大地が創り出す芸術：ワイオタプ・サーマル・ワンダーランド　ＮＺドライブ紀行　2012.05 vol.06

2012/04/29 - 2012/04/29

火山・山好きとしては、ロトルア近郊の火山地帯は行っておきたいところです。
ワイマング火山渓谷、テプイア、チキテレ・・・、行きたいところは多くありますが、時間的にも予算的にも一箇所だけに絞り、ワイオタプへ行ってきました。予めガイドブックの写真を見ると、火山や温泉が作り出す特異な地形が見られ、とても興味深く感じました。


●ワイオタプ・サーマル・ワンダーランド
　ロトルアやタウポ湖を含むエリアはタウポ火山帯と呼ばれ、世界でも最も活動的なエリアの一つだそうです。トンガリロ国立公園からタウポ、ロトルア方面へ約250km、幅30〜80kmで北西方面の海上まで火山帯が続いています。
　ＮＺは日本と同じく、プレート境界に位置する島で太平洋プレートの上にインド・オーストラリアプレートが重なっています。その境界線上にあるのがタウポ火山帯になります。
　この辺りにはタウポ湖やロトルアなど４つのカルデラが存在するそうですが、ワイオタプはそのうちの一つのカルデラの淵にあるそうです。

　ワイオタプでの見所といえば、黄色、緑、赤など様々な色をした池はその一つだと思います。化学成分の違いによって造り出される色や熱水の噴出によって造られる地形は芸術の様です。
　園内には歩道が整備されていて、３コースありますが、一番短いコースが約30分。最も長いルートであれば１時間程度掛かります。周りの景色を楽しみながら歩くには丁度良い距離です。


ところで、ガイドブックで見るとロトルアの街中から近く感じるのですが、意外と遠く、１時間くらい車で走りました。ＮＺは北海道と同様、距離感が麻痺してしまいそうです。


New Zealand旅行記総集編
http://4travel.jp/traveler/hizuk/album/10675248/

エリア ロトルア(ニュージーランド)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ショッピング: 3.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

KIWIのいたレインボー・スプリングを後にして、ワイオタプへと向かいました。ロトルアの郊外にあり、中心部から30kmほど離れています。スーパーへ寄ったりしてたので、車で約１時間ほど掛かりました。

ワイオタプの駐車場

駐車場からは少々歩きますが、先ずはチケット売り場のある建物へ向かいます。

この辺りは火山地帯ということもあり、園内以外にも至る所で硫黄分を含んだ水蒸気が噴出してました。

ワイオタプ・サーマル・ワンダーランド入り口の建物
訪問したときは、15:00頃でしたが、それ程人は多くありませんでした。英語の基本的なパンフレットと日本語訳をしたものをもらえました。すれ違ったときに日本語が聞こえましたので、日本人も何組か訪れていた様です。

建物から少し歩くと小川がありました。奥を見ると川から湯気が上がっています。

近くで見ると、川全体が硫黄分を含んでいるためか黄色くなっていて、湯気がかなり昇っていました。

遠方を見えると、あちこち湯気が上がってます。
もし、日本だったらこの辺りは温泉街が出来ていて、かなり賑わっているんじゃないかと思いました。

木の生い茂った坂道を登ると一気に視界が広がりました。

デビルズホーム

硫黄の臭いがかなりしました。昔の人が悪魔の住処と言ったのも頷けます。

こちらの穴からはかなりの湯気が出ています。覗いてみると穴の底には熱水が溜まってます。

表面は白っぽい膜で覆われていました。

うちの妻がスーパーで生卵を買ってくれば良かったと後悔してました。温泉卵を作りたかった様です。汗

浅い湖の一部で水蒸気が出てます。中央部が色を付けた様に黄色や赤くなってました。その名も、アーティスト・パレットだそうです。確かに画家のパレットの様です。

真ん中だけ、卵の黄身を割った様な黄色です。

池の真ん中には歩道があります。時々、風向きによって湯気が歩道に届くと、やはり硫黄の臭いがします。

浅い池の真ん中には、深いところもありました。湯気は出てませんが、100℃を表す看板が。本当だったら落ちたら大変です。案内のパンフレットにはこの辺りに間欠泉があると書いてりますので、もしかするとこれがそうなのかも知れません。

