その他の都市旅行記(ブログ) 一覧に戻る
 台湾にある鉄道の、ほとんど(一部運休中の支線や、山岳鉄道を除く)に乗車してきました。詳細は下記旅行記をご参照ください。

台湾、鉄道による一周の旅

27いいね!

2010/05/02 - 2010/05/09

135位(同エリア559件中)

2

43

国電

国電さん

 台湾にある鉄道の、ほとんど(一部運休中の支線や、山岳鉄道を除く)に乗車してきました。詳細は下記旅行記をご参照ください。

旅行の満足度
4.0
観光
3.5
ホテル
3.5
グルメ
4.0
交通
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
鉄道
航空会社
JAL
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • ■2010.5.2<br /> 桃園空港から連絡バスで台北駅へ向かう。バスに関しては、事前に下調べしておいた通りに、一番安いバス会社の切符を買った。運転はなかなか荒いが、これは台湾の交通事情全般にいえるのかもしれない。<br /> 台北駅へは1時間10分ほどで到着。駅構内の位置関係や切符の買い方については事前に下調べはしておいたのだが、ここでの切符購入に少々手間取ってしまった。当日販売分と予約販売分とに窓口が分かれているという話だったが、どうにもそうなっていない。あれこれ悩んだがわからず、適当な窓口で適当な英語で、事前に書いておいた紙(中国語による行先や枚数等)を手渡すと、当日分も予約分も手配してくれた。ただ、列車によっては座席がないものもあった。<br /><br />@台北駅構内の列車発車時刻一覧

    ■2010.5.2
     桃園空港から連絡バスで台北駅へ向かう。バスに関しては、事前に下調べしておいた通りに、一番安いバス会社の切符を買った。運転はなかなか荒いが、これは台湾の交通事情全般にいえるのかもしれない。
     台北駅へは1時間10分ほどで到着。駅構内の位置関係や切符の買い方については事前に下調べはしておいたのだが、ここでの切符購入に少々手間取ってしまった。当日販売分と予約販売分とに窓口が分かれているという話だったが、どうにもそうなっていない。あれこれ悩んだがわからず、適当な窓口で適当な英語で、事前に書いておいた紙(中国語による行先や枚数等)を手渡すと、当日分も予約分も手配してくれた。ただ、列車によっては座席がないものもあった。

    @台北駅構内の列車発車時刻一覧

  •  今日は台中までの移動。15時00分発や16時00分発の自強号(特急列車)にしてもよかったが、今回の旅行ではほとんどを區間車や普快車(普通列車)に乗ることになっている。自強号は行程7日目の花蓮からの帰りに、復興号(準急列車)については行程6日目に乗る予定であるため、15時30発のキョ(草冠に呂)光号(急行列車)に乗ることにした。台湾に来て最初に乗るのが、電気機関車が牽引する客車というのもまた良い。<br /><br />@海外初乗車となったキョ光号

     今日は台中までの移動。15時00分発や16時00分発の自強号(特急列車)にしてもよかったが、今回の旅行ではほとんどを區間車や普快車(普通列車)に乗ることになっている。自強号は行程7日目の花蓮からの帰りに、復興号(準急列車)については行程6日目に乗る予定であるため、15時30発のキョ(草冠に呂)光号(急行列車)に乗ることにした。台湾に来て最初に乗るのが、電気機関車が牽引する客車というのもまた良い。

    @海外初乗車となったキョ光号

  •  しかし、指定席が確保できたのは途中の新竹までであった。台中までの乗車時間は3時間超だが、その半分を立たなければならない。<br /> 台北駅3番月台(ホーム)は大混雑で、階段にも通路にも人が溢れている。時間通りにキョ光号は入線したが、出入口が車両に1つしかないため、スムーズな乗車ができない。指定された席は最後尾の8号車だったが、そこからの乗車は諦めて7号車から飛び乗り、通路まで溢れている乗客を掻き分けて8号車まで移動した。<br /> 定刻通りに、客車らしい滑らかな衝撃で出発。しばらくは地下を走行し、樹林駅の手前で外に出た。停車駅ごとの乗降客数は意外と多く、その度に時間がかかるため、停車ごとに遅れていく。車内は人々の話声で溢れている。新竹駅には約17分遅れで到着した。<br /> 私の座席はここまでのため、新しい場所を探さなければならない。6号車の後ろに変電室があり、その反対側に半畳ほどのスペースを発見した。海側には大きな窓もあり、座れないことを除けばなかなかの良い場所である。<br /> 竹南を過ぎると海線が右手に分岐していく。車内の人の入れ替わりは相変わらず多く、なかなか空席はできないどころか通路まで人が立っている。混雑する時期というのもあるのかもしれないが、日本でも一昔前の鉄道最盛期はこうだったのだろう。<br /> 外の景色はそこはかとなく日本と似ているが、旧い建物が多く、野良犬も多い。大きな夕日が右手に沈んでいった。<br /> 遅れを多少取り戻し、約9分遅れで到着した台中駅も混雑していた。駅前の目抜き通りを歩き、適当にから揚げやら魚のあんかけ丼やらを買い、コンビニでビールを追加して予約済の安ホテルへと向かった。<br /><br />@海外初テイクアウト(?)をした店

     しかし、指定席が確保できたのは途中の新竹までであった。台中までの乗車時間は3時間超だが、その半分を立たなければならない。
     台北駅3番月台(ホーム)は大混雑で、階段にも通路にも人が溢れている。時間通りにキョ光号は入線したが、出入口が車両に1つしかないため、スムーズな乗車ができない。指定された席は最後尾の8号車だったが、そこからの乗車は諦めて7号車から飛び乗り、通路まで溢れている乗客を掻き分けて8号車まで移動した。
     定刻通りに、客車らしい滑らかな衝撃で出発。しばらくは地下を走行し、樹林駅の手前で外に出た。停車駅ごとの乗降客数は意外と多く、その度に時間がかかるため、停車ごとに遅れていく。車内は人々の話声で溢れている。新竹駅には約17分遅れで到着した。
     私の座席はここまでのため、新しい場所を探さなければならない。6号車の後ろに変電室があり、その反対側に半畳ほどのスペースを発見した。海側には大きな窓もあり、座れないことを除けばなかなかの良い場所である。
     竹南を過ぎると海線が右手に分岐していく。車内の人の入れ替わりは相変わらず多く、なかなか空席はできないどころか通路まで人が立っている。混雑する時期というのもあるのかもしれないが、日本でも一昔前の鉄道最盛期はこうだったのだろう。
     外の景色はそこはかとなく日本と似ているが、旧い建物が多く、野良犬も多い。大きな夕日が右手に沈んでいった。
     遅れを多少取り戻し、約9分遅れで到着した台中駅も混雑していた。駅前の目抜き通りを歩き、適当にから揚げやら魚のあんかけ丼やらを買い、コンビニでビールを追加して予約済の安ホテルへと向かった。

    @海外初テイクアウト(?)をした店

  • ■5.3<br /> 朝、ホテルに近い台中公園を散歩してから台中駅へ向かう。二水までの切符は窓口で買えたが、集集一日周遊券についてはあっち(定期等を売る別の窓口)へ行け、という。しかし行ってみるに、どうにも売ってくれない雰囲気である。筆談で理由を書いてくれるが、どうしても理解できない(中国語の会話では筆談で半分くらいは意味がわかるが、こういうときに限って逆に「ハマって」しまい、運悪くまったく意味が通じない組み合わせになってしまったようだ)。<br /><br />@朝の台中駅(駅構内に鉄道関連物のミニ展示コーナーあり)

    ■5.3
     朝、ホテルに近い台中公園を散歩してから台中駅へ向かう。二水までの切符は窓口で買えたが、集集一日周遊券についてはあっち(定期等を売る別の窓口)へ行け、という。しかし行ってみるに、どうにも売ってくれない雰囲気である。筆談で理由を書いてくれるが、どうしても理解できない(中国語の会話では筆談で半分くらいは意味がわかるが、こういうときに限って逆に「ハマって」しまい、運悪くまったく意味が通じない組み合わせになってしまったようだ)。

    @朝の台中駅(駅構内に鉄道関連物のミニ展示コーナーあり)

  •  ここで運よく、たまたま後ろにいた男性が英語で介入してくれたが、彼が言うに集集線はunder constructionだという。内湾線や森林鉄道が災害復旧で一部不通なのは知っていたが、集集線については情報未収集だった。<br /> 諦めて改札口付近に戻ったが、発車予定列車一覧には予定通りのものが掲示されている。どうにも意味不明だが、とりあえず窓口で二水までの切符を集集までに無理やり変えてもらい、ホームへと向かった。<br /> 集集線沿線の観光地でカラーリングされた車両はすでに入線していた。客もちらほらと乗っており、行先も終点の「車チェン(土偏に呈)」になっている。なんだか最後まで走ってくれそうだが、ホーム上にある電光掲示を見ると、正確には理解できないが「路盤強化の工事」のような意味に取れなくもないことが書いてあった。<br /> ホームの反対側から台湾を一周する観光列車「環島之星」が出発した後、定刻から1分遅れの8時36分にこちらのディーゼルカーも出発した。<br /> 集集線の分岐駅となる二水を出てから車掌が来たので、集集までの切符を見せて車チェンまでに変更できるかどうかを拙い英語と身振りで伝えたところ、切符は変えられるが行けない、という微妙な感じであった。ここで筆談へと転向し、工事中なのかを訊いたところ、答えは「龍泉下車車專接駁公車」ということ。これは確実に理解することができた(代替バスは日本でも何回か乗ったことがある)。<br /> 龍泉で下車し、バス乗り場へと向かう(乗り場自体は駅から数十メートル離れていたが、声の大きいおばさん(乗客)が自主的に先導していたので、向かうことができた)。乗り場の目の前には台湾国軍の施設があり、集集線から分岐した鉄道の引き込み線がある。撮影したいところだが、こんなところでお咎めを受けても怖いので、反対側(引き込み線から見た龍泉方面)だけを撮影した。<br /> <br />@集集線の代替バス

