佐原の古民家フレンチ『夢時庵』で美味ランチ、そして景観の復興を願って…

2011/05/14 - 2011/05/14

家族の誕生日を祝うランチのお店を探していたら、佐原に評判の良い古民家フレンチを見つけました。

アヤメも咲き始めたので水生植物園に寄り、小江戸・佐原の街並みも楽しもうと少し早めに家を出発。

まず水生植物園を訪れたのですが、震災の影響でまだ閉園中（再開は5/28からのようです）。

仕方がないので、佐原に車を止め散策を開始。
小野川沿いを中心に、江戸〜明治にかけて建てられた伝統ある街並みが続きます。
ただ、所々が震災の影響で被害を受けていました。

お昼は、今日の一番の目的である『夢時庵』で、とっても美味しいフレンチに大満足。

午後からは酒蔵の見学などもして、香取神宮も訪れ、最後は道の駅で沢山野菜を購入しました。

エリア 香取・佐原(千葉)

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車

伊能忠敬記念館の駐車場（駐車料金は無料です）に車を止め、散策を開始します。

17年の歳月をかけ大日本沿海輿地全図を完成させた、その脳はまさに異能だったんでしょうね。

小野川にかかる樋橋、通称ジャージャー橋と呼ばれています。

とても雰囲気のある街並みです。

小野川の観光遊覧船は、ここから出発します。

30分で1,200円だそうですが、今回は乗船しませんでした。

10時半になり、水が樋橋から流れ出しました。

9時から17時までの間、30分おきに落水が見られます。

「日本の音風景100選」にも選ばれているこの風景、早速見る事ができ感激です。

植田屋荒物店。

植田屋荒物店は、屋根の瓦が崩れ修理中でした。

私たちが、液状化で被害が大きかった町からやってきたのを告げると、店の前に立っていたご主人が自分の家の方が被害を受けて大変なのに「お宅は大丈夫でしたか？」と心配していただきました。

店の奥に入っていくと蔵があり、ここにも商品を陳列しています。

懐かしい！竹で出来た水鉄砲や笛。

ヨーグルトなどを食べるのに、木のスプーンが欲しかったのですが、お店の方に勧められて竹製のスプーンを購入しました。

三菱館は震災の影響で閉館中。

川崎銀行佐原支店として、本店（日本橋）と同時に明治13年開業、後に三菱銀行と合併し三菱銀行佐原支店に。

レンガ造りの洋館は、佐原の町の中では異彩を放っています。

素顔屋と書いて「すっぴんや」。

すっぴんで外を歩くと、誰だか分からなくなる方もいるのでは？

佐原町並み交流館に入ると、義援金ボックスが置いてありました。

大きなお金だけしか持ち合わせがなかったので、ちょっとだけ小銭を入れさせていただきました。

あとは、この町で色々買い物をしますからね。

こちらに展示されていたミニチュアは、本物そっくりです。

佐原は7月と10月、年に2回も祭りが開催されます。

こちらの山車会館には祭りで使われる、山車が展示されているそうです。

入場はしませんでしたが、山車はきっと味わいがあるんでしょうね（ダシが効いている？）

なかなか趣のある看板です。

中村屋乾物店、屋根は少し崩れていますが、営業はしています。

歴史を感じさせる造りとともに、「勝男節」という字が印象的です。

千葉県の有形文化財になっている中村屋商店は、明治7年創業だそうです。

水生植物園でアヤメを見たかったのですが、震災により閉園中。

街中でも咲いていたので、少し咲いていたのでアップで。

お祭りのメインである山車が、こんなところにも。

爽やかな気候で歩いていると、とても気持ちがいいです。

街の景観に合わせ、消火栓もこんな形をしています。

思わず手を合わせて、拝んでから渡りたくなる橋です。

「ここに座った人は『ワン』コイン置いていって下さいね〜」

震災の影響で観光客の姿は、かなり少なめです。

船に乗ってる方を、この日初めて見ました。

この牛乳瓶入れ、懐かしい〜。

なかなかお洒落なマンホールです。

本物の旅館なんですね。

建物とは、とってもアンバランスな「クリーニング」の文字です。

予約していた時間になったので、本日ランチをいただく「夢時庵（むーじぁん）」にやってきました。

古民家のフレンチで、なかなか味わいのある雰囲気です。

お店の対岸は、震災で崩れてしまっています。

予約を取っていたので、2階の席に通されました。

部屋もいい感じです。

コーラとかジュースが瓶で出てくるとガッカリしますが、このピンクレモネードはフランス製でちょっとお洒落。

本日は「マダムのおすすめコース」（2,950円）をいただます。

まずは、7種盛りオードブルから。

サラダの下にマグロ・タコのカルパッチョ、生ハムメロン、鴨肉、ホッキ貝など色々な物が隠れていて、「あっ、こんなのもあった」とちょっとした驚きもあり、色々な味が楽しめて、もうこれだけでも満足です。

