キャンディ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
11月6日の週末はインドの祝日であったため、スリランカへの2泊3日の旅に出た。バンガロールからスリランカ最大の都市コロンボへは、スリランカ航空の直行便なら1時間の距離であるが、残念ながら運航日が限られているため、バンガロール空港をハブとしているキングフィッシャー航空を予約した。インドではビール会社として知られている会社が2004年に設立し創業を開始、2007年にエア・デカン社と合併しインド第2の航空会社となっている。チェンナイ乗継で時間的にはロスがあるが止むを得ない。直前まで休みが取れるか不確実であったためやきもきしたが、また短時間の滞在で世界遺産を最大限巡るために、タクシーをハイヤーして少々割高になったが、まさに「光り輝く島」、見応えのある島国である。<br /><br />スリランカに到着して、インドとの類似点が多いことと同時に、明らかな相違点があることを感じた。スリランカの道に牛が歩いていない、インドの町に比較してごみの散乱が少なく清潔である、などが第一印象であった。恐らくは仏教国であることも相違の主たる理由なのであろう。インドで感ずる割り込みなどの傍若無人な不快感が少なく、車の運転も比較的秩序があり、けたたましいクラクションを聞くことも少なかった。 <br /><br />コロンボ空港に午後2時過ぎに到着、空港でタクシーをハイヤーして、当初の目論見通りキャンディの仏歯寺、翌日にポロンナルワ、シーギリヤ、ダンブッラのユネスコ世界遺産を4ヶ所走破し、コロンボに戻る強行スケジュールを組んだ。 <br /><br />これまで世界各地で宗教上の聖地を訪れた。多くはキリスト教教会、ヒンドゥー教寺院、イスラム教モスク(イスタンブールのモスクを除いて、一般にモスクは異教徒は中に入ることは禁じられている)である。しかし、いずれの場合も自分自身が異教徒である、という後ろめたさを感じてしまい居心地が悪いことが多い。その点、仏教の聖地の場合、曲がりなりにも仏教徒として胸を張って訪れることができる。あらためて自分が仏教徒であることを再認識させられる。 <br /><br />まずはキャンディの仏歯寺。コロンボ空港からは約3時間、到着は6時過ぎであった。キャンディ市はシンハラ人のウダラタ王国 (1474−1815) の最後の都である。現在の人口は約11万人、スリランカ中部では最大の都市で、地域経済、観光の中心地でもあり、仏歯寺の門前町でもある。以下解説の一部を引用する。<br /><br />「仏教の聖地として、1988年に「聖地キャンディ」の名前で、ユネスコ世界遺産に登録された。仏陀の犬歯があるとされる仏歯寺(ダラダー・マーリガーワ寺院)がある。年代記の『チューラワンサ(小史)』によれば、仏歯は4世紀にインドのカリンガ国からもたらされたとされ、アヌラーダプラのダンマチャッカ(法輪堂)におさめられて祀られ、王権の権威を保証する証となった。当時の様相は法顕の『仏国記』に描かれている。これ以後、王都が移動するたびごとに仏歯も移動して、現在はキャンディの仏歯寺に納められている。仏歯は仏陀の聖遺物の仏舎利として崇拝されると共に、強い力を持つものとして神のように祀られた。キャンディではエサラ月にあたる7月の満月を頂点とするエサラ・ペラヘラ祭で、仏歯が象の背中に乗せられて、神々の象徴である武器と共に町中を練り歩く。ペラヘラとは行列の意味でかつての王国の秩序が目に見える形で示される。仏歯は雨を呼ぶともいわれ、作物の豊作をもたらす祈願の対象でもある。」 <br /><br />興味深いことに、キリストの聖杯伝説との共通性に驚かされる。この仏陀の歯は、紀元前543年に仏陀を火葬した際、密かに手に入れられ、めぐり巡ってキャンディに落ち着いたそうだ。何とかこの歯を拝むことができないか、仏歯が収められているという扉が開くたびに覗き込んでみたが、当然これはかなわなかった。仏教徒としてはなんとも罰当たりな話ではあるが。 <br /><br />仏歯寺への参道ははすの花が売られ、また仏陀の犬歯が祀られているため、歯ブラシや歯磨き粉が献上用に売られていた。寺の中には多くの金色や純白の仏像が見られるが、やはり日本の地味な色の仏像との違いを感じた。 <br /><br />参拝を終えて、クィーンズホテルのロビーに貼ってあるダンス・ディナーのポスターを見ていたら、多くの初対面の人々から参加するよう誘われた。スリランカ人のホスピタリティなのか、いつの間にか私も初対面の人たちの仲間になっていた。年配の人から学生まで、幅広い年齢層の人たちが人生を楽しんでいるさまに感じ入ってしまった。

