2011/11/03 - 2011/11/05
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Karenさん
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毎年正倉院展にあわせて訪れている奈良。
世界遺産、日本の歴史と文化、そしてどこか深いところから懐かしさを感じる山並み、日本有数の観光地なのに擦れていないのんびりとした雰囲気・・・大好きな土地です。
今回はメインの正倉院展とともに、仏像めぐりとそしてもちろん地元ならではの味を楽しみました。
あわせて今回訪問して、歴史的な町並みを活かした地産地消にこだわったお店、奈良のさらなる発展の兆しを感じると共に、こののんびりとした懐かしい雰囲気が失われないことを祈る気持ちになりました。
旅の行程は次のとおりです。
(1日目)ならまち・高畑を散策
(2日目)正倉院展と興福寺国宝館、東大寺ミュージアム見学
(3日目)桜井に足をのばして聖林寺と安部文殊院へ
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 新幹線 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
11月3日(祝日)
東京駅9:10発ののぞみにのり、京都駅に11:30着。
JR京都駅の改札をでてすぐのところに新しくできていたスバコ・ジェイアール京都伊勢丹の『はしたて』で11月限定ランチをいただいたあと、
12:35発近鉄特急で近鉄奈良駅へ。
今回の宿は猿沢の池ちかくのよしだ旅館。
旅館に荷物をおいて、早速観光へ! -
市内循環バスにのって向かったのは新薬師寺です。
JR東海のCMにも使われていた十二神将像を見に来ました。
天平時代に作られた十二神将像は思ったよりも小さかったですが、その表情には迫力がありました。CMやポスターをかざったバサラ将像はイヌ年の守り神だそうです。
本尊の国宝薬師如来坐像はぷっくりした顔立ちで愛嬌のある感じでした。 -
新薬師寺から歩いてならまちのほうへ向かいます。
途中、昨年訪れた頭塔の近くをとおって十輪院へ。
本堂の中には入りませんでしたが、お庭もきれいに整えられていて気持ちのいい空間でした。
十三重石塔や、曼荼羅の刻まれた石(興福寺曼荼羅石)などを見ました。 -
ならまちに戻ってきました。ならまちは江戸や明治期の町家が立ち並ぶ風情あふれるスポットですが、ここ数年、そのような民家をいかしたショップや飲食店が増えて人通りもかなり多かったです。
早速そのような町家を活かした吉野本葛佐久良でお茶タイム。
こちらはくずもち入りぜんざい。本葛というだけあって本当にプルプルでおいしかった! -
こちらはくずもちです。
おいしかったのでお土産にくず菓子をお買い上げ! -
今回の宿はネットで見つけた猿沢の池のほとりにあるよしだや旅館です。
奈良って宿選びがなかなか一長一短で難しいんですよね。秋は観光シーズンなので早めにとらないとすぐに満室になってしまうし。
近鉄奈良駅から10分弱で正倉院展に行くにもアクセスがよく使い勝手が良かったです。改装したばかりのようで館内もきれいでした。
ただ、感覚的には値段が高いかな。。 -
客室はこんなモダンなつくりです。カードが使えず、現金払いなので注意!
-
そして今夜の食事は猿沢の池からすぐの『串揚 玄』にて。
ここ、おすすめです!
3年前に開店したということで、モダンな店内でお酒も地酒を中心に12種の串で3,000円台とお値打ちですが見た目も凝っていて味もよかったです。 -
奈良の地酒の飲み比べセット。これで600円も安い!
ここで出てきた吉野杉の樽酒、樽の香りがウィスキーをほうふつとさせてこういう日本酒もあるのだと新たな発見でした。
後日、同じならまちにあるならの地酒を扱った『酒蔵 ささや』で吉野杉の樽酒ご購入! -
このお店の素敵なところは、和食器の使い方が華やかで、食事と全然違和感がなく、古都らしい気分を盛り上げてくれるところです。
右側のグラスにはゆず酒ですが、こちらも奈良の梅の宿のゆず酒で飲みやすくておいしかった!
こちらはやはり三条通りにある奈良の地酒を中心に扱う『もも太朗』で限定の生ゆず酒を購入しました! -
串も、ジャガイモのベーコンチーズ巻きや渡り蟹のクリームコロッケ、豚の角煮やぶどうの詰め物と、どんな味なんだろう!とワクワクさせてくれます。そしてもちろん、新たしい発見のある味わいでおいしかったです!
