許す限り神社を回ってやろうと,京都に乗り込みました。
(1)大将軍神社
まずは平安神宮を目指し,三条通を東へと歩いていくと,東山三条の手前で大将軍神社を見つけました。
覗いてみると…おっ,茅の輪発見!
立ち寄ってみることに。 -
茅の輪とは,茅萱で作られた大きな輪です。
一般的な茅の輪のくぐり方は
(1)正面から入って左へ回ります
(2)再び正面から入って,今度は右へ
(3)またまた正面から入って左へ
(4)そして正面から入って本殿へお参り
要するに左,右,左と8の字を描くようにくぐるのです。
また,茅の輪をくぐるときには,
「水無月の夏越の祓する人は 千年の命延ぶといふなり」
と黙唱しながらくぐります。 -
茅の輪だけでは話のネタとしては苦しいので,多少の観光も付け加えておきます。
大将軍神社は桓武天皇が平安京を造営したときに都の四隅を守る神社として建てられました。
大将軍神社が東方の守護で,残りの三つは(南)藤森神社内大将軍社,(北)今宮神社内大将軍社,(西)大将軍八神社です。 -
伝説の妖怪「鵺(ぬえ)」がいたと言われる森に建つ神社です。
今はその面影はありませんが,境内には東山区・区民の誇りの木に選ばれているエノキ・イチョウがあります(写真は稲荷社脇のエノキ)。 -
(2)平安神宮
大将軍神社から歩いて岡崎へ。
大鳥居を見上げながら北へと進むと平安神宮です。 -
平安神宮の茅の輪は,応天門に設置されていました。
が,通れない!?
このとき朝7時を過ぎたころ。来るのが早すぎたか… -
しくじったなあと思いつつ,とりあえず境内へ。
朝早く来た甲斐があって,無人の平安神宮を見ることができました。
これはこれで良しとしよう。 -
茅の輪越しに大鳥居を眺めます。
うーん,柵が邪魔だ… -
この日は曇り⇒雨予報だったのですが,ふと空を見上げると青空が。
-
天気の良い間に行きたいところに行かないとね。
平安神宮をそそくさとあとにし,平安神宮の北にある岡崎神社へと向かいました。 -
(3)岡崎神社
岡崎神社は平安京の鎮護のために四方に建てられた社の一つで,かつては東天王社と称していました。
ん?先ほどの大将軍神社も東方守護の神社だったはず…
同一なのか,どちらが先なのか,そのあたりはわかりません。 -
岡崎神社の茅の輪は鳥居のところにありました。
綺麗な○です。 -
何が見えるのかな〜と茅の輪越しに見るのも面白いです。
もちろん表からも裏からも。 -
岡崎神社は安産・子授けの神様が祀られています。
そのため多産の象徴であるウサギが境内の至るところにいます。 -
ずらっと並んだウサギの置物。
ウサギ探しも面白いかも。 -
(4)上賀茂神社
岡崎から大きく移動して,いつもお世話になっている上賀茂神社へ。
前回訪れたのは5月1日の賀茂競馬足汰式のときでした。
季節が変わるごとに来ているような気がします。 -
上賀茂神社の茅の輪は,二の鳥居の奥にあります。
-
-
何とか天気はもち,青空のもとでの撮影となりました。
-
上賀茂神社の茅の輪には,脇に竹が備え付けられていました。
何か意味があるのでしょうねぇ… -
茅の輪をくぐり,本殿へとお参りしにいくと…
-
巫女さん御一行が中門の奥へと入って行くところでした。
(参拝客は本殿手前の中門の前でお参りします) -
何かの儀式?
と思いながら見ていましたが,本殿でお参りをしたのち,楼門から去って行きました…
特別なものではなく,仕事を始める前のお参りだったのかもしれません。 -
再び茅の輪のところに戻ってきました。
茅の輪の向こうの景色は何かな〜?
ちょっと角度を付けると,細殿前の立砂が見えました(巫女さん付き)。 -
裏側からは神馬舎が見えます。
この日は神山号いなかったなぁ。 -
舞殿(橋殿)には神事の準備が早くも行われていました。
小さな机が並べられており,その上にはお皿が置かれていました。 -
左のお皿には小さな茅の輪,右のお皿には人形ですね。
蓋がしてあるお皿には切麻と呼ばれる小さく刻まれた紙が入っているそうです。
これらがどう使われるのか?
