韓国ソウル弾丸旅行（９）水原の「華城行宮」。

2011/11/27 - 2011/11/30

隣国に住んでいてもお隣韓国の歴史については殆ど知らない。むしろその先の中国の歴史の方が詳しいかも知れない。学校でも韓国の歴史と言ったら古代史や朝鮮の役、日韓併合位を教わる程度で、大した授業も行われていない。自分の韓国に対する歴史、地誌と言ったら司馬遼太郎の街道をゆく、韓国・対馬編、程度の知識しかない。それも随分以前に読んだ本だから、記憶も随分とあいまいになっている。

この水原に李朝時代の行宮があるとは、ここへ来て初めて知った。大体この水原という町自体、地名としては知ってはいたが、この町に一体何があるかとかは、実際にここへ来るまでは全く知らなかった。来てみて分かったのは、この行宮は今から２００年ほどの前の李朝時代、第２２代の正祖大王が父王の霊を祀るためこの地の崋山に御陵を移設したが（隆陵）、その参拝の為の
宿泊施設として造営され、２年９か月、３７万人もの労力をかけて造られた華城城郭は、西洋様式としては東洋初のものと言われている（案内パンフ参照）。

１５００ウオン払って中に入るが日本人観光客が多い。大半の、と言っても良い位の日本人だ。建物も日本のと似たところがあり、あちこちから飛び交っている日本語を聞くと、何か、日本の観光施設、文化施設の中を歩いているような感じもする。建物全体が新しく、最近になって再築されたと思われるが、それもその筈、２００年前の構築物は幾多の戦乱や、日本統治時代に打ち壊されて、戦後になってから当時の図面を基に再築されたのだが、その結果１９９７年にはこの城郭全体が晴れてユネスコの世界文化遺産に登録された、とのことである。

韓流なのかユングムなのか、園内の日本人は圧倒的に女性が多いが、こうして韓国も過去の遺産を尊び、再築し、世界に誇るような姿勢を示しているのだから、もう一度漢字文化圏に戻ってきてもらいたい。今の韓国で殆ど漢字を見る機会が無くなったが、韓国人が自国の歴史を正しく理解し、認識するためにも漢字を知ることは必須の条件であろう。煌びやかな王朝の朝廷絵巻をみていて、そう思った。

エリア 水原(韓国)

• 旅行の満足度: 4.0

さて、これから行宮に入って行く。

前方に第２の門が見える。

園内にいるのは日本人観光客が圧倒的に多い。

李朝風の装束をした衛視に出迎えられる。

韓国人は元々背が高いが、特に美男子を取り揃えているようだ。

正面正殿は正祖王が離宮として使用した様式がそのまま再築されている。

煌びやかな王朝絵巻のようだ。

何か平安時代の王朝絵巻を見ているような感じだった。

これだけの立派な離宮を作った正祖王は鋭君であったに違いない。

規模の違いはあるが、色合い、風合いは再築された沖縄の琉球城とどことなく似ていた。