2012/03/31 - 2012/03/31
104位(同エリア311件中)
エンガワさん
台江姉妹節(4/5〜7)までは、まだまだ先だと思い旅を続けて来ましたが、気付けば早いもので、後一週間を切っていました。
そこで前日(4/4)に台江入りすると仮定して、手持ちの中国元の残高なども考慮に入れ、今後の日程を逆算してみると、この辺りに滞在できるのは、後三日間ほどとなっていました。
小黄でかなり充実した時間を過ごせたので、今度はチョット楽な場所で三日間過ごしてみようと思い、次の目的地を考えると、ガイドブックに“黎平第一トン寨”、“鼓楼之郷”と銘打たれ、時折見させて頂いていた旅行記の中でも、旅行者が快適に過ごせそうで、見所も多そうな肇興が真っ先に思い浮かびました。
そんなわけで、小黄から从江へ移動し、バスで肇興(黎平県肇興郷)を目指すことにしたのですが、从江バスターミナルに着いてみると、時刻表には記載されていた肇興行きが、何故か運行されておらず、手前の洛香鎮を経由して向うこととなりました・・・
その後、洛香鎮で多少手こずりはしましたが、それでも何とか辿り着いた肇興は想像していた以上に賑やかな村で、メイン通りを中心に旅行者向けの宿や食堂が数多くあり、難無く快適な宿を見つけることが出来ました。
肇興の村は散策には丁度よいサイズにギュッと纏まっており、仁団、義団、礼団、智団、信団と、五つの分団に分かれていました。
そして“鼓楼之郷”と称されるだけあり、其々の分団ごとに鼓楼や風雨橋(花橋)を持っており、地図を見ながら順に巡るだけでも楽しい村歩きとなりました。
夜は夜でトン族大歌のショー(有料)を観賞したり、そろそろ旅の終わりも近いので、民族衣装や銀細工などが並ぶ土産物屋を梯子して、店員さんとの値引き交渉を楽しみながら観光客らしく経済活動に精を出しました!
また、肇興から周辺の村々への散策道も整備されており、多少道に迷いはしましたが、晴天に恵まれて気持ちのよい里山歩きを楽しむことが出来ました。(後編)
肇興、噂に違わず好い村でした!
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
朝の小黄村。
今日は晴れですね、ご苦労様です! -
名残惜しいが、サヨーナラ〜!
-
8:30過ぎ、メイン通り(写真)で乗り合いミニバン(15元)を拾い、从江へ向け出発。
1時間足らずで、車は从江の街に到着した。
因みに終点は从江大橋西岸の兪家湾路と環城路が交わった辺りだった。
その後、从江バスターミナルまで歩き、从江で一泊して芭沙村へ行くというKさんとはここで別れ、一人で肇興へ向かうことにした。
窓口で時刻表にあった13時発の肇興行きの切符を買おうとするも、もうこのバスターミナルではお馴染になってしまったクールビューティー服務員による「没有!」の返事が返ってきた・・・
そして指で下の階を示し、これまたお馴染の案内所へ行けと言う。
・・・何やっ中年!
しかし、実は嫌な予感はしていたのだ。
それと言うのも、肇興へ行くと言っていた韓国人旅行者(凱里→从江のバスで知り合った)が、一昨日の朝、聞いたことのない行き先のバスに乗り込み「乗り換え、乗り換え」と言っていたからだ。
その時は、何で直通で行かんのやろ?くらいにしか思っていなかったが、今にして思えば便がなかったんだね〜・・・
案内所のおばちゃんに訊くと、案の定、本日の直行便はなく(有るには有るが多分不定期)、肇興に行くには、洛香という手前の町までバスで行き、後は車を拾うなり何なりして、自分で何とかせい!ってことだった・・・
ウゥッ、流石は从江バスターミナル、またやられた・・・
10:30、気を取り直して洛香行きバス(16元)に乗り込み、出発!
ローカル率100%のバスだった。
おまけに从江市街を出る頃には、乗車率は150%を超えていた。
通路は立ち乗り客で埋め尽くされ、持ち込まれた荷物も物凄いことになっていた。
しかし、車掌は慣れたものでスルッスルッと障害をかわし、見事全員から運賃を徴収した。 拍手! -
12:30頃、洛香鎮の中心部(市場の前)に到着。
この町にバスターミナルのようなものはなかった。
路上には、数台の从江行きバスが停まっていたが、肇興へのミニバンは見当たらなかった。
一緒に降りた乗客たちも各々町中へ消えて行き、気付けば一人ポツンと道端に取り残されてしまった・・・
通り沿いにあった商店のおばちゃんに、肇興行きの車はないか?と尋ねてみると、アッチの方だと教えてくれたので、アッチの方へ行ってみたのだが、アッチの方にもそれらしい場所や車はなく、10分ほどで町外れまで来てしまった・・・
更に少し進むと、小さな橋の袂に、日傘をさしたお姉さんが、如何にも車待ちしてるように立っていたので話しかけてみると、やはり肇興への車を待っているとのことだったので、一緒に待たせてもらうことにした。
しばらくすると、砂利を満載した一台のダンプ(写真。何故か‘陝’ナンバー)がノロノロと通り掛かった。
するとお姉さんは、いきなり車道に立ちはだかりダンプを停め、運ちゃんと交渉を始めた!
