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今回の旅で、どうしても来たかった場所がここです。<br />城の名は『シャママニス』。 何かの雑誌で偶然見つけたモノクロ写真の、<br />何もない荒野にぽつんと居座った不思議な廃城に強い印象を受けました。<br />「春のほんのひと時だけ、いちめんの野花に囲まれる」とも書き添えられていました。行くならこの季節、そう思い立って旅行の日程を組み立てました。だから、行かない訳にはいきません。<br /><br />ハマのホテルが催行する『パルミラ・ツアー』 に“シャママニス&quot;の名を見つけたときは小躍りしました。途中で立ち寄るプログラムのようです。<br />でも残念なことに、この日のツアーは不成立となりました。<br />ならば自力で行くしかありません。<br />宿に車の手配を頼み、夕陽の頃に着けるよう時間を指定しました。<br />

幻のシャママニス城/スナップ紀行

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2011/04/07 - 2011/04/07

19位(同エリア59件中)

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極楽人

極楽人さん

今回の旅で、どうしても来たかった場所がここです。
城の名は『シャママニス』。 何かの雑誌で偶然見つけたモノクロ写真の、
何もない荒野にぽつんと居座った不思議な廃城に強い印象を受けました。
「春のほんのひと時だけ、いちめんの野花に囲まれる」とも書き添えられていました。行くならこの季節、そう思い立って旅行の日程を組み立てました。だから、行かない訳にはいきません。

ハマのホテルが催行する『パルミラ・ツアー』 に“シャママニス"の名を見つけたときは小躍りしました。途中で立ち寄るプログラムのようです。
でも残念なことに、この日のツアーは不成立となりました。
ならば自力で行くしかありません。
宿に車の手配を頼み、夕陽の頃に着けるよう時間を指定しました。

同行者
一人旅
一人あたり費用
15万円 - 20万円
交通手段
タクシー
航空会社
アエロフロート・ロシア航空
旅行の手配内容
個別手配
  • 夕方5時、迎えに来た車でハマのホテルを出ました。<br />『アパメア・ツアー』から戻ったすぐ後のことです。<br /><br />まだ陽は高く夕空に変わるには少し間がありましたが、<br />ベドウィンの家族がひと仕事終えて家路を急ぐ、<br />そんな時刻です。<br />

    夕方5時、迎えに来た車でハマのホテルを出ました。
    『アパメア・ツアー』から戻ったすぐ後のことです。

    まだ陽は高く夕空に変わるには少し間がありましたが、
    ベドウィンの家族がひと仕事終えて家路を急ぐ、
    そんな時刻です。

  • 進むにつれて陽はゆっくりと傾き、<br />草原に入った頃には、羊の群れにも長い影が忍び寄っていました。

    進むにつれて陽はゆっくりと傾き、
    草原に入った頃には、羊の群れにも長い影が忍び寄っていました。

  • 脇道に入ったところで、幻のように城が現れました。<br /><br /><br />ハイキングを終えた地元の家族でしょうか、談笑しながら戻って来ます。夕暮れの風景に、少しだけ生活の匂いがしました。

    脇道に入ったところで、幻のように城が現れました。


    ハイキングを終えた地元の家族でしょうか、談笑しながら戻って来ます。夕暮れの風景に、少しだけ生活の匂いがしました。

  • 野道はうねうねと曲がりくねり、<br />ときどき望まない方向に誘ったりもしますが・・・

    野道はうねうねと曲がりくねり、
    ときどき望まない方向に誘ったりもしますが・・・

  • だんだんと目的の場所に近づいているようです。

    だんだんと目的の場所に近づいているようです。

  • ここが城への登り口、一本道です。<br /><br />陽は城の向こう側から光を射しこみ、登り口側は蔭になっていました。<br /><br />最後の訪問者と思われる人影が、こちらに向かってゆっくり歩いてきます。

    ここが城への登り口、一本道です。

    陽は城の向こう側から光を射しこみ、登り口側は蔭になっていました。

    最後の訪問者と思われる人影が、こちらに向かってゆっくり歩いてきます。

  • 運転手さんに待ってくれるようお願いして、中段まで一気に登り始めます。<br /><br />見かけより傾斜がきつく、足元の土は強く踏むと表面が砂のようにボロボロと崩れて滑ります。<br />

    運転手さんに待ってくれるようお願いして、中段まで一気に登り始めます。

    見かけより傾斜がきつく、足元の土は強く踏むと表面が砂のようにボロボロと崩れて滑ります。

  • なんとか登りついて、陽が射す方向へ周ってゆきます。

    なんとか登りついて、陽が射す方向へ周ってゆきます。

  • 頂上の城跡までは高低差で10mほど。<br />外壁はすっかり崩れて、内部は完全な廃墟と思われます。

    頂上の城跡までは高低差で10mほど。
    外壁はすっかり崩れて、内部は完全な廃墟と思われます。

  • 半周しました。<br /><br />城の素性はよく分かりません。<br />Webでも、歴史に触れたものは見つかりませんでした。<br /><br />たぶん、8世紀ごろに地元の名もない武将が築いた居城か砦でしょう。

