2010/11/19 - 2010/11/19
706位(同エリア1403件中)
Bachさん
先月のNHKテレビ「鶴瓶の家族に乾杯」で、越中・五箇山(ごかやま)が紹介されていて、京都などとは又一味違う世界遺産に興味を覚え、訪れることにしました。
去年は京都の「美山」でも日本の原風景を見て感動しましたが、「かやぶきの里」の規模としては、「白川郷(しらかわごう)」110戸、福島の「大内宿(おおうちじゅく)」50戸、「美山」38戸だそうで、さすが世界遺産に登録されただけあって、素朴な感じの美山に対して、非常に観光地としてよく整備されていて地元の人々の力の入れようがよく分かります。
ただ、2008年から高速道路が開通して便利になったこともあって、あまりに商売熱心でテーマパーク化している感がないでもありません。
出来るだけ昔のままの日本文化を残して欲しいものです。
私なりの観光ポイントは次のとおり。
①特徴のある高層のかやぶき屋根は、江戸時代からの養蚕と蚕の糞を利用した火薬の密造を行うための作業場としての屋根裏と、雪下ろしの作業軽減のための急勾配の屋根という非常に論理的・合理的な形態になっている。
②かやぶき屋根の葺き替えは30~40年の間隔で行い、「結(ゆい)」という住民組織で皆が助け合って行っている。
③この地域は豪雪地帯で、周囲との道路整備が遅れたため奇跡的に合掌造りの集落が残った。
④戦後のダム建設のために多くの家屋が取り壊されたが、高度経済成長時代から地域住民を中心に資源保存の機運が高まり、1800戸あった合掌造りはかろうじて150戸ほど残っている。
⑤保存地区の管理は、それぞれの村の教育委員会が行い、建物の管理は各所有者、水路や道などの共同施設の管理は伝統的な自治組織である「結(ゆい)」が行っている。世界遺産からの補助はないが、保存地区に認定されることで国や県から吹き替えなどに対して90%の補助が出る。
⑥雪に閉ざされる期間が長いため、人々が寄り集まり、囲炉裏を囲みながら酒を飲み、三味線を弾き、唄い、踊る民謡が生まれ、五箇山「麦屋節」や「こきりこ節」、「白川おけさ」、「しょっしょ節」など「民謡の宝庫」と言われるほど、数多くの民謡がある。
⑦白川郷が広く知られるようになったのは、桂離宮を「泣きたくなるほど美しい」と絶賛したドイツの建築家ブルーノ・タウト氏が、著書「日本の美の再発見」で「建築学上合理的かつ論理的で、これまで一度も見たことがない」と絶賛したことから。
人が住みながらの世界遺産は、これを維持運営していくのは大変だと思いますが、ヨーロッパでは殆どの観光都市に旧市街と新市街が共存し歴史保存に力を入れています。観光立国を目指す日本も国を挙げて取り組んで欲しいものです。
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