2009/08/21 - 2009/08/21
12位(同エリア48件中)
どんぴさん
今回の旅で訪れた31ヶ所の世界遺産の中で、ひそかに一番楽しみにしていたのが「フェルクリンゲン製鉄所」。
ここは近代産業系の世界遺産を代表する物件で、1986年に操業停止されるまで1世紀もドイツの近代産業を支えた製鉄所で、1994年に世界遺産に登録されました。
最近は工場見学がブームですが、ここは普通は見ることができない製鉄所の全てを見学することができる世界的にも貴重な場所。
そして、ここのもう1つの顔は"世界一の廃墟"。
巨大な錆びた鉄の塊の中を歩くと何ともいえない不思議な感覚になります。最近は廃墟めぐりもブームですが、工場マニアも廃墟マニアも垂涎モノの世界遺産です。
【今回訪問する世界遺産】
第134弾「フェルクリンゲン製鉄所」
□8/09(日) 成田空港出発(10:30) → パリ・CDG空港着(16:05)
□8/10(月) パリ → フォンテーヌブロー → プロヴァン → パリ
□8/11(火) パリ → ヴェルサイユ → シャルトル → パリ
□8/12(水) パリ → モン・サン・ミシェル → トゥール
□8/13(木) トゥール → ロワール渓谷の古城巡り → トゥール
□8/14(金) トゥール → ボルドー → サンテミリオン → ボルドー
□8/15(土) ボルドー → カルカッソンヌ
□8/16(日) カルカッソンヌ → アヴィニョン → オランジュ → アヴィニョン
□8/17(月) アヴィニョン → ポン・デュ・ガール → アルル → パリ
□8/18(火) パリ →(ベルギー移動) ブリュッセル
□8/19(水) ブリュッセル → アントワープ → ブルージュ
□8/20(木) ブルージュ → ルクセンブルク → ナンシー(仏) → ルクセンブルク
■8/21(金) ルクセンブルク →(ドイツ移動)フェルクリンゲン → トリアー → コブレンツ
□8/22(土) コブレンツ → ライン渓谷下り → ケルン
□8/23(日) ケルン → ブリュール → アーヘン → フランクフルト空港発(21:05)
□8/24(月) 成田空港着(15:25) → 帰宅
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
06:40、起床
07:05、ルクセンブルクのホテルを出発。
07:17、トリアー行きのDE(ドイツ国鉄)に乗車。
08:06、トリアーに到着。駅のコインロッカーに大きな荷物を預ける。
フランスの鉄道ではほぼ全ての駅にコインロッカーも荷物預け所も無かったけど、ドイツには小さな駅にもコインロッカーが整備されていて便利。
08:34、マンハイム行き電車に乗車。2等車しかないらしい。
ここで雨が本格的に降ってきた。 -
フェルクリンゲンに行くにはザールブリュッケンで乗り換えだと思っていたけど、実はトリアーとザールブリュッケンの間にフェルクリンゲン駅があることに気付いた。
09:29、フェルクリンゲン駅に到着。
思っていたより小規模なローカル駅。駅のホームからすでにフェルクリンゲン製鉄所が見える。 -
フェルクリンゲン駅のすぐ近くにショッピングセンターがある。
傘が無いか探しているうちに雨が小降りになってきたので、傘を持たずに製鉄所まで強行突破することにした。
10:20、駅から歩いて数分でフェルクリンゲン製鉄所に到着。 -
うーん、入口はどこなんだろう?
しばらく迷子になるりました。
結局、入口は1つ上の写真の場所からもう少し先に進んだところにありました。 -
料金を払ってゲートから入場。
いきなり超ぶっといパイプがお出迎え。 -
創業当時に使われていた電車。
今はオブジェとして飾られています。 -
フェルクリンゲン製鉄所には「鋼鉄の大聖堂」という異名があるのですが…確かに大聖堂っぽい。
-
ベルトコンベアと何か変な機械。
何だろう、これ? -
でっかいエンジンのようなもの。
ちなみに、施設内はとても暗くて写真を撮るのが大変な場所が多いです。きれいな写真を撮るなら三脚を持って行った方が良いでしょう。 -
まるで巨人が並んで立っているよう…。
異世界に来てしまったような感覚になります。 -
なにやら長細い、奥行きのある場所に到着。
-
ここは鉄鉱石などの貯蔵所のようです。
-
鉄鉱石などを移動させるための機械…かな?
車輪付きで移動可能です。 -
今は貯蔵庫の下ではこんな感じの絵がたくさん飾られていて、ギャラリーのようになっています。
-
うわっ!この配電盤カッコイイ!