えっ? コレっすか?
結構品の好いお姉さんだったので、大胆な行動に驚かされたが、交渉は成立し、僕たちはヨッコラセっと高い助手席へと乗り込んだ。
ヒッチっぽかったので、一瞬、無料かと期待したが、一人10元とのことだった。
チョット待てば、普通の車通ると思うけどな〜・・・ まぁ、面白いからイイいんだけど♪
それにしてもメッチャ遅だった。
エンジン音だけは凄まじかったが・・・ -
ノロノロ進むこと約30分、肇興の寨門に到着した。
日傘のお姉さんと共に中心地の方まで歩き、本日の宿探しを開始した。
メイン通りは西から東へと伸びており、通り沿いには何軒もの宿があった。
値段や条件をチェックしながら東へと進んで行った。
その間もお姉さんはニコニコしながら、僕の宿探しに付き合ってくれた。
観光客ではないと言っていたが、地元の人にも見えなかったので、仕事か何かの用事で肇興に来たんだろうが、暇だったのかな〜?
何軒か尋ね歩く内で、義団鼓楼近くの橋の袂にあった肇興度假旅館(写真)という宿の値段とロケーションが気に入り、チェックインすることに決めた。
しかし、部屋を見せてもらったり、記帳などでバタバタしている内に、何時の間にかお姉さんは姿を消してしまっていた。
お礼も言ってなかったので、その後もそれとなく姿を探してみたのだが、二度と会うことは出来なかった。
昼ご飯でもご一緒に♪な〜んて思っていたのだが、宿探しの前に誘っておくべきだった。
美人で感じの好いお姉さんだっただけに惜しいことをした・・・ 後悔。
肇興度假旅館の回りには、食堂、バー、土産物屋がたくさんあり、賑やかな一画だった。
部屋からは目前に建つ義団鼓楼がバッチリ見え、さらに裏手(南側)にある礼団鼓楼へも目と鼻の先の距離だった。
経営者の夫婦は気さくな方々で、周辺の村への道順などを尋ねても丁寧に教えてくれ、雰囲気のよい宿だった。
夜のトン族大歌ショーのチケットも手数料なしで手配してくれた。 -
シングル(シャワー・トイレ付) 60元。
快適でした。
ベランダは風通しがよく、洗濯物がよく乾いた。 -
窓からの眺め。
義団鼓楼。 -
いつでもこの景色が見えて、何だか得した気分♪
-
近所の食堂で遅めの昼食。
麺、5元。 -
腹も膨れたことなので、適当に村を散策。
高台にある中学校からは村を一望できるというので先ずは行ってみる。 -
染付をやっていた。
-
染色液。
凄い紫! -
孟猫花橋。
この橋を渡り、坂を登ると中学校だ。 -
天気が好いので、坂を利用し染物を乾していた。
-
中学校のグランドからの眺め。
西(写真手前側)から東(奥)へ伸びたメイン通りを中心に村は形成されていた。
それほど広くない範囲に木造民家が密集し、かろうじて五つの鼓楼も確認できた。 -
大きな鼓楼が、村に入りメイン通りを進むと、先ず最初に現れる信団鼓楼。
そして奥のやや小ぶりなものが、智団鼓楼。
信団鼓楼まで行き、五つの鼓楼を巡りながら村を一回りしてみる。 -
一つ目、信団鼓楼。
見た感じこれが一番高さがあった。 -
内部。
-
東へ向かって少し行くと、
二つ目、智団鼓楼。
てっぺんの形が特徴的だった。 -
-
路地裏。
ゴチャゴチャして何かイイ感じ♪ -
さっきの紫色で染めて、洗うと茶色になるんかな〜?