     ここで運よく、たまたま後ろにいた男性が英語で介入してくれたが、彼が言うに集集線はunder constructionだという。内湾線や森林鉄道が災害復旧で一部不通なのは知っていたが、集集線については情報未収集だった。
     諦めて改札口付近に戻ったが、発車予定列車一覧には予定通りのものが掲示されている。どうにも意味不明だが、とりあえず窓口で二水までの切符を集集までに無理やり変えてもらい、ホームへと向かった。
     集集線沿線の観光地でカラーリングされた車両はすでに入線していた。客もちらほらと乗っており、行先も終点の「車チェン(土偏に呈)」になっている。なんだか最後まで走ってくれそうだが、ホーム上にある電光掲示を見ると、正確には理解できないが「路盤強化の工事」のような意味に取れなくもないことが書いてあった。
     ホームの反対側から台湾を一周する観光列車「環島之星」が出発した後、定刻から1分遅れの8時36分にこちらのディーゼルカーも出発した。
     集集線の分岐駅となる二水を出てから車掌が来たので、集集までの切符を見せて車チェンまでに変更できるかどうかを拙い英語と身振りで伝えたところ、切符は変えられるが行けない、という微妙な感じであった。ここで筆談へと転向し、工事中なのかを訊いたところ、答えは「龍泉下車車專接駁公車」ということ。これは確実に理解することができた(代替バスは日本でも何回か乗ったことがある)。
     龍泉で下車し、バス乗り場へと向かう(乗り場自体は駅から数十メートル離れていたが、声の大きいおばさん(乗客)が自主的に先導していたので、向かうことができた)。乗り場の目の前には台湾国軍の施設があり、集集線から分岐した鉄道の引き込み線がある。撮影したいところだが、こんなところでお咎めを受けても怖いので、反対側(引き込み線から見た龍泉方面)だけを撮影した。
     
    @集集線の代替バス

  • @軍への引き込み線

    @軍への引き込み線

  •  代替バスはすぐに集集駅へと着いた。駅付近は観光地化され、様々な露店などで溢れている。駅周囲にも、レリーフやら土産物店やらがあり、旧いSLも展示されている(その背後にはなぜか戦車があったが)。<br /> <br />@集集駅

     代替バスはすぐに集集駅へと着いた。駅付近は観光地化され、様々な露店などで溢れている。駅周囲にも、レリーフやら土産物店やらがあり、旧いSLも展示されている(その背後にはなぜか戦車があったが)。
     
    @集集駅

  • @駅前にあったSL

    @駅前にあったSL

  •  取り急ぎ付近の観光地である武昌宮へ歩いて行く。以前あった大震災で1階部分がつぶれた状態のままで、今となっては逆にそれを売り(?)にしているところだが、すぐ隣りでは復興建築中でもあった。<br /> <br />@武昌宮

     取り急ぎ付近の観光地である武昌宮へ歩いて行く。以前あった大震災で1階部分がつぶれた状態のままで、今となっては逆にそれを売り(?)にしているところだが、すぐ隣りでは復興建築中でもあった。
     
    @武昌宮

  •  すぐに戻るが、今度は鉄道沿いに歩いてみると、狭軌時代のSLが展示されていて、その前後のレールもそのままに残されている。ここに限らず、台湾の人は鉄道に対して好意的な解釈が多い(意図的に観光要素として利用しようとしている)。<br /><br />@集集線に沿うナローゲージ時代の軌道(左端に見えるのがリニューアル工事中の集集線)

     すぐに戻るが、今度は鉄道沿いに歩いてみると、狭軌時代のSLが展示されていて、その前後のレールもそのままに残されている。ここに限らず、台湾の人は鉄道に対して好意的な解釈が多い(意図的に観光要素として利用しようとしている)。

    @集集線に沿うナローゲージ時代の軌道(左端に見えるのがリニューアル工事中の集集線)

  •  駅前に戻ると、時刻も昼前にになったこともあり、観光客で溢れかえっている。駅自体が観光地の一部となっており、皆が記念撮影をしている。駅舎内には男優の等身大パネルなぞもあるが、たぶんここを舞台としたドラマでもある(あった)のだろう。<br /> 駅で二水までの切符を買うと、なんと硬券(厚紙の切符)である。一日周遊券は買えなかったし終着駅までも行けなかったが、逆にそうしていたら硬券は手にすることができなかったわけで、物は良いように考えようであろう。ほどなくして来た代替バスに乗って龍泉へ戻り、二水行のディーゼルカーに乗り換えた。<br /> 二水駅では、近くにSLが展示されているという情報を入手していたため、そこへ向かう。歩いて3分程度なので迷わず着いた。大きなものは日本で作られたものであり、小さい方は集集線の狭軌時代などに活躍していたものである。そしてその横の敷地には、なぜか戦闘機が展示されていた。<br /><br />@SLの展示(小さい方)

     駅前に戻ると、時刻も昼前にになったこともあり、観光客で溢れかえっている。駅自体が観光地の一部となっており、皆が記念撮影をしている。駅舎内には男優の等身大パネルなぞもあるが、たぶんここを舞台としたドラマでもある(あった)のだろう。
     駅で二水までの切符を買うと、なんと硬券(厚紙の切符)である。一日周遊券は買えなかったし終着駅までも行けなかったが、逆にそうしていたら硬券は手にすることができなかったわけで、物は良いように考えようであろう。ほどなくして来た代替バスに乗って龍泉へ戻り、二水行のディーゼルカーに乗り換えた。
     二水駅では、近くにSLが展示されているという情報を入手していたため、そこへ向かう。歩いて3分程度なので迷わず着いた。大きなものは日本で作られたものであり、小さい方は集集線の狭軌時代などに活躍していたものである。そしてその横の敷地には、なぜか戦闘機が展示されていた。

    @SLの展示(小さい方)

  •  駅前に戻り、適当な時間があったため付近の店で羊肉のあんかけ丼を身振り手振りで注文して食べる。値段は50元(約150円)。台湾は交通費と食費は安いと聞いていたが、それが実感できる日々である。<br /><br />@ワンコインでお腹いっぱい

     駅前に戻り、適当な時間があったため付近の店で羊肉のあんかけ丼を身振り手振りで注文して食べる。値段は50元(約150円)。台湾は交通費と食費は安いと聞いていたが、それが実感できる日々である。

    @ワンコインでお腹いっぱい

  •  二水からは台南まで各駅停車の旅。特急で突っ走るより各駅停車の方がよかろうと思っての選択だったのだが、韓国の大宇製のこの車両、窓は小さいしロングシートだし車両の前方は見えないしで、これなら特急の方がよかったなと少しく後悔する。<br /><br />@大宇製電車

     二水からは台南まで各駅停車の旅。特急で突っ走るより各駅停車の方がよかろうと思っての選択だったのだが、韓国の大宇製のこの車両、窓は小さいしロングシートだし車両の前方は見えないしで、これなら特急の方がよかったなと少しく後悔する。

    @大宇製電車

  •  しかも、途中の嘉義で4分の乗り継ぎがあったのだが、5分遅れで到着したこっちの乗客を連絡せず(待ってくれず)に出発してしまっている。改札にいたおばさんの駅員に訊くと、当然のように「次は43分発」ということを指さしてくれる。全体的な雰囲気は日本と似ていて、時刻の正確性も他国に比べれば日本と似て正確だという台湾だが、確かにその通りだが、車内での大声での携帯使用や乗り継ぎ連絡の利便性のなさなど、国民性の違いは若干感じられるところである。<br /> 14時35分発の自強号もあるが切符の変更が面倒なので、14時43分発で向かうことにした。やってきた車両ままたしても大宇製。やんぬる哉。<br /> 台南には定刻に着き、市内を適当に散歩した(鉄旅なので詳細は略)。駅へと戻り、17時08分の自強号を買ってしまう。散歩で渇いたのどを潤すために、売店でパパイヤ牛乳を買う。<br /> 韓国現代製の自強号は快走し続け(一応、韓国への気遣い?)、高雄に到着した。これまで駅弁を一度も買っていないため、夕食用に1つ購う。駅前に出てみると、初日に台北をあっさり通過したせいであろうか、その車とミニバイクの多さで、殊更に大都会であると感じられてしまった。<br /> 夜の食材の入手先は、有名な六合夜市。台湾人にとっても観光地となっているようで、旗を持った案内人や周りの写真を撮る人などたくさんいる。とりあえず、美味しそうな煙を上げていた鳥の焼き肉と、アヒルの首、魚の練り物のスープを買い、コンビニでビールを大量に。駅で買った弁当が小さかったので、ホテルの近くにあった排骨飯も。結果として、鶏肉が予想外に大きかったのと弁当が小さい割に詰められていたので、とても食べ切れなかった(残りは翌朝に回したため、ホテルの無料朝食券は紙くずとなった)。<br /> <br />@海外初駅弁は高雄駅にて購入

