2011冬 成田からシンガポールへ、SQ637便(A380) 23時間遅れ、初体験の出国無効印

2011/02/21 - 2011/02/22

2011年冬のインド出張、シンガポール経由でインドへ入る予定。成田からシンガポールへの便(SQ637、11:30発予定)が大幅に遅れました。
当初、チェックイン時には５時間遅れ。で、ようやく飛び立ったは良いが、1時間半ほど飛行してから何らかのトラブルが発覚したようで、成田に引き返し。成田には20:30頃ランディング。その後、時間がかかり成田でホテルに入れたのは日付も変わる24時頃。
翌日、再アレンジしてもらったフライトは、10:15発。約23時間遅れでようやくシンガポールに到着できました。

SQ(シンガポール航空)の機材はA380。色々とトラブルがあるようなので慎重になっているのでしょうか？もちろん、安全第一であることが航空会社の使命なのは、重々承知しています。
ドタバタの顛末ドキュメンタリー(?)を報告します。

写真は、成田出国したスタンプの上に重ねて押された、「無効印」です。こういうものがあるのですね。新鮮な驚きでした。

エリア シンガポール(シンガポール)

• 旅行の満足度: 1.0
• ホテル: 3.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 1.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 飛行機
• 航空会社: シンガポール航空

成田のチェックイン時にその悪夢は始まりました。
チェックインカウンター嬢は、「シンガポールへの便SQ637(11:30発予定)は、約５時間遅れです」とサラッと言いました。危なくサラっと流すところでした。
私「え、ちょちょ、ちょっと待って５時間遅れって？」
カウンター嬢「シンガポールで機材不良(A380)が出て、代替機が先ほどようやくシンガポールを発ったところなのです。」
私「って、ことは、(私はシンガポール経由で)インドへ行く予定ですが、それは絶望的ってことですか？」
カ嬢「いえ、今から挽回すれば間に合う可能性も、、、、」
私「いやいや、挽回いうても物理的な限度があるでしょう。ベストでできても、おそらくシンガポールに着けるのは、乗り継ぎ便の予定時刻の２時間後。SQ637からその便に乗り継いでインドに行く人は10人程度でしょうから、そのために乗り継ぎ便が２時間も待つなんて常識では考えられませんよね？」
カ「そう言われますと、そうかもしれません、、、、」
私「とにかく、本日中にインドに入れる代替便を探してください。香港やバンコク経由でも構いませんので」
カ「承知いたしました。全力で調整して連絡いたしますので、ラウンジでお待ちください」
(私のチケットはエコノミークラスですが、スターアライアンスゴールドなのでラウンジには入れてもらえます。)

で、頂いたのが当日に限り有効な\2,500分の飲食券。チェックインのカウンター嬢は、「飲食以外に売店でも利用可能です」と。
なので、飲食はラウンジでいただくとして、売店へ。今後のプライベートな旅行に必要なガイドブックでも買おうかな？空いた時間を有効に使えて一石二鳥だ、と。が、売店ではこのチケット使えませんでした。話し違うやんけ！！

仕方なく、ラウンジへ。
その途中、「そう言えばSQ637の前にシンガポールに飛ぶANAの便があったはず」と気がついた。で、ラウンジでそのANA便への振り替えも含め、再交渉。交渉相手はシンガポール航空になるので、ANAラウンジの内線で繋いでもらって会話します。その依頼後、ラウンジの若いスタッフ(ANA)が「本日のANAの便には空席が、、、」と口を滑らしてしまった。で、隣にいたベテラン風のスタッフがその若いスタッフを目で制して「お客様への正式な回答はシンガポール航空が行いますので、暫くお待ちください」と。

で、シンガポール航空からの回答は、「ANA便含め、振り替えを鋭意検討しましたが、該当便なし」とのこと。おそらく空席があったANA便も、ビジネスクラスなど優先順位の高い人達から、割り当てられたと推察します。まぁ、これは資本主義の原理なので仕方ありません。

で、16:30頃にようやく搭乗開始。
そもそもA380(総二階建て)に予備機があったこと自体が驚き。
機内誌でみてみると、シンガポール航空はA380を11機所有とのこと。
おそらく、10機がレギュラーに就航していて1機が補欠なのか？と推察してみる。

