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 今年中にもう1ヵ所訪ねたい桜の名所があった。それは群馬県藤岡市の冬桜であった。<br /> 私は、再来年の春、出版する「世界の桜」の本の中で、勿論、日本の桜も紹介する。一々、日本の桜の名所を紹介していたら、千頁あっても足りない。そこで、「日本一........,」という肩書きを持つ所を10ヶ所程入れたいと思っている。<br /> その中で、群馬藤岡市の冬桜は「日本一本数が多い冬桜」と「日本一遅い桜祭り」という二つのタイトルを持っている。今年、行かなければ、写真と原稿の締め切りが来年9月である。<br /> 藤岡市の観光協会に問い合わせたら、「12月20頃まで咲いている」、とのことだった。<br /> 12月17日、長岡は大雪だった。朝起きたら、30センチ以上の雪が積もっていた。8時20分の新幹線に乗って、高崎駅で八高線に乗り換え、群馬藤岡駅まではスムースにいったが、桜山の最寄のバス停を通る路線バスは1時間以上待たなければならなかった。<br /> 新潟は大雪でも群馬は青空で冬の日差しが照っていた。しかし、風は頬を突き刺すように冷たかった。「上州の空っ風」をイヤというほど体験した。<br /> 11時40分にようやく桜山の最寄のバス停の鬼石郵便局前に着いた。そこから、桜山の頂上までは7キロ歩かければならない。道路は舗装されていて、観光バスが通れる道幅である。 昔、高校の時、マラソンランナーを試みた私がタクシーを使う筈がない。食料も防寒も完璧である。75歳の老爺はこの世の最後(恐らく)の長距離歩行に挑戦したのである。 途中の景色は真に素晴らしかった。所々に冬桜が咲いていて、柿やみかんや林檎の実が木にぶら下がっていた。群馬藤岡は「みかんは南、林檎は北」という私の固定観念を覆す所であった。<br /> かなりきつい坂道だった。5キロくらい歩いた所で老婦人が畑仕事をしていたので、「もう後、桜山頂上まで歩いて何分くらいですか」と訪ねると、「男の足で40分はかかるな。この先の左側に近道があるから、そこ行けば10分は得するだ」と教えてくくれた。 左側に林道が何本かあったガ近道の標識など立っていない。ここだろうと思って左に折れた林道がいけなかった。300m位歩いたらどんどん下り坂になる。変だと思ったが、それでも歩き続けた。だんだん道も細くなるし、鬱蒼とした雑木林の中に入る。「熊でも出たらどうしよう」なんて不安になった。(後で考えれば現在熊は冬眠中) 、私は引き返してよかったのである。完全に桜山と反対の方向を歩いていたのだった。<br /> 私は近道で得しようとしたら2キロ近く損をしたのである。「急がば廻れ」の日本の諺を実感した。<br /> もう、ヘトヘトに疲れて桜山の頂上に辿りついた時は2時近くだった。<br /> こんなに山奥にこんなに沢山の冬桜が咲いているとは信じられないほど見事であった。「群馬藤岡7千本の冬桜」インターネットの宣伝の通りだった。勿論、桜の名所とすべく冬桜を植樹したのもある。でも、野生の冬桜も沢山咲いていた。<br /> 群馬藤岡の桜山の桜は春にも咲くのだそうだ。10月に紅葉して葉を落とすと、急ぎ早に蕾をつけて11月下旬から冬桜として再登場するのである。<br />「嗚呼、オレも枯れ果てて、もう一度、花をさかせるぞォー」なんて、大いなる勇気をもらった。<br /> 桜山公園には立派な日本庭園もあった。そこには冬桜が一幅の絵のように咲いていた。毎年、12月1日に冬桜の桜祭りを開催するのだそうだ。<br /> 3時には山を下りなければならない。4時50分に鬼石郵便局前にバスが通るのである。 土産屋で、鬼石名物の胡桃煎餅を買って、ご主人からタクシーの電話番号を聞かせてもらった。途中、歩けなくなったら、携帯電話でタクシー<br />を呼ぶためだった。(なんてガメツイ奴)<br /> 「この道は大沢口に出るから、そう言わないとドライバーは分らない。道は何本もあるからな」と親切に教えて下さった。<br /> 私は、結局、タクシーを呼ばずに鬼石郵便局前に4時40分に着いた。もう、辺りは夕闇が迫っていた。<br /> 家に着いたのが午後8時半過ぎだった。食事して風呂に入って棒のようになってバク睡した。翌朝、棒はそのままだった。もう、足が痛くて歩けなかったのである。私は12月17日、駅から家までの往復歩行を入れると 合計18キロくらい歩いたことになる。<br /> もう、こんな無茶はしない。でも、よく頑張ったと、「自分で自分を褒めてやりたい」と言った有名なマラソンランナーの心境である。<br /> 

