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10月~3月の北インドは、乾期でありましてかなり過ごしやすくなります。<br />というわけで、今回ご紹介するのはインドです。<br />インドの三大都市の一つムンバイは海のシルクロードの重要な中継貿易港でした。そしてガンジス川が流れる聖地ベナレスや、北インド一番の見所のゴールデントライアングルと呼ばれる、デリー・ジャイプール・アグラをぐるりと回ってみるのも楽しいです。 <br />そんな北インドでいまでも印象深いのは、アグラのタージマハルではないでしょうか。<br /><br />「白亜の宮殿」<br /><br />そんな風に称するのが相応しい、優雅で巨大な建築物ですが、実は霊廟、つまりお墓なわけです。<br />その昔、この地方がムガル帝国と呼ばれ、イスラム教の君主が支配していた頃、シャー・ジャハーンという皇帝がいたわけです。この方のお后様がムムターズ・マハルといいまして、子供も沢山生んでくれたのです。結果、産褥熱で38歳のときにお亡くなりになりましたが、17歳で皇子に嫁いでからなくなるまで14人くらいの子供を生んだわけですから、皇帝との仲は良かったのでしょうね。<br />皇帝は、即位するまで紆余曲折で結構大変だった方でしたが、その横にずっといたのが第一后のムムターズ・マハルなわけです。強い信頼関係があったのかもしれません。<br /><br />さて、そんな彼女が亡くなったあと、皇帝の悲しみは大変深かったそうです。彼は2年近くも宴をしなかったともいわれています。そうして長い長い年月をかけて、彼はムムターズ・マハルの霊廟を造り上げたのでした。皇帝の愛情が造り上げたとも言われますが、どちらかというと、皇帝の権力の強さをムガル帝国の技術の素晴らしさを内外に指し示したかったともいわれています。<br />これは私の私見ですが、シャー・ジャハーンとムムターズ・マハルは愛情以上に強い絆で結ばれていたと思います。ムガル帝国を治めてゆくために、皇帝はこの后と互いを支えあってきたのではないかと思うのです。先に亡くなってしまった彼女と皇帝の威光をこのような形で示したいくつもの事情や仮説の一つにムムターズ・マハルへの「感謝」や彼女の名前を後世に残してやりたいという思いがあったのではないかな・・・と。あくまでも私見でございます。<br />まぁ・・・皇帝の思惑はどのようなものであれ、この霊廟は数百年経った今でもその美しさを留めています。<br />前庭、並木通り、下の水面が遠近感を際立たせ、建物をあらゆる角度から眺めてみるとその柔らかな質感と立体感を実感できます。ムガル帝国の5代目の皇帝シャー・ジャハーンが最愛の妻のため造った霊廟として、今では世界中から多くの観光客が訪れ、多くの女性がムムターズ・マハルを羨み、シャー・ジャハーンのかっこ良さに心を掴まれてしまっています。お世辞にも幸せとは言いにくい晩年でしたが、数百年経った今も輝くタージマハルがある限り、彼らは永遠の存在になったといえるのではないでしょうか。<br />

タージマハル ~インドで一番輝く建造物~

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2005/12/25 - 2006/01/06

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クルーズコンサルタント

クルーズコンサルタントさん

10月~3月の北インドは、乾期でありましてかなり過ごしやすくなります。
というわけで、今回ご紹介するのはインドです。
インドの三大都市の一つムンバイは海のシルクロードの重要な中継貿易港でした。そしてガンジス川が流れる聖地ベナレスや、北インド一番の見所のゴールデントライアングルと呼ばれる、デリー・ジャイプール・アグラをぐるりと回ってみるのも楽しいです。
そんな北インドでいまでも印象深いのは、アグラのタージマハルではないでしょうか。

「白亜の宮殿」

そんな風に称するのが相応しい、優雅で巨大な建築物ですが、実は霊廟、つまりお墓なわけです。
その昔、この地方がムガル帝国と呼ばれ、イスラム教の君主が支配していた頃、シャー・ジャハーンという皇帝がいたわけです。この方のお后様がムムターズ・マハルといいまして、子供も沢山生んでくれたのです。結果、産褥熱で38歳のときにお亡くなりになりましたが、17歳で皇子に嫁いでからなくなるまで14人くらいの子供を生んだわけですから、皇帝との仲は良かったのでしょうね。
皇帝は、即位するまで紆余曲折で結構大変だった方でしたが、その横にずっといたのが第一后のムムターズ・マハルなわけです。強い信頼関係があったのかもしれません。

さて、そんな彼女が亡くなったあと、皇帝の悲しみは大変深かったそうです。彼は2年近くも宴をしなかったともいわれています。そうして長い長い年月をかけて、彼はムムターズ・マハルの霊廟を造り上げたのでした。皇帝の愛情が造り上げたとも言われますが、どちらかというと、皇帝の権力の強さをムガル帝国の技術の素晴らしさを内外に指し示したかったともいわれています。
これは私の私見ですが、シャー・ジャハーンとムムターズ・マハルは愛情以上に強い絆で結ばれていたと思います。ムガル帝国を治めてゆくために、皇帝はこの后と互いを支えあってきたのではないかと思うのです。先に亡くなってしまった彼女と皇帝の威光をこのような形で示したいくつもの事情や仮説の一つにムムターズ・マハルへの「感謝」や彼女の名前を後世に残してやりたいという思いがあったのではないかな・・・と。あくまでも私見でございます。
まぁ・・・皇帝の思惑はどのようなものであれ、この霊廟は数百年経った今でもその美しさを留めています。
前庭、並木通り、下の水面が遠近感を際立たせ、建物をあらゆる角度から眺めてみるとその柔らかな質感と立体感を実感できます。ムガル帝国の5代目の皇帝シャー・ジャハーンが最愛の妻のため造った霊廟として、今では世界中から多くの観光客が訪れ、多くの女性がムムターズ・マハルを羨み、シャー・ジャハーンのかっこ良さに心を掴まれてしまっています。お世辞にも幸せとは言いにくい晩年でしたが、数百年経った今も輝くタージマハルがある限り、彼らは永遠の存在になったといえるのではないでしょうか。

旅行の満足度
4.5
観光
5.0
ホテル
4.5
グルメ
4.5

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