2品目は、スープかリゾットを選択。

私が選んだのは、さつまいものスープ。

何となく何かの味に似てる？そうそう、スイートポテトだ、程よい甘さのスープです。

白身魚は表面がさっと焼けて、カリッフワッとした食感で、あさりベースのソースと良く合います。

肉は3種類からのチョイスになりますが、こちらは国産牛サーロインのグリル。

ほど良い焼き加減で、肉質も柔らかく、粗塩とワサビが牛肉の美味しさを引き出していて、すごく美味しい一品でした。

デザートは、抹茶のシフォンケーキのイチゴ添えですが、ぐるなびを見て予約の時「誕生日なんですけど」と伝えておいたので、一皿だけ飴細工とメッセージ入りの綺麗な装飾にしてくれ、ロウソクも立ててくれました。

また、このデザートの前に、フルーツの入った小さなジュレも出てきてました。

自家製パンとコーヒーか紅茶は、お替わり自由。

とっても美味しくて雰囲気も良く、料理も数多く、2,950円というコースの値段は「本当にこの値段でいいの？」と思えるような、かなりのお得感がありました。

美味しいランチを堪能した後は、再び町中を散策します。

江戸時代の1800年創業、醤油醸造の老舗の正上で売っていた「食べるしょうゆ」。

食べるラー油が大ヒットとなってから、「食べる…」って多くの品が出てきてますよね。

さすがに「食べる灯油」っていうのは危ないので出ないでしょうが…？

保冷袋（200円）に入れると、かなりお洒落になります。

町の中には、瓦がかなり落ちてしまっている家もあります。

馬場本店の敷地の中は、見学が出来るので少し入ってみました。

創業は江戸時代、300年以上に亘り日本酒や味醂の製造を行っています。

いつの看板でしょうか？金45銭という文字も。

明治31年にイギリスから輸入したレンガで作られた煙突。

今回の震災の影響もなく健在です。

この電話の番号プレート、ちっちゃい頃、田舎で見た覚えがあります。

次にやってきたのは東薫酒造、創業は1825年。

「お父さんお預かりします」、ん…？大人の保育園かな？

土日祝日は30分おきに酒蔵の見物が出来、お店の方が説明しながら案内をしてくれます。

ここは2階で、お酒が入っているタンクの上の部分です。

このタンクにお酒が眠っています。

内部はホーローになっているそうです。

「9108」という数字は、容量が9108リットルというのを表しているそうです。

日本酒の造り酒屋の軒先に吊るされる「杉玉」。

これって蜂の巣かな？と思ってたらちがうんですね。

杉玉は杉の葉を集めてボール状にしたもので、緑の杉玉を吊るす事で「新酒が出来た」事を知らせる役割があるそうです。

当初は青々としていますが、日が経つにつれ茶色に変わっていくそうです。

酒蔵の見物が終わると、製造しているお酒が並べられ試飲が出来ます。

吟醸という言葉は良く聞くけれど、日本酒は殆ど飲まない私は、その意味を初めて知りました。

阪神から大リーグに行って、最後は日本ハムで活躍した野球選手ですよね…って、それは新庄…。

米の外側を削って精米歩合が60％以下が吟醸、大吟醸は50％以下という基準があるんですね。

お店自慢の「叶」は、10人の口に合うという大吟醸、一升瓶が1万円以上するので、こちらの試飲は300円。

他のお酒は無料で試飲できますが、どぶろくは18？ん？それは三六（サブロク）か〜…。
こちらの試飲は100円。

どぶろくというと相当アルコール度数が高い、ドロッとしたお酒という印象を持ってましたが、アルコール度数は6度で、ヨーグルトのような味がすると勧められ家族が試飲。

家内・娘とも意外な美味しさにビックリし、1本購入しました。

私は運転があるので、後日家で飲みましたが、口当たりが良く、乳酸菌系の甘い味わいで飲みやすく、私もその美味しさに驚きました。

千葉県でも被災の大きかった我が街で1週間前、香取市や旭市の野菜を売るイベントっをやってましたが、その時、東薫酒造も出品してたそうです。

このどぶろくは、また買いたいので是非もう一度来て欲しいです。

酒蔵見学も終わり、もう少し歩いてみましょう。

