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サンクトペテルブルクへのいつもの乗り継ぎ地、ヘルシンキで5時間ほどを過ごし、中央駅周辺の音楽会場、博物館、美術館などの建築巡りをした。ヘルシンキは今年1月、雪景色の中を歩いたばかりだが、3月に入り雪はまだ残っているものの日差しも力強くなり、北国にも確実に春が近づいている。<br /><br />ヘルシンキの主要な見所はすでに訪れているので、今回は新たなスポットをご紹介する。まずは昨年11月にオープンしたヘルシンキ・ミュージックセンター、中央駅から徒歩10分のところ、これまで中心的なコンサートホールとして名高いフィンランディアホールのすぐとなりに建設された。写真を見るとベルリンフィルハーモニーやサントリーホールと類似のワインヤード式、もちろん今回、実際に演奏会を聞くことは出来なかったが、日本人の豊田泰久氏による音響設計は非常に高い評価が得られているという。ヘルシンキフィルハーモニーと放送交響楽団の新しい本拠地となった。年間プログラムによれば、サカリ・オラモ、ユッサ・ペッカ・サラステ、オッコ・カムなどの地元スターに加え、マズア、ジンマン、準・メルクルなどが登場する。近々に演奏会を聴いて、音響についてご紹介したい。<br /><br />このミュージックセンターの隣にアルヴィ・アアルト設計のフィンランディアホールがある。1971年の完成で長年フィンランド人の誇りであったが、新ホールが完成した今、老朽化の感は否めない。今後の活用方法が注目されるところである。<br /><br />続いて国立現代美術館「キアズマ」、中央駅の真横にあるモダンなガラス張りの建築である。設計はアメリカ人のスティーブン・ホールで、1998年にオープンした。なだらかなスロープで繋がる展示室は人に優しく、近代美術館のはしりとして注目された。ただ、私はもともと現代美術には興味が薄く、積極的に足を運ぶことは少ないが、案の定展示品にはさほど興味を引かれるものは少なかった。なお入場料は10ユーロである。<br /><br />フィンランディアホールの向かい側には、一見教会かと思う印象的な塔を持つ建物があるが、これがフィンランド国立博物館である。サーリネン、ゲッセリウス、リンドグレンの3人の著名な建築家による共同設計で1902年に完成した。建築的には見ごたえのある博物館であるが、フィンランドの民族、文化の歴史を紹介する「真面目な」博物館で入場料は8ユーロ、入場者は少なかった。<br /><br />急ぎ足で建築巡りをしてサンクトペテルブルクに向かう。かの地にも春がやって来ていることを望みながら。

ヘルシンキの建築:新しいミュージックセンター、キアズマ、国立博物館など

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2012/03/11 - 2012/03/11

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ハンク

ハンクさん

サンクトペテルブルクへのいつもの乗り継ぎ地、ヘルシンキで5時間ほどを過ごし、中央駅周辺の音楽会場、博物館、美術館などの建築巡りをした。ヘルシンキは今年1月、雪景色の中を歩いたばかりだが、3月に入り雪はまだ残っているものの日差しも力強くなり、北国にも確実に春が近づいている。

ヘルシンキの主要な見所はすでに訪れているので、今回は新たなスポットをご紹介する。まずは昨年11月にオープンしたヘルシンキ・ミュージックセンター、中央駅から徒歩10分のところ、これまで中心的なコンサートホールとして名高いフィンランディアホールのすぐとなりに建設された。写真を見るとベルリンフィルハーモニーやサントリーホールと類似のワインヤード式、もちろん今回、実際に演奏会を聞くことは出来なかったが、日本人の豊田泰久氏による音響設計は非常に高い評価が得られているという。ヘルシンキフィルハーモニーと放送交響楽団の新しい本拠地となった。年間プログラムによれば、サカリ・オラモ、ユッサ・ペッカ・サラステ、オッコ・カムなどの地元スターに加え、マズア、ジンマン、準・メルクルなどが登場する。近々に演奏会を聴いて、音響についてご紹介したい。