スリランカ「光輝く島」の世界遺産No.1:キャンディの仏歯寺(改訂版)

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2010/11/06 - 2010/11/08

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ハンク

ハンクさん

11月6日の週末はインドの祝日であったため、スリランカへの2泊3日の旅に出た。バンガロールからスリランカ最大の都市コロンボへは、スリランカ航空の直行便なら1時間の距離であるが、残念ながら運航日が限られているため、バンガロール空港をハブとしているキングフィッシャー航空を予約した。インドではビール会社として知られている会社が2004年に設立し創業を開始、2007年にエア・デカン社と合併しインド第2の航空会社となっている。チェンナイ乗継で時間的にはロスがあるが止むを得ない。直前まで休みが取れるか不確実であったためやきもきしたが、また短時間の滞在で世界遺産を最大限巡るために、タクシーをハイヤーして少々割高になったが、まさに「光り輝く島」、見応えのある島国である。

スリランカに到着して、インドとの類似点が多いことと同時に、明らかな相違点があることを感じた。スリランカの道に牛が歩いていない、インドの町に比較してごみの散乱が少なく清潔である、などが第一印象であった。恐らくは仏教国であることも相違の主たる理由なのであろう。インドで感ずる割り込みなどの傍若無人な不快感が少なく、車の運転も比較的秩序があり、けたたましいクラクションを聞くことも少なかった。

コロンボ空港に午後2時過ぎに到着、空港でタクシーをハイヤーして、当初の目論見通りキャンディの仏歯寺、翌日にポロンナルワ、シーギリヤ、ダンブッラのユネスコ世界遺産を4ヶ所走破し、コロンボに戻る強行スケジュールを組んだ。

これまで世界各地で宗教上の聖地を訪れた。多くはキリスト教教会、ヒンドゥー教寺院、イスラム教モスク(イスタンブールのモスクを除いて、一般にモスクは異教徒は中に入ることは禁じられている)である。しかし、いずれの場合も自分自身が異教徒である、という後ろめたさを感じてしまい居心地が悪いことが多い。その点、仏教の聖地の場合、曲がりなりにも仏教徒として胸を張って訪れることができる。あらためて自分が仏教徒であることを再認識させられる。

まずはキャンディの仏歯寺。コロンボ空港からは約3時間、到着は6時過ぎであった。キャンディ市はシンハラ人のウダラタ王国 (1474−1815) の最後の都である。現在の人口は約11万人、スリランカ中部では最大の都市で、地域経済、観光の中心地でもあり、仏歯寺の門前町でもある。以下解説の一部を引用する。

「仏教の聖地として、1988年に「聖地キャンディ」の名前で、ユネスコ世界遺産に登録された。仏陀の犬歯があるとされる仏歯寺(ダラダー・マーリガーワ寺院)がある。年代記の『チューラワンサ(小史)』によれば、仏歯は4世紀にインドのカリンガ国からもたらされたとされ、アヌラーダプラのダンマチャッカ(法輪堂)におさめられて祀られ、王権の権威を保証する証となった。当時の様相は法顕の『仏国記』に描かれている。これ以後、王都が移動するたびごとに仏歯も移動して、現在はキャンディの仏歯寺に納められている。仏歯は仏陀の聖遺物の仏舎利として崇拝されると共に、強い力を持つものとして神のように祀られた。キャンディではエサラ月にあたる7月の満月を頂点とするエサラ・ペラヘラ祭で、仏歯が象の背中に乗せられて、神々の象徴である武器と共に町中を練り歩く。ペラヘラとは行列の意味でかつての王国の秩序が目に見える形で示される。仏歯は雨を呼ぶともいわれ、作物の豊作をもたらす祈願の対象でもある。」