この床屋さんいいですね〜、チョンマゲにしたお客さんが出てきそう。

おじいちゃんは、何の夢を見てるのかな？

「佐原イ」という住所表示です。

住所に「イ」と付くのは初めて見ました。

和菓子を売る「ほていや」。

かりんとうのようなお饅頭「かりかりまん」、試食して美味しかったので、これも購入。

時代劇に出てきそうな徳利です。

徳利同士がお互いに「あなたって、私と形がトックリ（そっくり）だね」なんて言ってるかも？

時間もまだ十分あるので香取神宮にやってきました。

駐車場は神宮の前にあって無料です。

震災で倒れてしまった灯篭もたくさん見かけます。

どんどん参道を進むと森の香りがして、穏やかな気持ちになります。

ところどころに、いい感じの苔が生えています。

本殿は、黒を基調にした重厚感がある造りになっています。

こちらの灯篭は崩れておらず、趣があります。

「灯篭を撮ろう」コミュに載せたい一枚です。

道の駅「水の郷さわら」にやってきました。

店内には地元で採れた野菜が、色々置いてあります。

香取市は一時、一部の野菜の出荷が停止し、風評被害もあり農家の方々の苦労は大変だった思います。

最近お気に入りの「アイスプラント」もあったので購入しました。

何となくプチプチとした食感があっていいんですよね、サラダの食材の一部として食べています。

「醤油サイダー」なるものも売っていて、数量限定と書いてありましたが何本も置いてありました。

興味はあったのですが、飲み切れなさそうなので試すのは止めました。

安くて美味しい野菜をたくさん買わせていただきました。（多すぎて全てを撮りきれませんでした）

香取市の生産者の方、これからも美味しい野菜を頑張って作って下さい。

そして佐原の皆さん、趣のある古い町並みが早く完全に復興するのを願っています。

ご訪問ありがとうございました。

この旅行記へのコメント （6）

• たらよろさん 2011/06/06 23:01:53

  今度、歩いてみたい

  こんばんは(^-^)/のりアロハ様。
  
  佐原の街並み、すごく素敵ですね。
  私は関西圏に住んでいて、無知なこともあり、
  佐原の街並みがこんなに趣のあるものだとは知りませんでした。
  川沿いに柳。。。いいですね！
  船もいい感じで目の保養（笑）
  
  でも、震災の跡形が痛々しい。。。
  
  でも、こんな素敵な街並に訪れたいものです。
  
  
  たらよろ

  のりアロハさん からの返信 2011/06/07 21:52:43

  RE: 今度、歩いてみたい

  たろよろさん、こんばんは。
  
  書き込み＆投票ありがとうございます。
  
  > 佐原の街並み、すごく素敵ですね。
  > 私は関西圏に住んでいて、無知なこともあり、
  > 佐原の街並みがこんなに趣のあるものだとは知りませんでした。
  
  佐原は、西の方で言うと倉敷に近いイメージのようです（倉敷には行った事ありませんが…）
  私は長年、関東に住んでますが、佐原も訪れるのは初めてだし、こんなに味わいのある佇まいの街並みがあるとは知りませんでした。
  
  > 川沿いに柳。。。いいですね！
  
  夜だと「柳の下から…」で、ちょっと怖いかもしれませんが…（笑）
  
  > でも、こんな素敵な街並に訪れたいものです。
  
  後で分かったんですが、佐原は街中が博物館になっているんですよ。
  私も、またゆっくり訪れたいと思っています。

• ヤッシーさん 2011/05/29 10:10:34

  いずれがアヤメかカキツバタ

  のりアロハさん　こんにちは
  
  表紙の写真見て倉敷かと（倉敷には遠くのほうに緑ありませんが）
  
  ＧＷに東北に行くとき我孫子など通ったのですが、震災の影響が大きかったです。
  千葉県の災害状況はほとんどニュースにならないのでびっくりしました。
  佐原も同様川沿いで液状化になりやすかったのでしょうかね。
  私の実家は埋立地で海（東京湾）まですぐそばですがなぜか問題なし。
  少し離れると液状化のダメージたくさんありましたけど。
  
