2012/02/04 - 2012/02/04
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ちゃおさん
仙石線は今回の津波で最も被害の大きかった東松島、野蒜地区の復旧がまだ出来てなく、矢本ー松島間はまだバスによる代行運転となっている。去年の夏茨城の大洗に行き、そこから鹿島神宮を回って帰るつもりでいたが、その鹿島臨海鉄道も中程の鉾田の辺りがまだ復旧されておらず、一部代行バスでの運行になっていて、結局鹿島へ行くのは止めて水戸までU−ターンして東京へ帰ったが、今日は逆に、代行バスに乗って、つなみ被害の一番大きかった野蒜海岸を経由して松島へ出た。朝来た高速バスでは、山間部を走る三陸自動車道を通って来たので、津波の津の字も見ることは出来なかったのだ。
僕は全国津々浦々、佐渡島以外のかなり辺鄙な土地までも旅行しているが、この代行バスへ乗るのは初めての経験だった。鉄道運転手の制服を着たバス運転手と、駅助役が、恰も電車が発車するかのように、バスの前に立った助役の「ピー」という笛と共に、挙手の礼をして、「発車オーライ」の合図とともに、バスは動き出す。彼等の認識からすれば、相手はバスであっても、電車と同じように見做しているのかも知れない。
バスは一部復旧の進んでいる線路とつかず離れず並行して走る国道に沿って松島に向かうが、この辺りの川沿いの道路も大きな被害を受けた筈だが、今は全くそんな形骸もみせず、多くの車両が往来している。ただ面白いことに、この代行バスのバス停は、元あった鉄道駅の直ぐ近くに設置されていて、バス停の名前も○○停留所ではなく、○○駅となっていて、元の駅名で造られている。
矢本駅を出てから凡そ30−40分。バスは松林が見える海岸近くを走るようになる。窓の外に流されずに残っている家屋なども大きく破壊されている。建物の基礎のコンクリートのみが残された地区も通り過ぎる。そうした地区の中程に野蒜海岸駅があった。
バスは顧客サービスの積りなのか何なのか、時間調整で、このバス駅に5分程停車する。乗客は誰もバスから降りない。一人よそ者の当方だけがバスから降りて、周囲の写真を撮る。今は整備されて道路も補修され、倒壊家屋も片付けられて、当時の惨状を残すのは、僅かに残った数軒の半壊家屋だけだが、それでも当時の凄まじさを感じさせるものがあった。
ここを走る仙石線の車両数両は海岸から1キロ以上も離れていたが、押し寄せた大波に線路は曲げられ、鉄の塊の電車すらもいとも簡単に押し流されて、この町だけでも死者幾重不明1300人を数えている。バス駅の周辺には破壊された建物が数軒の残っているだけだが、この辺りの住宅も大半は押し流されてしまったに違いない。
悲惨な光景の野蒜海岸を出たバスは、以前泊まったこともある松島の大観荘の前を通り、2時過ぎに松島海岸駅に到着した。昨日神山さんから聞いた、今日、この海岸で開かれている牡蠣祭りに漸く間に合うことが出来た。さあ、楽しみにしていた牡蠣飯を食べよう。
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