男子の心をくすぐりますね(^_^) -
このゴンドラ式のトロッコは高炉に鉄鉱石やコークスを運ぶためのもの。
最大2.5トンも運ぶことが出来たそうです。 -
鋼鉄製のワイヤー。
製鉄所で生産されたものの一例。 -
これも生産物の1つ。
戦時中はドイツ軍が使ったヘルメットも生産していました。 -
まるで鋼鉄のジャングル…
-
施設の一角にはこんな感じで子供向け(?)に製鉄所の仕組みを解説するミニチュアがあります。
ハンドルなどを回すと鉄鉱石がわりのゴムボールが移動する仕掛けです。 -
これは先ほどのゴンドラ式トロッコを動かすための"空中モノレール"。
-
高炉に鉄鉱石やコークスを投入する場所は高さ27mのところにあります。その高さまで巨大トロッコを空中モノレールで一気に持ち上げます。
-
それでは私もトロッコの行き先まで登ってみましょう。
ここから先はヘルメットを着けて見学します。 -
巨大なパイプを見上げながら階段を登っていきます…
ちなみに手すりが錆びているので、手がサビ臭くなります(笑) -
登ったところにあるエンジン室。
-
でっかいギア。
すげー。モジュールいくつだろう? -
上から眺める鋼鉄のジャングル その1。
-
上から眺める鋼鉄のジャングル その2。
なんだかパイプが血管のように見えて、製鉄所全体がひとつの生き物のように思えてきた。 -
まるで進撃の巨人。
右側の上が太くなってるやつが高炉かな? -
今いる建物の横にはちょっと雰囲気の違う背の低い建物が並んでいる。
ここは何だろう? -
上から眺める鋼鉄のジャングル その3。
-
空中モノレールの頂上側の駅。
トロッコはここから6つの高炉に向かって進み、鉄鉱石とコークスを要求します。
24時間体制で常時300台ものトロッコが動き続けるという、という当時としては最新鋭の設備でした。 -
たぶん高炉。
-
不思議なカーブを描くパイプ。
椅子に座る人間みたい。 -
シリーズ世界で転ぶ フェルクリンゲン製鉄所編。
-
これが高炉の一番てっぺん。鉄鉱石などの投入口。
このフタがパカッと開いて、トロッコから鉄鉱石がザザーッと投入されます。 -
高炉のフタの横にあるパイプ。
なんだか艶かしい曲線ですね(笑)
フェルクリンゲン製鉄所では高炉から発生する熱をリサイクルしてエネルギー源として使うシステムなど様々な最新技術を導入し、後に世界中の製鉄所に広まっていったという、いわばパイオニア的存在です。
これがその熱回収用パイプかな? -
ツイスターをやってる人間にしか見えない(笑)
-
…巨大な陸ガメ?
-
右上に見える四角が4つ並んだような施設は「焼結炉」。
これもフェルクリンゲンならではの新技術で、鉄鉱石を研磨したときに出る粉を焼き固めて再び原料として使えるように加工するもの。
これもキーワードは"リサイクル"ですね(^_^)
この施設が出来る前は毎日30トンもの粉塵が飛び散り、近所では洗濯物を干すことさえできなかったそうです。 -
…今度は鋼鉄のムカデ?
-
鋼鉄のアーチをくぐって先に進みます。
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隣りの建物にパイプがつながってます。
すべり台だったら楽しそう。 -
まるで木の根っこが家を飲み込んでしまったみたい。
カンボジアのアンコール遺跡群にあるタ・プロームのようだ。 -
象の鼻?
-
巨大な生き物の体内に潜り込んだような気分になる。
リアルミクロの決死圏。 -
ここは高炉の一番下にある"銑鉄"の出口。
扉を開くと溶けて真っ赤になった鉄が出てきます。 -
高炉がある建物群から離れたエリアに向かいます。
-
このエリアには鉄道のレールがたくさん敷かれています。
何の施設だろう? -
TBSの『THE世界遺産』を見たら、これと同じようなブルドーザーが鉄鉱石か石炭を運んでいた。
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高炉の周辺の建物はすべて鉄で出来ていましたが、このエリアの建物はレンガ造りのものが多い。
-
ちょっと離れたところから見た高炉
-
再び高炉のあるエリアに戻ってきました。
-
放置されている鉄道。
生い茂っている草木に月日の流れを感じます。
『天空の城ラピュタ』を思い出しちゃった。
そこらへんにヒタキの巣がないかな? -
ここはガスブロアーハウス。
暗くて写真撮りにくい! -
鉄を効率よく得るためには高炉に大量の酸素を送り込む必要があります。
この部屋にある巨大な機械は空気を圧縮して送り込むためのガス圧縮機および送風機。
これらの機械の動力には、さきほどの高炉から発生した熱をリサイクルするシステムが使われたということです。 -
昔はこの巨大なリングがグルグル周っていたんでしょうね。かっこいいなぁ。これでフェルクリンゲン製鉄所の見学は終了。
13:43、トリアー行きの電車に乗る。
乗り遅れそうだった。あぶないあぶない。
この電車、トーマス・クックにも載っていない各駅停車のローカル線らしい。行きの電車より少し時間がかかるみたいだ。
《2009年夏休み4ヶ国周遊:トリアー編へつづく》
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この旅行記へのコメント (2)
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- ジャムさん 2014/08/26 10:57:44
- こんにちは^^
- どんぴさん、とーってもお久しぶりです。お元気でしたか?
旅行記たくさん更新されてますね!いくつか楽しく拝見させていただきました。
特にこの廃墟の製鉄所に心奪われました。なんというか、かっこいいし、美しすぎます。男前な建物ですね!本物をすごく見てみたくなりました。次回ヨーロッパに行くときは、ここは外せませんね!
それにしても、マニアックなところですね〜そういう場所、大好きです♪
- どんぴさん からの返信 2014/08/29 00:58:06
- RE: こんにちは^^
- ものすごくお久しぶりです(笑)
旅行記は…今年に入ってからまだ1本も書いてないですね(^_^;)
最近旅行にはわりと頻繁に行ってるのですが、忙しくてなかなか旅行記を書いてるヒマが無いです…
フェルクリンゲン製鉄所は個人的には超お勧め世界遺産です。
一度テレビで紹介されたのを見て興味を持って、現地に行ったらカッコ良すぎてトリコになりました(^_^)
ぜひジャムさんも行って見てくださいね!
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