  水生植物園残念でした。
  少し前にアヤメ、カキツバタ、ハナショウブの違いをＴＶでみました。
  といいつつもう忘れてしまいましたが。
  なので調べてみると
  アヤメ・・・外花被片に網目模様がある、乾いた所に育つ
  カキツバタ・・・外花被片に網目模様なし、外花被片に白い斑紋がある、水中や湿った所に育つ
  ハナショウブ・・・外花被片に網目模様なし、外花被片に黄色い斑紋がある、湿ったところに育つ
  まあすぐに忘れてしまうでしょう・・・
  
  お食事オシャレですね。
  私はまず行かないような場所です（笑）
  
  香取神宮は小学校の遠足でいきましたが全く記憶がないです。
  
  醤油サイダーは飲んで欲しかったなぁ。
  
  灯篭を撮ろうコミュニティーじゃないですが、
  何かコミュ作りたいと思って考えています。
  その中にご当地サイダーも。ご当地バーガーもいいかな。
  本当はご当地ソフトがいいのですが全く書き込みのないコミュあるんですよね。
  管理人変更ってできないものか？
  
  ヤッシー
  

  のりアロハさん からの返信 2011/05/30 22:27:25

  RE: いずれがアヤメかカキツバタ

  ヤッシーさん、こんばんは。
  
  ご訪問ありがとうございます。
  
  > 私の実家は埋立地で海（東京湾）まですぐそばですがなぜか問題なし。
  > 少し離れると液状化のダメージたくさんありましたけど。
  
  ご実家が被害に合われなくてなによりでした。
  
  > 水生植物園残念でした。
  > 少し前にアヤメ、カキツバタ、ハナショウブの違いをＴＶでみました。
  > といいつつもう忘れてしまいましたが。
  
  私も昨年箱根に行った時、3者の違いが書いてある看板を見たのですが、確かにすぐに忘れちゃって違いが分かりません。
  
  > 醤油サイダーは飲んで欲しかったなぁ。
  
  今になって思うと、物は試しで飲んでおくべきだったですね。
  ちなみに、他の所に醤油ソフトもありましたよ。
  
  > その中にご当地サイダーも。ご当地バーガーもいいかな。
  
  サイダーはそんなに無さそうですが、バーガーはそこそこありますかね？
  
  私も「昭和の懐かしい物を見つけた」みたいなコミュでも作ってみようかな？とも思ったんですが、管理人って結構大変じゃないかと思い、二の足を踏んでます。
  
  そういえば、今日の4トラポイントのお題は和歌山でしたが、ヤッシーさんの「ロマンチック」な写真が載ってましたね！

• CANさん 2011/05/28 11:21:18

  レトロ〜

  のりアロハさん
  
  おはようございます。ＣＡＮです。
  佐原いいですね〜なんともいえないレトロ感
  あの｢大人の遠足｣にも載っていました！
  6月にはあやめ祭りも開催されるのですね。。
  そしてあのフレンチのお得感是非食してみたいです。
  雰囲気も良いし、あれで2000円台とは・・
  ビールかワインをつけても3000円台であがりますね！
  
  でも、こんなに震災の影響がまだ残っているとは
  思いませんでした。
  お土産もたっぷり！車の良いところですね！

  のりアロハさん からの返信 2011/05/28 21:26:33

  RE: レトロ〜

  ＣＡＮさん、こんばんは。
  
  投票＆書き込みありがとうございます。
  
  > 佐原いいですね〜なんともいえないレトロ感
  > あの｢大人の遠足｣にも載っていました！
  
  「大人の遠足」にも載っていたんですか〜。
  さすが「大人の遠足」いいポイントを押さえてますね！
  
  > 6月にはあやめ祭りも開催されるのですね。
  
  以前、あやめの時期に潮来にはイタコとある？いや、行った事あるんですが、佐原までは来なかったんですよ。
  
  > そしてあのフレンチのお得感是非食してみたいです。
  > 雰囲気も良いし、あれで2000円台とは・・
  > ビールかワインをつけても3000円台であがりますね！
  
  ＣＡＮさん好みのお店でしょ？
  お昼は、もう少し安いメニューもありますが、3000円しないんなら、このコースがお勧めです。
  
  > でも、こんなに震災の影響がまだ残っているとは
  > 思いませんでした。
  
  瓦屋根の家の被害が多く、歴史のある家だけに直すのには時間がかかるんでしょうね。
  
  > お土産もたっぷり！車の良いところですね！
  
  東関道は渋滞も殆どなく、近いんで車でも大丈夫。
  電車だと野菜も買って持ち帰るのは大変ですからね。
  いつかお連れしますよ、きっと日本酒の試飲もしてみたいかな？と思いますので。