2010/12/01 - 2010/12/02
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世界攻略者さん
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雲南北部には特徴的な町が多い。ペー族の大理、ナシ族の麗江、そしてチベット族が多く住むデチェン・チベット族自治州。そのデチェンを代表する観光地が梅里雪山。雲南省最高峰、チベットとの州境にある美しい山。シャングリラのモデルとされるこの山は、チベタンの主要な巡礼地でもあります。そんな梅里雪山を私も負けじと巡ってきました。まずは展望ポイントの飛来寺から紹介しましょう。
**情報は2010年12月初旬のもの。1人民元=12.2円で計算。
==雲南省・梅里雪山を巡る旅 シリーズ一覧==
①飛来寺の裏街道 <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526168/
②明永氷河に行ってみた
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526166/
③あの山の向こう側 - 雨崩村への誘い
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526152/
④カワカブの見える丘
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526135/
⑤神瀑の滝とビニールハウスの夜
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526089/
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[徳欽]
梅里雪山へのゲートウェイは雲南省最北部の町、徳欽。香格里拉から、バスや乗り合いタクシーが出ています。この時は大規模な道路拡張工事が行われていたため、バスは2日おきの運行(トラック、タクシーや自家用車は関係なし)、所要時間が10時間というとんでもない時期でした。
バス: 香格里拉から65元
乗り合いワンボックス(長安之星、乗客7-8人): 一人100元から
途中、白茫雪山(5429m、写真)を通過します。目的の梅里雪山は、徳欽に到着する手前からが見え始めます。こちらも絶景。席は絶対に左側がいい。 -
一日がかりで徳欽(写真)に到着。徳欽(3250m)は谷の底にある町なので、街中から梅里雪山は見えません。ほとんどの旅行者は、そのまま展望台とホテル街のある飛来寺まで移動します。
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午後3-4時頃、西当や明永など、飛来寺を通過する路線のバスが徳欽を出発します。それに間に合えばラッキー。乗り場は確か坂を上がったマーケット(写真)の前。それ以外の方法としては、同じバスに乗り合わせた他の旅行者とタクシーをシェア(5元)するか、自分でタクシーを手配します(30元+)。
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[飛来寺]
20分ほど山腹の道を走り、飛来寺に到着。ホテルが決まってなければ、たいてい展望台の前(写真)で降ろされます。 -
飛来寺は、基本的には観光用に造られた町。ホテルと売店以外は何もありません。その代わり、梅里雪山を眺めるのにベストな位置に街が作られています。不便な場所のため、物価はやや高め。
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ホテルはベッド20-30元のゲストハウスから一部屋100元以上の中級ホテルまでいろいろ。大半のホテルが梅里雪山に向かって建てられています。冬は寒いのでガラガラ。電気毛布のある部屋を選びたい。
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[眺め]
梅里雪山の展望台(写真)は、ホテル街の中ほど、道路の谷側にあります。入場料は無料か10元くらいかと思い行ってみると、60元と超ぼったくり価格。そのせいか観光客はあまり見かけません。料金以前に、中の展望テラスからの眺めと、道路を少し下った先からの眺めほとんど変わりません。また、どのホテルも屋上を開放しているので、わざわざお金を払って展望テラスに入る理由が見当たりません。
聞くところによると、以前あった日中合同登山隊の慰霊碑はこの新しい展望デッキの建設と共に取り除かれ、明永氷河の入り口に新しく設置されたらしいです。 -
とりあえず展望台はなかったことにして、適当な場所から梅里雪山の眺めを鑑賞します。太陽の角度的には午前中の遅めがベスト。あまり早すぎると対岸の西当村にまだ日が当っていません。午後の遅い時間になると、今度は逆光になってしまいます。
とはいえ、やはり定番は日の出(朝焼け)の鑑賞。この時期だと8時前くらいから。写真のパノラマは、左からメツモ、五冠神山(ジャワリンガ)、マーペンゼンデウーショ、カワカブ、スグドン。ここまで綺麗に一列に並ぶ山はそう多くありません。いろいろな形の山を近距離で一度に見られるこの場所を「雲南のプーンヒル」と呼ぶことにしましょう。 -
梅里雪山の山頂が標高6740mのカワカブ峰(写真)。狭義の梅里雪山です。1990年、日中合同登山隊が登頂を目指しましたが、雪崩に巻き込まれ17名の命が失われました。地元の反対もあり、梅里雪山は未だに未登頂のままです。
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メツモ(左、6054m)と五冠神山(右、5470m)。お城のような造形のメツモは最もかっこいい山のひとつです。
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[マイ・ビューポイント]
景色はすばらしいものの、道路や屋上から眺めることに少々違和感を感じます。ということで、マイ・ビューポイントを探しに出かけることにしました。まずは、飛来寺で一番高い場所と思われる裏山へ(写真左上の赤い点)。 -
観景天堂大酒店近くの山道を登って10分ほどで到着。タルチョのオブジェのようなもの(写真)が頂上の目印。肝心の眺めはというと..下の道路と大して変わりませんでした。それほど飛来寺の完成度が高いということでしょう。
ただ、ここはなんとなく落ち着ける場所。タルチョの日陰の下で一休みし、物思いにふけるのも悪くはない。 -
では、道路を移動して、違う場所から雪山を眺めるというのはどうでしょう。徳欽方面はかなり先まで歩かないと雪山が見えないので却下。ということで、前方に歩いていくことにしました。
カワカブ方面に歩いていくのですが、進みは遅い。まわりに山と道路しかないため、どうも距離感が狂ってしまいます。ひとつ先のS字カーブ(写真)に到着した時には40分もかかっていました。その上、この道路は工事用のトラックがガンガン通るため、土埃にまみれての移動です。景色も飛来寺と大きな差はなく、まったくお勧めできません。 -
[展望デッキめぐり]
