今年もサンクトペテルブルクの白夜祭が５月25日に開幕、初日はゲルギエフがボリス・ゴドゥノフを指揮した。私は翌日26日、ゲルギエフの指揮でマリインスキー歌劇場管弦楽団の開幕コンサートを聴いた。前半はルービンシュタインの「アンソニーとクレオパトラ」序曲、オネゲルのチェロ協奏曲、ムソルグスキーの「死の踊りと歌」（世界初演）、メインはプロコフィエフの「エジプトの夜」というプログラムである。<br /><br />ロシアに到着したばかりで、最初の曲以外は初めて聴く曲ばかりのプログラムであり、時差ぼけのため眠くなることは覚悟していた。当日朝まで迷っていたが、インターネットで見て一番安い600ルーブルの一番後ろの席を購入、出かけることにした。<br /><br />この日、ゲルギエフは17時からこのコンサートを、20時からマリインスキー劇場で昨日に引き続きボリス・ゴドゥノフを指揮する予定になっている。17時から開始の予定であったが、例によって30分ほど遅れて開始し、終了したのは20時をかなり回っていた。ボリス・ゴドゥノフはいったい何時に終演したのだろうか？<br /><br />この日の演奏について、初めて聴く曲についてはなんともコメントし難い。オネゲルのチェロ協奏曲はいかにもフランス物、ところどころでジャズの影響を受けた優美な旋律が心地よい。メインのプロコフィエフはオーケストラとナレーター、声楽の奏でる不思議な音響の連続で、意外と眠くなることはなかった。ゲルギエフが白夜祭のオープニングに選んだプログラム、恐らくはロシア物の玄人好みの究極の選曲だったのだろう。<br /><br />さて５月25日から７月15日まで繰り広げられるサンクトペテルブルク名物の白夜祭、まさにゲルギエフの一人舞台である。今年の注目すべきは、ブラームスの全交響曲４曲と協奏曲、十八番のヴェルディ・レクイエム、ショスタコーヴィッチは７番レニングラード、また幻想交響曲を取り上げる。また辻井伸行とはチャイコフスキーの協奏曲を共演する。オペラではボリス・ゴドゥノフ、スペードの女王、ホヴァンシティーナ、珍しいところではペレアスとメリザンドもある。インターネットを見るとまだまだ空席は十分あるようなので、ぜひお越しいただきたい。（何かお手伝いできることがあれば遠慮なく）<br />http://www.mariinsky.ru/en/playbill/playbill/<br /><br />コンサート終了後はサンクトペテルブルク建都セレモニーに沸くネフスキー通りを散策した。時間は夕方９時を回っているが、真昼の明るさだ。市随一のメインストリートが完全に遊歩道になっており、至る所で路上コンサートやダンスパーティが開催されている。数枚の写真でこの雰囲気を伝えることができれば幸いである。

白夜祭のサンクトペテルブルク①：[速報]マリインスキーの開幕コンサートを聴く

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2012/05/25 - 2012/05/26

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#エンターテイメント

ハンクさん

今年もサンクトペテルブルクの白夜祭が５月25日に開幕、初日はゲルギエフがボリス・ゴドゥノフを指揮した。私は翌日26日、ゲルギエフの指揮でマリインスキー歌劇場管弦楽団の開幕コンサートを聴いた。前半はルービンシュタインの「アンソニーとクレオパトラ」序曲、オネゲルのチェロ協奏曲、ムソルグスキーの「死の踊りと歌」（世界初演）、メインはプロコフィエフの「エジプトの夜」というプログラムである。

ロシアに到着したばかりで、最初の曲以外は初めて聴く曲ばかりのプログラムであり、時差ぼけのため眠くなることは覚悟していた。当日朝まで迷っていたが、インターネットで見て一番安い600ルーブルの一番後ろの席を購入、出かけることにした。

この日、ゲルギエフは17時からこのコンサートを、20時からマリインスキー劇場で昨日に引き続きボリス・ゴドゥノフを指揮する予定になっている。17時から開始の予定であったが、例によって30分ほど遅れて開始し、終了したのは20時をかなり回っていた。ボリス・ゴドゥノフはいったい何時に終演したのだろうか？

この日の演奏について、初めて聴く曲についてはなんともコメントし難い。オネゲルのチェロ協奏曲はいかにもフランス物、ところどころでジャズの影響を受けた優美な旋律が心地よい。メインのプロコフィエフはオーケストラとナレーター、声楽の奏でる不思議な音響の連続で、意外と眠くなることはなかった。ゲルギエフが白夜祭のオープニングに選んだプログラム、恐らくはロシア物の玄人好みの究極の選曲だったのだろう。

さて５月25日から７月15日まで繰り広げられるサンクトペテルブルク名物の白夜祭、まさにゲルギエフの一人舞台である。今年の注目すべきは、ブラームスの全交響曲４曲と協奏曲、十八番のヴェルディ・レクイエム、ショスタコーヴィッチは７番レニングラード、また幻想交響曲を取り上げる。また辻井伸行とはチャイコフスキーの協奏曲を共演する。オペラではボリス・ゴドゥノフ、スペードの女王、ホヴァンシティーナ、珍しいところではペレアスとメリザンドもある。インターネットを見るとまだまだ空席は十分あるようなので、ぜひお越しいただきたい。（何かお手伝いできることがあれば遠慮なく）
http://www.mariinsky.ru/en/playbill/playbill/

コンサート終了後はサンクトペテルブルク建都セレモニーに沸くネフスキー通りを散策した。時間は夕方９時を回っているが、真昼の明るさだ。市随一のメインストリートが完全に遊歩道になっており、至る所で路上コンサートやダンスパーティが開催されている。数枚の写真でこの雰囲気を伝えることができれば幸いである。