興味深いことに、キリストの聖杯伝説との共通性に驚かされる。この仏陀の歯は、紀元前543年に仏陀を火葬した際、密かに手に入れられ、めぐり巡ってキャンディに落ち着いたそうだ。何とかこの歯を拝むことができないか、仏歯が収められているという扉が開くたびに覗き込んでみたが、当然これはかなわなかった。仏教徒としてはなんとも罰当たりな話ではあるが。

仏歯寺への参道ははすの花が売られ、また仏陀の犬歯が祀られているため、歯ブラシや歯磨き粉が献上用に売られていた。寺の中には多くの金色や純白の仏像が見られるが、やはり日本の地味な色の仏像との違いを感じた。

参拝を終えて、クィーンズホテルのロビーに貼ってあるダンス・ディナーのポスターを見ていたら、多くの初対面の人々から参加するよう誘われた。スリランカ人のホスピタリティなのか、いつの間にか私も初対面の人たちの仲間になっていた。年配の人から学生まで、幅広い年齢層の人たちが人生を楽しんでいるさまに感じ入ってしまった。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
ホテル
3.5
グルメ
3.0
ショッピング
3.0
交通
3.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
タクシー 飛行機
旅行の手配内容
個別手配
  • 仏陀の犬歯が祀られる仏歯寺

    イチオシ

    仏陀の犬歯が祀られる仏歯寺

  • 仏歯寺1階の入り口

    仏歯寺1階の入り口

  • 仏歯寺2階の仏歯が祀ってある境内

    仏歯寺2階の仏歯が祀ってある境内

  • 参拝する人々

    参拝する人々

  • 純白の仏像

    純白の仏像

  • 黄金の仏陀

    黄金の仏陀

  • 木製の仏陀

    木製の仏陀

  • 金色の仏像

    金色の仏像

  • 仏歯寺の仏像の祭壇

    仏歯寺の仏像の祭壇

  • 仏陀の偏平足の文様

    仏陀の偏平足の文様

  • 参道の歯磨き粉や歯ブラシを売る店

    参道の歯磨き粉や歯ブラシを売る店

  • 参道のはすの花を売る店

    参道のはすの花を売る店

  • キャンディ湖に浮かぶ小島

    キャンディ湖に浮かぶ小島

  • クィーンズホテル前の通り

    クィーンズホテル前の通り

  • コロニアルなクィーンズホテル

    コロニアルなクィーンズホテル

  • クィーンズホテルのロビー

    クィーンズホテルのロビー

  • ダンスパーティのバンド

    ダンスパーティのバンド

  • 着飾ったダンス教室の生徒たち

    着飾ったダンス教室の生徒たち

  • ひときわ目立ったダンサー

    ひときわ目立ったダンサー

  • 若い学生のダンサー

    若い学生のダンサー

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この旅行記へのコメント (2)

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  • redfrogさん 2012/02/04 06:03:40
    こんばんは
    ご投票&ご訪問有難うございます!

    私もハンクさんの旅行記を拝見させて頂き、なんて羨ましいんだろう!と、どれもこれも思ってしまいました。
    正しく私の行きたい国ばかりだし、こちらのキャンディもスリランカを訪問した際には、絶対に訪れたい場所です。

    色々参考になる旅行記ばかりで、面白いです☆またお邪魔しますね!

    ハンク

    ハンクさん からの返信 2012/02/07 01:26:49
    RE: こんばんは
    redfrogさん こんばんは

    インド、トルコの旅行記など拝見しました。たくましい旅行をされていることに感心させられました。11年7月時点でスウェーデンに在住、とのことでしたが、現在もいらっしゃるのでしょうか?

    私の旅は出張の合間の週末、いつもとんぼ返りの苦行のような旅ばかりです。インドでの業務もそろそろ終わりに近づいて、世界遺産を可能な限り見ておきたいと思っています。

    インド長期滞在中のスリランカは確かに新鮮でした。ぜひ訪問してください。またネパールもお勧めの国です。機会があればぜひどうぞ。

    ハンク

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