一度は無視を決めたものの、やはり気になるのが60元の展望デッキ。よく見ると、デッキの先に道があり、300メートルほど先に展望小屋のようなものがあります。そこからの景色は、何か特別なものがあるのでしょうか。気になります。
展望デッキの下を覗いてみると、斜面に山道(青い線)があり、聞くところによると、そのまま進めば対岸の尼農、まっすぐ下りる道を選ぶと対岸の西当まで行けるとのこと。 -
この山道を通って、上の有料区域にこっそり進入しました。展望小屋につながる道は、意外にも歩道ではなくアスファルトの道路。この道路を、気づかれないように祈りながら歩き、何とか展望小屋(写真)に到着。ここまで15分。
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オフシーズンのため、展望小屋は無人。広々とした展望デッキからの眺めはなかなかのもの。入り口付近のデッキと比べると、雪山に近く視界も広い。角度的に谷と麓の村々がよく見えます。西当村(写真)はホテルからでも望めますが、村を流れる川までは見えません。
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ここで行き止まりかと思っていたのですが、道路は山を回ってさらに先へと続いています。この先どこまで道があるのかわかりませんが、歩き続けることにします。途中、道路脇で森の枝を収集していた地元民に聞いてみると、「ぐるっと回って飛来寺に戻るよ」とのこと。さらに30分ほど歩くと、別の展望小屋に到着しました(写真)。
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この展望台は、メツモをより正面から見る位置にあるため、今まで見えなかった氷河やサイドのギザギザなどがよくわかります(写真)。
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この後、道路は飛来寺の方向に向きを変え、梅里雪山とは反対側の谷を見ながらの歩きになります。だらだらと30分ほど歩くと、再び別の展望小屋(写真)が見えてきました。
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ここからは、特徴のある雪山は望めませんが、徳欽方面の谷底にある工業団地や斜面に点在する村々などを見下ろすことができます。すぐ近くの丘の上にある集落は、赤青黄のカラフルな屋根が特徴的です(写真)。ただ、黄色だけはとうもろこしか何かでしょう。
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3番目の展望小屋から10分ほど歩くと、見覚えのある風景が視界に入ってきました(写真)。小山を一回りして飛来寺に戻ってきたようです。ここまで約80分のウォーキング。
道路の向かう先をチェックすると、やはり入り口付近の展望デッキにつながっていました。つまり、この環状道路は、有料区域内にあり、それも込みでの60元だったわけです。それなら多少は納得がいきます。なお、地元民はこの区域を自由に出入りでき、観光客はタクシーや自家用車を使ってこの展望ルートを回るようです。
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さて、ここからどうやって外に抜け出すか。入口の展望デッキの裏側は新しいホテルの建設でごったがえしています。工事区域の手前に抜け道があるのを発見し、そのまま町の道路に出ることができました。我ながら見事なキセル・トレックです。有料区域周辺の地図を描くとこうなります。
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[徳欽側からの眺め]
抜けた先が飛来寺の徳欽側だったので、ついでにチベット寺院の「飛来寺」まで行ってみることにします。ホテル街から10−15分下ったところにこのお寺と集落があります。言ってみればこちらが本来の飛来寺。ただ、さっき歩いた小山の裏側にあるため、梅里雪山はひとかけらも見えません。 -
このお寺の正面、谷を越えた先の高台にストゥーパが13基並ぶ広場が見えます。この広場(写真、たぶん無料)は、徳欽から香格里拉方面に10分ほど走った場所にあります。「そーか、そーだったのか」。私はこの時初めて、ある印象的な絵葉書の写真がその近辺から撮られたことに気づきました。
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その写真は、丘の上の集落のバックに梅里雪山がそびえる構図でした。飛来寺(ホテル街)は山への距離が近いものの、手頃な位置にフレームに収まる集落がありません。では、この写真にあるのはどの村かというと、実は飛来寺の集落なのです。自分達の住む場所からは、山が見えないのに、絵葉書の格好のアクセントにされているわけです。徳欽に来た日は、天気が悪く山が見えなかったため、今頃このことに気づいた次第です。
写真: 明永氷河のチケット -
その後、徳欽から香格里拉に戻る時、確実に右側の席をゲットしたのは言うまでもありません。徳欽から高い場所にある道路に上った後、20分ほど梅里雪山の絶景を楽むことができます(車窓からの写真)。この位置からだと、村の後ろにカワカブが来ますが、徳欽-飛来寺の途中の道路からだと、村の真後ろにメツモが来ます。こちらもなかなかの構図です。
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[まとめ]
という訳で、飛来寺からの眺めもすばらしいですが、飛来寺にこだわる必要はありません。常に裏を狙っていきたいものです。遠くから眺めるのはこれくらいにして、今度は梅里雪山により近づいてみたいと思います。詳しくは後続の旅行記をご覧ください。 -
[リンク集]
==中国旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=2&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
==雲南旅行記==
虎跳峡の歩き方 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10523702/
麗江逃票日記 全6+3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10527829/
元陽棚田トレック 全4作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10551785/
瑞麗の向こう側 全4作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10537955/
雲南 少数民族マーケットハンター 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/
中国国境のカジノタウン 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573770/
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