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トルコは人口7,200万人、面積は日本の約2倍の78万m2。イスタンブールは首都の座を1923年にアンカラに譲ったが、人口は約900万人の世界有数の大都市でその輝きは失っていない。大統領制の共和国である。 <br />イスタンブールは330年にコンスタンティヌス1世が新都に定め、コンスタンティノープルと命名した。395年の東西ローマの分裂後はビザンティン帝国(東ローマ帝国)の首都として繁栄し、1054年のキリスト教の東西分裂後は、ギリシア正教会の本拠地ともなった。1453年からのオスマン帝国時代にイスタンブールと改名され、やはり首都として栄えた。キリスト教聖堂はイスラム教モスクに改造され、イスラム都市へと変貌した。 <br /><br />2008年10月、17年ぶりにイスタンブールを訪れた。1991-2年にトルコ工場の設計を担当していたため、たびたびこの町に滞在した。私にとって懐かしいホームタウンのひとつである。昔も今もトルコの国民は日本びいきである。どこへ行っても話しかけられ、私が日本人であることがわかるともう放してくれない。それほど彼らが心から日本が好きであり、尊敬していることがわかる(ただし、片言の日本語を話して近寄ってくるトルコ人には要注意である。大体はじゅうたん売りか、土産物を押し売りするやからである)。日露戦争で宿敵ロシアを破った極東の小国は特別に敬愛すべき国であり、トルコ建国の父、ケマル・アタチュルクがトルコ革命を行った時に規範としたのが、日本の明治維新だったという。ちなみに彼は文化面でもトルコの近代化に大きく貢献し、トルコ語の表記をアラビア文字からラテン文字のアルファベットに変えさせた。 <br />  <br />ともあれ17年前に私が設計した工場を訪れることができた。驚いたことに日本語を話す社員が多い。多くの社員は日本で1年の研修を受け、その間にほとんど日本語をマスターしてしまうのだ。トルコ語は言語的にも日本語に近いそうであるが、勤勉で優秀な国民であり、この工場は品質的には世界最高水準にある。 <br /><br />この17年間にトルコは大きく変貌していた。近郊には高層ビルが立ち並び、地下鉄や地下ケーブルカー(写真1)、2本目のボスフォラス橋(写真2)が建設され、トラムも最新鋭の電車(写真3)がガラタ橋の上を渡って旧市街と新市街を結んでいる。地下鉄の建設は遺跡が相次いで発見され工事は難航したそうだ。以前のトルコリラは桁数が多く、数えるのが大変だったが、百万分の1にデノミが行われドルに近いレートになった。(1リラ=約80円) <br /><br />スルタン・アフメト・モスク(写真4−5)は別名ブルーモスクと呼ばれる。1616年に完成した世界で最も美しいモスクとして名高い。世界で唯一優美な6本のミナレットと直径27.5mの大ドームをもち、内部は数万枚のイズニク製の青い装飾タイルやステンドグラスで彩られ、白地に青の色調の美しさからブルーモスクとも呼ばれる。 <br /><br />アヤ・ソフィア(写真6−8)は537年、ユスティニアヌス1世により再建されたバシリカ式の大聖堂で、ビザンティン建築の最高傑作と言われる。ギリシア正教会の総本山として信仰を集めていたが、16世紀にイスラム教のモスクに改築された。1930年代にケマル・アタチュルク大統領により、無宗教の博物館に改装された。 <br /><br />トプカプ宮殿(写真9−10)はメフメト2世が1460年頃建設を開始し、1478年頃完成したオスマン帝国の支配者の居住地。これ以降19世紀までオスマン帝国の行政の中心地として機能した。後宮(ハレム)が知られている。16、17世紀には女人が政治にも介入するようになった。トルコ共和国は1924年にトプカプ宮殿を博物館とし、修復して一般に開放した。世界中の宝物が展示されており、世界最大級のダイヤモンド、宝石をちりばめた王冠や武具、絵画など見るべきものは多い。 <br /><br />ガラタ塔(写真11)は新市街のシンボルで、高さ67m。5〜6世紀にこの地に塔が作られその後1338年再建されたもの。展望テラスから360度、イスタンブールの景色を眺めることができる。 <br /><br />旧市街には旧式のトラムが走っており、ノスタルジーを感じさせてくれる。この通り沿いには有名レストランが多く、ショッピングなどぶらぶら歩きにはもってこいである。 またイスタンブールにはポン・デュ・ガールを思い出させる水道橋などローマ時代の遺跡も一部残されている。<br /><br />イスタンブールという町の響きもそうだが、いつ訪れても懐かしさとノスタルジーを感じさせてくれる、私の最も好きな町のひとつである。