プリムローズ台地

展望できる場所から眺めると白い石灰石の様なもので覆われている様に見えます。パンフレットによるとＮＺ最大の温泉華台地だそうです。草津温泉などに行くと、温泉華が売られていますが、それが積もって固まって出来たと考えると本当に凄いです。実際、900年だそうです。今から900年前といったら平清盛の時代ですね。

この辺りにいる鳥を紹介してました。KIWIもいるようです。野生のKIWIが見れたら大変ラッキーですね。

園内最大の絶景ポイント

　森の中の道を抜けると展望台に出ます。ここからの眺めは園内一景色が良いと思います。白っぽいところは、フライパン平原。その奥には緑色のナコロ湖が見えます。写真では見辛いのですが、遠方にはカインガロアという平原が広がって見えます。そこを覆っている人工林は南半球最大だそうです。
　この辺りは火山地帯であるため、地熱発電も盛んに行われています。遠方にそれらしき煙突が見えるのですが、Ohaaki地熱発電所だそうです。

高台から階段を降りて行くと、分岐点があります。左へ行けば一番短いコースです。

更に奥へ進むと、写真を撮っている人達がいました。僕の様にコンパクトカメラで、思い付きで撮っているのとは違い、しっかり構図も確認して撮っていました。（アルミ絶壁付近）

湖の色が青っぽく見えます。水に溶け込んでいるミネラル分の影響だそうです。

フライパン平原

確かにフライパンの様に平らです。

オイスター池

池の形から名付けられたそうです。

硫黄洞窟

岩のあちこちから、硫黄ガスが出ています。岩肌は黄色みがかってます。

ナコロ湖が見えてきました。とても鮮やかな緑色です。

歩道の終着点です。
長い距離を歩くのがダメな妻ですが、何とか一番長いルートの折り返し地点まで辿り着きました。

ナコロ湖滝

ナコロ湖に流れ込むところに滝があります。水は白っぽく濁ってます。

再び、フライパンへ平原。先程とは反対側です。

オイスター池が見えます。

この奇妙な蟻塚の様な土の塊は硫黄塚と呼ばれています。
元々は水中で形成されたものですが、東側に歩道を作った際に水が抜かれ、地上に現れたものだそうです。

川の水が乳白色です。

ようやく、プリムローズ台地の辺りまで戻ってきました。意外と疲れました。

白っぽい表面が少し波打って見えます。

近くで見ると、この様になっています。

アーティストパレットまでようやく戻ってきました。経路が８の字型なので同じルートは通らず、別ルートを通ります。

シャンパン池
池全体から湯気が立ち上がっています。

池の淵が赤くなって見えます。

近くで見ると赤さがより際立って見えます。この池は鉄分を多く含んでいる様です。

赤い箇所の一部でちょっと変わった珊瑚の様な形のものを見ることが出来ました。

木の茎らしきものが池に沈んでいましたが、真っ赤に染まってました。

池は常に湯気で覆われています。

池の淵は、ミネラル分が固まって出来たのか、水面を囲む様に自然の土手が出来てました。

シャンパン池の上だけ湯気で覆われています。

デビルズバス

悪魔の浴槽という名の池です。入浴剤を入れた様なエメラルドグリーンです。

先日、うちの妻に何で自分の写真を載せてくれないの？と怒られてしまいました。インドネシア人の友人もfacebookやmixiでも自分や家族の写真をバンバン載せてます。携帯電話の待ちうけ画面もそうです。何で？と、その友人に尋ねると、インドネシア人は基本的にはナルシストだと言ってました。笑

そろそろ終点に近付いてきて嬉しそうな様子です。この辺りから元気になります。お土産売り場が近いからなんでしょう。

スタッフの方が、車の色を確認してきました。そろそろ閉館の時間の様です。入り口にあった建物に戻ると、ワイオタプのマグネットを買って帰りました。

妻が観光地で必ず買って帰るのですが、既に大量のマグネットがあって引越しのときには、かなり重くて大変でした。

建物を後にすると、ちょうど虹が出ていました。

ワイオタプの近くの泥火山

ワイオタプ・サーマル・ワンダーランドから、車で２〜３分ほどのところに泥が噴出する場所がありました。

噴出した泥から湯気が立ち上ってます。

国道に戻る途中にあったので、ちょっと立ち寄りましたが、次の目的であるマオリの踊りなどを見るためにはロトルア市内まで１時間後までに戻る必要があり、「早く戻ろうよ」と妻に怒られてしまいました。苦笑