サンフランシスコで立ち往生-その2

2007/10/29 - 2007/10/29

さて帰国便の乗り継ぎ空港で乗り遅れちゃった場合、航空券の扱いはどうなってしまうのでしょうか？

この旅行は私達夫婦の結婚30周年旅行。
今までチマチマ貯めたマイルを使ってアップグレードした旅でした。
でも明日の便のCクラスは満席。
E席の空席から選ぶしかありません。

マイルは無料で元の口座に戻しますね。

カスタマーサービスの女性職員が手続きをしてくれました。
私達の勝手な理由で乗り遅れたのなら20ドルのチャージがかかるんだそうです。

それでも収まらない涙顔の相方。

気の毒に思ってくれたのでしょう。
明日の便の空席待ちリストに入れてくださいました。

エリア サンフランシスコ(アメリカ)

• 旅行の満足度: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 高速・路線バス
• 航空会社: ユナイテッド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

　子供達が英語をしゃべれるようになってから、私達夫婦はアメリカで公衆電話をかけることは無くなっていました。

でも結婚30周年記念旅行。
今回の旅行には便利な息子は同行していません。

何はともあれ宿の確保をせねばなりません。
エアラインから貰った紙切れのフリィーダイヤルに電話。

たどたどしい英語にオペレーターさんが辛抱強く付き合ってくださって、一泊７９ドルの宿を決めました。

もちろんサンフランシスコ市内のホテルに行けば、それなりに市内観光も楽しめたのでしょうけど、とってもそんな気分になれません。
お願いしたのはSFOの国際線ターミナルから送迎バスに乗って１０分程のビジネスホテルでした。

　しかし周囲には何もありません。
出発の際預けた荷物はそのまま空港保管です。

相方のお化粧道具はその中。
３０年も連れ添った相方です。
今更すっぴんにはもう驚かなくなっていますが、替えの下着も靴下もありません。
文字通り着の身着のまま。
何よりも歯ブラシが無いのは本当に困ります。

チェックインの時

近くにコンビニありませんか？　
歯ブラシ買いたいんです

って言ったら、
さすが空港直近のビジネスホテルです。　

そういうお客も多いんでしょうか。
サービスの歯ブラシが用意されています。　

フロントで頂いたのは歯ブラシだけではありません。　
電子レンジで軽くチンしたチョククッキー。　
ほのかに甘い香り。　
暖かさが袋から伝わります。　

ああ　もう夕方です。　
振り返ってみれば今朝出発前にビール一缶呑んで空港でマフィン一個を二人で分けて食べただけです。　
部屋でコーヒー沸かしてチョコクッキーを無言でむさぼるように食べます。　

ようやく長い長い一日が終わろうとしています。　

　暖かいチョコクッキーとコーヒーでようやく一息つきました。
着替えが無いのは嫌だけどシャワーを浴びてサッパリします。

幸か不幸か日本は翌日の朝です。
あちこち電話して、問題を先送りにします。
後は寝て明日の便に乗るだけです。


おなかすいたね　

続いていた緊張が緩んで、さっきのチョコクッキーに刺激されたのでしょうか。　
少しだけ食欲が沸いてきました。　

一泊ぶん臨時の出費だし、外に食べに行こうにも周りに何もない場所です。　期待もせずホテルのレストランで軽く食べましょう。　

フロント横のロビーでは、どこかのエアラインのクルーがパッピーアワーのビールを楽しんでいます。

　ホテルのレストランはその奥です。　
期待もせず促されるように席に着きます。　

まあビールぐらい呑もうか。　

疲れきって空腹の胃に冷たいビールが心地よく流れ込みます。ビジネスホテルの食堂にしては重厚な造りのレストラン。サーブしてくれるウェイターも物静かです。　

低く流れるスタンダードジャズ。
宿泊のお客さんだけじゃあなく、わざわざここに食べに来ているお客さんも多いようです。　

疲れて空腹に呑んだビールの酔いとレストランの心地良い雰囲気が長かった一日を癒してくれます。　

アペタイザーにクラブケイキ。　
蟹肉のハンバーグです。　
大きな蟹肉ハンバーグの乗ったお皿が二つ　

あら？　
一人前しか頼まなかったのになあ

と不安になったら、半分づつに盛り分けてサーブしてくださったそうです。

　クラブケイキ（蟹肉ハンバーグ）のむっちりした食感を楽しんで、いよいよメインディッシュです。　

相方の注文は＜魚介類の盛り合わせのスチーム＞　
私は＜とろサーモンのオレンジソースソテー＞　

ねえワイン頼もうか　
一日じゅうエアラインに玩ばれたばかりでなく、余分な出費を強いられて散々な目にあっているんです。今宵の食事くらい楽しみましょう。華やかさはありませんが濃い目の白ワインでした。

新鮮な素材を使って美味しく仕立てた料理。　
旨いワイン。　
落ち着いた店内に低く流れるスタンダードなジャズナンバー。　


ああ　
もしかしたら　
私達は今日ここに来る運命だったのかもしれない。　
心もおなかも目一杯満足させていただきました。　

サンフランシスコに次に来るとしたら間違いなくここに泊まるでしょう。　
ここのレストランで食べるでしょう。　

お代はビール小瓶二本　白ワイン一本　蟹肉ハンバーグ一皿　魚介類のスチームとサーモンのグリルで税金とチップ込みで＄１１５ドル。　


どん詰まりの日の最高の夕食でした。

この旅行記へのコメント （2）

• たっくんQさん 2011/07/04 12:53:49

  大変な目に遭いましたね

  コゲメシ製作所さんはじめましてたっくんQと申します。
  この一連の旅行記にはすごく親近感が湧きます。
  私達夫婦はアメリカ方面の旅行はデルタ航空を使います。
  何かあるたび、合言葉は？「デルタですから…」(ToT)
  とにかく会社側の非を認めませんからね。
  コゲメシ製作所さんのケースに似ているパターンもありました。
  インチョン行きが待ってたのはちょっと…ですが、デルタなら
  インチョン行きも待ってませんよ〜(笑）
  最後に素敵なホテルと料理そして支配人さんに会えて
  本当に良かったですね。
  私達は次にできる可能な限りの対策を実行したら、
  嫌なことは忘れちゃうことにしてます。(経験値がUPしてから）
  そして、追加された時間を目いっぱい楽しめ！
  またトラブルの経験値増えた、次回に生きるぞ〜って、
  そんな次回欲しくないですが…、
  まぁ結構な頻度で再びやってくる〜ものですから(笑）
  ご夫妻でまた素敵な旅をお続けください。
  そして、暖かい癒されるの旅行記を書いてUPしてください。
  楽しみにしています。
  By　たっくんQ

  コゲメシ☆徘徊録さん からの返信 2011/07/06 21:57:30

  RE: 大変な目に遭いましたね

  たっくんQさん
  はじめまして
  
  大変な思いもしましたけど、偶然の出会いで
  より思い出深い旅行になりました。
  元支配人ご夫婦とは今でもお付き合いさせて頂いております。
  
  良い人達に巡り合えました。