イスタンブール:ノスタルジーと親日家の町

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2008/10/06 - 2008/10/10

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ハンク

ハンクさん

トルコは人口7,200万人、面積は日本の約2倍の78万m2。イスタンブールは首都の座を1923年にアンカラに譲ったが、人口は約900万人の世界有数の大都市でその輝きは失っていない。大統領制の共和国である。
イスタンブールは330年にコンスタンティヌス1世が新都に定め、コンスタンティノープルと命名した。395年の東西ローマの分裂後はビザンティン帝国(東ローマ帝国)の首都として繁栄し、1054年のキリスト教の東西分裂後は、ギリシア正教会の本拠地ともなった。1453年からのオスマン帝国時代にイスタンブールと改名され、やはり首都として栄えた。キリスト教聖堂はイスラム教モスクに改造され、イスラム都市へと変貌した。

2008年10月、17年ぶりにイスタンブールを訪れた。1991-2年にトルコ工場の設計を担当していたため、たびたびこの町に滞在した。私にとって懐かしいホームタウンのひとつである。昔も今もトルコの国民は日本びいきである。どこへ行っても話しかけられ、私が日本人であることがわかるともう放してくれない。それほど彼らが心から日本が好きであり、尊敬していることがわかる(ただし、片言の日本語を話して近寄ってくるトルコ人には要注意である。大体はじゅうたん売りか、土産物を押し売りするやからである)。日露戦争で宿敵ロシアを破った極東の小国は特別に敬愛すべき国であり、トルコ建国の父、ケマル・アタチュルクがトルコ革命を行った時に規範としたのが、日本の明治維新だったという。ちなみに彼は文化面でもトルコの近代化に大きく貢献し、トルコ語の表記をアラビア文字からラテン文字のアルファベットに変えさせた。
 
ともあれ17年前に私が設計した工場を訪れることができた。驚いたことに日本語を話す社員が多い。多くの社員は日本で1年の研修を受け、その間にほとんど日本語をマスターしてしまうのだ。トルコ語は言語的にも日本語に近いそうであるが、勤勉で優秀な国民であり、この工場は品質的には世界最高水準にある。

この17年間にトルコは大きく変貌していた。近郊には高層ビルが立ち並び、地下鉄や地下ケーブルカー(写真1)、2本目のボスフォラス橋(写真2)が建設され、トラムも最新鋭の電車(写真3)がガラタ橋の上を渡って旧市街と新市街を結んでいる。地下鉄の建設は遺跡が相次いで発見され工事は難航したそうだ。以前のトルコリラは桁数が多く、数えるのが大変だったが、百万分の1にデノミが行われドルに近いレートになった。(1リラ=約80円)

スルタン・アフメト・モスク(写真4−5)は別名ブルーモスクと呼ばれる。1616年に完成した世界で最も美しいモスクとして名高い。世界で唯一優美な6本のミナレットと直径27.5mの大ドームをもち、内部は数万枚のイズニク製の青い装飾タイルやステンドグラスで彩られ、白地に青の色調の美しさからブルーモスクとも呼ばれる。