     しかも、途中の嘉義で4分の乗り継ぎがあったのだが、5分遅れで到着したこっちの乗客を連絡せず(待ってくれず)に出発してしまっている。改札にいたおばさんの駅員に訊くと、当然のように「次は43分発」ということを指さしてくれる。全体的な雰囲気は日本と似ていて、時刻の正確性も他国に比べれば日本と似て正確だという台湾だが、確かにその通りだが、車内での大声での携帯使用や乗り継ぎ連絡の利便性のなさなど、国民性の違いは若干感じられるところである。
     14時35分発の自強号もあるが切符の変更が面倒なので、14時43分発で向かうことにした。やってきた車両ままたしても大宇製。やんぬる哉。
     台南には定刻に着き、市内を適当に散歩した(鉄旅なので詳細は略)。駅へと戻り、17時08分の自強号を買ってしまう。散歩で渇いたのどを潤すために、売店でパパイヤ牛乳を買う。
     韓国現代製の自強号は快走し続け(一応、韓国への気遣い?)、高雄に到着した。これまで駅弁を一度も買っていないため、夕食用に1つ購う。駅前に出てみると、初日に台北をあっさり通過したせいであろうか、その車とミニバイクの多さで、殊更に大都会であると感じられてしまった。
     夜の食材の入手先は、有名な六合夜市。台湾人にとっても観光地となっているようで、旗を持った案内人や周りの写真を撮る人などたくさんいる。とりあえず、美味しそうな煙を上げていた鳥の焼き肉と、アヒルの首、魚の練り物のスープを買い、コンビニでビールを大量に。駅で買った弁当が小さかったので、ホテルの近くにあった排骨飯も。結果として、鶏肉が予想外に大きかったのと弁当が小さい割に詰められていたので、とても食べ切れなかった(残りは翌朝に回したため、ホテルの無料朝食券は紙くずとなった)。
     
    @海外初駅弁は高雄駅にて購入

  • @夜市では並んでいる店で買えば間違いなし

    @夜市では並んでいる店で買えば間違いなし

  • ■5.4<br /> 安宿だが、ネット環境の整っている部屋だったのでゆっくり連絡等をし、朝9時に出発。市内を適当に観光した(地下鉄にも乗ったが、詳細まで著す旅行記でもないので略)。<br /> 12時16分発の枋寮行に乗るべく、高雄駅へ向かう。駅構内には、駅弁のみならず各種鉄道グッズを取り扱う店などもある(これはここに限らず、台北などにもあった)。台湾では一般的に鉄道への解釈が好意的だとは昨日書いたが、本来は一部限定的な人を対象にするような代物も普通に売られ、会社側も鉄道をより普遍的な趣味へしようとしている意図が感じられる。ここ高雄でそれを最も如実に示しているものはその駅舎で、最近建て直され、そういう場合旧い駅舎は壊されるのであるが、そうされずに曳家(建物を分解せずにそのまま移動させる)で現駅舎の東側に移され、今は観光情報センターとして機能しているのである。<br /> <br />@曳家された旧高雄駅舎

    ■5.4
     安宿だが、ネット環境の整っている部屋だったのでゆっくり連絡等をし、朝9時に出発。市内を適当に観光した(地下鉄にも乗ったが、詳細まで著す旅行記でもないので略)。
     12時16分発の枋寮行に乗るべく、高雄駅へ向かう。駅構内には、駅弁のみならず各種鉄道グッズを取り扱う店などもある(これはここに限らず、台北などにもあった)。台湾では一般的に鉄道への解釈が好意的だとは昨日書いたが、本来は一部限定的な人を対象にするような代物も普通に売られ、会社側も鉄道をより普遍的な趣味へしようとしている意図が感じられる。ここ高雄でそれを最も如実に示しているものはその駅舎で、最近建て直され、そういう場合旧い駅舎は壊されるのであるが、そうされずに曳家(建物を分解せずにそのまま移動させる)で現駅舎の東側に移され、今は観光情報センターとして機能しているのである。
     
    @曳家された旧高雄駅舎

  •  件の枋寮行は、以前は復興号として使用されていた冷房客車車両である。7両編成+1両の荷物・電源車であり、最前車両には私ともう1人、あとは車掌しか乗っていない。発車まで時間があったので、駅構内で買った駅弁を食べてしまった。<br /> <br />@枋寮行の區間車車両

     件の枋寮行は、以前は復興号として使用されていた冷房客車車両である。7両編成+1両の荷物・電源車であり、最前車両には私ともう1人、あとは車掌しか乗っていない。発車まで時間があったので、駅構内で買った駅弁を食べてしまった。
     
    @枋寮行の區間車車両

  • @駅弁の中身(お肉が美味)

    @駅弁の中身(お肉が美味)

  •  定刻に出発。あれこれ書くべきところだが、徒歩観光による疲労+満腹感+冷房という条件で、1時間ほどうつらうつらとしてしまった。<br /> 林邊付近で目を覚ます。辺りは路盤や橋梁を工事中である。名も知らぬ川を渡るが、川面すれすれを走っており、これでは一たび氾濫したら即不通である(現に、周囲は荒れ果てているからそのような事態になった後なのだろう)。じきに、高架化されると思われる。<br /> 佳冬の辺りになると、田んぼのような区切りが多数ありその中で小さな水車のようなものが回っているのが多数見られるようになる。おそらく何かの養殖なのだろうが、何なのかまではわからない。<br /><br />@養殖(ネットで調べたけど、うなぎなのかエビなのか判断つかず)

     定刻に出発。あれこれ書くべきところだが、徒歩観光による疲労+満腹感+冷房という条件で、1時間ほどうつらうつらとしてしまった。
     林邊付近で目を覚ます。辺りは路盤や橋梁を工事中である。名も知らぬ川を渡るが、川面すれすれを走っており、これでは一たび氾濫したら即不通である(現に、周囲は荒れ果てているからそのような事態になった後なのだろう)。じきに、高架化されると思われる。
     佳冬の辺りになると、田んぼのような区切りが多数ありその中で小さな水車のようなものが回っているのが多数見られるようになる。おそらく何かの養殖なのだろうが、何なのかまではわからない。

    @養殖(ネットで調べたけど、うなぎなのかエビなのか判断つかず)

  •  終点の枋寮には定刻の14時04分に到着した。ホームの反対側に次に乗るべく台東行があったので一先ず乗ってみたが、非冷房の車両ということもあり、また停車中で窓も閉まっているため大変な暑さである。走り出せば風が入るのだろうが、先が少し思いやられる。<br /> <br />@台東行の普快車車両

     終点の枋寮には定刻の14時04分に到着した。ホームの反対側に次に乗るべく台東行があったので一先ず乗ってみたが、非冷房の車両ということもあり、また停車中で窓も閉まっているため大変な暑さである。走り出せば風が入るのだろうが、先が少し思いやられる。
     
    @台東行の普快車車両

  •  時間が少しあったので駅前を適当にぶらついたが、あまりの暑さですぐに戻った。<br /> 14時28分発の台東行の普快車、もう台湾ですら2往復しか残っていない非冷房の各駅停車である。今回の旅行はこれに乗っておくのが目的であったと言っても過言ではないだろう。編成は3両、どれもほぼ同じようなボロさだが、前から2両は手動扉で最後だけは自動となっている。<br /> <br />@手動扉車両の車内

     時間が少しあったので駅前を適当にぶらついたが、あまりの暑さですぐに戻った。
     14時28分発の台東行の普快車、もう台湾ですら2往復しか残っていない非冷房の各駅停車である。今回の旅行はこれに乗っておくのが目的であったと言っても過言ではないだろう。編成は3両、どれもほぼ同じようなボロさだが、前から2両は手動扉で最後だけは自動となっている。
     
    @手動扉車両の車内

  •  定刻に出発したが、乗客は私以外に、いかにも鉄な感じの人(あちこちビデオを撮っている。東洋人だが台湾なのか日本なのかは不明)と、上半身裸のおっさん、合計3人しかいない。車両といい乗客数といい、国鉄時代のローカル線の様子を呈してきた。<br /> 枋山付近では、あちこちで川を越えるための工事をしていた(川そのものの工事も多い)。確かに台湾といえば台風と水害のニュースを良く聞くが、それにしても河原のあちこちは巨大な流木だらけである。そもそも土手の有無も怪しいような治水状態だから工事は必要なのだろうが、それよりは上流でダムを作ったりする方が先決のような気もする。<br /> 枋野を過ぎると、南廻線では屈指の山越え区間となる。非冷房なので窓を開けっ放しであるが、その状態でトンネルに入る際のこの大音量は、久々の感覚である。山岳区間を超えると、右手に海が広がってくる。良い天気にも恵まれたため、なかなかの光景である。<br /><br />@海!

     定刻に出発したが、乗客は私以外に、いかにも鉄な感じの人(あちこちビデオを撮っている。東洋人だが台湾なのか日本なのかは不明)と、上半身裸のおっさん、合計3人しかいない。車両といい乗客数といい、国鉄時代のローカル線の様子を呈してきた。
     枋山付近では、あちこちで川を越えるための工事をしていた(川そのものの工事も多い)。確かに台湾といえば台風と水害のニュースを良く聞くが、それにしても河原のあちこちは巨大な流木だらけである。そもそも土手の有無も怪しいような治水状態だから工事は必要なのだろうが、それよりは上流でダムを作ったりする方が先決のような気もする。
     枋野を過ぎると、南廻線では屈指の山越え区間となる。非冷房なので窓を開けっ放しであるが、その状態でトンネルに入る際のこの大音量は、久々の感覚である。山岳区間を超えると、右手に海が広がってくる。良い天気にも恵まれたため、なかなかの光景である。

    @海!

