【百人一首歌枕巡り】 これやこの 蝉丸神社って３つもあるの！？

2011/11/04 - 2011/11/04

京都開催の 「国民文化祭2011」 の
小倉百人一首競技かるた大会に参加するついでに、
ゆかりの地で歌碑巡り。

あっちにもこっちにも蝉丸神社が… (＠_＠;)

〔第10首／蝉丸〕
　　これやこの　行くも帰るも　別れては
　　　知るも知らぬも　逢坂の関

エリア 大津(滋賀)

• 交通手段: JALグループ ANAグループ 私鉄 徒歩

【３つの蝉丸神社】

盲目の琵琶法師として有名で、
芸事の神として崇められてきた蝉丸。

百人一首でも有名な歌が詠まれています。


その歌碑があるということで、
蝉丸神社を参拝しようとしたら…

逢坂の関に庵を結んでいたこともあって、
この辺りには蝉丸の名がつく神社が
３つもあるそうな “\(＠_＠;)／”

【蝉丸神社／分社】

３つとは、
・関蝉丸神社上社
・関蝉丸神社下社
・蝉丸神社（分社）

いずれも徒歩圏内。


まずは１つめの蝉丸神社へ。

【京阪電車・大谷駅】

というわけで、
近江神宮駅から大谷駅へ移動してきました。


駅員さんに蝉丸神社の場所を尋ねると、
「１つはすぐ近くだけど、あとはどこだったか…？」
と地元の人でもあまり知らない様子。

【１つめ：蝉丸神社】


駅を出たら、
ホントにすぐ１つめの蝉丸神社に到着。

【１つめ：蝉丸神社】


蝉丸神社の由緒。

【１つめ：蝉丸神社】

←歌碑

〔第10首〕
　　これやこの　行くも帰るも　別れては
　　　知るも知らぬも　逢坂の関


現代で言うならラップ調。
琵琶の名手ゆえのリズム感でしょうか。

対義語が重なっていて覚えやすいので、
初心者でもわりと早い時期に習得する歌です。

【１つめ：蝉丸神社】

【１つめ：蝉丸神社】


階段を上がっていくと、

【１つめ：蝉丸神社】

【１つめ：蝉丸神社】


燈籠。

【１つめ：蝉丸神社】


本殿わきの小さな祠。

【１つめ：蝉丸神社】


祠の屋根の下をよく見てみると、
けっこうコワイお顔が。

【１つめ：蝉丸神社】


蝉丸神社には、３つとも神楽堂があるのが特徴。

【１つめ：蝉丸神社】


けっこう立派だけど、
神楽の舞いが行われている気配はなし…。

【昼 食】


２つめの神社へ向かう途中、
京都で食べたことがあるうなぎのお店を発見。

ここで昼食を取ることに。

【昼 食】

蝉丸弁当（3750円）や
逢坂山セット（3500円）にも惹かれましたが…

【昼 食】


お店の名物 「きんし丼」 にしました。


食後に、店員さんに逢坂の関の場所を尋ねると、
「出てすぐそこですよ。
　ほんましょうもない場所ですわ」と。


百人一首でも度々出てくる逢坂の関を
しょうもない場所だなんて… “\(＠_＠;)

【逢坂の関】

←すぐそこにあったしょうもない場所 （笑）。

なぜ地元の方が「しょうもない」扱いをしたのかは、
行ってみてすぐわかりました！

古くは和歌に詠まれた逢坂の関も、今や公○ト○レ…。


詳しくは、
「清少納言もビックリ 逢坂の関＆逢坂山のさねかずら」
http://4travel.jp/traveler/korinori/album/10633953/

【２つめ：関蝉丸神社上社】


逢坂の関を出て、
交通量が多い割に歩道が狭い道路を
しばらく歩くと、

【２つめ：関蝉丸神社上社】


あった！


旧称は、関大明神蝉丸宮
（せきだいみょうじんせみまるのみや）です。

【２つめ：関蝉丸神社上社】


歩道は狭いし、車道は往来が激しくて、
正面から撮影できない…。

【２つめ：関蝉丸神社上社】


とりあえず、階段を上って、

【２つめ：関蝉丸神社上社】


振り向くと、あの狭い所を
大型トラックと京阪電車が走行。

【２つめ：関蝉丸神社上社】


１つめ同様、ここにも神楽堂。

【２つめ：関蝉丸神社上社】


お手水。

【２つめ：関蝉丸神社上社】

拝殿。

【２つめ：関蝉丸神社上社】


ここの拝殿にもコワイお顔が。

【２つめ：関蝉丸神社上社】

その昔、
籠を背負っていた頃の様子が描かれています。

【関蝉丸神社／上社（かみしゃ）・下社（しもしゃ）】


２つめの上社を出て、３つめの下社へ向かいます。


けっこう歩きます。

もしかして通り過ぎてしまったかなと心配になり、
途中で水産加工の工場らしき所で尋ねてみたら、
「少し先の踏切の所ですよ」 と親切に教えてくれました。

お仕事中だったのに、どうもありがとうございました！

【３つめ：関蝉丸神社下社】


教えて頂いた通り、踏切の所にありました。


道路と鳥居の間を、電車が走っているんですね。
広島の尾道にも、こんな感じの場所がありました。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