このミュージックセンターの隣にアルヴィ・アアルト設計のフィンランディアホールがある。1971年の完成で長年フィンランド人の誇りであったが、新ホールが完成した今、老朽化の感は否めない。今後の活用方法が注目されるところである。

続いて国立現代美術館「キアズマ」、中央駅の真横にあるモダンなガラス張りの建築である。設計はアメリカ人のスティーブン・ホールで、1998年にオープンした。なだらかなスロープで繋がる展示室は人に優しく、近代美術館のはしりとして注目された。ただ、私はもともと現代美術には興味が薄く、積極的に足を運ぶことは少ないが、案の定展示品にはさほど興味を引かれるものは少なかった。なお入場料は10ユーロである。

フィンランディアホールの向かい側には、一見教会かと思う印象的な塔を持つ建物があるが、これがフィンランド国立博物館である。サーリネン、ゲッセリウス、リンドグレンの3人の著名な建築家による共同設計で1902年に完成した。建築的には見ごたえのある博物館であるが、フィンランドの民族、文化の歴史を紹介する「真面目な」博物館で入場料は8ユーロ、入場者は少なかった。

急ぎ足で建築巡りをしてサンクトペテルブルクに向かう。かの地にも春がやって来ていることを望みながら。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
グルメ
4.0
ショッピング
4.0
交通
4.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
鉄道 徒歩 飛行機
航空会社
フィンランド航空
旅行の手配内容
個別手配
  • 新しいミュージックセンターの入り口<br />

    新しいミュージックセンターの入り口

  • 新しいミュージックセンターの近代的なファサード

    新しいミュージックセンターの近代的なファサード

  • 新しいミュージックセンターのロビー内部

    新しいミュージックセンターのロビー内部

  • 新しいミュージックセンターのロビー内部

    新しいミュージックセンターのロビー内部

  • フィンランディアホールコンプレックスの入り口

    フィンランディアホールコンプレックスの入り口

  • フィンランディアホールの外観

    フィンランディアホールの外観

  • ヘルシンキホール会議場

    ヘルシンキホール会議場

  • 国立現代美術館キアズマの中央駅側の外観

    国立現代美術館キアズマの中央駅側の外観

  • 国立現代美術館キアズマ正面のマンネルハイム像

    国立現代美術館キアズマ正面のマンネルハイム像

  • 国立現代美術館キアズマの中央駅反対側の外観

    国立現代美術館キアズマの中央駅反対側の外観

  • 国立現代美術館キアズマの内部

    国立現代美術館キアズマの内部

  • 国立現代美術館キアズマ内部のレストラン

    国立現代美術館キアズマ内部のレストラン

  • 国立現代美術館キアズマ展示作品

    国立現代美術館キアズマ展示作品

  • 国立現代美術館キアズマの展示作品

    国立現代美術館キアズマの展示作品

  • フィンランド国立博物館の印象的な外観

    フィンランド国立博物館の印象的な外観

  • 国立博物館ホールの上部のドーム

    国立博物館ホールの上部のドーム

  • 国立博物館の展示品

    国立博物館の展示品

  • 国立博物館の食器類の展示品

    国立博物館の食器類の展示品

  • 国立博物館の家具類の展示品

    国立博物館の家具類の展示品

  • 国立博物館の絵画類の展示品

    国立博物館の絵画類の展示品

  • ロシアのナポレオン、アレクサンドル1世の玉座

    ロシアのナポレオン、アレクサンドル1世の玉座

  • ギリシャ風の古典建築、国会議事堂

    ギリシャ風の古典建築、国会議事堂

  • 国会議事堂とスタールベルク像

    国会議事堂とスタールベルク像

  • サンクトペテルブルクへ向かう国際列車「アレグロ」

    サンクトペテルブルクへ向かう国際列車「アレグロ」

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