それは神事を見ないとわかりません。
開始が夜8時からなんですよね。
地元民でないので,夜遅くまで居られないのがつらいところです。 -
花菖蒲が咲く「ならの小川」。
ならの小川といえば…
「風そよぐ ならの小川の夕暮れは みそぎそ夏のしるしなりける」(藤原家隆)
百人一首にも選ばれている有名な歌です。
これは上賀茂神社の夏越神事にゆかりのある歌で,
『楢の葉が風でそよぐ夕暮れは秋の気配を感じるが,ならの小川で行われる6月の禊(みそぎ)を見ると,まだまだ夏なんだと思い知らされるなあ』
という意味です。
夜になると,ならの小川では「人形流し」が行われ,皆の穢れを祓い,無病息災を祈願するのです。
機会があれば一度みてみたいものです。 -
そういえば,早くも紅葉が始まっていました。
写真の「鞭打ちの桜」は落葉し始めていました。
「勝負の楓」も色づいていたなぁ。 -
(5)今宮神社
上賀茂神社に続いて訪れたのは今宮神社です。
朱色の大きな楼門は遠くからでも目立ちます。 -
ここの茅の輪は舞殿の前にありました。
-
さ〜て,茅の輪からの奥に見えるのは…
凛々しい狛犬でした。 -
拝殿と本殿です。
楼門の印象のためか,地味な感じがします。 -
拝殿から本殿を覗くと,何故か鶴がいます。
-
楼門をくぐって,すぐ右手の宗像社の台座にいるのは…何と「なまず」です。
宗像社に祀られている弁天様のお使いだそうです。 -
こちらは東門。
橋の脇の木は,区民の誇りの木の「トウカエデ」です。
東門を出た先には二軒のあぶり餅屋さんがあります。
まだ食べたことないですけど。 -
(6)平野神社
この写真を見て,平野神社だと気付く人は少ないのではないでしょうか。
西鳥居から入ったところです。
桜の季節,屋台がずらっと並んでいるところといえばわかる人も多いはず。
全然印象が違いますね。 -
平野神社の茅の輪は楼門のところにありました。
三角おにぎり型です。
竹が一本,しなるように飾られているのが特徴的でした。 -
裏から見ると,ちょうど東側の鳥居を輪の中に見ることが出来ました。
-
境内は静かなものです。
桜の時期は超一級の人気スポットですけど,普段は訪れる人は少ないようです。
そういう私も桜の時期以外に訪れたのは今回が初めてでした。 -
御神木のクスノキにご挨拶。
-
境内に咲いていたユリの花。
-
桔梗も咲いていました。
この桔梗,それぞれが好き勝手な方向を向いているから撮りづらくて… -
(7)北野天満宮
平野神社から東へと歩き,北野天満宮へ。
北門から入ります。 -
北野天満宮は修学旅行生が訪れる定番スポット。
この日も例外ではなく,多くの修学旅行生を見かけました。 -
北野天満宮の茅の輪は本殿前にありました。
設置が終わったばかりで,ラッキー♪と思っていたら,くぐり抜けは午後四時からと張り紙が。
「仕方ない,せめて写真だけでも。ん〜,脚立がちょっと邪魔かなぁ」
ということでしばらく待つことに。 -
北野天満宮の茅の輪にも竹が飾られていました。
時期的に七夕と関係あるのかなぁ。 -
待っている間に,北野天満宮の七不思議の復習を。
北野天満宮には「牛」がたくさんいますが,一匹だけ泣いている牛がいます。
それは本殿のところにいる牛です。
涙を流しているように見えるでしょ。 -
もう一つ七不思議。
三光門脇に並んでいる燈籠の中に,大黒様が彫られた燈籠があります。
この大黒様の口の部分の穴に小石を乗せて,落ちなかったら金運アップ!
成功した縁起のいい小石は財布に入れて肌身離さず持ち歩きます。
下に沢山落ちている小石の数は敗れ去った人の数を表しています。 -
しばらくすると脚立も撤去され,ようやくお披露目です。
くぐれないのは残念でしたが,時間の都合上仕方なし。
次へと向かいます。 -
(8)白峯神宮
北野天満宮から今出川通を東へ行き,白峯神宮に到着。
茅の輪は門を入った正面に設置されていました。
シンプルな茅の輪だなあと思って眺めていたら,支えがなく自立していることに気付きました。
倒れてこないかないかちょっと心配してしまいました。 -
白峯神宮といえば,球技の神様として知られています。
境内には鞠庭があり,毎年4月14日に淳仁天皇祭として蹴鞠奉納が行われます。 -
必勝祈願の言葉を記したボール類がおさめられ,スポーツ関連のお守りが販売されているという神社なのであります。
-
(9)護王神社
京都御苑の西側,護王神社にやってきました。
ここの茅の輪はくぐりにくかった!