アヤ・ソフィア(写真6−8)は537年、ユスティニアヌス1世により再建されたバシリカ式の大聖堂で、ビザンティン建築の最高傑作と言われる。ギリシア正教会の総本山として信仰を集めていたが、16世紀にイスラム教のモスクに改築された。1930年代にケマル・アタチュルク大統領により、無宗教の博物館に改装された。

トプカプ宮殿(写真9−10)はメフメト2世が1460年頃建設を開始し、1478年頃完成したオスマン帝国の支配者の居住地。これ以降19世紀までオスマン帝国の行政の中心地として機能した。後宮(ハレム)が知られている。16、17世紀には女人が政治にも介入するようになった。トルコ共和国は1924年にトプカプ宮殿を博物館とし、修復して一般に開放した。世界中の宝物が展示されており、世界最大級のダイヤモンド、宝石をちりばめた王冠や武具、絵画など見るべきものは多い。

ガラタ塔(写真11)は新市街のシンボルで、高さ67m。5〜6世紀にこの地に塔が作られその後1338年再建されたもの。展望テラスから360度、イスタンブールの景色を眺めることができる。

旧市街には旧式のトラムが走っており、ノスタルジーを感じさせてくれる。この通り沿いには有名レストランが多く、ショッピングなどぶらぶら歩きにはもってこいである。 またイスタンブールにはポン・デュ・ガールを思い出させる水道橋などローマ時代の遺跡も一部残されている。

イスタンブールという町の響きもそうだが、いつ訪れても懐かしさとノスタルジーを感じさせてくれる、私の最も好きな町のひとつである。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
ホテル
4.5
グルメ
4.0
交通
4.0
同行者
社員・団体旅行
一人あたり費用
15万円 - 20万円
交通手段
タクシー 飛行機
航空会社
オーストリア航空 ターキッシュ エアラインズ
旅行の手配内容
団体旅行
  • 開通して間もない地下ケーブルカー

    開通して間もない地下ケーブルカー

  • ボスフォラス海峡と橋

    ボスフォラス海峡と橋

  • イスタンブールの最新鋭のトラム

    イスタンブールの最新鋭のトラム

  • スルタン・アフメト・モスク

    スルタン・アフメト・モスク

  • スルタン・アフメト・モスクの猫

    イチオシ

    スルタン・アフメト・モスクの猫

  • アヤ・ソフィア

    アヤ・ソフィア

  • アヤ・ソフィアの中庭

    アヤ・ソフィアの中庭

  • アヤ・ソフィアの内部

    アヤ・ソフィアの内部

  • トプカプ宮殿の入り口

    トプカプ宮殿の入り口

  • トプカプ宮殿に展示された絵画

    トプカプ宮殿に展示された絵画

  • ガラタ塔

    ガラタ塔

  • ガラタ塔から眺める町並み、「飛んでイスタンブール」が聞こえてくる

    ガラタ塔から眺める町並み、「飛んでイスタンブール」が聞こえてくる

  • ガラタ塔からの眺め

    ガラタ塔からの眺め

  • ガラタ橋を渡るトラム

    ガラタ橋を渡るトラム

  • ガラタ橋とガラタ塔

    ガラタ橋とガラタ塔

  • ガラタ橋の釣り人たち

    ガラタ橋の釣り人たち

  • ガラタ橋の釣り人たち

    ガラタ橋の釣り人たち

  • ガラタ橋から眺める豪華客船

    ガラタ橋から眺める豪華客船

  • タクシム広場の共和国記念碑

    タクシム広場の共和国記念碑

  • 旧市街を走る旧式のトラム

    旧市街を走る旧式のトラム

  • イスタンブールの終着駅、「オリエント急行」はここから発着する

    イスタンブールの終着駅、「オリエント急行」はここから発着する

  • 駅構内にもケマル・アタチュルクの記念碑

    駅構内にもケマル・アタチュルクの記念碑

  • イスタンブール駅を発着する長距離列車と近郊電車

    イスタンブール駅を発着する長距離列車と近郊電車

  • ローマ時代の水道橋

    ローマ時代の水道橋

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