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〆のお茶漬けがまたやさしい味と炊き方でおいしかったです。
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最後はゴマのアイスクリーム。食器の使い方、メニュー構成と、最後まで女性の心を掴む演出でした。
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おなかも心も満たされて宿に戻る途中、興福寺の五重塔がライトアップされていました。
今晩はしっかり休んで明日に備えます! -
11月4日(金)2日目♪
7時起床、8時10分に出発していざ正倉院展へ。
奈良公園を抜けて向かいます。
興福寺の五重の塔。
早朝の空気の中、ものすごい威圧感。思わずカメラを向けたくなる迫力の建造物です。 -
正倉院展は朝一番でいくのがお勧めです。あと事前にチケットを購入しておくこと!
国立博物館の当日チケット売り場もそこそこ並んでいるので、事前に駅やコンビニで購入しておけば入場の列にそのままならぶことができます。これは数年前に泊まった宿の仲居さんに教えてもらったテクです。
開場まで待ちますが、開場したらすぐに入れるのとねらった展示物に急げばそれほど激込みになる前に見ることができます。 -
今年の正倉院展の見どころは、大河ドラマ「江」でも取り上げられていた「蘭奢侍(らんじゃたい)」と呼ばれる名香をはじめとする香に関する宝物や、随所に水晶や瑠璃がちりばめられた外装と刀そのものも美しい「金銀鈿荘唐大刀」などです。
毎回展示物を見て思うこと・・・もちろん最高権力者の天皇の宝物だから豪華で贅沢なのは当たり前かもしれませんが、身の回りのものをこれだけ繊細に美しく整えて生活することを愛する日本人として生まれていることの感謝と、私自身も日常の中に”美”を意識して暮らしたいと思います。 -
11時には見終わって、少し早いですがランチタイム。
数年前に国立博物館の道を挟んで反対側にできた東大寺門前夢風ひろばの『ゐざさ』へ。
9品の巻きものと白味噌のお味噌汁。
酢飯は甘めでそれほど酢がきつくないです。柿の葉寿司の具はさばでしたがさば自体がしっかりしめてあっておいしかったです。 -
2階の席からはちょうど正面に東大寺の南大門、大仏殿の屋根と山の色づきはじめた紅葉が見えてきれいでした。ランチも混みあう前でゆっくりいただくことができました。
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ランチの後は東大寺へ。
奈良の定番です。
早速鹿のお出迎え。観光客、修学旅行生、遠足の子供たちでいつも混みあっています。 -
東大寺にくるといつもこの南大門の大きさに圧倒されます。
よく作ったなー。 -
阿。
-
吽。
よく写真がとれた。。 -
今回東大寺を訪れたのは今年開館したばかりの「東大寺ミュージアム」にくるためです。
昨年、東京で開催された東大寺展と展示物はかぶるものがあり、思ったより出品数も少なくちょっと拍子抜けでした。
でも不空絹索観音はその大きさを感じられました。不空絹索観音はまだみたことのない宝冠をいつかはみてみたいです。
日光・月光菩薩はお堂(3月堂)で見たときのほうが神秘的に感じられました。
また、先に見た正倉院展と同じような展示物もあり、東大寺と皇室のつながりを改めて感じました。 -
東大寺の大仏殿の横を過ぎて大仏池の脇をとおり、転害門へと抜ける道は私の奈良で大好きなコースです。
参道の喧騒から抜け出して、ここには思い思いにスケッチをしたり、ビニールシートを広げてのんびりご飯を食べていたり、そして遠くに大仏殿が見えたりしていて、とても気持ちのいい、そして穏やかな気持ちになる場所です。
ここを日常的に散歩したい、そのために奈良に住んでみたい、と思ったりします。 -
転害門は、鎌倉時代に大修理が行われているものの、東大寺のなかで唯一創建当時の姿を残しています。
どっしりとした武骨なつくりが、のどかさとほほえましさを感じさせる門です。 -
奈良公園にもどってくると、フードフェスティバルが行われていました。
ここで鹿サイダー(柿酢風味)をいただいてひと休み。 -
そして、興福寺国宝館へ。
昨年は、1時間待ちで入場を断念しましたが、今回はすぐに入ることができました。
国宝館は、自ら出稼ぎをして立派な家を建てたファンクラブもある阿修羅像をはじめとした八部衆像、十大弟子像をはじめとして、天燈鬼、龍燈鬼、金剛力士像など、まさに圧巻のラインアップでした。