  •  途中駅(駅名失念)にて貨物列車を追い越す。台湾に来てから感じていることだが、貨物列車の数が結構多い気がする。そして最後尾には、日本の貨物列車からは消えてしまった車掌車が連結されていて車掌が暇そうに勤務している。貨物列車の車掌なぞ、はっきり言ってやることなんかそうないだろう。こういったところにも、昔の日本の国鉄の香りを感じる(国鉄時代は1日に数本しか列車が来ない駅に駅員が常駐し、貨物列車にすら車掌が乗っていたが、民営化され経営効率が求められると、駅は無人化され、旅客列車ですらワンマン化されてきている)。今はまだ優等列車すら立ち客で混雑しているほど好景気の台鉄だからいいが、斜陽化してきたら日本の国鉄のようになっていくのだろうか。<br /><br />@車掌車と暇そうな車掌

     途中駅(駅名失念)にて貨物列車を追い越す。台湾に来てから感じていることだが、貨物列車の数が結構多い気がする。そして最後尾には、日本の貨物列車からは消えてしまった車掌車が連結されていて車掌が暇そうに勤務している。貨物列車の車掌なぞ、はっきり言ってやることなんかそうないだろう。こういったところにも、昔の日本の国鉄の香りを感じる(国鉄時代は1日に数本しか列車が来ない駅に駅員が常駐し、貨物列車にすら車掌が乗っていたが、民営化され経営効率が求められると、駅は無人化され、旅客列車ですらワンマン化されてきている)。今はまだ優等列車すら立ち客で混雑しているほど好景気の台鉄だからいいが、斜陽化してきたら日本の国鉄のようになっていくのだろうか。

    @車掌車と暇そうな車掌

  •  金崙では、上りの非冷房各駅停車と行き違う。あちらにはぱっと見で15人くらいいて、それなりの賑わいである。外国人(と書こうとして間違いに気づく。今は自分も外国人なのだ)、もとい西洋人のペアもいて、鉄が目的かどうかはわからないが、いずれにしてもこの手の列車を検索できるとはタダ者ではないだろう。<br /><br />@ライバル(?)と行き違い(あっちは乗客多数)

     金崙では、上りの非冷房各駅停車と行き違う。あちらにはぱっと見で15人くらいいて、それなりの賑わいである。外国人(と書こうとして間違いに気づく。今は自分も外国人なのだ)、もとい西洋人のペアもいて、鉄が目的かどうかはわからないが、いずれにしてもこの手の列車を検索できるとはタダ者ではないだろう。

    @ライバル(?)と行き違い(あっちは乗客多数)

  •  この駅で、やっとこちらにも乗客がちらほら乗ってきた(何人かは次の太麻里で降りてしまったが)。その次の駅、温泉で有名な知本では観光客がたくさんホーム上で待っていた。しかし、そのほとんど(すべて?)は反対側の高雄方面行の自強号に乗ってしまったが。<br /> 日も落ちて涼しくなりつつある中、おんぼろの客車車両は定刻の16時40分に台東駅に到着した。ここは新駅であり、ホテル等のある繁華街は数キロほど離れている。事前に調べた限りではバスの出発まで1時間あるため、駅構内の椅子に座ってパソコンをつついて時間を潰した。<br /><br />@有名な池上駅弁は台東でも買える

     この駅で、やっとこちらにも乗客がちらほら乗ってきた(何人かは次の太麻里で降りてしまったが)。その次の駅、温泉で有名な知本では観光客がたくさんホーム上で待っていた。しかし、そのほとんど(すべて?)は反対側の高雄方面行の自強号に乗ってしまったが。
     日も落ちて涼しくなりつつある中、おんぼろの客車車両は定刻の16時40分に台東駅に到着した。ここは新駅であり、ホテル等のある繁華街は数キロほど離れている。事前に調べた限りではバスの出発まで1時間あるため、駅構内の椅子に座ってパソコンをつついて時間を潰した。

    @有名な池上駅弁は台東でも買える

  •  並みいるタクシーの客引きを断り(といってもほとんどのタクシーは駅前にきちんと並んでいたが)、路線バスで旧駅のあった市街地へ移動する。けっこうな距離があるから路線を残してくれてもよさそうだが、バスの乗客がまばらであることを考えると需要はそうなかったのかもしれない。<br /> 旧駅は、観光地として整備されて旧い車両などが展示されている。ホーム上では高校生がいちゃついたり、野良犬が数匹寝転んだりしている。仰々しいカメラであちこち撮影している同業者風も何人か見受けられた。<br /> <br />@旧台東駅

     並みいるタクシーの客引きを断り(といってもほとんどのタクシーは駅前にきちんと並んでいたが)、路線バスで旧駅のあった市街地へ移動する。けっこうな距離があるから路線を残してくれてもよさそうだが、バスの乗客がまばらであることを考えると需要はそうなかったのかもしれない。
     旧駅は、観光地として整備されて旧い車両などが展示されている。ホーム上では高校生がいちゃついたり、野良犬が数匹寝転んだりしている。仰々しいカメラであちこち撮影している同業者風も何人か見受けられた。
     
    @旧台東駅

  •  近場の個人商店で、香草腸詰の麺類と豚脂身を使った飯を購い、いつも通りにコンビニでビールを大量に購入してホテルにチェックイン。安ホテルだが、ケンタッキーの朝食を無料で付けてくれるという。しかしその店の営業時間を訊くと7時からということで、「明日は5時半くらいに出なきゃいけないんだ」というと、かなり若い男のフロントは笑顔で驚いていた(以上、お互いに拙い英語での会話であった)。<br /><br />■5.5<br /> 珍しく目覚ましを使って4時半に起き、日本のバラエティ番組を観ながら準備をする。旧駅付近にあるバスターミナルまで歩き、さて予定通りの5時50分発に乗ろうと思っていたが、小さなマイクロバスが目の前に止まり、しかも電光掲示で「火車新站」とある。ターミナル内にある掲示板を見ると、違う系統だが5時45分発で新駅を経由するものがあるため、それであろう。<br /> それに乗ろうとしている乗客は、かなりのじいさん3人のみ。そんなバスに乗るのも面白いと思い、念のため運転手に行先を訊いてみたが、なんとstationすら通じない。しかしここは漢字圏で生まれた人間の強み、すぐに「火車新站?」と書いてバス自体を指さしたら、うんうんと頷いた。それを見ていた客のじいさんは「あおら〜」みたいな声を出して笑顔で驚いていた。<br /><br />@右にあるバスでなく、あえてこれに乗る勇気

     近場の個人商店で、香草腸詰の麺類と豚脂身を使った飯を購い、いつも通りにコンビニでビールを大量に購入してホテルにチェックイン。安ホテルだが、ケンタッキーの朝食を無料で付けてくれるという。しかしその店の営業時間を訊くと7時からということで、「明日は5時半くらいに出なきゃいけないんだ」というと、かなり若い男のフロントは笑顔で驚いていた(以上、お互いに拙い英語での会話であった)。

    ■5.5
     珍しく目覚ましを使って4時半に起き、日本のバラエティ番組を観ながら準備をする。旧駅付近にあるバスターミナルまで歩き、さて予定通りの5時50分発に乗ろうと思っていたが、小さなマイクロバスが目の前に止まり、しかも電光掲示で「火車新站」とある。ターミナル内にある掲示板を見ると、違う系統だが5時45分発で新駅を経由するものがあるため、それであろう。
     それに乗ろうとしている乗客は、かなりのじいさん3人のみ。そんなバスに乗るのも面白いと思い、念のため運転手に行先を訊いてみたが、なんとstationすら通じない。しかしここは漢字圏で生まれた人間の強み、すぐに「火車新站?」と書いてバス自体を指さしたら、うんうんと頷いた。それを見ていた客のじいさんは「あおら〜」みたいな声を出して笑顔で驚いていた。

    @右にあるバスでなく、あえてこれに乗る勇気

  •  駅窓口で花蓮までの切符を買う。どうせ話せないので、これまで何回も繰り返してきたように「台東→花蓮 普快車 全票(單程)1張」と書いた紙を出す。たいていはそのまま発券してくれるのだが、係員が「ファーリェン?」と念押しするように訊いてくる。「ふあーりえん」とベタな発音で返したが、要するにこんな列車で通して乗るような奴はいないのだろう(結果論からすると、私ともう1人の鉄マニア、2人だけであった)。花蓮までの運賃は162元(約480円)。4時間近くも乗ってこの値段だから、かなりの安さである。<br /> 今日の編成は昨日と同様に3両で、前の1両が手動扉で、残り2両が自動扉である。最後の車両に乗って開けっ放しの後ろの風景を見ようと思ったのだが、車掌がなんやら大声で前の車両へ促す。よくわからないが、最後の車両は閉め切っているようであった。<br /> 定刻に出発。乗客は15人程度いるからなかなかの賑いだが、すぐ隣の駅やその次でわらわらと降りてしまった。約1時間後に到着した池上は駅弁で有名な駅で、朝の8時前だというのに立ち売りの駅弁屋が2人ほどホームにいた。掛け声は「べぇんとぁぅー」である。ここで買っておきたいところだが、朝早いためやっていなかったらどうしようという杞憂の元、昨晩に台東駅で買ってしまったのである。いるとわかっていれば、ここで買ったのにと思う。<br /> <br />@池上駅弁当(前日夜撮影)

     駅窓口で花蓮までの切符を買う。どうせ話せないので、これまで何回も繰り返してきたように「台東→花蓮 普快車 全票(單程)1張」と書いた紙を出す。たいていはそのまま発券してくれるのだが、係員が「ファーリェン?」と念押しするように訊いてくる。「ふあーりえん」とベタな発音で返したが、要するにこんな列車で通して乗るような奴はいないのだろう(結果論からすると、私ともう1人の鉄マニア、2人だけであった)。花蓮までの運賃は162元(約480円)。4時間近くも乗ってこの値段だから、かなりの安さである。
     今日の編成は昨日と同様に3両で、前の1両が手動扉で、残り2両が自動扉である。最後の車両に乗って開けっ放しの後ろの風景を見ようと思ったのだが、車掌がなんやら大声で前の車両へ促す。よくわからないが、最後の車両は閉め切っているようであった。
     定刻に出発。乗客は15人程度いるからなかなかの賑いだが、すぐ隣の駅やその次でわらわらと降りてしまった。約1時間後に到着した池上は駅弁で有名な駅で、朝の8時前だというのに立ち売りの駅弁屋が2人ほどホームにいた。掛け声は「べぇんとぁぅー」である。ここで買っておきたいところだが、朝早いためやっていなかったらどうしようという杞憂の元、昨晩に台東駅で買ってしまったのである。いるとわかっていれば、ここで買ったのにと思う。
     
