1990/07/13 - 1990/07/14
364位(同エリア845件中)
がおちんさん
瀘沽湖の湖畔を歩き、四川省側の左所(現在の瀘沽湖鎮)に着きました。
途中で出会った蒙古族の青年から家に招かれ、その暮らしや習慣を知ることができ、その夜は彼らの歌と踊りを見る機会にも恵まれました。
公安から取調べを受けて追い出される目にも遭いましたが、青年たちの優しい心と友情を感じた、記憶に残る旅となりました。
☆歌と踊りの音声も収録しました。
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1990年7月13日(金)
瀘沽湖の湿地帯(草海)にかかる木の橋を渡り、左所へ向かう。
水草を積んだ猪槽船が横切っていった。 -
のどかな田舎道。
馬が歩きながら、ブブブーっと糞をたれた。 -
道端に咲いていた花。
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途中で蒙古族の青年に出会い、家へ招かれた。
家の中はひんやりと涼しい。
いろりを囲んで座り、火をおこす。
彼らにとって炎は身近な存在だ。 -
初めて経験した「苦茶」。
写真の中央にある小さな土瓶に茶葉と水を入れて火にかけ、沸騰したら小さな杯に注いで飲む。
とても濃くて苦い。こんな飲み方があるのかと驚いた。 -
みんなで茶を楽しむの図。
角にあるのは、明かり用の柱。
村に電気が通っていないため、夜は油で火を点す。 -
蒙古族のH君と母親。
彼が私に声をかけてくれた。 -
「蒙古族の服を着てみないか?」と言われ、私も着替えて記念撮影。
ベルトや帯の位置などを、細かく手直しされた。
どの民族服も、着こなすには技術が必要なのだと納得。 -
続けてA君の家へ招かれた。
彼は美声の持ち主で、大の写真好き(撮られたがり)だ。 -
中庭では子豚が「ブー」。
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「おーい、ここで撮ってくれ!」と、屋根の上でポーズを決めるA君。
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蒙古族の家は広々としており、昼間は自然光が入るようにつくられている。
部屋の隅にいろりがあるのはH君宅と同じだ。 -
2階に上がると仏間があった。
蒙古族は敬虔なチベット仏教徒だ。
今日はお坊さんがやって来て、1時間以上お経を唱えていた。 -
お香を焚く。
「このポーズで撮ってくれ」と、A君のリクエスト。 -
再び、苦茶を飲む。
飲みやすいように、砂糖を入れてくれた。 -
もう一軒、Z君の家にも呼ばれた。
はしご酒ならぬ「はしご茶」だ。 -
さすがに苦茶のはしごはキツイ。
頭がクラクラして目が回りだした。
茶酔いをおこしたようで、気分が悪くなってしまった。 -
今夜はどこかのVIPのために村人たちが踊りを披露するという。
普段なら祭りのときにしか見れないので、「君は運がいい」といわれた。それは願ってもないチャンスだ。夜まで宿で休むことにしよう。
写真は左所にある亭子(あずまや)。 -
左所の瀘沽湖招待所。
ここには電気が来ていた。 -
招待所の建物は民族風だ。
服務員も蒙古族。 -
夕暮れの左所。
夏の瀘沽湖は、日が沈むのが遅い。 -
空が暗くなってから広場へ。
中央に火が点され、蒙古族の踊りが始まった。 -
焚き火の前にずらりと並んだ蒙古族の村人たち。
瀘沽湖の地であるだけに、モソ人やプミ族などと同様のスタイルだ。 -
笛の音に合わせて歌い、踊る。
A君とH君も活躍している。
そのときの録音です。
http://www.voiceblog.jp/gaochin/1374528.html -
焚き火のまわりを踊り続ける。
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ナチュラルな美しさが魅力的な、女性陣。
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日焼けした顔に、黒い手。
観光用ではない、村の農民たちによる力強いパフォーマンスに感動する。
これが本来の祭りの姿だ。 -
H君が踊る。
炎というのは気持ちを高揚させるなー。 -
モソ人やプミ族と同様の民族衣装。
その祖先は、いずれも「羌」であったといわれている。
女性でもがっしりした体格の人が多く、背も高い。 -
最後はラジカセから流れるディスコ音楽(!)に合わせて踊る。
性能が悪く、音が割れてうるさいのはご愛嬌。 -
踊りが終わると、何人もから「写真を撮って欲しい」と頼まれた。
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「楽しんだかい?」とA君。
写真好きな彼は、ここでも「撮ってくれ」とリクエスト。
素晴らしい時間を過ごしたが、宿に帰ると公安がやって来て取調べを受けた。要するに、「左所は未開放だから出て行け」ということだ。公安は地元の者ではなく、VIPに同行していた漢族だった。おそらく成都から来たのだろう。高飛車で嫌な奴だった。パスポートも取り上げられた。
私は地元の人と仲良く交流したいだけなのに、それも許されない。
中国はそういう国だから仕方ないけど・・・悲しい。 -
気落ちした私をなぐさめてくれた、親切な服務員。
友情を記した絵葉書をくれた。 -
公安から「今夜は外に出るな」と言われたので、蒙古族の人たちが私の部屋に入れ替わりやって来ては記念撮影をすることになった。
明朝、追い出されるのは悔しいけど、今夜は楽しい晩となった。
美しい瀘沽湖で泳いだ〜雲南をゆく1990 (11) に続く
http://4travel.jp/travelogue/10561643
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