で、１時間半ほど飛行して、機長からのアナウンス。
「(何らかの)トラブルで、成田に引き返します」
ギョギョッ！

成田に戻っちゃいました。20:30頃。

で、すぐに降機したかったのだが、「エンジニアが修理するので、この間席に着いてお待ちください。質問などは近くのＣＡへ」とのこと。

ここで頑張って飛んでもシンガポール着は早朝３，４時ごろだし、いずれにしてもシンガポールでホテルを用意してもらうことになる。なので私としては、もうこの日にシンガポールに行くよりは成田空港近辺のホテルで早くゆっくり休みたい。ので、ベテラン風の男性ＣＡを捕まえて、「本日、シンガポールに行くのは諦めるから、成田のホテルをアレンジして、とっとと降ろしてください。明日の便でインドに向かいたい」と述べる。
ＣＡ「調整します」と言ったが、かなりバタバタしていて、こんな１乗客の依頼など、忘れてしまうだろうなとも思う。

機内では、早速携帯電話で電話を始める人達も。
で、機内アナウンス「電話をされたい方は、機体から出て外の通路でお願いします」と。

これに乗じて？私は手荷物を持って、機体を降りました。
この時、(普段は通れない)前方のスイートクラスを通ったのですが、乗客は一人もいませんでした。やはり、上客にはそれなりの高待遇があるようです。ま、資本主義の原理なので仕方ない、私は怒りません。

通路では、電話をする人達が大勢いました。

ここでも大勢の人が電話しています。

ここは出発ゲート。
入出国の管理上、セキュリティロックがされて、ここから先へは行けません。もしくは、どうしてもタバコを吸いたい人などが、係員の付き添いの下、通ることが可能です。

入出国の管理上、出国取り消しにシステムで時間がかかることや、もし本日フライトが飛ばなかった時は、約400人をまとめて成田近辺のホテルに案内する必要がある。などの理由で、早々とこの便を諦めた私など数人の人達も長い時間通路に留め置かれました。
通路は外気温とほぼ同等なので、かなり寒かったです。

これが、そのA380。
既に荷物を運び出していたので、本日中のフライトNGは早々に決まっていたのでは？と思いました。

シンガポール航空職員に詰め寄る人々。
この集団、はっきりと言いたいことを言う欧米人がメインです。
日本人はじめ、アジア人はおとなしいですね。それがメリットになる時もあるのですが、あまりおとなしすぎるのも、、、、と感じます。

最終的に、本日のフライトＮＧで、全員成田のホテルに泊まることが決まりました。この時、22:46。つまり成田に戻ってから２時間以上、経っています。

イミグレで、出国取り消しの手続きを受けます。
成田出国したスタンプの上に重ねて「VOID＝無効印」を押されました。こういうものがあるのですね。新鮮な驚きでした。

別に、フツーに入国でも良いのに。とも思いますが、素人には分からない、事情があるのでしょう。

荷物受け取り場は約400人が集まり大混雑。
荷物は個人個人で引き上げるのかどうか？で、ホテルのアレンジはどうなるのか？など、航空会社からの指示に一貫性がなく、遅く、はっきりしないので、おとなしいアジア人達もかなりイライラし始めてきました。
怒号も飛び始めました。私は「もうこうなったら貴重な体験を楽しもう」と開き直っていたので、怒りまくる人達を見て「そりゃ怒るよな。どんどん怒れ！」と笑顔でした。

A380の様な大人数が乗る機材は、一度トラブルが起こると人数が多いだけに、後処理が大変ですね。

入国ゲートを出て(というか入って？)、通常は国内線乗り換え用に使われているカウンタで、ホテル手配を受けます。

簡単に偽造できてしまうような、こんなチケットを渡されました。
私には、「エクセル東急」が割り当てられ、そのバスに乗り込むよう指示されました。
きっと、この緑色がエクセル東急ホテルの色なのでしょう。