    @池上駅弁当(前日夜撮影)

  • @池上駅ホームから田んぼを見渡す

    @池上駅ホームから田んぼを見渡す

  •  池上を過ぎると車内は閑散とし、2両目は私だけ、1両目は例の鉄と思しき人だけである(この人は昨日の枋寮からの列車にも乗っていた人である)。つまり、まともな乗客は誰もいないということでもある。<br /> 辺りは米どころということもあり、暑さを気にしなければまるで日本の一風景のようである。東里を過ぎるとちょっとした峠越え区間となり、峠のトンネルを超えてからはまた稲作風景が続き、瑞穂からはちらほらと乗客も増え始めた。<br /> そのうちの1人、全身ピンク色のおばさんは大声で他のおばさんと喋っている。話しかけてきたらどうしようという不安は的中し、相方のおばさんがすぐ隣で降りた後、なんやら話しかけてきたので日本語や英語で適当に返したが、どうにも中国語しか使ってくれない。身振りで解釈するに、つまり駅で降りる際に大きな荷物を降ろしてほしいようであった。そういえば、乗車する際には駅員らしき人に手伝ってもらっていたのを見ている。<br /> ピンクのおばさんは鳳林で降りるというので、なんだか野菜みたいな丸いものがたくさん入っている麻袋を降ろしてあげた。おばさんは「シェシェ」と言った後それを背負って階段を降りていった(なんだかんだで力あるじゃないかと思ったが)。<br /> 冷房はなく扇風機の風だけだが、昨日と違って若干の雲が日を遮ってくれているので、それなりに快適である。すこしうつらうつらとしたところで、定刻より2分早い10時56分に花蓮に到着した。ここで2時間ほど時間があるので、近場の美崙山公園へ歩いたりして時間を潰す。昼食の時間帯なので花蓮の駅弁か花蓮名物のワンタンでも、と言いたいところだが、暑さで食欲もあまりないのでコンビニのアイスだけにしておく。<br /> 花蓮からは、またしても大宇製の各駅停車。景勝地のタロコ渓谷が近いこともあり、沿線は石灰岩の工場などが多く見られる。<br /><br />@廃線になった、港方面への支線

     池上を過ぎると車内は閑散とし、2両目は私だけ、1両目は例の鉄と思しき人だけである(この人は昨日の枋寮からの列車にも乗っていた人である)。つまり、まともな乗客は誰もいないということでもある。
     辺りは米どころということもあり、暑さを気にしなければまるで日本の一風景のようである。東里を過ぎるとちょっとした峠越え区間となり、峠のトンネルを超えてからはまた稲作風景が続き、瑞穂からはちらほらと乗客も増え始めた。
     そのうちの1人、全身ピンク色のおばさんは大声で他のおばさんと喋っている。話しかけてきたらどうしようという不安は的中し、相方のおばさんがすぐ隣で降りた後、なんやら話しかけてきたので日本語や英語で適当に返したが、どうにも中国語しか使ってくれない。身振りで解釈するに、つまり駅で降りる際に大きな荷物を降ろしてほしいようであった。そういえば、乗車する際には駅員らしき人に手伝ってもらっていたのを見ている。
     ピンクのおばさんは鳳林で降りるというので、なんだか野菜みたいな丸いものがたくさん入っている麻袋を降ろしてあげた。おばさんは「シェシェ」と言った後それを背負って階段を降りていった(なんだかんだで力あるじゃないかと思ったが)。
     冷房はなく扇風機の風だけだが、昨日と違って若干の雲が日を遮ってくれているので、それなりに快適である。すこしうつらうつらとしたところで、定刻より2分早い10時56分に花蓮に到着した。ここで2時間ほど時間があるので、近場の美崙山公園へ歩いたりして時間を潰す。昼食の時間帯なので花蓮の駅弁か花蓮名物のワンタンでも、と言いたいところだが、暑さで食欲もあまりないのでコンビニのアイスだけにしておく。
     花蓮からは、またしても大宇製の各駅停車。景勝地のタロコ渓谷が近いこともあり、沿線は石灰岩の工場などが多く見られる。

    @廃線になった、港方面への支線

  •  途中、車掌が切符の確認に来た。蘇澳までの切符を見せると、あれこれ言ってくる。おそらくは「乗り換えが必要だ」ということだと思い、自作の予定表を見せると、そこにあれこれ書き込んでいる。要するに蘇澳新に14時30分に着くから、そこから乗り換えて云々、なのであるが、それはもう予定表に書いてある。追加であれこれ書いてもらうとそこは中国語になってしまうので逆に難しくなってしまうが、しかし、よその国からの乗客を親切にしようという意図は充分に感じられた。ほどなくし、花蓮から約1時間10分の乗車で蘇澳新に到着した。<br /> 同じく東海岸沿いにある台東と花蓮は、幹線の開通後に沿岸近くにある旧駅への支線は廃線となってしまったが、ここ蘇澳だけは市街地への支線が残されている。どうしてかはわからなかったが、実際に来てみると、新駅近辺は小高い山も多くセメントの工場がある程度だから、旧駅を廃止してここを開発するのが難しかったのも理由の一つなのだろう。また蘇澳自体が前出の2都市ほど大きな町でもないため、開発するほどの需要もないのかもしれない。<br /> それはとにかく、支線へと乗り換えて蘇澳へと向かう。入線してきた車両は、日本車両製の新型車両であった(やっと巡り合えた)。いそいそと乗り込む。<br /> 走り出す直前に、携帯での電話が終わったおばさん(というほど年は高くないが)の乗客が、「××スァオ××!?」と電車の床を指して訊いてきた。意味は地名以外さっぱりわからないが、態度と表情からすると「え、今ここってもう蘇澳なのかしら!?」に間違いないと思い、「すぁおしん」と答えたところ、とりあえず通じたようだった。<br /> 蘇澳にはすぐに到着した。ここは冷泉で有名なところである。プールのような施設で皆で水着で入ったりするのだが、まだその季節でもないため柵から垣間見える施設内は閑散としている。それでも、若いカップルが観光に来て門前で記念写真を撮ったりもしている。<br /><br />@駅も街も小ぢんまりとした蘇澳

     途中、車掌が切符の確認に来た。蘇澳までの切符を見せると、あれこれ言ってくる。おそらくは「乗り換えが必要だ」ということだと思い、自作の予定表を見せると、そこにあれこれ書き込んでいる。要するに蘇澳新に14時30分に着くから、そこから乗り換えて云々、なのであるが、それはもう予定表に書いてある。追加であれこれ書いてもらうとそこは中国語になってしまうので逆に難しくなってしまうが、しかし、よその国からの乗客を親切にしようという意図は充分に感じられた。ほどなくし、花蓮から約1時間10分の乗車で蘇澳新に到着した。
     同じく東海岸沿いにある台東と花蓮は、幹線の開通後に沿岸近くにある旧駅への支線は廃線となってしまったが、ここ蘇澳だけは市街地への支線が残されている。どうしてかはわからなかったが、実際に来てみると、新駅近辺は小高い山も多くセメントの工場がある程度だから、旧駅を廃止してここを開発するのが難しかったのも理由の一つなのだろう。また蘇澳自体が前出の2都市ほど大きな町でもないため、開発するほどの需要もないのかもしれない。
     それはとにかく、支線へと乗り換えて蘇澳へと向かう。入線してきた車両は、日本車両製の新型車両であった(やっと巡り合えた)。いそいそと乗り込む。
     走り出す直前に、携帯での電話が終わったおばさん(というほど年は高くないが)の乗客が、「××スァオ××!?」と電車の床を指して訊いてきた。意味は地名以外さっぱりわからないが、態度と表情からすると「え、今ここってもう蘇澳なのかしら!?」に間違いないと思い、「すぁおしん」と答えたところ、とりあえず通じたようだった。
     蘇澳にはすぐに到着した。ここは冷泉で有名なところである。プールのような施設で皆で水着で入ったりするのだが、まだその季節でもないため柵から垣間見える施設内は閑散としている。それでも、若いカップルが観光に来て門前で記念写真を撮ったりもしている。

    @駅も街も小ぢんまりとした蘇澳

  •  することもなく適当に市街地の市場やお寺を見て、駅へと戻り台北までの切符を買った。台北までは、先ほどの新型車両で戻ることになる。座席の一部が進行方向へ向いて座れるようになっているので快適である。<br /> 途中、駅弁で有名な福隆と瑞芳では立ち売りの売り子が例の「べぇんとぁぅー」を連発している。明日は瑞芳に昼時に来る予定であるため、そこで買おうと思う。<br /> 八堵からは地元の中学生たちが大量に乗り込み、車内は騒がしくなる。その喧騒は台北まで続いた。<br /><br />■5.6<br /> 今日は台湾北部の支線等を巡る旅であり、今回の旅程のうち最もゆったりとしている、いわば中休み的な日である。<br /> 朝はホテルの朝食を頂き、8時前に台北駅へ着くように歩く。近距離路線ということもあるので、初めての自動券売機体験で切符を購入した。目的地は港町の基隆である。<br /> 乗ろうと思っていた列車は多少遅れて入線してきて、そのためか混雑している。とりあえず乗り込んだが、ラッシュとは逆方向であるから次の列車なら空いているかもしれない。それと、昨日の車窓から松山のホームで鉄道観光の広告をたくさん見かけたので、それも見られるだろうという思いから隣駅の松山で一先ず降りることにした。<br /> ホーム向いにある電光掲示の広告では、一日周遊券、新型車両のタロコ号などの広告の他、昨日私が乗った東部幹線の普快車のおんぼろ車両までが広告塔になっている。あんなもの(と言っては失礼だが)まで売り物にしているとは恐れ入る。<br /> ほどなくして入線してきた電車はガラ空きであった。平々凡々な台湾の旧い街並みの中を快走し、10時少し前に基隆に到着した。<br /> 到着後は、徒歩で観光。観光についてはこれまでに倣って詳細省略するが、約2キロ強離れている仙洞巖は地元の人でも歩いて行くような所ではなく、大人しい野良犬や放し飼いの飼い犬ばかりの台湾では珍しく、口輪をした(つまり危険な)犬に追われたり、すれ違うトラックの多さに辟易としながらの移動であったが、洞窟やお寺は誰も観光客がいなくて長閑であり、また帰り際には地元の賑やかな祭り(見物人は私1人だけ)に遭遇したりと、徒歩旅ならではの良い偶然にも巡り合えた。<br /> <br />@名も知らぬ地元の祭り(爆竹の連発)