    半周しました。

    城の素性はよく分かりません。
    Webでも、歴史に触れたものは見つかりませんでした。

    たぶん、8世紀ごろに地元の名もない武将が築いた居城か砦でしょう。

  • 中段の内側は濠が切られて、規模はともかく構造はアレッポ城と似ています。典型的なアラブの城のようです。<br /><br />おそらくはペルシャか十字軍か、侵攻した勢力が進軍の途中で破壊していったものと思われます。<br /><br />現地の人は『シメミース』と&quot;ミ”にアクセントを置いて発音していました。

    中段の内側は濠が切られて、規模はともかく構造はアレッポ城と似ています。典型的なアラブの城のようです。

    おそらくはペルシャか十字軍か、侵攻した勢力が進軍の途中で破壊していったものと思われます。

    現地の人は『シメミース』と"ミ”にアクセントを置いて発音していました。

  • 頂上への登り口がありました。

    頂上への登り口がありました。

  • 傾斜はいっそう急になり、足を掛けただけで崩れてきそうな状態です。<br /><br />内部を覗くのをあきらめて、眼を周囲に向けます。

    傾斜はいっそう急になり、足を掛けただけで崩れてきそうな状態です。

    内部を覗くのをあきらめて、眼を周囲に向けます。

  • 緑の平原がどこまでも続き、ベドウィン家族の住居と思われるテントが点在しています。

    緑の平原がどこまでも続き、ベドウィン家族の住居と思われるテントが点在しています。

  • 畑も、実りの季節を迎えています。

    畑も、実りの季節を迎えています。

  • すぐ隣には、低い丘があって・・・

    すぐ隣には、低い丘があって・・・

  • 眼を凝らすと、草を食む羊がいっぱいいました。

    眼を凝らすと、草を食む羊がいっぱいいました。

  • 丘からこちらを眺めてみたい気もしますが、<br />そこまでの時間はありません。<br /><br />それに、今は逆光です。

    丘からこちらを眺めてみたい気もしますが、
    そこまでの時間はありません。

    それに、今は逆光です。

  • 稜線にも、西陽を浴びた羊たち。

    稜線にも、西陽を浴びた羊たち。

  • すぐ下には、待ってもらっている車が見えました。<br /><br />「何しに行くの?」「どうしてそこがいいの?」と運転手さんに何度も聞かれました。きっと、地元でもマイナーな場所なんでしょう。<br /><br /><br />城の中腹でかれこれ40分、シャママニスを&quot;独り占め&quot;できました。&quot;ツアーのついで”ではとても味わえなかった、贅沢な時間です。

    すぐ下には、待ってもらっている車が見えました。

    「何しに行くの?」「どうしてそこがいいの?」と運転手さんに何度も聞かれました。きっと、地元でもマイナーな場所なんでしょう。


    城の中腹でかれこれ40分、シャママニスを"独り占め"できました。"ツアーのついで”ではとても味わえなかった、贅沢な時間です。

  • 足元を気遣いながらゆっくり下りると、<br />ちょうど陽が城の肩越しに消えるところです。

    足元を気遣いながらゆっくり下りると、
    ちょうど陽が城の肩越しに消えるところです。

  • ポイントを変えて、車を花畑の先に運んでもらいました。<br /><br />菜の花越しの遠景にうっとりします。

    ポイントを変えて、車を花畑の先に運んでもらいました。

    菜の花越しの遠景にうっとりします。

  • カメラの設定を変えたり、構図を変えたり・・・

    カメラの設定を変えたり、構図を変えたり・・・

  • 同じような情景を、何枚も何枚も撮りつづけました。

    同じような情景を、何枚も何枚も撮りつづけました。

  • この数枚は、自分のためのアルバムです。

    この数枚は、自分のためのアルバムです。

  • そのうちの一枚はPCの壁紙にして、今も楽しんでいます。

    そのうちの一枚はPCの壁紙にして、今も楽しんでいます。

  • 掲載はしませんでしたが、<br />城の国道側の側面には「WELLCOME」と大書きされていました。眼を覆いたくなる光景なので&quot;見なかったこと&quot;にしています。<br /><br />夜8時まえ、すっかり満足して宿に戻りました。<br /><br />そのあとは勿論、<br />冷えたビールに直行して一人で乾杯しました。

    掲載はしませんでしたが、
    城の国道側の側面には「WELLCOME」と大書きされていました。眼を覆いたくなる光景なので"見なかったこと"にしています。

    夜8時まえ、すっかり満足して宿に戻りました。

    そのあとは勿論、
    冷えたビールに直行して一人で乾杯しました。

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