←先ほどの２つより、見所が多そうです。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


線路を渡って、鳥居をくぐると、

【３つめ：関蝉丸神社下社】


１つめ同様、ここにも歌碑。


〔第10首〕
　　これやこの　行くも帰るも　別れては
　　　知るも知らぬも　逢坂の関

【３つめ：関蝉丸神社下社】


そして、やはり神楽堂。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


この神楽堂の片隅に、

【３つめ：関蝉丸神社下社】


←境内の案内として
成立しているんだかいないんだか微妙なメモ。


もうちょっとわかりやすく、お願いたもう…。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


本殿。

【３つめ：関蝉丸神社下社】

【３つめ：関蝉丸神社下社】


ここの本殿は
ぐるっと１周できる造りになっています。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


本殿の奥はうっそうとした山。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


境内はお世辞にも手入れされているとは言えませんが、
←ココだけはやたら手が掛けられていました。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


おキツネさんがいっぱいで
独特な雰囲気…ちょっとコワイ。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


謠曲 「蝉丸」 と関蝉丸神社の由緒。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


人目に付かない場所にひっそりと
重要文化財 「時雨燈籠」 が。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


←詳細はこちら。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


小野小町の塚がなかなか見当たらなくて、
裏山を登りかけた所で見つけたのが…


←コレ！？


ちょっとヒドくないですかー？


ホントに絶世の美女のお墓…？

【３つめ：関蝉丸神社下社】

塚のそばには、小野小町のことを詠んだ歌碑。

塚と歌碑があるくらいだから、
ゆかりの地ではあるんでしょうけど…

小野小町の墓は全国にいくつかあって、
どれが本当かわからないと言われていますが、
ここに眠っていないことだけは確かという気がする。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


少しブキミなこの穴は「関の清水」。

【３つめ：関蝉丸神社下社】


百人一首には含まれていませんが、
境内には、関の清水を詠んだ
紀貫之の歌碑もあります。


「逢坂の　関の清水に　かげ見えて
　　今やひくらむ　望月の駒」　

【３つめ：関蝉丸神社下社】


関の清水の裏側に回ってみると…


百人一首を知っている人には馴染みの
逢坂山のさねかずら！！


〔第25首〕
　名にし負はば　逢坂山の　さねかづら
　　人に知られで　くるよしもがな

【３つめ：関蝉丸神社下社】

初めてさねかずらの実物を見ました。


これについては、
「清少納言もビックリ 逢坂の関＆逢坂山のさねかずら」
http://4travel.jp/traveler/korinori/album/10633953/

【京阪電車・浜大津駅】


道なりに歩いていたら、
いつの間にか浜大津駅に到着。

ふと見ると、

【琵琶湖】


琵琶湖だ〜！


最終の遊覧船がちょうど出てしまった
ところだったので、眺めるだけ…。

【琵琶湖】

初めての滋賀は、
琵琶湖、比叡山延暦寺、ひこにゃん、長浜城などの
メジャー系を完全にスルーして、
「近江神宮」　「蝉丸神社」　「逢坂の関」 のみ！

なんだそれ…と思われるでしょうが、当人は大満足です♪

明日は競技かるたの大会なので、
これから京都へ向かいます。

この旅行記へのコメント （2）

• 旅するうさぎさん 2013/10/03 22:25:31

  蝉丸神社と逢坂の関

  コリノリさん
  
  蝉丸神社と逢坂の関の旅行記、凄く面白かったです！
  
  きんし丼の店員さんに逢坂の関の場所を尋ねたら
  「ほんましょうもない場所ですわ〜」と言われたところとか。
  
  それで行ってみたら、トイレだったところとか（！）
  本当にトイレしかないんですか。普通なら、ちょっとした資料館ぐらいは
  作りそうなものですが(^_^;)　
  それでコリノリさんは、その有難〜いトイレには入ったのですか？
  
  ビックリですね〜。
  
  
  旅するうさぎ

  京妓さん からの返信 2013/10/12 00:22:53

  RE: 蝉丸神社と逢坂の関

  旅するうさぎさん
  
  また旅行記を読んでくださって、ありがとうございます！
  
  逢坂の関、びっくりしました。
  トイレと歌碑しかないので「しょうもない場所」扱いなんでしょうね…笑。
  公衆トイレがあるということは行政が管理している土地だと思うのですが、
  歴史や和歌に理解のない人が管理するとこういう事態になるんだなぁと
  ガッカリです…(＠_＠;)
  
  返信が遅くなってしまってすみませんでした。
  連休に競技かるたの大会があるので参加してきまーす！
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　コリノリ