ホテル行きのバスに乗り込んだのが、23:36。

ホテルに到着しましたが、チェックインにはこんな長蛇の列。

部屋に入った時は、日付が変わっていました。

晩と朝の食事券をいただきました。
晩食は、24時までなのですが、非常時なのでまだ開いていました。
せっかくなので行くことにします。

本日のメニューはハンバーグ定食。
実は機内で５時間ほど前に、同じくハンバーグ定食を食べていることもあり、ハンバーグとご飯を外してもらい、軽めの夜食としました。

翌朝、シンガポールからのレターが部屋のドアの下の隙間から入れられていました。
10:15発で再アレンジとのこと。
今度は頼みますよ、シンガポール航空さん！

ホテルの部屋からの眺め

ズームアップ。空港が見えます。フロントに「\1000追加で空港ビューの部屋にアップグレード」と書いてあったので、ここに無料宿泊できた私は運が良いようです。というか、運が良いと考えるようにします。そうでもしないとやってられない。

成田に着いて、再チェックイン時にまたトラブルが！
部屋に入れられていたレターでは「Ｉカウンターでチェックイン」となっていましたが、実際はＨカウンタでした。
Ｉカウンタ前から皆がＨカウンタへ民族大移動。
しかも３つしか窓口が割り当てられていないため、ホテルから一斉にやってくる約400人が大長蛇の列。(この写真は撮り忘れました)
何という段取りの悪さか？カウンター嬢にはその旨伝えられていなかったのか、キョトンとした後ただならぬ事態を知り、怒りまくる方々に平謝りしていました。ちょっと可哀想な光景でした。

さて出国です。
前日のスタンプの隣に、再度出国スタンプが押されました。

この表示、一瞬出発時間が１時間前倒しになったように見えますが、23時間遅れです。

修復したと言われても、昨日と同じ機材なのでやや不安が残ります。

再搭乗の直前に、(その写真は撮り忘れ)ゲート脇にデスクが用意されてそこにドリンクやらスナックやらが置かれ始めたので、イヤな予感、、、、。とすかさず、ディレイのアナウンスが、、、、。文句を言いながらドリンクとスナックを受け取る人、呆れてもう動き気もしない人、リアクションも様々です。

が、15分。わずかのディレイで済み、ようやく搭乗です。

隣にはルフトハンザのA380が。この機材は問題ないのだろうか？と余計な心配をしてしまう。

無事に６時間の飛行を終え、シンガポールのチャンギ空港に到着です。当初の予定から23時間遅れです。

これからしばらくはA380には乗りたくないなぁ、というのが偽らざるホンネです。

到着ゲートでお詫びグッズを渡されました

中身は、パスポートケースです。

が、シンガポール航空のロゴが入っているので、「余り使う気が起こらない」というのが偽らざるホンネです。

ゲートを出たところで、乗り継ぎ便のチケットを渡されました。そのチケットと一緒にミールクーポンも。「金額に上限は無い」と聞き、折角だから空港内にあるHard Rock Cafeへ。「一番高い料理を喰ってやる」と思いつつ。

「一番高い料理」をオーダする前に、念のためHard Rock Cafeの店員にクーポンを見せて確認すると、「20シンガポールドルまで無料」と、、、、話し違うやんけ！！

このスーベニアグラス入りのショットが、なんと15シンガポールドル。これで無料分はほぼ終了。しかもChangi Airportなどの文字は入っておらず、「SINGAPORE」のみ。これって、既に入手済みの街中のHard Rock Cafeシンガポール店のスーベニアグラスと全く同じなんですけど、、、、。ちゃんちゃん。

この後、乗り継ぎ便は遅れることなく、１日遅れで無事？インドに着きました。

ご参考まで、以前シンガポールを初めて観光した時の旅行記は以下です。
「シンガポール　訪問２０回(？)にして初の観光」
http://4travel.jp/traveler/hanken/album/10488072/