群馬藤岡の冬桜

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2011/12/17 - 2011/12/17

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ゆらのと

ゆらのとさん

 今年中にもう1ヵ所訪ねたい桜の名所があった。それは群馬県藤岡市の冬桜であった。
 私は、再来年の春、出版する「世界の桜」の本の中で、勿論、日本の桜も紹介する。一々、日本の桜の名所を紹介していたら、千頁あっても足りない。そこで、「日本一........,」という肩書きを持つ所を10ヶ所程入れたいと思っている。
 その中で、群馬藤岡市の冬桜は「日本一本数が多い冬桜」と「日本一遅い桜祭り」という二つのタイトルを持っている。今年、行かなければ、写真と原稿の締め切りが来年9月である。
 藤岡市の観光協会に問い合わせたら、「12月20頃まで咲いている」、とのことだった。
 12月17日、長岡は大雪だった。朝起きたら、30センチ以上の雪が積もっていた。8時20分の新幹線に乗って、高崎駅で八高線に乗り換え、群馬藤岡駅まではスムースにいったが、桜山の最寄のバス停を通る路線バスは1時間以上待たなければならなかった。
 新潟は大雪でも群馬は青空で冬の日差しが照っていた。しかし、風は頬を突き刺すように冷たかった。「上州の空っ風」をイヤというほど体験した。
 11時40分にようやく桜山の最寄のバス停の鬼石郵便局前に着いた。そこから、桜山の頂上までは7キロ歩かければならない。道路は舗装されていて、観光バスが通れる道幅である。 昔、高校の時、マラソンランナーを試みた私がタクシーを使う筈がない。食料も防寒も完璧である。75歳の老爺はこの世の最後(恐らく)の長距離歩行に挑戦したのである。 途中の景色は真に素晴らしかった。所々に冬桜が咲いていて、柿やみかんや林檎の実が木にぶら下がっていた。群馬藤岡は「みかんは南、林檎は北」という私の固定観念を覆す所であった。
 かなりきつい坂道だった。5キロくらい歩いた所で老婦人が畑仕事をしていたので、「もう後、桜山頂上まで歩いて何分くらいですか」と訪ねると、「男の足で40分はかかるな。この先の左側に近道があるから、そこ行けば10分は得するだ」と教えてくくれた。 左側に林道が何本かあったガ近道の標識など立っていない。ここだろうと思って左に折れた林道がいけなかった。300m位歩いたらどんどん下り坂になる。変だと思ったが、それでも歩き続けた。だんだん道も細くなるし、鬱蒼とした雑木林の中に入る。「熊でも出たらどうしよう」なんて不安になった。(後で考えれば現在熊は冬眠中) 、私は引き返してよかったのである。完全に桜山と反対の方向を歩いていたのだった。
 私は近道で得しようとしたら2キロ近く損をしたのである。「急がば廻れ」の日本の諺を実感した。
 もう、ヘトヘトに疲れて桜山の頂上に辿りついた時は2時近くだった。
 こんなに山奥にこんなに沢山の冬桜が咲いているとは信じられないほど見事であった。「群馬藤岡7千本の冬桜」インターネットの宣伝の通りだった。勿論、桜の名所とすべく冬桜を植樹したのもある。でも、野生の冬桜も沢山咲いていた。
 群馬藤岡の桜山の桜は春にも咲くのだそうだ。10月に紅葉して葉を落とすと、急ぎ早に蕾をつけて11月下旬から冬桜として再登場するのである。
「嗚呼、オレも枯れ果てて、もう一度、花をさかせるぞォー」なんて、大いなる勇気をもらった。
 桜山公園には立派な日本庭園もあった。そこには冬桜が一幅の絵のように咲いていた。毎年、12月1日に冬桜の桜祭りを開催するのだそうだ。
 3時には山を下りなければならない。4時50分に鬼石郵便局前にバスが通るのである。 土産屋で、鬼石名物の胡桃煎餅を買って、ご主人からタクシーの電話番号を聞かせてもらった。途中、歩けなくなったら、携帯電話でタクシー
を呼ぶためだった。(なんてガメツイ奴)
 「この道は大沢口に出るから、そう言わないとドライバーは分らない。道は何本もあるからな」と親切に教えて下さった。
 私は、結局、タクシーを呼ばずに鬼石郵便局前に4時40分に着いた。もう、辺りは夕闇が迫っていた。
 家に着いたのが午後8時半過ぎだった。食事して風呂に入って棒のようになってバク睡した。翌朝、棒はそのままだった。もう、足が痛くて歩けなかったのである。私は12月17日、駅から家までの往復歩行を入れると 合計18キロくらい歩いたことになる。
 もう、こんな無茶はしない。でも、よく頑張ったと、「自分で自分を褒めてやりたい」と言った有名なマラソンランナーの心境である。
 

同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
新幹線 JRローカル 徒歩
  • 向こうに見える三角の山が桜山公園。群馬藤岡はみかんも獲れる

    向こうに見える三角の山が桜山公園。群馬藤岡はみかんも獲れる

  • 山の斜面は冬桜でいっぱい。

    山の斜面は冬桜でいっぱい。

  • 桜山の冬桜。春になると再び花ガ咲く。

    桜山の冬桜。春になると再び花ガ咲く。

  • 頂上の日本庭園の冬桜

    頂上の日本庭園の冬桜

  • 元気そうに見えるが足はくたくた。

    元気そうに見えるが足はくたくた。

  • 桜の枯葉と冬桜

    桜の枯葉と冬桜

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