     することもなく適当に市街地の市場やお寺を見て、駅へと戻り台北までの切符を買った。台北までは、先ほどの新型車両で戻ることになる。座席の一部が進行方向へ向いて座れるようになっているので快適である。
     途中、駅弁で有名な福隆と瑞芳では立ち売りの売り子が例の「べぇんとぁぅー」を連発している。明日は瑞芳に昼時に来る予定であるため、そこで買おうと思う。
     八堵からは地元の中学生たちが大量に乗り込み、車内は騒がしくなる。その喧騒は台北まで続いた。

    ■5.6
     今日は台湾北部の支線等を巡る旅であり、今回の旅程のうち最もゆったりとしている、いわば中休み的な日である。
     朝はホテルの朝食を頂き、8時前に台北駅へ着くように歩く。近距離路線ということもあるので、初めての自動券売機体験で切符を購入した。目的地は港町の基隆である。
     乗ろうと思っていた列車は多少遅れて入線してきて、そのためか混雑している。とりあえず乗り込んだが、ラッシュとは逆方向であるから次の列車なら空いているかもしれない。それと、昨日の車窓から松山のホームで鉄道観光の広告をたくさん見かけたので、それも見られるだろうという思いから隣駅の松山で一先ず降りることにした。
     ホーム向いにある電光掲示の広告では、一日周遊券、新型車両のタロコ号などの広告の他、昨日私が乗った東部幹線の普快車のおんぼろ車両までが広告塔になっている。あんなもの(と言っては失礼だが)まで売り物にしているとは恐れ入る。
     ほどなくして入線してきた電車はガラ空きであった。平々凡々な台湾の旧い街並みの中を快走し、10時少し前に基隆に到着した。
     到着後は、徒歩で観光。観光についてはこれまでに倣って詳細省略するが、約2キロ強離れている仙洞巖は地元の人でも歩いて行くような所ではなく、大人しい野良犬や放し飼いの飼い犬ばかりの台湾では珍しく、口輪をした(つまり危険な)犬に追われたり、すれ違うトラックの多さに辟易としながらの移動であったが、洞窟やお寺は誰も観光客がいなくて長閑であり、また帰り際には地元の賑やかな祭り(見物人は私1人だけ)に遭遇したりと、徒歩旅ならではの良い偶然にも巡り合えた。
     
    @名も知らぬ地元の祭り(爆竹の連発)

  • @流れていた曲は生歌(そしてなぜかセクシー衣装)

    @流れていた曲は生歌(そしてなぜかセクシー衣装)

  •  そんなミニ旅を終えてから10時55分発の電車に乗ってすぐに八堵で乗り換え、瑞芳へ到着したのが11時35分。次に乗るべき平溪線の発車まで1時間半ほどあるため、昨日書いたようにここで駅弁を買った。ホームにいる立ち売りから買ったというのは何年ぶりであろうか(うろ覚えだが、熊本の八代駅だったかと思うが、何年前かまではよく思い出せない)。<br /> <br />@瑞芳駅の売り子さん

     そんなミニ旅を終えてから10時55分発の電車に乗ってすぐに八堵で乗り換え、瑞芳へ到着したのが11時35分。次に乗るべき平溪線の発車まで1時間半ほどあるため、昨日書いたようにここで駅弁を買った。ホームにいる立ち売りから買ったというのは何年ぶりであろうか(うろ覚えだが、熊本の八代駅だったかと思うが、何年前かまではよく思い出せない)。
     
    @瑞芳駅の売り子さん

  •  ホームは観光客でかなり混雑している。台湾人では男性同士の鉄的な人たち、または意外とカップルが多く、お互いに写真を撮ったり撮られたりしている。日本語を操る人々(当然日本人)もいた。<br /> 13時02分発の3両編成の菁桐行は乗車率100%弱で出発した。二駅ほど幹線を間借りして走り、そこから分岐していく(ここの書き方だが、本来は路線名と駅名を書けばいいようなところだが、慣れない地名のため変換が少し面倒になってきた)。<br /> この路線は以前は炭鉱の搬出に利用されたもので、今でもそれに関連する施設が見学用として残されている。今回の台湾旅行では連日快晴だったが、今日は空模様があまり良くなく、ここでちらほらと雨が降り始めた。右手には渓谷が沿い、それが左側に移り、突然街中の商店街の軒先をかすめながら走ったかと思うと、途中駅の十分に到着である。<br /> ここは台湾の天燈と瀑布、そして先ほど軒先をかすめたように、老街のど真ん中を走る列車で有名なところである。1時間半弱ほど時間があるので滝まで行ってもいいのだが、それよりは反対側の列車が老街を走るところを見てみたい気もする。あれこれ考えたが、後者を選んだ。<br /> <br />@十分老街と駅近くに残る炭鉱設備

     ホームは観光客でかなり混雑している。台湾人では男性同士の鉄的な人たち、または意外とカップルが多く、お互いに写真を撮ったり撮られたりしている。日本語を操る人々(当然日本人)もいた。
     13時02分発の3両編成の菁桐行は乗車率100%弱で出発した。二駅ほど幹線を間借りして走り、そこから分岐していく(ここの書き方だが、本来は路線名と駅名を書けばいいようなところだが、慣れない地名のため変換が少し面倒になってきた)。
     この路線は以前は炭鉱の搬出に利用されたもので、今でもそれに関連する施設が見学用として残されている。今回の台湾旅行では連日快晴だったが、今日は空模様があまり良くなく、ここでちらほらと雨が降り始めた。右手には渓谷が沿い、それが左側に移り、突然街中の商店街の軒先をかすめながら走ったかと思うと、途中駅の十分に到着である。
     ここは台湾の天燈と瀑布、そして先ほど軒先をかすめたように、老街のど真ん中を走る列車で有名なところである。1時間半弱ほど時間があるので滝まで行ってもいいのだが、それよりは反対側の列車が老街を走るところを見てみたい気もする。あれこれ考えたが、後者を選んだ。
     
    @十分老街と駅近くに残る炭鉱設備

  •  ほどなくして、瑞芳へ行く列車が来るのが見えてきた。柵も何もなく、商店と商店の間に引かれている鉄道を列車が走っていくという、かなり特異な風景なのであるが、それが恰も当然かのように周囲と溶け込んでいるような気がした。<br /> 滝の途中まで散策してから十分駅へと戻るが、ここで雨が本降りになってきた。老街から抜け出てきた14時51分発の列車に乗り込む。<br /> 終着駅の菁桐は旧い瀟洒な建物であり、小ぢんまりとした街が続いている。ゆっくり散策してもよさそうだが、雨もあるため、それは次の機会(いつかはわからないが)にすることにして、駅前の商店街やホームの向かいにある旧い石炭用の施設を写真に撮っただけで、すぐに折り返す列車に乗り込んだ。<br /><br />@終着の菁桐駅

     ほどなくして、瑞芳へ行く列車が来るのが見えてきた。柵も何もなく、商店と商店の間に引かれている鉄道を列車が走っていくという、かなり特異な風景なのであるが、それが恰も当然かのように周囲と溶け込んでいるような気がした。
     滝の途中まで散策してから十分駅へと戻るが、ここで雨が本降りになってきた。老街から抜け出てきた14時51分発の列車に乗り込む。
     終着駅の菁桐は旧い瀟洒な建物であり、小ぢんまりとした街が続いている。ゆっくり散策してもよさそうだが、雨もあるため、それは次の機会(いつかはわからないが)にすることにして、駅前の商店街やホームの向かいにある旧い石炭用の施設を写真に撮っただけで、すぐに折り返す列車に乗り込んだ。

    @終着の菁桐駅

  •  雨の中を戻っていくが、平溪の駅付近などもその建物の混乱具合(?)がなかなか面白そうなところである。晴れた日にもう一度来ても楽しめそうなところだ。<br /> 今日はそのまま台北まで戻り、夜市であれこれと買い、呑んで食べて寝てしまった。<br /><br />■5.7<br /> 今日は「鉄」な旅である(台湾に来てから毎日そうじゃないか、と言われそうだが)。彰化にある機関庫と苗栗にある鉄道車両を見学し、無料路線に乗車してくる予定である。<br /> 台北からは6時05分発の復興号。車両も古く扉も空きっぱなしで走るような客車だが、料金としては電車の普通列車と変わらないため、座席を指定してもらえる分こちらの方がお得とも言える。指定された席は窓側で、車両の後ろ側で海側、という塩梅に良い場所であった。<br /> 出発後、まだ地下から抜けきらない板橋で待ち合わせ。ここで環島之星に追い抜かれる。今回の旅では乗ることができなかったこの列車だが、結果的には何回も目にすることになった。<br /> <br />@環島之星(2日目に撮影。お姉さん付きで)

     雨の中を戻っていくが、平溪の駅付近などもその建物の混乱具合(?)がなかなか面白そうなところである。晴れた日にもう一度来ても楽しめそうなところだ。
     今日はそのまま台北まで戻り、夜市であれこれと買い、呑んで食べて寝てしまった。