なぜなら茅の輪の横に狛イノシシと燈籠が並んでいて,大回りして歩かないといけなかったからです。
文句はいってみたものの,狛イノシシのところに設置してるのは,この神社らしいかも。 -
茅の輪を覗いてい見ると…
手水舎があり,その向こうに区民の誇りの木「カリン」があります。 -
護王神社の東側は京都御苑。
京都御苑内にも神社が三ヶ所あるので立ち寄ってみました。 -
イチオシ
厳島神社,宗像神社,白雲神社のすべてで茅の輪なし。
庶民の神社でないとダメなのかな…
唯一,白雲神社だけはお祓いの受付をしていました。
(写真は白雲神社の手水鉢に浮かんでいた紫陽花) -
続いて京都御苑の東の梨木神社へ行ってみましたが,ここも無し。
悔しいので,萩の参道だけでも載せておきます。 -
(10)下御霊神社
失意の四連敗のあと,寺町通をくだって下御霊神社へ。
かつて御霊神社(上御霊神社)の南にあったことから,下御霊神社と呼ばれるようになったそうです。 -
ようやく茅の輪発見。
おにぎり型ですね。 -
境内には区民の誇りの木「サルスベリ」があります。
立派な木ですよ。
咲いているところが見たくなりました。 -
(11)恵比寿神社
四条へと移動し,恵比寿神社へと向かいました。
ここ恵比寿神社は都七福神の一つです。
鳥居のところの恵比寿さんには小銭が投げ込まれていました。
上手く入ればご利益があるということなのでしょうね。 -
茅の輪は本殿前にありました。
なかなか綺麗な○であります。 -
イチオシ
恵比寿さんと茅の輪。
-
境内の隅で咲いていた花。
ピンク色が可愛らしかったです。 -
東へと向かい,東大路通へ。
八坂の塔をパチリと写真に収めて北上。 -
(12)安井金毘羅宮
少し歩くと安井金毘羅宮が見えてきました。
表参道を進んで行きますが,参道の両側は駐車場になっており殺風景です。 -
いまや縁切り・縁結びが売りとなっている安井金毘羅宮。
皆さんのお目当てはこのくぐり石です。
お札が次から次へと貼られ,もはや石には見えない状態です。 -
私のお目当ての茅の輪は本殿前にありました。
参拝に来ていた女性を茅の輪に入れてパチリと一枚。 -
(13)八坂神社
東大路通をさらに北上して八坂神社へ。 -
茅の輪は舞殿の前にありましたが,見てのとおりの大行列!
行列は南楼門まで続いていました。
さすが八坂神社です。 -
舞台越しに見るとこんな感じ。
-
ところで,八坂神社と茅の輪は深い関わりがあります。
それはこんなお話…
昔,蘇民将来という貧しい男と巨旦将来という裕福な男の兄弟がいました。
ある日,旅人が一夜の宿を求めて訪れたとき,巨旦は断りましたが,蘇民は快く受け入れました。
数年後,この旅人が再び訪れ,蘇民に茅の輪を作らせました。
その後,疫病が蔓延し,蘇民とその家族以外が死に絶えてしまいました。
この旅人こそ,八坂神社の御祭神スサノオノミコトだったのです。 -
といったような説明が書いてありました。
さらに茅の輪をくぐる際に唱える歌が違います。
一回目の「水無月の夏越の祓いする人は千年の命命延ぶといふなり」というのは同じ。
二回目は「思うこと みなつきねとて麻の葉をきりにきりて祓いつるかな」(和泉式部)と唱えます。
そして,三回目は「蘇民将来,蘇民将来」と繰り返しながら…というのが八坂神社での作法のようです。 -
(14)平安神宮リベンジ
茅の輪くぐりができなかった平安神宮へ再び戻ってきました。
応天門に設置されていた茅の輪は通れるようになっており,茅の輪からは大極殿を見ることが出来ました。 -
少し角度を変えると,茅の輪の奥に白虎楼。
-
ちょうどこのとき雨が降り始め,参拝客は雨宿り。
期せずして無人の境内を眺めることができました。 -
夏越神事は神楽殿で行われるようです。
垂れ幕が下がり,いつもと違う光景が見られました。 -
雨が降ったきたので,私の茅の輪めぐりもここまで。
最後に浴衣美人の後ろ姿を撮って,帰路につきました。 -
夏越の大祓の締めは,水無月という和菓子を食べることです。
ちょうど駅で売っていたので,お土産として買って帰りました。
水無月の由来を書きますと…
旧暦6月1日は「氷の節句」といわれ,御所では氷室の氷を取り寄せ,氷を口にして暑気を払いました。
しかし,庶民にとっては氷など簡単に食べられるものではなく,氷をかたどった菓子が作られるようになりました。
それが水無月です。
水無月の三角形(ういろう)は氷室の氷片を表したもので,上の小豆は悪魔払いの意味を表しています。
味はというと…まあ,想像通りの味です。
くぐれなかった北野天満宮を除くと,12ヶ所で茅の輪をくぐってきました。
これだけくぐれば,綺麗さっぱりピッカピッカですね。
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