『燃える大地』＜ゴンドワナの大陸を旅して＞（１４８）Alicespringsの街歩き（２）。

2010/04/25 - 2010/05/10

日本の各県庁所在地には護国神社があり、戦没将兵の御霊が祭られているが、同じように豪州でも各市町村の街の中心近くには戦没将兵を祈念するAnzus　Memorialが作られている。

豪州というと一人離れた大陸で戦争とは無縁と思っていたが、第1次大戦以降、ベトナム、イラク戦争、つい最近のアフガンまで兵士を送り続けている。自国とは直接関係ない戦争であっても、自由主義社会、世界の平和を守るために、この100年間、多くの若者の血を流し続けてきた。そうした自由社会を守るために犠牲となった兵士を国を挙げて悼んでいる。

このアンザス同盟は第2次大戦後、豪州、ニュージーランド、米国の3か国が攻守同盟の一つとして結ばれた条約だから、豪州は単に自由社会を守るためとの大義名分の他にも、米国が参加する戦争には、自動的に組み込まれるシステムになっているのだろう。それにしても自由主義社会の一員として、或いはそのリーダー国の一員として居続けるためには、高い代償を支払わなければならないだろう。

丘を降り、町を歩く。このアリスの街のあるNorthern Teritory州は、「Outback State」と呼ばれている位に、豪州全体から見れば片田舎、もう海岸部の都市部から離れた後背地ではあるが、その分自然の野趣に富んでいて、この町を起点にしてもNatural Adventureのパック旅行が盛んだ。豪州は広い大陸だから、町をちょっと出ればすぐにも自然の荒野に接しられるのだが、この自然探究ツアーは更に風光明媚な、更に自然の荒々しさを感じ取れるツアーに違いない。

小さな町でもよく観察すればいろんなものが見えてくる。1日歩き続けても飽きることはない。町のあちこちには緑地帯もあり、歩き疲れたらいつでも芝生上に座ることもできる。遠くでアボリジニの一団が騒いでいる。日中の公共の場では飲酒はご法度の筈だが、彼等には関係ない。厚い生活保護で、仕事をしなくても昼間から酒を飲むこともできる。それが彼等の唯一の楽しみであるとすれば、大目に見てやっても良いだろう。

ふと見ると近くにRicar　Shopがあり、乾燥した気持ち良い常春の陽気に、ついビールも飲みたくなり寄ってみたが、日中だからなのか、それともケース売りで、単品のビールは買えなかった。日本とかタイのように自販機があったり、コンビニで簡単に買えるような訳にはいかなかった。豪州はそういう国なんだろう。

エリア アリススプリングス(オーストラリア)

• 旅行の満足度: 4.0

アンザスの丘には日本の松に似た木も植えられていた。

この町からの何人もの若者が出兵したのだろう。数千人単位の死者を祈念する第2次大戦の犠牲者のプレート。

丘を下りたすぐのところには日本の合気道の道場なども見えた。

Outback　Stateだけあって、郊外へのいろんなツアーが出ていた。

お金はかかるが、上空からの飛行機遊覧もある。

広い州だから飛行機でないと病人を救助できない。ここがFlying Doctor発祥の地。

Flinders 大学、ダーウイン大学と提携した遠隔医療も盛んである。

この町には勿論量販店「Target」もある。Targetは豪州の大概の町に出店している。

ガソリンスタンドに併設されたTavern,飲み屋などもある。豪州でも飲酒運転はご法度の筈だが・・

アボリジニ、中国、韓国、日本語で書かれた店もありました。土産物を売っているようだが・・