以前にきたときの国宝館は薄暗くてかびくさく、そんな中にいる阿修羅像はかわいそうの一言でしたが、りっぱな展示室のなかでライトアップされていた阿修羅像は、見つめる視線の先にあるものは外に向かっているのではなく逆に内へ内へと自己を確認する、自己を深く掘り下げていくまなざしに感じられ、だからこそそこに真剣さがやどっているように感じられました。 -
興福寺では、中金堂の再建も進んでおり、どのように変わっていくのか、楽しみです。
-
興福寺では秋の特別公開として、今回は三重塔と北円堂が公開されていました。
まずは北円堂へ。
鎌倉時代の慶派の仏師が作成した世親・無著菩薩像、弥勒如来坐像などをみることができます。 -
そして三重塔へ。
この塔は興福寺で最古の建造物だそうです。中には弁才天坐像が安置されています。この弁才天は頭部に鳥居をのせているちょっとかわった小さな像でした。
このあとまた餅飯殿センター街をぶらぶらして甘いものを調達し、いったんホテルにもどってお茶をしました。 -
この日の夜は土曜日ということもあり、いくつかのお店を回ったのですが予約でいっぱいだったりで、JR奈良駅近くの”風酔”に入りました。
このお店も地元の食材メニューに力を入れていて、写真の大和肉鶏のいぶし焼きや、柳生の肉厚椎茸をいただきました。
またお酒も地酒のほかに、奈良の観光地にちなんだカクテルがあってそちらを楽しみました。 -
11月5日(土)最終日♪♪
8:30に猿沢の池のほとりのよしだや旅館を出発して今日は近鉄をつかって桜井に向かいます。 -
談山神社へ向かう予定だったのですが、バスの時間が合わず、天気予報も午後から雨だったので阿部文殊院・聖林寺をまわるショートコースに変更。
桜井駅で期間限定で行われていた「桜チャリ」(コミュニティサイクル)で自転車を1回200円で借りることができました。
まずは安部文殊院へ。 -
安部文殊院は日本3大文殊院のひとつで、本尊の文殊菩薩は快慶作で獅子に乗った高さ7mもある日本最大の文殊様です。今までにみたことのない姿でしたが、仏像は端正な顔立ちでその大きさから迫力がありました。
本堂の拝観はお抹茶、らくがん、説明つきです。 -
ここは、この地を本拠地にしていた安部氏の氏寺であり、陰陽師として知られる安部晴明の出生の地でもあります。
安部晴明が天文観測をした展望台からは浮御堂が見えます。
境内の5つのお堂をめぐり、数珠をいただきました。 -
境内には飛鳥時代の古墳(文殊院西古墳)もあります。
明らかに人の手で石が整然と積み上げられていて、このお寺(場所)の歴史の長さを感じました。 -
文殊院をでるころ、雨がだんだん本降りになってきました。
せっかくなので聖林寺に向かってみることにしましたが、ここからはずっと登りで雨も強くなってきて苦行のようでした・・・ -
本堂の脇を抜けてこの階段をのぼって向かう先には、このお寺を有名にした国宝の十一面観音立像がいらっしゃいます。
奈良の仏像を語るとよくでてくる日本の仏教美術の評価と保護に力を注いだ明治時代のアメリカ人哲学者フェノロサや和辻哲郎がその美しさを絶賛し、ミロのビーナスとも比較される天平彫刻の傑作です。
拝観して、その立ち姿の美しさは音楽が聞こえてきそうな心が清々しくなるような感じでした。
そして・・・旅の無事と雨がやみますようにと、かなり切実な今すぐなお願いをしてお堂をでると、本当に雨がやんでいました。 -
本堂では秘蔵の曼荼羅の特別展示が行われていました。
江戸時代の星曼荼羅には星座の絵がありました。
無事に雨がやんだ帰り道は下りなのであっという間に桜井駅に到着!
駅前の韓国料理のお店で遅いランチをしました。 -
JR奈良駅にもどってきて近鉄奈良駅に向かう三条通りでお土産の購入。
定番の奈良漬は『朝日屋本家』でうりの奈良漬を、地酒を扱う『もも太朗』では梅の宿の限定品の生ゆず酒を買いました。
近鉄奈良駅を15:30にでる特急で京都に向かうまで、改札横のコーヒーショップで一休み。。定番のすごし方です。 -
京都には新幹線(のぞみ42号17:32発)の1時間前について正解でした!
というのも、帰りの新幹線でのお楽しみの『蓬莱』の豚まんとしゅうまいをゲット!
近鉄奈良駅近くで買った『たなか』の柿の葉寿司と共に夕食です。 -
蓬莱は豚まんがお土産の定番ですが、実はしゅうまいもおいしい!豚まんの餡をそのまま食べる感じでまたサイズも大きめなのでくちいっぱいにおいしさが広がります。
たなかの柿の葉寿司は酢飯にしっかり酢がきいていて具も厚切りで全体的にサイズも大きいように感じて、これまたおいしかった!
今回も充実の奈良小旅行でした。
少しずつ変わってきているところもあるけれど、こののんびりのどかな、そして悠久の時間の流れを感じさせるところは変わってほしくないなと改めて思いました。
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