    ■5.7
     今日は「鉄」な旅である(台湾に来てから毎日そうじゃないか、と言われそうだが)。彰化にある機関庫と苗栗にある鉄道車両を見学し、無料路線に乗車してくる予定である。
     台北からは6時05分発の復興号。車両も古く扉も空きっぱなしで走るような客車だが、料金としては電車の普通列車と変わらないため、座席を指定してもらえる分こちらの方がお得とも言える。指定された席は窓側で、車両の後ろ側で海側、という塩梅に良い場所であった。
     出発後、まだ地下から抜けきらない板橋で待ち合わせ。ここで環島之星に追い抜かれる。今回の旅では乗ることができなかったこの列車だが、結果的には何回も目にすることになった。
     
    @環島之星(2日目に撮影。お姉さん付きで)

  •  途中の竹南までは初日に乗車済みであるため、海線に分岐するまでは適当に景色を眺める。さて、海線に入るぞという所は押さえなければならないところだが、肝心なところでうつらうつらとしてしまい、気付いたら大山を通過していた。<br /> 海線と言っても、海が見える区間はわずかしかない。風力発電の大きな施設がいくつか見え、その先に海が確認できるところがあったかと思えば、すぐに見えなくなってしまうため山線との沿線風景の大きな違いは感じられなかった。<br /> 彰化には9時44分に到着した。扇形の機関庫があるところまでは歩いて10分程度ということだったので歩き出すが、それと思しき施設が見えるものの塀と線路の向こう側なのでどうしようか、と考えそうになったところで地下道入口が現れた。丁寧に車庫への案内も書いてある。<br /> 機関庫の入口では、日本人であることを伝えると、手書きのノートに書かれた日本語での注意事項を指差しで示され、パスポートを預けて区域内に入ることになる。言われたようにすると、中ではすでに団体さんが中国語での案内をされていた。<br /> 機関庫には12もの車庫が転車台(ターンテーブル)に向かって配置され、その左側にはSLが、中央にはディーゼル機関車が、そして右側では実際に工員が作業中の機関車が停められていた。観光施設ならまだしも、作業中の施設まで見学できるとは、やはり台湾は鉄な人にやさしい土地柄のようである。<br /> <br />@扇形機関庫

     途中の竹南までは初日に乗車済みであるため、海線に分岐するまでは適当に景色を眺める。さて、海線に入るぞという所は押さえなければならないところだが、肝心なところでうつらうつらとしてしまい、気付いたら大山を通過していた。
     海線と言っても、海が見える区間はわずかしかない。風力発電の大きな施設がいくつか見え、その先に海が確認できるところがあったかと思えば、すぐに見えなくなってしまうため山線との沿線風景の大きな違いは感じられなかった。
     彰化には9時44分に到着した。扇形の機関庫があるところまでは歩いて10分程度ということだったので歩き出すが、それと思しき施設が見えるものの塀と線路の向こう側なのでどうしようか、と考えそうになったところで地下道入口が現れた。丁寧に車庫への案内も書いてある。
     機関庫の入口では、日本人であることを伝えると、手書きのノートに書かれた日本語での注意事項を指差しで示され、パスポートを預けて区域内に入ることになる。言われたようにすると、中ではすでに団体さんが中国語での案内をされていた。
     機関庫には12もの車庫が転車台(ターンテーブル)に向かって配置され、その左側にはSLが、中央にはディーゼル機関車が、そして右側では実際に工員が作業中の機関車が停められていた。観光施設ならまだしも、作業中の施設まで見学できるとは、やはり台湾は鉄な人にやさしい土地柄のようである。
     
    @扇形機関庫

  • @猫も車両見学中

    @猫も車両見学中

  •  あれこれ見学したのち、霧雨が舞う中を駅へと戻る。時間があったので駅付近の街並みを適当に歩き、賑っていた肉圓の店で1つ購入する。肉圓のサービスであつあつのアサリスープをビニール袋で包んでくれたのだが、さてこれはどうやって飲めばいいのか? 入れ物もないし、そもそも持っているだけでも熱い。とりあえずカバンに入れておいた。<br /> 11時14分発の自強号に乗り込み、苗栗を目指す。台湾到着初日に買った切符であるが、その際には席が取れなかった。しかし実際には空いている席があったので、そこで座って車窓を眺める。ちなみに座席のある車両では一番前に乗っていたのだが、車両の前半分は自転車などの荷物スペースとなっていた。<br /> 定刻の12時06分に苗栗に到着。しかしここで雨がスコール並みの本降りになってきてしまった。30分ほど軒下で待機していたが、止む気配がないので歩き出す。鉄道車両の展示施設までは徒歩10分程度であったが、膝下は濡れ、カバンの中の資料類も少し湿ってしまった。<br /> 苗栗鐡路車輛文物展示館は、かなり広大な土地に10両以上の機関車等が展示され、その上にはしっかりとした建築による覆いが施されている。天候のせいなのかどうなのかはわからないが、辺りには人がいなくて私だけであった。<br /> <br />@苗栗鐡路車輛文物展示館

     あれこれ見学したのち、霧雨が舞う中を駅へと戻る。時間があったので駅付近の街並みを適当に歩き、賑っていた肉圓の店で1つ購入する。肉圓のサービスであつあつのアサリスープをビニール袋で包んでくれたのだが、さてこれはどうやって飲めばいいのか? 入れ物もないし、そもそも持っているだけでも熱い。とりあえずカバンに入れておいた。
     11時14分発の自強号に乗り込み、苗栗を目指す。台湾到着初日に買った切符であるが、その際には席が取れなかった。しかし実際には空いている席があったので、そこで座って車窓を眺める。ちなみに座席のある車両では一番前に乗っていたのだが、車両の前半分は自転車などの荷物スペースとなっていた。
     定刻の12時06分に苗栗に到着。しかしここで雨がスコール並みの本降りになってきてしまった。30分ほど軒下で待機していたが、止む気配がないので歩き出す。鉄道車両の展示施設までは徒歩10分程度であったが、膝下は濡れ、カバンの中の資料類も少し湿ってしまった。
     苗栗鐡路車輛文物展示館は、かなり広大な土地に10両以上の機関車等が展示され、その上にはしっかりとした建築による覆いが施されている。天候のせいなのかどうなのかはわからないが、辺りには人がいなくて私だけであった。
     
    @苗栗鐡路車輛文物展示館

  •  展示されている車両は、SLはもちろん、森林鉄道で使用されたものや、木造客車、アメリカや日本の制作によるディーゼル機関車等々、多種多様である。10分ほどでさらっと見終わったが、さて雨の勢いがさらに増して帰るに帰れない(その気になれば行けるのだろうが、全身ずぶ濡れになること間違いない)。急ぐ旅でもないし、施設内で雨の勢いが治まるのを待つことにした。車両を2回も3回も見て回り、思い出したようにあのスープを取り出して、朝の復興号の水飲み場から台湾新幹線がプリントされたコップを貰ってきたのを思い出し、それに注いで飲んだりし、降りやまない雨と睨めっこをする。結局、1時間弱ほど施設内にいた。<br /> 小雨になったところで駅へと戻り、電車に乗り込む。新竹では1時間ほどの乗り換え時間を利用して市内観光をし、今日の最終目的地の桃園には16時半頃に到着した(余談だが、新竹駅前の露店にふらっと寄ってみたのだが、店の裏側が廃線跡になっていた。このようなものを公園風に残している辺りも、鉄にやさしい台湾である)。<br /><br />@新竹駅前公園の露店裏側

     展示されている車両は、SLはもちろん、森林鉄道で使用されたものや、木造客車、アメリカや日本の制作によるディーゼル機関車等々、多種多様である。10分ほどでさらっと見終わったが、さて雨の勢いがさらに増して帰るに帰れない(その気になれば行けるのだろうが、全身ずぶ濡れになること間違いない)。急ぐ旅でもないし、施設内で雨の勢いが治まるのを待つことにした。車両を2回も3回も見て回り、思い出したようにあのスープを取り出して、朝の復興号の水飲み場から台湾新幹線がプリントされたコップを貰ってきたのを思い出し、それに注いで飲んだりし、降りやまない雨と睨めっこをする。結局、1時間弱ほど施設内にいた。
     小雨になったところで駅へと戻り、電車に乗り込む。新竹では1時間ほどの乗り換え時間を利用して市内観光をし、今日の最終目的地の桃園には16時半頃に到着した(余談だが、新竹駅前の露店にふらっと寄ってみたのだが、店の裏側が廃線跡になっていた。このようなものを公園風に残している辺りも、鉄にやさしい台湾である)。