この旅行記へのコメント （4）

• 白い華さん 2011/03/08 23:27:27

  「Ａ３８０・・・　２３時間　遅れ！」　とは、　大変！！！　でしたねぇ〜。

  今晩は。
  シンガポール　から、　インド　へと、　乗り継ぎ！　が　ある。　と、　まず・・・　は　ソレ！　が　心配　に　なります。　けれど、
  
  もう、　遅れ！　に、　日本　に　逆戻り。　そして、　日本　の　ホテル！　に　お泊り・・・。
  と、　「２３時間・・・　も　後！　に　出発」　と　なれば、
  
  「もう〜〜、　どう〜〜・・・　にでも　してっ」　って　感じ！　に　なって　しまう。　の、　解ります。
  
  かえって、　ちょいと・・・　「インド　便！　に、　間に合うか〜」　の　方・・・　が、　気を　モンで・・・、　心理的　には、　良くなさそう〜。　（笑）
  
  
  でも、　ホント、　Ａ３８０・・・　機体！　が　大きい。　だけ・・・　に、　一度　に、　沢山　の　乗客　の　トラブル！　の　対応〜・・・。
  
  何処も、　長蛇　の　列！・・・　の　二日間。
  ご苦労様・・・　でした〜。
  
  でも、　無事　に、　チャンギ　空港　で、
  まぁ〜、　頂いた！　チケット　の　金額内　で　「　カクテル　＆　グラス　」　の　お土産。
  そして、　「いい〜ンだか。　悪いンだか・・・　記念！　の　シンガポール　航空　の　パスポート　入れ」。
  
  思い出・・・　の　品。　が　出来ましたね〜。
  
  なかなか、　聞けない・・・　貴重な　お話。
  じっくり・・・　と　読ませて　頂き、　「こんな　コト！　も　あるんだ〜」　と、　勉強　させて　頂きました。
  
  これからも　世界　各地！　へ・・・　と、　出張　が　続く。　と　思います　が、　どうぞ、　「持ち前！　の　前向きさ」　で　乗り切って・・・　下さいませ。
  　　　これからも　ヨロシク　お願いします。　

  はんけんさん からの返信 2011/03/09 22:35:49

  RE: 「Ａ３８０・・・　２３時間　遅れ！」　とは、　大変！！！　でしたねぇ〜。

  白い華さん、
  
  今までは、最大でも２，３時間の遅れだったので、大幅に記録更新です。
  人によっては、「今までがラッキーだったんだ。」と言われたりもします。
  が、でもまぁ、こんな体験は二度としたく無いですね。
  
  > 　　　これからも　ヨロシク　お願いします。　
  
  こちらこそ、よろしくお願いします。
  
  

• はなまま さん 2011/03/05 20:45:32

  大変おつかれさまでした

  はんけん様
  
  　この度の出張は災難続きで大変お疲れさまでした<(_ _)>。
  
  インドなんて遠いところ、すんなり行っても大変なのに
  出発からこれでは目的地に着いた頃には一仕事終えた気分でしょう。
  
  出張の多い方は、世界であらゆるトラブルに対応する体力＆精神力
  が必要なんですねぇ(；一_一)。
  
  はんけんさんは困難も軽々と飛び越えて、楽しんでさえおられるのが
  スゴイです。
  これぞ日本が世界に誇るビジネスマン！ですね!(^^)!
  
  ４トラに載せることを考えるとトラブルもネタの一つに早変わり
  って感じですか？サービス精神満点！
  
  にしてもインドのどんなところでどんなお仕事されたんでしょう？
  
  この旅行記、続編があるのでしょうか？かなり気になります。
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　はなまま　（*^_^*）

  はんけんさん からの返信 2011/03/06 08:43:08

  RE: 大変おつかれさまでした

  はなままさん、
  コメントありがとうこざいました。
  
  > 出発からこれでは目的地に着いた頃には一仕事終えた気分でしょう。
  
  本当にそうなんですよ。特に成田の寒い通路で２時間ほど待っている時に
  風邪気味になってしまい、「今回は出張先延ばしにするか？」と
  やや弱気になってしまいました。
  
  > にしてもインドのどんなところでどんなお仕事されたんでしょう？
  > この旅行記、続編があるのでしょうか？かなり気になります。
  
  あまり詳しくは述べられませんが、デリーやバンガロールなどで、
  製品の売り込みや市場調査などが主な仕事です。
  この後は、まともに仕事ができたので(＝トラブルや観光は無し)なので、
  今回の続編は残念ながらありません。
  
  昔の旅行など、今後も旅行記を作成していきますので、
  また訪問してください。