2010/12/27 - 2010/12/30
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美野里さん
春江一也の「プラハの春」を読んで、行きたい街だった。
日が暮れてから、列車でプラハに入った。入った列車もドイツ国内よりどこかおんぼろ。ソ連の息のかかったことのある国。その先入観で、プラハに着く前のチェコ国内に入ってからの駅はさびれているように見えた。ナトリウムランプのオレンジ色の街頭が、妙に発展途上国を思い出させて、スリ被害にあわないように気をつけねばなんて気が引き締まった。結果として、国内の通貨コルナに換えたときなのか、モノを買ったときなのか、それともすられたのか、換金したお金が最終的に合わなかった。ドイツで随分、気が緩んでいたからかもしれない。
列車の中で同席した人の言語が、ドイツ語かチェコ語だった。今回の旅は、旅でその国にお邪魔させてもらうに関わらず、片言のドイツ語やチェコ語を覚えなかった。悔やんだ。わたしの旅の楽しみは、現地の人とどれだけ交流できるかなのに。正直、相手が英語が駄目だと八方塞。せめて、ドイツ語を飛行機の中で覚えるべきだった。
思いの他、旧市街は観光客でごった返していた。というか、人人人。本当にヨーロッパの人は旅行が好き。
チェコの都電に乗ったとき、何だか奇抜な格好の若者が多いという感想を持った。多分これも先入観なのだろうけど、自由を待ち望んだ国の人々は、反動で過剰に自由を謳歌するのかなって。髪の色は、銀、緑、女性のカリアゲ…パンクっぽい。
民主化の正体はよく分からない。プラハの春のとき人々が求めたのは言論の自由、報道の自由。要するに、国家に情報をコントロールされないことなのかなと。また、自由に他国に行き来できることなのかと。権力に魅せられた国のトップに、国民が縛られずに幸福な選択を自分自身でしてもよい、その選択権なのかな。それを、社会主義の下で行おうとしたプラハ市民達の試みは、勇気あるものでした。ソ連の軍事介入があっても…小説の中では、大学生のヤン・プラフが悲劇の焼身自殺をして自由を主張する。身を焦がすほど求める自由って、なんだろうって考えてしまった。ヴァ−ツラフ広場にたたずんで、歴史を吸い込んだ。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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