    @新竹駅前公園の露店裏側

  •  ここからは林口線という路線があるのだが、なんと乗車賃が無料なのである。もともとは貨物線としてできたものであり、その路線を利用して朝夕の2往復だけ無料列車を走らせているのである。一時は桃園空港へのアクセス路線とすることも考えられたそうであるが、路盤強化等が必要であることから諦められたという話もあるらしい。<br /> それはさておき、無料列車に乗るためホームを探すが、なかなか行きあたらない。それらしき場所は事前に調べておいたのだが、そこに行くには民間の駐車場を通らないと行けない。ええいままよでその敷地内に入ったが、駐車場で働く人から中国語でなんやらと言われてしまったので、予定表の「海湖」を指すと、あっちだというジェスチャーで答えてくれた。つまりは、この駐車場を通らないと行けないということであった(あまりに挙動が不審だったから声をかけてくれたのだろう)。<br /> 17時10分発の列車は定刻通りに走り出した。2両連結で、乗客は10人ほどである。運転室が覗けないので実際の速度はわからないが、時速30キロ程度ではないだろうか。それでも車両が左右にゆさゆさと揺れるくらい、路盤は貧弱である。<br /> 次の駅の桃園高中では、大量の生徒が乗り込んで車内は騒がしくなった。無料で朝夕にしかないのなら、通学客にとっては好都合な列車であろう。<br /> 駅ごとに生徒がちらほらと降りて、終着の海湖には17時50分に到着した。「さてここで折り返しか、でも雨がひどいな」と思って列車を降り、傘をさしながら線路が伸びている先を写真に収めていると、なんと列車は数人の客を乗せたままその先へと行くではないか。事前に調べた限りでは終着駅は海湖であるし、海湖駅のホームにある表示板にもその先の駅は記されていない。もしかしたら、以前の林口線の客扱いが途中の長興までで、その後に海湖まで客扱いするようになったため、この先の駅(林口)までも客扱いするようになったのかもしれない(しかし帰国後に調べたが、終着駅の林口は貨物のみしか扱わない、とウィキペディアでも記載されていた。事前に公式ページからダウンロードした時刻表にも、終着駅は海湖と記載されているし、始発の桃園に掲示されていた時刻表も同じであった。謎は深まるばかりである)。<br /> ホームにいたボランティアらしき人(出発等の旗振り役をしていた人)に「……海湖……→?」と紙に書いて見せたが、いやいや反対側だ、と首を振る。しかし、これは私の訊き方が間違えていたのかもしれない(「あっちに行く列車はこれからあるか?」という質問だと思われたとしたら、そう答えられてしまうだろう)。<br /> よくわからないが、大雨の中10分ほど待ち、終着駅より先の駅からやってきた車両に乗り込む。そうすると、すでに乗客は20人ほどいるではないか。これはやはり、林口駅でも乗降できるということなのだろう。<br /><br />@駅に掲示してあった時刻表も海湖までだったけどなぁ…

     ここからは林口線という路線があるのだが、なんと乗車賃が無料なのである。もともとは貨物線としてできたものであり、その路線を利用して朝夕の2往復だけ無料列車を走らせているのである。一時は桃園空港へのアクセス路線とすることも考えられたそうであるが、路盤強化等が必要であることから諦められたという話もあるらしい。
     それはさておき、無料列車に乗るためホームを探すが、なかなか行きあたらない。それらしき場所は事前に調べておいたのだが、そこに行くには民間の駐車場を通らないと行けない。ええいままよでその敷地内に入ったが、駐車場で働く人から中国語でなんやらと言われてしまったので、予定表の「海湖」を指すと、あっちだというジェスチャーで答えてくれた。つまりは、この駐車場を通らないと行けないということであった(あまりに挙動が不審だったから声をかけてくれたのだろう)。
     17時10分発の列車は定刻通りに走り出した。2両連結で、乗客は10人ほどである。運転室が覗けないので実際の速度はわからないが、時速30キロ程度ではないだろうか。それでも車両が左右にゆさゆさと揺れるくらい、路盤は貧弱である。
     次の駅の桃園高中では、大量の生徒が乗り込んで車内は騒がしくなった。無料で朝夕にしかないのなら、通学客にとっては好都合な列車であろう。
     駅ごとに生徒がちらほらと降りて、終着の海湖には17時50分に到着した。「さてここで折り返しか、でも雨がひどいな」と思って列車を降り、傘をさしながら線路が伸びている先を写真に収めていると、なんと列車は数人の客を乗せたままその先へと行くではないか。事前に調べた限りでは終着駅は海湖であるし、海湖駅のホームにある表示板にもその先の駅は記されていない。もしかしたら、以前の林口線の客扱いが途中の長興までで、その後に海湖まで客扱いするようになったため、この先の駅(林口)までも客扱いするようになったのかもしれない(しかし帰国後に調べたが、終着駅の林口は貨物のみしか扱わない、とウィキペディアでも記載されていた。事前に公式ページからダウンロードした時刻表にも、終着駅は海湖と記載されているし、始発の桃園に掲示されていた時刻表も同じであった。謎は深まるばかりである)。
     ホームにいたボランティアらしき人(出発等の旗振り役をしていた人)に「……海湖……→?」と紙に書いて見せたが、いやいや反対側だ、と首を振る。しかし、これは私の訊き方が間違えていたのかもしれない(「あっちに行く列車はこれからあるか?」という質問だと思われたとしたら、そう答えられてしまうだろう)。
     よくわからないが、大雨の中10分ほど待ち、終着駅より先の駅からやってきた車両に乗り込む。そうすると、すでに乗客は20人ほどいるではないか。これはやはり、林口駅でも乗降できるということなのだろう。

    @駅に掲示してあった時刻表も海湖までだったけどなぁ…

  •  腑に落ちない気持ちのまま桃園へ戻り、有料の電車に乗り換えて台北へと向かった。<br /><br />■5.8<br /> 台湾旅行の実質的最終日、せめて1日くらいは観光客っぽいことでもしようかと思い、この日はタロコ渓谷のツアーを申し込んでそれに参加した。台湾国内線の復興航空に乗ったり、きれいな渓谷を眺めたりと、それなりに特筆すべきことはあったが、鉄旅でもないので省略させていただく。<br /> ただ気になったのが、ツアーで半強制的に行かされた部族舞踊の会場近くに、旧い車両とSLが展示されていたということである。舞踊見学の後に石の博物館へ行き、その後は宝石類の展示即売会場に30分ほど軟禁(?)されたのだが、ツアーにありがちなそのようなお買い物に時間を割かれるよりも、その車両のことを確認したくて仕様がなかった。次に花蓮に来る機会があるかどうかはわからないが、もしあれば自転車かスクーターでも借りて駅から来てみたいと思う。<br /><br />■5.9<br /> さて、本格的な海外旅行としては初めての台湾旅行も最終日である。今回の航空券はマイル特典で来たのであるが、復路は手配の都合上、関西国際空港での乗り継ぎとなってしまった(しかも6時間の空き時間も出来てしまう)。台湾発も8時40分と早めである。<br /> 5時半にはホテルを出てバス乗り場へ行ったが、30分に1本来るはずのバスは来なくて、結局45分も待つことになった。時間に余裕があればターミナル1にあるキャセイパシフィックのラウンジでも行って麺類でも食べようと思っていたが、これではもう難しい。<br /> しかし、JALのラウンジの点心もなかなか美味であった。時間になって搭乗口へ近づくと、空港なのに鉄道のレールがなぜか見える。その先には、模型の車両があって、森林鉄道の観光PRをしている。こんなところまで鉄にやさしいお国柄なのだな、と最後の最後になってまた思わされた。<br /><br />@桃園空港搭乗口にて<br /><br /><br />*旅行記および私の詳細については以下で。<br />「鐡旅」http://www2u.biglobe.ne.jp/~kokuden/tetu.htm

     腑に落ちない気持ちのまま桃園へ戻り、有料の電車に乗り換えて台北へと向かった。

    ■5.8
     台湾旅行の実質的最終日、せめて1日くらいは観光客っぽいことでもしようかと思い、この日はタロコ渓谷のツアーを申し込んでそれに参加した。台湾国内線の復興航空に乗ったり、きれいな渓谷を眺めたりと、それなりに特筆すべきことはあったが、鉄旅でもないので省略させていただく。
     ただ気になったのが、ツアーで半強制的に行かされた部族舞踊の会場近くに、旧い車両とSLが展示されていたということである。舞踊見学の後に石の博物館へ行き、その後は宝石類の展示即売会場に30分ほど軟禁(?)されたのだが、ツアーにありがちなそのようなお買い物に時間を割かれるよりも、その車両のことを確認したくて仕様がなかった。次に花蓮に来る機会があるかどうかはわからないが、もしあれば自転車かスクーターでも借りて駅から来てみたいと思う。

    ■5.9
     さて、本格的な海外旅行としては初めての台湾旅行も最終日である。今回の航空券はマイル特典で来たのであるが、復路は手配の都合上、関西国際空港での乗り継ぎとなってしまった(しかも6時間の空き時間も出来てしまう)。台湾発も8時40分と早めである。
     5時半にはホテルを出てバス乗り場へ行ったが、30分に1本来るはずのバスは来なくて、結局45分も待つことになった。時間に余裕があればターミナル1にあるキャセイパシフィックのラウンジでも行って麺類でも食べようと思っていたが、これではもう難しい。
     しかし、JALのラウンジの点心もなかなか美味であった。時間になって搭乗口へ近づくと、空港なのに鉄道のレールがなぜか見える。その先には、模型の車両があって、森林鉄道の観光PRをしている。こんなところまで鉄にやさしいお国柄なのだな、と最後の最後になってまた思わされた。

    @桃園空港搭乗口にて


    *旅行記および私の詳細については以下で。
    「鐡旅」http://www2u.biglobe.ne.jp/~kokuden/tetu.htm

この旅行記のタグ

27いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

この旅行記へのコメント (2)

開く

閉じる

  • Dr.鉄路迷さん 2010/12/19 09:35:20
    海湖で終点です
    ただし、元々貨物線ですから、海湖で折り返す旅客列車に海湖駅の踏切が連動していません。
    ですので海湖駅の先の踏切が閉まったままになってしまいます。
    そのために踏切の地上子が無いところまで列車を進めて閉まっている踏切を上げるのです。

    先日、私が乗ったときは、海湖に到着してから1キロくらい先に進みました。
    火力発電所と海が見える所に大きなカーブがあって、そのちょっと先に旅客列車の折り返し点がありました。
    そこで5分くらい停車してそのまま折り返します。
    乗客は乗せたままで、折り返し地点で下車することは出来ません。
    列車が林口まで行っている訳ではありませんよ。

    国電

    国電さん からの返信 2010/12/19 15:42:27
    RE: 海湖で終点です
    Dr.鉄路迷さん

     投稿ありがとうございました。
     終着駅なのにほとんどの人が降りなかったので、不思議に思っていました。かといって、その先が乗車可能になったというニュースもなかったため、理解不能なまま今に至っていました。
     ご連絡ありがとうございました。謎(?)は解けました。

国電さんのトラベラーページ

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

台湾で使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
台湾最安 145円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

台湾の料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP