2010/10/29 - 2010/10/30
39位(同エリア289件中)
yukibxさん
- yukibxさんTOP
- 旅行記109冊
- クチコミ17件
- Q&A回答8件
- 308,558アクセス
- フォロワー17人
ずっと前に、ビルバオのグッゲンハイム美術館の写真を見てから、いつか行こうと
決めていた。住む街から330キロほどだから、大した距離ではないものの、なんとなく
機会がこなかった。
バスク地方は小雨が多い。ビルバオに着いたのは、午後5時だったけれど、やっぱり小雨だった。さて、ホテルはどこだろう。。
ホテルの住所とネルビオン河に面している、としか知らなかった。河に面してあった日本車デイーラーの店に飛び込んだら、仕事が終わった修理工のかたが親切に自分の車で誘導してくれた!嬉しかった。ホテルはすぐわかったが、車の混雑で彼に御礼をいうことができなかったのが、今でも心残りだ。
ホテルでチェックインをすまし、車をガレージにいれると歩いて10分の
グッゲンハイムにカメラをもってでかけた。
美術館のみでなくその前を流れる河、その河にかかっているいくつかの橋、紅葉の木々、詩情ある風景がとてもよかった。
翌日、9時半に美術館に着いた。一番のりだったけれど、開館は10時。
美術館は外観も中もすごかった。外にいても中にいても、感銘しつづけだった。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
PR
-
表紙に使った全景の写真は、この橋から撮った。ラサルバという古い橋を改築したもの。赤い構造物は、フランス人のダニエル・ビュラン作(Daniel Buren)。
グッゲンハイムの一部のように、見せている。 -
私は「巨大な怪物」(といったら失礼ですが。)に、おそるおそる近づいた。
極薄のチタニウムの片に覆われている。そして採光のためのガラスがしめる表面面積もかなりのもので、いたるところにガラスが使われていた。
設計は米国はカリフォルニアのフランク・ゲリー(Frank O Ghery)。
チタニウムは米国から。それをフランスで圧延し、イタリアで厚さわずか0.38ミリにカットした。 -
至る所にガラスが。ラインが独特だった。
-
ガラスってこんなに深みのある素材だったのか。。
-
平らな部分はまったくない、ときく。それにしても複雑な構造。なんでも仏の航空機製造会社、ダソーのソフトを使用したから実現が可能になったらしい。
総工費1億ドル、とガイドブックに書いてあった。しかし、グッゲンハイム美術館は世界中の人々の知るところとなり、観光客の数は3倍にふくれあがった。一年に100万人の観光客が押し寄せるが、半数は外国から。 -
建物の背後から正面にでると、愛称、パピーとよばれている花に覆われた巨大テリエ犬があった。今やビルバオの象徴でもある。
-
頭部。ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)の作品。秋だから花の色がちょっと淋しいが、可愛いテリエがミュージアムにようこそ、と言っているよう。
-
よくよく見ればパンジーだ。
クーンズは、平凡なオブジェを巨大化して、非日常的オブジェをつくり、人を楽しませてくれる。美術館の裏庭にあるチューリップも彼の作品。ちょっとのぞいてみよう。 -
きれいなチューリップ。「不思議な国のアリス」の国に来たみたい、と誰かが書いていた。
長けが5メートル以上だそう。
個人的には大好きな彫刻だ。 -
パピーのうしろにある美術館入口。もう夕方6時近いのにまだ人が入っている。たしか、閉館時間は夜の8時。
この日は、だれでも入れるコンサートが夜10時からあった。そしてナント、朝の1時まで開いている。勿論、コンサートを聴きながら美術館の作品を鑑賞できる。一ヶ月に一度の催し。次は、たしか11月19日。(サイトで確認してください。) -
美術館のコーヒーショップが見えた。ちょっとすわって、暖かい飲み物を飲みたかったので、飛び込む。中に入ると米国人、フランス人、イタリア人などでごったがえしていた。コーヒーは濃くてとってもおいしかった。熱いコーヒーは、疲れをとばしてくれる。
-
グッゲンハイムの周囲には、いくつかの彫刻が置かれていて、それが美術館の魅力にもなっている。
右下に見える彫刻は、フランス人彫刻家で長い間ニューヨークに居住していたルイーズ・ブルジョアの蜘蛛シリーズ、「ママン」 -
ルイーズ・ブルジョアは、ごく2か月ほどまえに亡くなった。私はボルドーで彼女についてのドキュメンタリー映画を観て、この蜘蛛シリーズにとても惹かれた。今回ここにきたのもひとつはこの彫刻がみたかったから。
-
そうしたら、蜘蛛の脚にからみついている恋人達に出くわした。
思わず「撮って良いかしら?」ときくと、「ありがとう!」と逆にお礼を
言われた。
いい感じの若者たち。皆さん、恋、してますか? -
中谷 ふじこさんの「霧の彫刻」(草津温泉ではありません。写真がよくないですね。)夜、ライトアップされているのを見た方がいいのでしょうね。
-
あと10分で開館だ。中では数人の館員が準備にあわただしく動いている。はやくあけてほしい。
-
中は撮影禁止。しかし建物はいいのじゃないかしら、と勝手に考え、一枚だけ撮らせてもらった。二階から一階の巨大ホールを見下ろしたところ。
-
先生に連れられて、今日は美術館見学だ。小学生たちが、床にすわって先生の話に耳を傾ける。
説明を聴くときは、子供達はかならず円をなして床にすわる。確かにこの姿勢だと注意集中しやすいし、他の人達の迷惑にもならない。 -
切符売り場(インターネットで購入した場合、領収書を見せるところ)で展覧会のaudio-guideが借りられる。
また、グッゲンハイム・ニューズレターがもらえる。企画展の案内だ。スペイン語、英語、仏語しかないけれど、情報がもりだくさんなので、もらうのを忘れずに。
今月は、15〜18世紀オランダ絵画黄金の時代と題した一大企画展があった。これはドイツの美術館の所蔵作品から借り出された。すごい!フェルメールの「地理学者」もこのコレクションの中にあった。そして今月のニュースレターの表紙に使われていた。 -
オランダ絵画、黄金の時代の展覧会を見る。
そこで、なんとマイケル・ジャクソンのポートレートを見たのだった!
Fabritius Barentという1624~1673の画家の自画像が故マイケル・ジャクソンのそっくりだったのだ!
(撮影禁止なので、写真は某サイトからダウンロードしたもの) -
オランダの絵画黄金時代展のあと、べつなホールで、ビルバオのグッゲンハイム所蔵のコレクション展をみる。あまりに多くの作品があるので、テーマごとに一部をみせる、ということをこの美術館ではやっている。
そしてマーク・ロスコの作品があった。(これも、ウエッブからダウンロード) -
イブ・クラン。女性の体にペインテイングして、画布に指示通りに動いてもらってできた作品。
この絵の写真は、美術館で売られているMusee Guggenheim Bilbao をスキャンしたもの。 -
美術館の中庭にサンセバスチャン出身のエドウアルド・キリダの彫刻がみられた。
建物内部から窓越しに撮ることができた。 -
3つめの展覧会は、常設展で、リチャード・セラの巨大な鉄板の彫刻群。あまりに巨大だったし、どうも私の感性・知力のおよぶところではないのか、はやばやと通り過ぎてしまった。
唯一、展示室は無限とおもわれるような広々としたスペース。グッゲンハイムの翼の部分で、奥行き130メートルのホールだが、柱が一本もない。
半年前だったか、ここで現代バレーが踊られた。そうそう、あれは高校生たちが踊ったような気がする。テレビでみただけだったけれど。 -
12時を過ぎていた。すごく疲れたし、お腹も空いていた。美術館のレストランはおいしくて価格もリーゾナブルときいていたが、反動からか、生活感のあるところで食事をしたかった。
切符はなんども出入りがきくらしい。だから美術館の外にでて、雑然として居心地のいい街の中をキョロキョロする。で、すぐ入りたいところがあった。
ここでピンチョスと絞ったオレンジジュースを注文。
活気があってよかった。カウンターのバーマンが、きびきびしているがとても優しい人でありがたかった。スペイン語が話せないので。 -
バーマンの大写し。彼の注意集中力は、ただならなかった。10人位のお客さんの注文を覚えていて、注文されたものを順番に効率よく準備していた。たった一人で。しかも笑顔は絶えさせず。客と会話をしながら!
年取ったボスも店内で雑用をしていたが、エネルギッシュなバーマンにはかなわない。 -
再び美術館に戻ったが、この日の午後にはボルドーに帰らなければならなく、まもなく美術館を後にする。
(ガイドブックによれば、昼食時間は美術館のビジターの数ががたっと減るので、この時間帯をすすめると。成る程、その通りだった。)
写真は裏にある身体障害者のためのゆっくりとしたスロープの出口。 -
外にでてすぐの公園にキリダの彫刻が再びあった。その後になにやらひとりの人物が歩いている。
-
彼はスペインの社会党を組織した人で、独裁者フランコによって20年も牢獄に入れられた。1956年に出所すると再び社会党を再編成してバスクにつくす。
欧米でも日本でもえらい人の銅像に出くわすが、この銅像は権力を誇示するのとは逆に、人柄が滲み出ていて、ひょうひょうとしていていいかんじ。 -
さてさて、かの有名なスビスリ橋をわたる。ホテルは向こう岸にあるのだ。
この吊り橋は優しい感じで、用事がないのに一度はわたりたくなる。
カラトラバの設計。 -
この写真は前日の夕方、雨の中で撮った写真。床が厚い色ガラスでできていて、流れるネルビオン河の水を眺めることができる。
-
雨で洗われたガラスの床。
-
スビスリ橋の小さな表札が、橋に上る階段の横にあった。
-
これは朝日に輝くスビスリ橋。雨の翌朝撮ったもの。
-
スビスリ橋のすぐそばにそびえている「ツインタワーいや、磯崎ゲート」。磯崎 新氏の設計と4travelのメンバーの方が書いていらっしゃいました。東京の雰囲気をビルバオにもってきたっていう感じ。
-
若草色に塗られたトラム。
かくして、ごく短い時間を過ごしたのみだったけれど、ビルバオをあとにして、ボルドーに向かう。土曜日だったから、高速にはトラックがほとんど走っていなかったのは助かった。
またビルバオに来たい!それまで、少しはスペイン語を勉強しないと。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (1)
-
- 豚のしっぽさん 2010/12/25 13:53:16
- メリークリスマス☆
- yukibxさん^^*
Merry X'mas
何回かビルバオの旅行記。。。美術館を拝見しに来ていたのですが
コメントする時間もなく退散しておりました^^;
改めて、バスク、ビルバオはいいなぁ〜って思い
次はスペイン北部を集中して、行って見たい気持ち満々♪です
欲張ったら国境越えでフランスにも行けるかしら。。。
ビルバオはテリエ犬なんですねぇ〜
オブジェが可愛すぎ!!!
美術館のフォルムもユニークで・・・
それだけでも興味そそられています^^;
作品もダウンロードしていただいているので
イメージも膨らみ。。。ますます興味が!
昼食も反して外に出る! って選択大正解でしたね^^♪
ナイス!!って 思わず言っちゃいました^^;
シッポ
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ビルバオ(スペイン) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
1
36