それとも全くの別物? -
宿の前まで戻り、
三つ目、義団鼓楼。 -
宿の脇の路地を南へ少し行くと、
四つ目、礼団鼓楼。
屋根の層が一番多く、立派に見えた。 -
礼団鼓楼にだけ、人型の屋根飾りがあった。
-
礼団風雨橋。
-
礼団風雨橋を渡り、道なりに進んで行くと、村の東側に広がる田んぼを見下ろせる眺めの好い道に出た。
長閑な田舎の風景。 -
東側から見た村の眺め。
-
田んぼの畦道まで下り、最後の鼓楼を目指し、村へ戻る。
-
家と家との間の狭い通路を進む。
まるで時間が止まってしまったような午後のひと時。 -
五つ目、仁団鼓楼。
屋根の層は一番少ないが、どっしりとした佇まい。 -
鼓楼横の広場は、バスケットコートになっていた。
-
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仁団花橋(風雨橋)。
ここは仁団の方々の憩いの場となっていた。 -
この辺りから今回泊っていた肇興度假旅館の辺りまでの川沿いには、少数民族グッズを扱う小さな土産物屋が連なり、一軒一軒覗き歩くだけでも結構楽しい時間を過ごせた。
大体1時間チョットで五つの分団を見て回ったが、鼓楼や風雨橋は寄り合い所のような役割を果たしていてコミュニケーションの場なんだな〜っと感じた。 -
19:00頃、宿で少し休んだ後、昼と同じ食堂で夕飯。
炒飯&ビール、13元。 -
20:00、トン族大歌ショー(正確にはトン族大歌専場晩会)へ。
小黄村以来、トン族の歌声にはまってしまい、肇興でも聴けると知って迷わず駆けつけた。
入場料 50元。
会場は確認し忘れたが、記憶では仁団風雨橋を過ぎた辺りの建物だったので、後日地図で調べてみると、仁団風雨橋の近くに“トン族文化芸術展示中心”という施設があったので多分そこで行われたと思われる。
また、ショーは毎晩あるわけではなく、恐らく団体さんが来村した日にだけ行われているようだった。
この日は土曜日で、フランスからのツアー客が30名ほどあり、彼らのお陰でショーが開催され、僕のような個人客も観賞することが出来たんではないだろうか。 -
どう表現してよいか分からないが、兎に角トン族は歌が上手い!
独特な歌声がホールに響き渡る。 -
男女全員であったり、女性だけであったり、楽器を弾きながらであったりと5〜6分の演目が次々と披露された。
-
たまに歌の語尾に、‘アイジョ〜’というフレーズがあり、日本語の‘愛情’に聞こえた。
意味は全然違うんだろうが、何だかイイ感じの、アイジョ〜♪
この方、元キャンディーズのランちゃんに似てませんか? -
手にした布をフリフリ、可愛らしい演目。
-
-
ランちゃん♪
-
最後はジャンプしながらの布フリフリという高度な動きでクライマックスを迎えた!
約1時間のショーは拍手喝采で幕を閉じた。
先日小黄村で聴いた歌は、田舎っぽさが残っており中々味のあるものだったが、肇興の歌は少し洗練されていて、観光客うけするものだった。
しかし、歌唱力は素晴しく、大満足の1時間であった。
この後、興奮してしまったフランス人中高年のみなさんが、次はワシらの番だとばかりにお国の民謡を歌いながらフォークダンスを踊り始めた。
フレンチは陽気でいいやね〜っと手拍子しながら眺めていると、次は日本人の番だと嫌なことを思いつくヤツが現れた。
いきなりのピンチ到来である・・・
ここで一人で日本の歌を歌ってもしらけることが目に見えていたので、僕の先祖は農民なのだが、フレンチどもよ、サムライは人前で歌なんぞ歌わないものじゃけんの〜!的なオーラをギンギンに漂わせ、ひたすら固辞を決め込んだ。
日本人はノリが悪いと本気で逆ギレするおばちゃんもいたのだが、再びフォークダンスに火が付き、何とかフェードアウトに成功した。
酒を五合ほど飲ませてくれれば何でも歌ってあげますが、しらふでは無理でごわす・・・
フレンチよ、ムチャぶりは止めてくれ!
こうして肇興初日の夜は更けて行った。
後篇に続く!
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 多良さん 2012/07/13 09:56:44
- ランちゃん♪
- ワハハハ〜♪
エンガワさ〜ん、今回の記事もニヤニヤしながら、とーっても楽しく拝見しました〜(^_^;)
それにしても「ヒッチハイク」のお嬢様、何だったのでしょうね?^^
いつの間にか居なくなったのでしょう?
あ〜〜〜〜・・・なんてもったいない!!!
もっと早く「お食事のお約束」でもしていれば「日中友好文化交流」だできたでしょうに〜〜〜(苦)。
ま、これも「旅の思い出」ですかね〜〜〜。。。(残念!^^)
似ています、写真のランちゃん!
似ている度≒80 かな?(爆)
いや〜しかし、毎回、楽しい旅行記ですね〜♪
ではでは「後編」も楽しみにしています!
エンガワさんの旅行記のフアンの多良^^
- エンガワさん からの返信 2012/07/13 21:44:08
- RE: ランちゃん♪
- 多良さん こんばんは。
ニヤニヤしながら読んで頂きありがとうございます!
「日中友好文化交流」出来なくて、ホント残念でした・・・
新たな町に着いたら、何はさて置き宿を確保せよ!っていう
長年の悲しい習性が見事に出てしまった結果かと・・・
お姉さんからすれば、行きがかり上関わってしまた頼りなげな日本人が
無事に宿を見つけた様なので、ひと安心して
そっと去って行ったんだろうと思われます(冷静な判断)。
80パー似のランちゃん♪は今後もお歌を歌い続けていますので(テキトー)
是非肇興を訪れて、お会いしてみて下さい!
このところ激しくペースが落ちてしまった旅行記ですが
ラストスパートで最後まで書き上げるぞ〜!
って、思っているようないないような今日この頃です!
気長に御付き合い下さい。 エンガワ
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